消費者心理と秋の空

 日経新聞2面の記事:HAKUSHIN「外食サバイバル」が連載されています。
 長引くデフレ不況の時代を、企業努力によって牽引してきた「日本マクドナルド」「吉野家」にスポットを当てたものです。

 「マクドナルド」は、「24時間営業の拡大」「作り置き無し」「100円マックの拡充」等々の戦略で一人勝ちを続けてきましたが、近年苦戦を強いられています。
 客単価向上を狙いとしてサッカーの本田をCMに起用した「BLTバーガー」、三週連続一日限定で完売が続出した「1000円バーガー」も、市場の熱狂は一過性のものでした。

 一方「吉野家」は、業界最安値の280円牛丼によって隆盛を極めたものの、BSE問題に水を差され、看板商品を一時期封印。
 その後、復活させた牛丼は380円と、他社との価格差は歴然。
 「うまい、はやい、やすいを取り戻す!」
 満を持して発表した280円牛丼は、期待したほどの結果に繋がりません。

 原田社長は、アップルコンピュータ副社長の時にヘッドハンティングされ、「マックからマック」への転身で話題になりました。

 安部社長は、会社更生法を申請した過去の苦い経験を受け、「品質を犠牲にしては成らない」という強い想いから、キャッチコピー「やすい、はやい、うまい」の順番を替えました。
 アルバイトからTOPにまで上り詰めたサクセスストーリーも有名です。

 お二人の本も読みましたが、何れも素晴らしい経営者であります。
 であるにも関わらず、近年打ち出す戦略が、思った程の効果を生まないのは何故か。
 アベノミクスの効果で、脱デフレが進み、景気が回復しているから・・・ではないでしょう。

 コンビニ弁当や、手作り弁当にシフトした点も否めません。
 しかし主たる理由は、「価格革命」に消費者が慣れてしまった点にあると思います。
 280円の牛丼も、100円バーガーも、発表された当時は、大きなインパクトがありました。
 そこに大きな「お得感」を感じた消費者が飛びついた訳です。
 
 しかし今や、399円のランチや、198円の弁当が世に溢れています。
 「食べなきゃ損」という心理が、「ランチにワンコインもかけるのは勿体ない」という当たり前感覚に変わりつつあります。
 利益率の薄い出血商品でフックして、利益率の高いトッピングやポテトを売ろうとする思惑に乗ってくれない、賢い消費者の選択も一因です。

 しっかり掴んだつもりでも、いつの間にか両手の隙間からこぼれ落ちてしまう・・・、気まぐれな消費者の動向にフォーカスして、変化し続けるのが企業の宿命なのでしょう。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR