サブリースの落とし穴

 昨日のブログで、大手サブリース会社の訴訟問題を取り上げました。
 今日はもう少し深堀りします。

 この問題の根っこは、会社と建築主双方が、「アパート経営」から乖離し、「投資ビジネス」に傾注した点にあります。
 本来、「アパート経営」で最も重視すべきなのは、入居者ニーズの先読みです。

 立地、設備、間取り、仕様、そして家賃。
 これらが全て、入居者ニーズとマッチするなら、満室経営は実現できます。
 そのためにはまず、安くて良い建物を建てるという、基本的な部分を押さえておかなければなりません。
 
 立地を間違えたり、家賃が高過ぎたり、間取りが悪いと、入居者がつき難い。
 結果、家賃をダンピングしなければならない。
 こうした、トライ&エラーを繰り返しつつ、改善していくことで、次第に正解に近付けられます。

 ところが、供給側もオーナー様も、投資商品として捉えているため、
 「保証賃料は幾らか?」 「利回りは何%か?」 という枝葉末節しか論じません。

 ・ 隣の音が丸聞こえの薄い壁
 ・ 雨だと使えない庇無しの洗濯物干し
 ・ ひとり暮らしにも狭すぎる6帖居室・・・

 こうした物件が、粗製乱造され続けた理由もここにあります。
 しかも、この安普請の木造アパートは、驚くほど高額でした。 
 通常の市場原理からすれば、高額&粗悪な商品は売れる訳がありません。

 知名度のあるタレントをイメージキャラとして起用し、TVCMを大量に流し、会社の信用力を高め、「〇〇年一括借り上げ」の強みを前面に押し出し、遊休土地の地主様にローラー営業をかけていく訳です。
 認識の浅い地主様なら、赤子の手を捻るようなものだったでしょう。
 
 今回の訴訟は、賃貸住宅に携わる全てのステークホルダー(利害関係者)に、アパート経営の本来の意味を問いかける事件だと思います。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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