管理業者の使命と責任

 少し前の事件について解説したいと思います。

 松山地場の分譲マンション管理会社社長が、詐欺容疑で逮捕されました。
 某管理組合の修繕積立金800万円を使い込んだ疑いです。
 先日の公判で実刑判決が下っていました。

 問題は、どうやって犯行に及んだのか。
 こうした間違いが起こらない様に、印鑑と通帳を別々に管理することが法律で求められています。
 通帳は管理会社、印鑑は理事長という住み分けが一般的です。 

 管理会社の社長は、定期的に理事長の元を訪れ、
 「これが電球交換費用です。」 「これがポンプの修繕費用です。」
 と数枚の払い出し伝票を示し、印鑑を貰います。

 その際、「印影が不鮮明で再提出を求められるケースがあるので、念のためにもう一枚」として、白紙の払い出し伝票に押印を求めていたのです。
 恐るべきことに、この一枚があれば、通帳残高全額払い出しできます。

 勿論、悪事を働いた管理会社社長こそ責められるべきですが、押印してしまった理事長も不用意です。
 この管理会社社長は、愛媛県マンション管理士会の会長まで務め、公的なセミナーや新聞のコラムにも度々登場しています。
 人の良さそうな風貌と、社会的な地位が信用を高め、「よもや」「まさか」のリスクを増大した好例でしょう。

 自分は訳あって、この管理業者の業務実態を、一早く掴んでいました。
 直接の容疑は氷山の一角です。
 
 私見ながら、管理業者の監督官庁である国交省にも責任の一端はあります。
 杜撰な管理状況や、複数の管理組合からの使い込みの実態を、半年以上前から把握していたにも関わらず、業務停止や免許取消等の行政処分を下せなかった失態は明らかです。
 その放置した間に被害が拡大していたとすれば、由々しき問題でしょう。

 業種は違えども、他人様のお金を預かる者としての使命と責任を、今回の事件から学びたいものです。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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