松ヶ枝ほっちょ坂

 「松山市民演劇NEO」第三回公演「道後松ヶ枝ほっちょ坂」を観劇して参りました。
 小劇場(キャパ百名前後)の場合、採算的に複数回公演を余儀なくされます。
 内子座一回公演を常としている我が劇団にとって、4日間6回公演の大変さは想像に難くありません。 

 舞台装置はシンプルでしたが、奥にスクリーンを設け、場面毎に背景を投影するアイディアは斬新でした。
 小劇場の狭い舞台を、奥行深く見せる効果があります。
 また、回想シーンのロケ映像も、切なさを上手く表現して感動的です。

 主役の遊女麗子はWキャスト。
 劇団仲間の、やっひーは偶数回出演ということで、千秋楽を拝見しました。

 舞台は、道後「宝厳寺」に通じる「ほっちょ坂」(ネオン坂)にある遊郭「朝陽楼」。
 家族を支えるために故郷を離れ、遊郭で働く遊女達の悲喜交々な生涯を描く意欲作です。
 淫靡さや猥雑さにつながり易いテーマですが、そちらに寄り過ぎない、絶妙なバランスでした。

 NEOの作品を観るのは二作目。
 前作に比較して、今作はとても良かったと思います。
 歴史的考証も反映されていて、リアリティーがありました。
 二時間超の長さも感じません。

 唄や舞踊も織り交ぜ、和風ミュージカル的な要素も。
 但し、唄・舞踊は、芝居以上にクオリティが求められます。
 フルコーラスに拘ったようですが、ワンコーラスでも良かったかな。
 
 生歌は線が細く、音楽に負けてしまいます。
 踊りながらの歌唱は、息も上がり、音程維持も難しい。
 別録りでボリュームをコントロールして、本番は舞踊に専念した方が良いかもしれません。

 NEOは、毎回かなりの割合で初舞台の方がいらっしゃいます。
 従って、演技の間に若干難があるものの、そこは市民劇団なので・・・。

 主演のやっひーは、役作りが良くできていたと思います。
 彼女の特徴でもある語尾の吐息は、遊女的な色気を醸し出していました(笑)
 遊女達の悲哀も、前向きに生きようとする姿勢も、しっかり伝わってきて、掛け値なしに良い作品だったと思います。

 欲を言えば、この作品を「内子座」でやれればということ。
 舞台袖二階から遊女が手招きし、遊女の舞踊はセリから登場し・・・まさに雰囲気はピッタリです。
 
 ネオン坂の建造物群保存については賛否両論ありましたが、個人的には妓楼を残し、宝厳寺とともに文化財として歴史をつなぐべきだったと思っています。
 まあ、今はすっかり廃れた「ほっちょ坂」を歩きながら、舞台で描かれた時代に想いを馳せるのも悪くありません。

 やっひー、おつかれさまでした。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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