禍転じて福と為す:前編

 先日、某大手人材派遣会社から、「新卒者就職応援プロジェクト」の人材紹介を受けました。
 ここ数年続く「就職氷河期」によってあぶれた、いわゆる「就職浪人」の方々の救済策として、長期間の「インターンシップ」(職場実習)を実施する取り組みです。

 面談した方は、裏表の無い、実直で前向きな方です。
 良い大学に入学し、それなりに充実したキャンパスライフだったことでしょう。
 
 順風満帆な人生に、躓(つまづ)きが生じたのは就活でした。
 エントリーしてもエントリーしても書類選考で弾かれ、やっと面接に進んでも思う結果が出せません。
 
 自分は前職時代も含めて、少なくとも1,000人を超える学生を面接しました。
 殆どの学生が事前に、しっかりと面接対策に取り組み、完全防備で臨みます。
 例えば、不動産営業を目指す文系学生に、志望動機を訊ねると、判で押した様にこう答えるのです。
 
 「自分は、子供の頃から建物に興味がありました。
 新聞を読む時、マンションや住宅のチラシが入っていると、その間取図についつい見入ってしまうのです。」

 短いコメントですが、「私にとって不動産は天職なのです」という主張と共に、「新聞も読んでいるのですよ」というさりげないアピールが含まれています。
 
 我々も、それが一夜漬けの付け焼刃であることに気付いていない訳ではありません。
 「例えばどんなメーカーの?」とか、「理想の間取について貴方の想いを聞かせて下さい」とか、二の矢を放てば、すぐにボロは出ます。

 「他にはどんな会社にエントリーしてますか?」という質問に対し、自動車メーカーとか地場大手スーパーとかの異業種を答える方もいらしゃいました。
 「あれ、不動産が好きなんですよね?」と、少し意地悪に突っ込みますと、
 「え・・・、ああ、その、自分は、人と接することが好きなので、そういう意味では共通の・・・。」と慌てて弁明。

 流石に、「それなら何処でも良かったんじゃない?」と身も蓋も無い言葉だけは呑み込みます。 つづく
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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