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大善は非情にも似たり

 昨日、懇意にして頂いている同業者の某社長が、家賃滞納督促についての難しさを吐露されていました。
 「払いたくても払えない」「無い袖は振れない」という、入居者様の事情や心情に寄り添い過ぎると、どうしても督促の矛先が鈍ります。
 自分が仲介した入居者であれば尚更でしょう。

 実は、たまたま昨日、新規で管理をお任せ頂くことになった物件の一室に、累積100万円超の滞納があることが発覚しました。
 管理会社が入っていれば、滞納を引き摺ったまま引き継ぐことは殆どありません。

 この物件は、大家である法人が、社員向けの寮として運用していたものです。
 社員の減少に伴い空室が増えてきたので、一般にも門戸を拡げようと、我が社に御用命頂きました。
 いわゆる社宅なので、家賃は給料天引きです。
 であるにも関わらず、何故滞納が起きるのか。

 それは、社員であった方が退職して、そのまま住み続けたからです。
 社員の内は、福利厚生的な措置により市場相場の半額程度だったのに、退職すると家賃は倍に膨れ上がります。
 収入が減って支出が増えるのですから、家計は逼迫して当然でしょう。
 加えて、元同僚だけに、会社の担当者も厳しい督促が出来かねます。
 一ヶ月が二ヶ月になり、三ヶ月、五ヶ月・・・と経過していけば、100万円もあっという間です。

 社員には、繰り返し伝えます。
 「一ヶ月分の数万円を払えない入居者が、半年一年と溜まった数十万円を払えよう筈が無い。
 払えなければ結果的に、不本意ながら部屋を明け渡さざるを得なくなってしまう。
 一ヶ月目のまだ傷口の浅い内に、しっかりと督促を行えば、無駄遣いを自粛したりして、家計を見直すことで、何とかやりくりできる。
 早め早めの督促は、大家様のためだけでなく、入居者様のためなのだ。
 支払いを待ってあげる温情が、寧ろ不幸を助長するのだということを自覚しなければならない。」 

 「大善は非情にも似たり、小善は大悪にも似たり」

 大きな善行は、一見すると非情に映ることもあります。
 小さな善行は、裏を返せば、大きな悪行であったりもするのです。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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