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一人の百歩よりも百人の一歩

 昨日の拙文に、リーダーの役割は「足らざるを補うこと」と説きました。
 リーダー自身が数字を上げようと、部下の頑張りに委ねようと、目標さえ達成すれば、プロセスはどちらでも構いません。
 ここで、もう少し掘り下げます。

 今は、フロント営業一店舗3名体制です。
 従って、営業力に長けた店長であれば、3人分の成果を上げることも可能です。
 短期的に見れば、部下に教えるよりも、自らが動く方が早くて正確で効率的かもしれません。
 
 但し、やがて規模が拡大し、部下10名の体制と成ればどうでしょう。
 いかにスーパー営業マンであったとしても、10人を養うだけの成果を叩き出すのは至難の業です。
 将来的に継続的に安定的に数字を作っていこうとするならば、店長はポイントゲッターではなく、司令塔に進化する必要があります。 
 ランクアップやロープレといった地道な作業の繰り返しは、回り道に見えても、実は成功への王道です。
 先日のエイブル経営者の会においても、一番大切なのは人材教育という結論に成りました。
 
 イチローや斎藤の様に、生まれながらに「持っている」スーパースターは貴重です。
 同様に、「上位2割の優秀な人材が、会社の利益の8割を稼ぐ」パレートの法則が、多くの企業にも当てはまります。
 しかし、中小企業にとって、スーパースターに依存する収益構造は如何なものでしょう?
 優秀だからこそ、今の会社に物足りなさを感じ、遅かれ早かれ流出してしまう可能性は大です。
 その人材を失うことで、会社がガタガタに成ってしまうリスクもあります。
 一般人に真似のできない、天才肌の行動特性は、マニュアル化して共有することすらままなりません。
 社員のレベルにバラつきが生じ、会社として目指すべき、均一なサービスの提供が阻害されます。
 やはり企業にとっては、一人の百歩よりも、百人の一歩が大事なのです。

 日露戦争を目前に備え、厳寒の八甲田山で行われた雪中行軍の様子を描く、新田次郎著「八甲田山死の彷徨」は、リーダーシップの重要性を示す、鮮烈な教材となりました。
 神田大尉率いる青森5聯隊は、指揮系統の混乱から統制を失い、実に199名もの犠牲者を出します。
 方や少数精鋭で臨む、徳島大尉率いる弘前31聯隊は、210㎞11日間に渡る全行程を、誰一人欠くことなく完全踏破するのです。
 
 一匹の羊に率いられる百匹のライオンの群れよりも
 一匹のライオンに率いられる百匹の羊の群れが勝る

 リーダーの責任と権限委譲の重要性が、ここにあります。
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コメント

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ふ~ん
“一人の百歩よりも百人の一歩”という言葉があるのですね。今日、かあちゃんと口喧嘩してそういう言葉を聴きました。どこで教わったか聞いたがそれについて何も言いませんでした。思うに介護教室で聞いたのかなと思いますが。
うちの古い城下町は発展しないのは町の老人がおれは偉いと出しゃばるからだと。
一人の百歩よりも百人の一歩でなければ若い人も出てこなく全体が発展しないのだと言われました。


“リーダーの責任と権限委譲の重要性”…なるほど!
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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