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自己責任の末路

 不動産の転貸借業者実態調査へ。
 11月13日付日経新聞5面の見出しが躍っています。
 今さらながらの感は否めませんが・・・。

 俗にサブリースと言われるこの仕組み。
 既に一般的なビジネスモデルとして、市民権を得ています。
 業界ナンバー1のD社は、サブリース100万戸超で、日本一の大家さんです。

 例えば、農家に向けた遊休土地活用。
 高齢化した農家に向けて、「アパートを建てませんか?」とアプローチ。
 最初は門前払いしていた御主人も、このまま小作を続けていくことへの不安から、徐々に耳を傾けるようになる。
 「アパート経営なんてやったことないから」と尻込みする御主人に、「30年間一括借り上げ家賃保証」の印籠をかざし、一気にクロージングします。

 10世帯のアパートの建築費は1億円。
 銀行借入すると月々の返済額は45万円(金利2.5% 25年)。
 それを会社が一括借り上げし、入居者が入ろうと入らまいと、毎月70万円の家賃収入を保証してくれると言う。

 毎月の不労所得は25万円。
 「これなら汗水垂らして米や野菜を作るよりもずっと良い。」

 実際、この収入は人生を豊かにしてくれます。
 今まで泥にまみれ、農作業に追われていた生活から解放され、外食や旅行を楽しむゆとりもできました。

 ところが10年後。
 更新時期を迎えたサブリース業者が、近隣相場との乖離を理由に家賃の見直しを迫ってきます。
 提示賃料は月々50万円。
 これでは、銀行に返済すると、手元には5万円しか残りません。

 また、借入をしていた金融機関が、当初固定金利期間終了に伴い、1%の利上げを要求。
 すると、返済額は5万円増えて50万円。
 収入と支出が同額・・・ということは手残りはゼロ。
 いや、固定資産税や電気代や修繕費相当額は持ち出しに成ります。

 更にサブリースメーカーは、契約継続の条件として、屋根・外壁の補修と設備のグレードアップを要求。
 その金額は、数百万円にも及びます。
 金融機関にリフォーム資金の融資を申し込んだところ、追加担保の提供が必要とのこと。

 ローンの返済は、まだ15年以上残っている。
 冷静に考えれば、今後もきっと、更なる賃料下落、金利上昇は避けられない。
 また、修繕費も年々増加していくだろう。
 果たしてどうすれば良いのか・・・。

 これが非情な、自己責任の末路です。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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