中立・公正なサービス

 数年前の話です。
 
 一戸建貸家を大家様から預り、某大手企業の社員の方に入居頂きました。
 その物件は浄化槽だったのですが、入居後の工事により下水引込を行うことに成ります。

 さて、下水引込を行うと、水道使用量に合わせて下水利用料がかかってくるため、入居者様の負担が増えてしまいます。
 実質、月々数千円の負担増です。
 入居者様の立場からすると、下水引込工事によって迷惑がかかる上に負担まで増えるというのは、間尺に合いません。
 
 一方、大家様はどうかというと、下水引込により、これまでかかっていた浄化槽管理料や汚物の抜取費用が不要になります。
 その年間費用は、4~5万円。
 契約上は、このままでも問題ありませんが、理論上この軽減される4~5万円を入居者様に還元しても良いということです。

 マンション等では共用支出が軽減される見返りとして、共益費を1,000円程度減額することがあります。
 そうした前例や背景を、大家様に丁寧に説明し、3,000円の家賃減額を認めて貰いました。

 ところが、この物件は会社契約で、水道・下水利用料は入居者様負担のため、家賃の減額が個人には影響しません。
 そこで、減額分の月々3,000円を積み立てる形にして、退去される際の原状回復費用とする提案をさせて頂きました。
 二年間住み続けたとしたら、24か月×3,000円=72,000円を、原状回復費用とします。
 原状回復後の余剰金の払い戻しはしないという条件です。

 経済合理性に基づく、会社と入居者様と大家様の三者に御納得頂ける、win-win-winの提案と言えるでしょう。
 今月、その入居者様が退去されます。

 但し、この提案をした自分自身が、すっかり失念しており、担当者には迷惑をかけました。
 その担当者が、当時のメールのやり取りを保管して頂いていたことで、スムーズな手続きになりそうです。
 ダメ社長は、また優秀な社員のファインプレーに救われました。

 改めて、「売買・貸借、何れも双方のお客様から感謝される中立・公正なサービスを提供」の大切さを痛感しています。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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