縦割の限界:後編

 『水を差すつもりはありませんが、少しお話ししたいと思います。
 前提として、縦割り行政の枠組みの中で、仕方ない側面もあるでしょう。
 ただ、このマスタープランは、内子でも八幡浜でも、全国の何所の自治体にでも置き換えられる、通り一辺倒な内容です。
 30年、50年スパンでは、南予の都市は全て限界集落化するという見方があるにも関わらず、全く危機感が感じられません。

 基本的に、経済合理性が伴わなければ、恒久性は確保できないのです。
 移住促進も、耐震補強も、バリアフリーも、コンパクトシティも大いに結構ですが、これらは皆お金がかかります。

 宅建協会でも、大洲市と提携して「空き家バンク」を立ち上げてはいますが、楽観視はしていません。
 移住希望者は「人生の楽園」等のTVに感化され、豊かな自然と整った環境を求めてくるが、実際の物件は接道もままならない、近隣に店舗も無い田舎の古家である可能性が高く、そうしたミスマッチが障害と成る筈です。
 低単価の取引の場合、ビジネスとして成立するか否かも問題でしょう。

 アンケートで、「地元に住み続けたい」というニーズがありながら、「将来は地域を離れる」という声が多いのは、住環境の問題ではなくて、ひとえに働く場所が無いからです。
 働く場所さえあれば、若い世帯が地域に留まり、固定資産税、法人税、所得税も増え、インフラ整備の財源が確保できます。
 何度も申し上げる通り、縦割りだから仕方無いのかもしれませんが、総論抜きに各論は語れません。
 ① 企業を誘致してくる
 ② 農林漁業を振興する
 ③ 高速道路を無料化して松山を通勤圏にする 等々
 画一的なお題目でなく、大洲市としてやるべき、大洲ならではの具体的な施策がある筈です。

 最後に、今年国交省が見直した大洲市の水害時の被害想定は御存じかと思います。
 「東大洲で水深20m超」
 このリスクが事実であるならば、こんな所に、誰も家を建てないし、誰も土地を買わないし、誰も移住しません。
 これについて何らか、大洲市として国交省にもの申されたのでしょうか?』

 回答は、やはり縦割り行政が故の限界を語るに留まりました。
 家計に置き換えれば歴然。

 勤務している会社は倒産寸前。
 給料も右肩下がり。
 貯金は底をついた。
 来年は失業するかもしれない。
 そんな状況下で、自宅の耐震補強やバリアフリーリフォームを検討する愚か者はいません。   以上
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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