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賞与の性質と目的

 先日の中小企業家同友会は、四国中央市からサトー産業株式会社の佐藤社長をお迎えしました。

 「お客様のため、みんなのため、会社のため、役に立つ」を理念とし、「顧客から頼まれれば断らない」という方針の元、自社で扱っていない商品を他社から取り寄せてでもお役立ちしようとする姿勢は、まさにCSのお手本です。
 
 また、評価と目標管理を連動させた「成長シート」を活用し、社員のキャリアアップを目指す仕組みは、大変参考になりました。
 中でも注目したのは、賞与支給の公約です。

 「経常利益の30%を賞与原資として、社員の評価に基づくポイントに応じて配分する」

 こうして明示すれば、会社の利益と個人の利益が相反することなく、やったらやっただけ報われることになります。
 そこで質問させて頂きました。

① 利益が水準以上に出過ぎた時にも約束通り支給するのか?
② 利益が出なかった場合は、約束通りゼロ回答になるのか? 
 
 答えは何れもYESです。
 リーマンショック後の厳しい時には、次期分を先取りする形で調整されたと言います。 

 実は、前職でも同じ様な仕組みを導入していました。
 粗付加価値(売上-原価-外注費-広告宣伝費=人が生み出した価値)の35%を人件費総額とし、そこから月々の固定給を差し引いた額を賞与原資とし、同様に評価ポイントに応じて配分します。
 
 この仕組みを、ある会で説明した際に、某上場企業の人事担当部長から指摘されました。
 「それは会社の成長過程や安定している時には上手く回る。
 但し、業績悪化が続く時には問題になる筈だ。」

 まさしくその予言は的中しました。
 業績が下降し始めると、当然に賞与原資は目減りしていき、やがて無い袖は振れない状況に追い込まれます。
 
 かといって、約束通りのゼロ回答では、市場価値のある優秀な営業マンや技術者が流出し、更に生産性が悪化してしまうでしょう。
 従って、制度を崩し、無理をして、ある程度の額は支給することになります。
 それでも、1ポイント単価は、往時の四分の一程度です。

 一期、二期で脱することができれば、或いは短いスパンで希望の光を灯すことができれば、社員を鼓舞することもできます。
 しかし、その厳しい状況が2年3年と続いてしまうと、無理し続ける会社の体力も消耗し、社員のモチベーションも保てなくなるのです。

 本来業績連動であるべき賞与が、「年間△ヶ月分」といった形で半ば生活給に張り付いてしまっている公務員的な企業も散見されます。
 
 「賞与は、会社と社員の利害を合致させ、モチベーションを高めるための強壮剤」

 本来の性質と目的を、労使双方が今一度見つめ直すべきかもしれません。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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