三度目まではダメを出せ

 大学教授であり社会心理学者でもある、渋谷昌三氏の著書「なぜこの人に部下は従うのか」に、上司としての心構えが書かれています。

 「ある若手経営者が雑誌のインタビューに答えているのを読んだことがある。
 『私は部下から上がってきた企画や提案は、一度か二度は必ず突っ返す。
 本当に会社のためになると思う良いものなら、何度でも練り直してくる筈だ。』  ~中略~

 例えば、懸案になっている計画についてアイディアを出させると、部下は取りあえず思いついたことをまとめて持ってくる。
 とことん考え抜いて、複数案の中から持ってくる訳ではない。
 だから多分、ろくなものではないとして、機械的に『これじゃダメだ』と突っ返した方が良い。
 
 そもそも人間の心理として、簡単にことが済めば、それで済ませたいと思うのが普通だ。
 苦労してまで、良いものを作ろうとは思わない。
 だから、最初の提案に期待してもムダである。

 二度目の提案も突っ返す。
 そうすると部下は、この段階で初めて『どこが悪いのだろう』と真剣に考える。
 この時、上司は具体的な指摘はしない方が良い。
 上司の側が助け船を出してしまうと、部下からの思いがけないアイディアを引き出せなくなるからだ。

 三度目は多分、練りに練ったアイディアを持ってくるだろう。
 しかし、これにもまた『ダメ』を出す。
 そうすると部下は、自分が今まで築いてきた評価が崩れるのではないかと不安感に襲われる。 ~中略~

 ここまで来ると部下は、もう必死である。
 四度目には、ありったけの知恵を絞って提案をまとめてくる筈だから、この段階でOKを出せば良い。」

 自分自身もこれまで、部下の立場としては、そういう信念に基づいた仕事をしてきたつもりです。
 一方上司としての自分は、具体的な答えを与え過ぎ、部下の発想の芽を摘んでしまっている気もします。
 しかし今日、三回のダメ出しをものともせず、反骨精神で食らいついてくるだけの気概を持った部下がどれだけいるでしょう。
 
 「否決の理由を教えてくれない。」
 「何度出してもはね返されるのは嫌がらせだ。」

 アイディアや提案の前に、辞表が出てしまうかもしれません。
 部下の性格は人様々、人育てはオーダーメイドです。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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