タダでも要らない

 賃貸仲介において、自論を展開して参りました。
 
 「埋まらない部屋は無い。
 何故なら、賃料が調整弁となるから。
 仮に5万円の家賃で入らない部屋を、5千円で募集すれば満室確実。
 但し、それでは経営が成り立たないので、
 お客様が選んで頂ける最高の金額を、針の穴を通す精度で射抜くのがプロの査定である。」

 最近、売買仲介には当てはまらないケースもあることに気付かされました。
 
 「農地」 農地は原則、農家でないと買えませんし、農地を買いたい農家も稀少です。
 「山林」 道路付けに恵まれていて立派な杉や桧が育っている・・・ということでない限り、今や価値はありません。
 何れもイレギュラーとして、宅建業者が宅地開発できる立地であれば別です。
 
 「美観地区」 建物の形状やデザインや仕様が制限され、思う家が建てられません。
 内子の町並み保存地区が典型です。

 「市街化調整区域」 原則、家は建てられません。
 一部、農家用住宅としての用途か、土地収用時の移転先としては例外的に認められます。

 このように、地目や都市計画や法律や条例によって、土地の価値が封じられてしまう訳です。
 また、そうした枠組みによらずとも、売却の難しい不動産が存在します。
 郊外の更に郊外に位置する、高台や田舎の土地です。

 不動産バブルの時期、一般庶民にとって市街地の土地は高根の花。
 それならば、郊外の高台なら何とか夢のマイホームが取得できると、挙って買い求めた時期がありました。
 それから四半世紀、その方々が初老を迎え、物件を売却したいという声が増えています。

 しかし、今や市街地の地価も大きく下がり、モノも溢れているのが実情です。
 そんな中、わざわざ郊外や高台に住む必要がありません。

 現実、売値を半値に下げても、全く反響の無い物件もあります。 
 実際、どんな土地でも、取得税や固定資産税がかかりますし、草引き等の手入れにもお金がかかります。
 そこを突き詰めれば、「タダでも要らない土地」ということに成ってしまうのです。

 お困りの方にお役立ちするのが商売の鉄則ながら、どうにもならないのであれば、変に期待を持たせるのではなく、敢えて厳しい現実を説明するのもプロの務めだと思います。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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