CSライン

 商売の原則として、お客様への感謝を忘れてはなりませんし、礼節を重んじることは当然です。
 しかし、お客様満足は、お客様の「言いなり」に成ることでも、「奴隷」に成ることでもありません。

 残念ながら、お客様も良い方ばかりではなく、時に暴言を吐く方、理不尽な要求をする方、ルールを守って頂けない方・・・等々いらっしゃいます。
 「何があろうとも、お客様だから我慢して。辛抱して。」と考えるのは明らかに間違いです。

 社会通念に照らし、お客様に非があると判断すれば、毅然たる態度で接します。
 勿論、喧嘩口調でも、上から目線でもなく、穏やかに理解を求める訳です。
 それでも理解が得られない場合、或いは非道な行いが続くようなら、法的手段に打って出ることも厭いません。

 前職時代は、設計・施工・販売・管理の一貫体制で分譲マンションを供給していました。
 あるお客様から、設備に対するクレームが上がります。
 しかし、御指摘の部分は基本性能であり、会社側に非はありません。

 ところが、営業担当者を、夜毎呼びつけ、罵声を浴びせます。
 稀に、そうしたサディスティックな行動によって自己重要感を満たそうとする方がいらっしゃるものです。
 CSを重んじる会社の方針も相俟って、社員は頭を下げ続けることになります。
 
 「このままでは社員がつぶれてしまう。」
 そう感じた自分(当時担当役員)は、部下と共にお客様を訪ねました。
 
 お客様は、「やっと上司が出てきたか。」とばかり手応えを感じ、やる気満々です。
 一通り言い分を聞いた後、自分は言いました。

 「おっしゃることは判りました。
 大変申し訳ありませんが、お客様のお申し出については、これ以上対応できません。
 もしご納得頂けないようであれば、第三者の判断に委ねるしかないでしょう。
 今後は、社員も私も、本件に関する直接のお呼び出しには応じられませんので、宜しくお願いします。」

 まさかの対応に、お客様は呆気に取られます。
 しかし、その後、訴訟はおろか問題に発展することはありませんでした。
 
 以降、この一線を「CSライン」を名付け、社員教育の指針とします。
 何より、お客様も社員も、人間としての尊厳の上に存在しているのですから。
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No title

ご無沙汰しております。
エントランスで怒鳴られた件、昨日のように
思い出されます。
ただ、なんの因果か現在の会社で、たまたまこのお客様が
ユーザー様でした。。。。
ただ、以前と違って非常に大人しいというか丸くなられたというか、
変わっておられたので驚きました。

取り急ぎご報告まで。

Re: No title

> ご無沙汰しております。
> エントランスで怒鳴られた件、昨日のように
> 思い出されます。
> ただ、なんの因果か現在の会社で、たまたまこのお客様が
> ユーザー様でした。。。。
> ただ、以前と違って非常に大人しいというか丸くなられたというか、
> 変わっておられたので驚きました。
>
> 取り急ぎご報告まで。

 先日、売買のお客様を滝井店長と訪問した際、エントランスを横目に、懐かしく通り過ぎました。
 身内の不幸や、自らの苦労が、人の角を取り去り、丸くさせることもありますよね。

プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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