売上の深淵に潜む意味

 今現在抱えている、売買仲介の某案件についてご紹介します。

 元同僚からのご紹介で、最初は一戸建て貸家の家賃交渉の相談から。
 「できれば入居者の方に買って頂きたい。」という意向を伝えたものの、その時点では意欲を高められませんでした。

 一年後、再び売却の相談を受けます。
 意向を受け、入居者の元を訪ねましたが、最初は取りつく島もありません。
 それでも、二度、三度と足を運ぶにつれて態度が軟化し、次第に前向きな意思を示す様に成ります。

 鉄は熱い内に打てとばかり、住宅ローンの事前審査を受けるべく、地元の金融機関の担当者と訪問。
 ところが、自営業のため、申告所得が実態よりも少額で、ローンの申込基準に達しません。
 
 苦肉の策として、今後の給与を増額して貰い、来春の所得証明を以ってローンを申し込む長期戦に切り替え。
 取りあえず住宅ローンの融資実行を停止条件とする契約を交わし、一年後に決済するスキームです。
 イレギュラーですが、この点については、双方の納得を得ました。

 次に、肝心要の金額交渉が残っています。
 売主はできるだけ高い方が良いし、買主はできるだけ安い方が良い。
 そもそも、売主と買主は利益相反です。

 今回も、売り買い双方の希望額には、相当な開きがありました。
 双方幾度となく面談し、説得を繰り返し、擦り合わせの作業を進めます。
 その甲斐あって、先般やっと、手の届くところまで歩み寄ることができました。

 思い返せば、ここまで、相当な時間と労力を費やしています。
 成就した際に得られる手数料見込みは数十万円・・・勿論、この金額も決して少額ではないものの、成就しなければ全て徒労に終わります。
 実際ゴールに至らず、結果、骨折り損のくたびれ儲けに成る案件が大半です。

 ここ2、3年、収益物件市場活性化を受け、億単位の取引を何件かこなし、一撃数百万円の手数料を手にしてきました。
 誤解を恐れずに言うならば、一連のバブリーな取引と比べると、極めて効率が悪い、面倒くさい仕事です。
 しかし、営業としての喜びは、単に金額では測れません。

 苦労が多ければ多いほど、手間暇かければかけるほど、達成感は大きく膨らみます。
 最終的に、双方のお客様にお役立ちできて、笑顔を確認できれば、それこそ望外の喜びでしょう。

 「売買、貸借、何れも双方のお客様から感謝される、中立公正なサービスを提供します」
 「お客様の喜びを自らの喜びとする社員が、活き活きと働く職場環境と創造します」

 毎朝唱和する経営方針に託された、売上・利益の深淵に潜む意味を、今改めて噛み締めています。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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