仁義なきビール戦争

 1972~1986年の14年間は、「キリンビール」の全盛時代でした。
 特に主力の「ラガー」はシェア60%を14年堅持という、類稀なガリバー商品です。 
 大袈裟な表現ではなく、当時ビールと言えば「ラガー」のことを指す、言わば代名詞に成っていました。

 一方、ライバルの「アサヒビール」はというと、1985年シェア10%割れで倒産の危機に瀕しています。
 ランチェスターの法則によれば、当時のキリンは独占寡占に近く、アサヒとの差は逆転不可能と結論付けられる程の射程距離を保っていた訳です。 

 御存じの通り、ここから「スーパードライ」という大ヒット商品が登場し、世紀の逆転劇が繰り広げられています。
 1997年には「スーパードライ」が「ラガー」を抜き去り、翌1998年遂にはキリンを凌いで、アサヒがシェアTOPのビール会社として君臨しました。
 僅か10年でシェアを30%以上伸ばす、6倍ものシェア格差を逆転する、これらは世界的にも珍しい事例です。

 今年のブランド別シェアが発表になりました。
 アサヒ「スーパードライ」の首位は揺ぎ無い定位置です。

 下位に目を転じると、キリン「ラガー」が5位に転落し、サントリー「プレミアムモルツ」に逆転を許しています。
 昭和の時代にガリバー商品だったあの「ラガー」が、四半世紀後「モルツ」に抜かれる等と誰が予想したでしょう。
 これがビジネスの可能性であり、恐ろしさでもあります。
 
 一方キリンの立場からすると、「一番しぼり」という商品を主力と位置付けたことで、二位のシェアを堅持しました。
 また、発泡酒等を加えたビール系飲料の総出荷数では、今もなおアサヒを抑えているのです。
 キリン、アサヒ、サントリー・・・熾烈な仁義なきビール戦争はまだまだ続きます。
 
 「会社は絶対潰れないという前提で働いていないか?」

 会社規模も財務体質も健全そのものの、キリンビール磯崎社長が社員に向けて贈ったメッセージです。
 後発の中小零細企業が、知恵も汗も出さずして生き残れる筈がありません。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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