策士策に溺れる

 この業界で良く使われる交渉術が「駆け引き」です。
 そもそもの語源は、戦場で進軍することを「駆け」、退却することを「ひき」と呼ぶことからきています。
 一般的な意味は、商売や交渉・会議などで、相手の出方や状況に応じて自分に有利になるように処置すること。

 この駆け引きは、交渉を進める上で、ある程度は必要ですし、使い方によっては効果的です。
 しかし、過ぎたるは及ばざるが如し・・・何事もやり過ぎはいけません。
 
 不動産仲介では、利益相反の関係にある売主様・買主様が主役となります。
 売主様は極力高く売りたいし、買主様は極力安く買いたいのは当然でしょう。
 その仲を取り持つのが、文字通り仲介会社である我々の役割です。

 売買間一社だけで仲介する場合には、両者の希望を直接お窺いした上で商談が進められます。
 一方、売側と買側で業者が異なる場合には、業者間での調整が必要です。 

 前者に比べて後者は、間接的なやり取りに成りますから、当事者の本音が見え難くなります。
 まして、売側業者と買側業者の間に、第三の業者が絡むと、更に事態は混迷します。

 A → B → C → D → E

 意思伝達も、さながら伝言ゲーム。
 暗黙のルールとして、飛び越しの交渉ができない点も、混乱に拍車をかけます。
 ここで、各人各様の思惑をもった駆け引きが飛び交うと、まとまるものもまとまらなくなってしまうのです。 

 自分に有利になるように駆け引きしたつもりでも、相手方に腹の内を見透かされたり、不信感を買ってしまえば、ビジネスそのものが成就しません。
 そうした駆け引きを、上等なテクニックと誤認している当事者こそ悲劇(喜劇)です。

 『策士策に溺れる』

 駆け引きなどの小細工を駆使することなく、愚直なまでに誠実であることは、これからの不動産仲介営業に重要なファクターと確信しています。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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