港で佇む旅行者

 経営上、結果管理は意味を成さない、というお話しです。
 
 いつも例示しますが、旅行する際に行き先を決めず、行き当たりばったり、出たとこ勝負で、着の身着のままで出発する人はいません。
 かなり前から日程を調整し、予算を立て、入念に行程を組みます。
 
 朝8:00集合 → 八幡浜港10:00着 → 10:20発フェリー乗船 → 別府港12:50着
 「うみたまご」 → 「高崎山」 → 「地獄めぐり」 → 「ラクテンチ」 
 17:00旅館着 → 18:00宴会スタート

 どれだけ精緻に計画したとしても、必ずしも行程通りに進むとは限りません。
・ 一人集合時間に遅れて出発が遅くなる
・ 事故に遭遇して渋滞に巻き込まれる
・ シケのためにフェリーが欠航になる・・・

 こうしたイレギュラーな事態が発生した際には適宜、臨機応変に対応する筈です。
 例えば、一般道で行く予定だったけれど、高速道路を利用して遅れを取り戻す。
 大回りになるけれど、急遽陸路に変更して、しまなみ海道経由で九州を目指す。

 経営も同じでしょう。
 部門毎に予算を立て、目標達成に向けて取り組みます。
 A部門が駄目でも、B部門で取り戻す。
 それでも達成が危ぶまれるならば、予定していなかった新たな収益源を探す必要があります。
 
 不振を自覚しながら具体策を打たずに期末を迎え、「色々なトラブルがあったので目標達成できませんでした」と他人事の様に語る経営者は、夕方陽が落ちてもなお欠航しているフェリーの港で漫然と佇んでいる旅行者も同じです。

 目標必達のためには、今何処にいるのか? 順調なのか遅延しているのか? 遅れている理由は何なのか?
 各々掌握していなければなりません。
 だからこそ、結果管理ではなくて、プロセス管理が重要です。

スターからモンスター

 今日も「ウィニング〜勝利の経営〜」から。

【 一つだけ確かなことがある。
 勝つためには花形プレイヤー、スターが必要だ。
 トップ20%に入るスターを見出し、やり過ぎだというくらい彼らを褒め上げ、報酬を与えるべきだといつも私は言っている。
 だが、褒めることが裏目に出ることもある。
 スターの自負心は危険でもある。
 - 中略 -
 あなたに代わる人はいないと何度も言われている内に、尊大になり、やがてチームのメンバーが腹を立てるようになる。
 優秀な能力のある人たちが、代わりが見つからないほど自分は貴重な存在だと思い込み、
 会社のバリューにも何にも縛られることはないと思う様になってしまった例は枚挙に暇がない。
 スターは、気を付けないとモンスターになる。 】

 自分は前職時代、こうした同僚を何人も見てきました。
 ・ 優秀賞受賞実績のある某住宅営業リーダー
 ・ 業績を急伸させた某県外支店長
 ・ 会社の成長期を支えた某営業系役員・・・

 彼らには共通点があります。
 秀でた実績、揺るがぬ自信、周囲を巻き込む弁舌。
 まさにスターそのものです。 

 紛れもなく彼らは、会社に貢献し、大きな利益をもたらしました。
 だからこそ、やがて自信が過信となり慢心に変るのです。
 
 ウェルチが言う通り、そうした動きが首をもたげ始めた際は、会社のバリューについて腹を割った話し合いが求められます。
 当時、私自身も立場上、何度か彼らとの話し合いを試みました。
 
 しかし、彼らの慢心の中には、高慢なプライドが巣くうています。
 良かれと思っての忠告も、耳障りな説教としか捉えられません。
 「自分は労をいとわず、これだけ会社に貢献してきた。」という自負と、認められない不条理とが交錯して怒りが爆発します。 
 結果、不祥事もしくは退職という、最悪の末路を辿るのです。
 
 手遅れとなるまでの、日常のコミュニケーションがいかに大切か。
 改めて考えさせられます。

怒りは明日への活力

 第一印象としては温厚に見える私ですが、実はかなり短気な性格です。
 勿論、年相応に丸くはなりましたが、未だ沸点は低い方だと思います。

 55年の人生を振り返ってみるにつけ、つくづく短気は損気。
 短気を起こした後に残るのは、後悔ばかりです。

 本来、徳を積むことが最善。
 悟りの境地に至れば、理不尽も不条理も矛盾も、全てを受け入れることができます。
 しかし、人間性は一朝一夕に高められるものではないでしょう。

