中間省略に見るバブルの兆候

 一棟売りのマンションやアパートが売買で取引される際、「第三者のためにする契約」が急増しています。
 かつては、「中間省略」という名称で、一般的に行われていました。

 ① Aさん所有の9千万円の物件の購入をBさんが決め、一ヶ月後の引き渡しを条件に手付を打ち、売買契約を交わす
 ② 決済までの一ヶ月の間に、Bさんは営業活動を行い、Cさんという転売先を見つけ一億円の売買契約を交わす
 ③ 本来であればAさんからBさんへ、BさんからCさんへ、という所有権移転の流れになる
 ④ しかし、上記の流れだと、登記費用や不動産取得税が二重にかかってしまう
 ⑤ そのため中間省略し、AさんからCさんへの直接登記を行う

 このスキームでAさんは、一度も不動産を所有することなく、僅か一ヶ月で1千万円の利益を手にします。

 平成十年に契約した分譲マンション用地は決済時、3枚の契約書に基づく、A→B→C→Dの中間省略が目の前で行われました。 
 当然、Aさんは、登記上の売り渡し先であるDさんを知り得ません。
 仮に、Dさんが反社会勢力であったとしてもです。

 また、それぞれの取引毎に利ザヤがonされており、AがBに売った価格よりも、Dが手にした価格は高騰しています。
 こうした取引が投機的な動きを加速させ、トラブルの温床となることから、原則禁止です。
 しかし今は、当事者や登記官が理解し、承諾しているのであればという条件付きで合法化されています。
 
 とはいえ、こうした取引が頻繁に行われるということは、明らかにバブルの兆候です。
 家賃も、市場も、入居率も、地価も、何ら変わらないにも関わらず、転がす内に価格が吊り上がっていくというのは経済合理性に反しています。

 大火傷を負いたくなければ、熱狂の渦に巻き込まれない様、客観的に事態を静観すべきでしょう。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR