業績連動:後編

 県内主要企業の人事担当者が集う「人の会」で、この賃金管理の仕組みを紹介したところ、
 「利益還元の透明性と納得性と、社員のモチベーションを同時に高められる。」
 として、概ね高評価でした。

 ところが、D社の総務部長が異論を挟みます。
 「この仕組みは、J社が右肩上がりで成長する前提の上に成り立っている。
 従って、業績が落ち込んでしまうと、大いなる矛盾に直面するだろう。」

 1〜2年後、正にその予言は的中しました。
 業績が著しく悪化し、賞与原資が捻出できなくなってしまったのです。
 
 労使の約束としては、賞与原資が無ければゼロ回答で当然。
 しかし、業績の振るわない時にでも、頑張っている社員は居ます。
 会社の業績不振の責任は、彼らにはありません。

 であるにも関わらずゼロ回答しますと、市場価値の高い人材は他社に流出する恐れがあります。
 それが進行すると、できる人材が居なくなり、できない人材の巣窟となってしまうでしょう。
 そこで、明快なる公式を捻じ曲げ、無理やり一定額を支給せざるを得なくなり、人件費率は高まり、業績は更に悪果します。

 僅かながらでも、支給できる間はまだましです。
 やがて、会社の資金繰りが、それを許さなくします。
 断末魔は、賞与を何ヶ月かに分けて分割払い。
 最終的に、その手形も焦げ付いてしまいました。

 業績連動の仕組み作りは重要ですが、先々のあらゆる可能性を想定することは欠かせません。
 会社にとって最も重要なのは、永続することです。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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