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天職は見出すもの

 職業観に関する、よもやま話です。

 「将来どういう職業に就きたいか?」
 至極ポピュラーな質問であり、人生における最も重要な課題でもあります。
 幼少期は保守的に、親の仕事を世襲する様な事を言っていましたが、決して本心ではありません。

 保育園の頃、「お店屋さんごっこ」の時間がありました。
 折込チラシを切り抜いた商品を、紙で作ったお金で買い物する。
 自分が担当したのは、お菓子屋さん。
 言葉にしないまでも、この時の胸のときめきはずっと残ったままでした。

 時は流れ、進学した高校を二週間で中退し、今治大三島のスナックの裏で、半年に及ぶパラサイト生活。
 周囲から「何がやりたいのか?」と聞かれますが、恥ずかしながら特に希望はありません。
 「学歴も職歴も無いんだから、寿司屋か大工にでも成るしかない。」
 母親の言葉に、「消去法なら寿司屋」と思いはしましたが、やはり言葉にはできませんでした。
 この時、自分の意思をしっかり伝えていたならば、今頃は寿司を握っていたかもしれません。
 結果的に、周囲の声に流されるまま、義兄の営む工務店に弟子入りします。

 再び時は流れ、11年に及ぶ職人道から転身し、某菓子店の店長と成った時、えも言われぬ運命を感じました。
 FC店で初めて年商1億円を超え、表彰大会で各賞を総なめにし、当時は天職と確信したものです。
 しかし、それから僅か3年後、右も左も分からない不動産事業部への異動を命じられます。
 業界には胡散臭い人も多く、正直後ろ髪引かれる思いでした。

 過去の未練を断ち切り、資格を取ろうと一念発起したものの、当時は高卒以上の学歴もしくは二年以上の実務経験が無ければ、受験すら叶いません。
 実務登録を済ませ、何とか二年後に合格。
 届いた宅建士証をまじまじと眺め、心の中で呟きます。
 「今日からこれで食っていくんだ・・・。」
 
 それから30年。
 胡散臭い業界人の一人として、不動産を生業としてきました。
 今なら迷わず、「これぞ天職」と声を大にして言い切れます。

 天職とは、白馬に乗った王子様の様に偶然めぐり遭うものではなく、目の前の仕事に一所懸命打ち込む中で、自らが見出すものです。
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コメント

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何故か!

天職と言いたいけど、僕は天職なのかと言われたら松岡くんのように言えません。ただ誇りやプライドはあります。昔、父親から聞きました。当時としてはすごく高価な占い代を払い、私達兄弟の将来を見てもらったそうです。まだ乳のみ子の私を見て
その占い師がこの子が後を継ぎますといったそうです。奇しくもそうなっています。
人生って不思議なものですね!

Re: 何故か!

おはよう!早いな!お互い!
占いはかかったことないけど凄いな。
当たるも八卦当たらぬも八卦!
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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