30%分の後味の悪さ

 お客様の御要望をどれだけ敏感に感じ取り、どこまでサービスにつなげるべきか?
 はたまた、そもそもサービスとは何か?判断に迷う場面があります。
 先日、遠隔地のお客様との間で、次の様な電話のやりとりがありました。

お客様 : 当日、送迎頂けますか?
私 : かしこまりました。 ただ、ご自宅までの送迎となると一日がかりですので、日程は限られますが・・・。
お客様 : いや、勿論自宅までとは申しません。 JRの駅までで結構です。

 ということで、ご案内日の前日に、JRの到着時刻を教えて頂くことになりました。
 
私 : 明日の御到着は何時に成りますか?
お客様 : はい、朝一で出ますので、9:00には着きます。
私 : では、9:00にお迎えに上がりますね。
お客様 : あの、大変申し上げにくいのですが、途中で行きつけの店に寄って頂きたいのですが・・・。
私 : ああ、向かう道の途中ですから、全然大丈夫ですよ。
お客様 : それと、折角なので、帰りにお参りをしたいと思うのですが・・・。
私 : ええ、結構ですよ。 では帰りに○○寺までお送りすれば良いですね。
お客様 : ありがとうございます。 それと・・・いや、これは余りに図々しいので止めておきます。

 さて、ここが一つ目のポイントです。
 お客様は、ここで更なるご要望があったに違いありません。
 私はここで、「どうぞ遠慮なく、何でもおっしゃって下さい。」とは言えませんでした。
 この日の予定は他にも有り、時間的に余裕が無かったからです。

 当日、駅までお迎えに上がり、往路ご指定のお店を経由し、物件をご案内。
 その後、「お供えのお花を買いたいので、近くのスーパーに寄って下さい。」とのご要望を受け、スーパーを経由して○○寺までお送りしました。

 ここで二つ目のポイントです。
 お客様が電話口で呑み込まれたのは恐らく、「お参りを済ませた後、再び送って下さい。」という言葉だったのではないか?とずっと考えていました。 
 そこで、後々の予定を鑑み、色々な思惑を踏まえ、お声掛けします。

私 : お参り、10分程度で終わる様でしたら、待っていてお送りしますよ。
お客様 : いえ大丈夫です。 時間もかかりますので。 ここまで送って頂いただけでも充分。
      お世話になりました。 ありがとうございます。 

 その言葉を受けお客様と別れました。
 2~3回押し戻しますが、お断りを誘発する偽善的な対応を見透かされてしまった様です。
 「業務とは無関係な範囲だから」と幾ら正当化しても、お客様が満足したかどうかは敏感に判るもの。
 70%の優しさや思いやりは、足らない30%分の後味の悪さだけが残ります。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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