FC2ブログ

業界のガラパゴス化

 ㈱フィットスマイルの事業説明会と、懇親会に参加してきました。
 この会社には前職の同僚や部下が7名在籍しており、愛媛支店開設に伴って弊社のテナントに入居頂きました。
 事業説明会における鈴江社長語録を、一部抜粋して御紹介します。

①「日本の住宅は高すぎる」
②「住宅を買って貧乏になるのは日本だけ」
③「車でもペットボトルでも、一品一品オーダー生産すれば高くなるのは当たり前」
④「アルマーニとユニクロを比較すれば前者が良いかもしれないが、大多数が実際に買うのは後者」
⑤「どんな住宅を建てたいかと聞くと、殆どが土地50坪+延床40坪・・・でもその広さに必要性は無い」
⑥「一生一度のマイホームという言葉に洗脳されて、つい身の丈に合わない住宅を買ってしまう」
⑦「頻繁な夜訪や没プランの手間暇を有難いと思うかもしれないが、その人件費は価格に転嫁されている」
⑧「規格化・標準化によって生産性を上げ、安いけれど価値ある住宅を提供することは可能」
⑨「世の85%が出費を抑え安くて良い住宅を欲している以上、ボリュームゾーンに照準を合わせるのは当然」
⑩「かつて、蛇口をひねれば安価で安全な水が出てくるように家電品を普及させたいと願った松下幸之助の水道哲学、自動車保有率50%を目指すとしたTOYOTAのモータリゼーションに倣い、我が社は日本の住宅の概念を変える」
⑪「決して我々の考え方が革新的な訳ではなく、この業界が余りにも立ち遅れているだけ」
⑫「2000万円の住宅を買い翌日売れば中古で1600万円・・・なのに何故怒らないのか? 我々は価値の下落しない住宅を提供する」

 かつての同志は、この一連のキーワードを目にして気付く筈です。
 前職の分譲マンション事業で、我々が推進していたポリシーと、驚くほど合致しています。
 分譲マンションか、土地+建物のコンパクトハウスかの違いだけです。
 しかしながら、実はこの差は、天と地ほどの開きがあります。

 分譲マンションや分譲宅地や建売住宅といったデベロップメントは、販売型産業です。
 まず先行投資で土地を仕入れ、商品を創り、「売れるだろう」という見込販売をかけていきます。
 一方、フィットさんの場合は、事業構造としては受注生産の請負型産業です。
 
 販売型は、価格決定権を売り手が握り、利益率こそ高いけれど、キャッシュアウトが先行するため資金繰りが難しく、金利がかかり、売れ残りリスクに晒され、完成後の価値は日一日と陳腐化します。
 請負型は、競争値崩れを余儀なくされ、利益率こそ薄いものの、キャッシュインが先行するため資金繰りは容易で、金利負担も無く、売れ残りも生じることはなく、常に商品の鮮度は保たれます。

 自社で土地を抱えるのではなく、地域の不動産業者と提携し、エリア内の土地情報を隈なく取り揃え、その土地上に規格住宅のプランを落とし込み、月々支払い幾らという、明朗会計の商品化を図る・・・。
 文章にすれば簡単ですが、請負型でありながら、その短所を補うべく販売型の要素を組み合わせた、秀逸なビジネスモデルです。

 「販売型or請負型」 → 「販売型&請負型」

 「ビジョナリー・カンパニー」が云う、「ORの抑圧」をはねのけ「ANDの才能」を活かしたお手本の様な事例でしょう。
 やがて、この考え方がスタンダードと成り得た時、今日の住宅メーカーやビルダーは・・・いえ不動産仲介業すらも、ガラパゴス化してしまう畏(おそ)れを、リアルに感じた一日でした。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR