性善説の裏付け

 約十年前、一人の一級建築士が構造計算を偽造したことに端を発し、建築業界には激震が走りました。
 構造計算書偽造事件です。
 
 この時、建築確認申請を受け付ける建築指導課や民間審査機関には批判が集中し、チェック体制の見直しにつながります。
 その余波で、建築確認申請から認可に至る期間が長期化。
 着工時期も竣工時期も大幅にずれ込み、売上時期や入金時期に遅れが生じます。
 前職の会社の経営破綻の一因でもありました。

 さて、事件が起きた際、チェック体制の不備に着目するのは当然でしょう。
 しかし、誤解を恐れずに言うならば、膨大なデータが蓄積された構造計算書を、ひとつひとつチェックすることは不可能です。
 極論すれば、細部に渡って正しくチェックしようとするならば、設計に要したのと同じ時間が必要になります。
 すると現場は、先述した様な遅延を来し、経済活動そのものに支障を来します。

 一級建築士の難関を突破した人物は、仕事に対する真摯な姿勢と、作品に対する誇りと責任を有している・・・という、性善説を前提としなければ成り立ちません。
 時と場合によって、抜き打ち抽出で牽制することはあったとしても、性悪説に基づく全数検査はナンセンスです。

 宅建士の重要事項説明書も同じ。
 「士(さむらい)」の称号を得る限りにおいて、プライドと責任と自覚を捨てては成りません。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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