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待遇のあらまし:前篇

 今から20年程前の、私自身の恥ずかしい体験談です。
 少し長い話になりますが聞いて下さい。

 当時自分は、グループ会社の取締役部長として、賃貸仲介の仕事に携わっていました。
 取締役とは言っても、立ち上げて間もない会社です。
 利益水準に合わせて年収も低く、夫婦と子供二人の四人家族を養っていくのは大変でした。

 月末に振り込まれる給料も、家賃や水道光熱費や電話代が引き落とされ、あっと言う間に底を尽きます。
 当時の口座は、カードに50万円までの融資枠が設定されていましたが、この枠も当然に使い切り、月末の残高はいつもマイナス四十数万円です。

 そして、半年に一度、利息が引き落とされます。
 一般的な地銀とはいえ、カードローンの利息は十数%と消費者金融並みです。
 50万円の融資枠をフルで活用しますと、だいたい2~3万円かかります。
 
 「これで車のローンが落ちなかったらブラック(リスト入り)だなぁ・・・。」
 正直、観念したこともありました。
 そんな時に限って、予期しなかった児童手当が4ヶ月分2万円振り込まれ、何とか命拾いするのです。

 お付き合いで作った他行のカードの融資枠から引き出し、二行の口座間を月末と月初に出したり入れたり、通帳と睨めっこしながら、文字通り自転車操業の心労が何年も続きました。

 生活保護を受給していた中学時代にも、それなりの貧乏は経験してきたつもりですが、家族を守らなければならない世帯主は責任が違います。

 閑話休題。

 ある日、同い年の部下が、結婚を機に引越しするということになりました。
 本人が望んだ部屋は、分譲マンション流れの築浅、家賃7万円超の高級物件。
 内心、「子供が居ないとはいえ、随分贅沢だなあ」と訝(いぶか)しく思ったものです。

 更に、提出して貰った入居申込書を見てショックを受けました。
 年収欄に書かれた金額が、上司である自分よりも上だったのです。
 
 他人の給料を見て動揺するなど、いかにも狭量な話ですが、怒りでもなく悲しみでもなく、とにかく心がざわめきました。
 上手く表現できませんが、この件で自己重要感が著しく毀損したことだけは間違いないでしょう。 つづく
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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