 また、性格は直そうと思って直せるものではありません。
 腹を立てないようにしなさい、というのは無理な相談です。
 但し、性格は変えられなくても、行動は改められます。

 腹が立った、その後が問題。
 暴言を吐いたり、卓袱(ちゃぶ)台をひっくり返したりしたのでは、修復と後始末が大変です。
 一呼吸おいて、感情の昂(たかぶ)りを落ち着かせ、理性で制御します。

 怒りの原因の大半は、腹を立ててもしょうがないことですし、半分は自分に責任のあることだったりします。
 視野が狭いが故に、細部に拘(こだわ)ってしまうのですが、高所から俯瞰してみると景色は違って見えます。

 何より、怒りのエネルギーは、貯め込んで活かせる明日への活力。
 決して、無駄遣いすべきではありません。

日本人の美徳

 先般、えひめ国体成年女子バレーボールの試合を観戦した時の話です。
 
 その日、お目当ての愛媛の試合は、第二試合の11:30〜。
 早めに行かないと駐車場・座席が確保できないだろう、と思い早めに出発して9:00到着。
 この判断は正解で、間もなく会場は超満員。 
 「立見厳禁」と書いてあるにも関わらず、観客の波は次々押し寄せ、文字通り立錐の余地も無い状況です。
 
 愛媛の試合中、周囲がざわつき始めました。
 そう、13:30〜の第三試合を真子様が観戦されるためです。
 一時間前から、係員が観客席を注意して回ります。

 「間もなく、真子様が来場されますので、着席のままお待ち下さい。」
 「真子様がいらっしゃっても、立ち上がって写真を撮る等の行為はお控え下さい。」

 愛媛の試合の終了直後、入場された真子様が、観覧席に着座されました。
 関係者やSPも続々と入ってきて、物々しい雰囲気に。
 自分は、他の方に席を譲るべく立ち上がろうとすると係員に制されます。
 
 「今は駄目です!」

 一旦、席に戻され、暫くしてから、
 「今なら大丈夫です!」
 という声を受け、何とか退場しました。

 その間、中に入れずに待たされている方が係員と揉み合う場面も。
 更に驚いたのは、国旗を持った市民の方々が、出口付近に群れを成していたこと。
 そう、この方々は、これから始まる試合の観戦後に退場される真子様の出待ちなのです。
 
 何処かの国の様に、君主のために、笑顔と歓喜の表情を強制されて集められた方ではありません。
 自国の文化と誇りに対して、無償の愛と感謝を表すことのできる、それが日本人の美徳です。

感動をありがとう

 半世紀超の人生を振り返りますと、反省することばかりです。
 中でも中学の時に、何かしらの運動部に所属しなかったことを悔やんでなりません。
 帰宅部でありながら、与えられた時間を無為に過ごしてしまったことは背徳です。

 先日、国体成年女子バレーボールの試合に愛媛代表で出場する、部下の応援に行って参りました。
 彼女は、この国体をもって引退。
 恥ずかしながらこれが、最後にして最初の観戦です。

 結果はともかく、そのレベルの高さに驚かされました。
 同じブロックで対戦する岡山、佐賀、滋賀といった面々は、プレミアVリーグでも活躍されています。

 国内トップリーグとは言え、プレミアリーグの選手の殆どは単なる会社員。
 年収も一般サラリーマンと然程変わりません。
 それでも、バレーボールに仕事として取り組める点は恵まれていると言えるでしょう。

 愛媛の選手は日常、一般社員同様の勤務体制のため、練習は就業後の夜間のみ。
 また、週末遠征することで、休日も限られます。

 練習量が力に比例するのは当然。
 そうした不利な条件下、彼女等は互して戦っていた訳です。
 
 社員として妻として選手として、責任を全うしてきた彼女の、これまでの頑張りに敬意を表すると共に、これからの新たなる人生の門出にエールを贈りたいと思います。
 おつかれさまでした。
 感動をありがとう。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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