ビジネスパートナー

 建築業においては、全てを自社内で完結することは稀です。
 施工管理は自前であったとしても、杭、地盤改良、鉄骨、鉄筋、型枠、生コン、タイル、吹付、軽鉄、造作、内装等々、各々専門業者の手に委ねます。
 
 一般的にこうした業者を、「下請」と呼びます。
 やや見下した表現を改めるため、気の効いたところではこれを、「協力業者」と呼んだりします。
 それにしても、「元請業者への協力を求める」・・・という意味において、上から目線に聞こえなくもありません。
 
 前職では、「ビジネスパートナー」と呼んでいました。
 「名は体を表す」
 共に学び共に成長する・・・パートナーの立ち位置は対等です。

 安定的な仕事が確保されていて、発展・成長する前提であれば薄利受注も可能となり、更に価格競争力が強化され、ビジネスパートナーとしての関係もより強固になります。
 ところが、仕事量が減ってくると、あっという間にバランスは崩れます。

 まず、適性価格での受注ができなくなり、ダンピングを余儀なくされます。
 請負価格に比例して、ビジネスパートナーへの発注価格が下がります。
 「この現場だけ、泣いてくれ!」
 一過性なら、何とかビジネスパートナーもついてきてくれるでしょう。

 ところが、恒常的になると、ついていきたくても、いけなくなります。
 当然に、原価は上昇します。
 請負が下がって、原価が上がれば、利益が出ません。

 利益が出なくなると、資金繰りが逼迫します。
 資金繰りが逼迫すると、業者への支払いが滞ります。
 「20日の支払を、暫く待ってくれないか?」
 いわゆる「ジャンプ」の要請です。

 ビジネスパートナーは、「ひょっとして回収できなくなるのではないか?」という疑念が過ります。
 すると、リスクの分だけ見積が高くなります。
 まさに負のスパイラルでしょう。

 経済設計や価格分解やVE(ヴァリューエンジニアリング)の取り組みは極めて重要です。
 但し、安定受注 → ボリューム確保 → ビジネスパートナーとの信頼関係維持、この正の連鎖無くして、安くて良い建物の実現はありません。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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