公益認定三基準

 我々の所属している「愛媛県宅地建物取引業協会」は、公益社団法人(以下 公社と云う)です。
 公益認定には、満たさなければならない三基準があります。

1. 公益比率
 すべての事業支出に対する、公益事業支出の比率。
 例えば、無料相談や不動産フェアや研修の実施は、公益事業。
 損害保険を斡旋して貰うバックマージンや、取引活性化のために運営する業者間サイトは、共益事業です。
 この公益の比率は、過半を維持しなければなりません。
 
2. 収支相償
 公益事業の内訳としては、すべからく収入よりも経費が上回る必要があります。
 平たく言えば、公益事業で儲けては駄目・・・という意味です。

3. 遊休財産保有制限
 具体的な使途の決まっていない財産を保有しては成らない、という定めです。
 基準として、一年分の公益事業目的支出額を上回ってはなりません。

 株式会社であれば、社会貢献活動は、ごく一部。
 経費を最小化して、利益を最大化するのが義務。
 将来のリスクに備え、利益を積み立て内部留保します。

 公社の場合、過半は公益事業をしなさい。
 しかも、その公益事業で、儲けてはならない。
 おまけに、内部留保もまかりならん。

 3.はともかくとして、1.と2.を両睨みで、バランスを取りつつ、全体収支を黒字化するのは至難の業でしょう。
 営業努力が認められない以上、基本的には、限られた収入の範囲内で支出を留めるしかありません。
 
 企業であれば、新規事業に対する先行投資は、健全なる赤字部門という位置付けです。
 公社においてこれに取り組もうとするには、かなり無理があります、

 拡販して収益を上げれば、公益比率を圧迫する。
 不振によって赤字になれば、公益事業の収益によって補填せざるを得ない。
 すると、収支相償がネックになる・・・。

 業者間サイト「坊ちゃん」を、公社から分離せざるを得ない理由は、ここでも明らかだったのです。

評論家と実務家

 評論家と実務家の違いです。

『 評論家 』
 ・ 責任がない
 ・ 実効性の伴わない空理空論でも可
 ・ 後出しジャンケンでも良い
 ・ 部分的な批判だけでも成立
 ・ できない理由を並べるのもOK 

『 実務家 』
 ・ すべからく責任がある
 ・ 実行に移して証明しなければならない
 ・ リスクを恐れず先手を打つ
 ・ 部分のみならず全体的なバランスも重視
 ・ どうしたらできるかを考えて実践する

 評論家は楽・・・と思う方もいるでしょう。
 時として社内にも、入居が決まらない理由を並べたてる、にわか評論家が登場します。
 しかし、企業内に評論家は要りません。

 そこに、達成感や、充実感や、やり甲斐はありません。
 何より評論家で、飯は食えません。
 
 批判家や評論家に、一泡吹かせたいと思うなら、その近道は数字を作ることです。
 入居者の満足を証明する指標は、仲介件数、リピート件数、紹介件数。
 オーナー様の満足を証明する指標は、管理戸数。
 これらの数字が上向けば、結果として経営も安定、健全化するでしょう。

 自らの行動の正当性を、客観的に証明するために数字はあります。
 数字は、嘘をつきません。

知識と意識の下克上

 折に触れて引き合いに出す通り、前職は異常に研修の多い会社でした。

 新入社員研修に始まり、二年目三年目フォローアップ研修、部課長研修、幹部研修・・・といった階層別研修。
 毎月ビデオセミナーが実施され、セミナーレポートは必須。
 一般社員は、月一冊の読書感想文が義務付けられています。
 
 毎朝の朝礼では、今日の日経新聞を読んでの三分間スピーチ。
 当番制ではなくランダムに当たるため、始業前のオフィスでは全員が、血眼で日経新聞を読み漁ります。
 余りにも研修や会議が多いことから、実務に支障が出るほどでした。

 この会社を起業した後は、その反省も踏まえ・・・というよりも研修に費やす余裕もなく、実務優先で運営してきたつもりです。
 しかし今になって振り返れば、些か手を抜き過ぎたことを反省しています。
 
 毎日の勉強を、一年二年と続けていけば、社員レベルの底上げは確実です。
 だから、課長や部長や役員でも安穏としていると、いつの間にか部下に追い越されてしまいます。
 社内序列に関わらず、会議・研修における、知識や意識の下克上は止められません。
 実際に、20代の支店長や課長が、続々と誕生します。

 そして、出世すれば出世するほど、緊張感を持って常に勉強し続ける・・・そんな会社でした。
 具体的には、先述した読書感想文が、課長職以上になると月二冊、感想文二枚に増えます。
 自分が拙文を毎日upする習慣のバックボーンも、実はここからです。

 僅差微差の積み重ねは、やがて大差になります。

考え方×熱意×能力

 京セラ創業者の稲盛和夫氏は、自著「心を高める経営を伸ばす」の中で、人生や仕事の結果を生み出す公式を次の様に説いています。

 『 考え方 × 熱意 × 能力 』
 
 ここで大事なのは、能力が最後であるということです。
 能力は、多分に先天的なもの。
 例えば、弱冠14歳で26連勝を成し遂げた藤井聡太四段は、紛れもなく百年に一度の逸材です。
 
 しかし、天才的な能力は、素直に受け入れる考え方と、将棋好きが故に嵩じた熱意あってこそ、花開きます。
 裏を返せば、いかに卓越した能力があったとしても、熱意の無い人間は大成しません。
 次に、考え方がマイナスであったとすればどうでしょう。

 ・ 覚醒剤を蔓延させる反社会勢力
 ・ サリンや猛毒ガスを散布するカルト教団
 ・ 核を保有する独裁国家・・・

 公式は+ではなく×。
 能力が高ければ高いほど、熱意が強ければ強いほど、乗算的にマイナスが膨らんでしまうのです。
 例え凡人でも、素直な心と熱意さえ失わなければ、結果をのこすことができます。

あなたはまだ大丈夫

 社内研修会を実施しました。
 業界経験2〜20年生までと、幅広い階層が対象です。

 受講者の顔色を窺うと、付いてきていない雰囲気が良く伝わります。
 そうなると、少しスピードを弛め、丁寧に説明せざるを得ません。
 結果、40分の予定が50分に延びてしまいました。

 レベルが高いと思ったかもしれませんが、賃貸仲介・管理の社員とすれば、当然に知っておかなければならない、入口の内容です。
 この程度が腑に落ちないのでは、オーナー様の気持ちに寄り添うことはできないでしょう。
 改めてレポートを提出して貰いますが、判らないことを判らないままにせず、これを機に、自らが調べて血肉として下さい。
 
 思えば、エイブル加盟の賃貸仲介は、実にシステマチックです。
 登録済みの物件情報なら、クリック一つで重要事項説明書や契約書が打ち出される簡便さが、仇となっている気がします。
 コンビニでパンを売るのと同じ様に、サクサクと売り捌く感覚が、探求→習熟といった努力の阻害要因に成っているとしたら・・・。
 
 不動産を生業とするからには、年齢の老若や、経験の長短や、給料の多寡に関わらず、全員がプロフェッショナルです。
 知らないこと、判らないことは、プロとして恥、屈辱。
 そこに焦りや、悔しさを感じているならば、あなたはまだ大丈夫です。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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