矛盾なきパラドックス:後編

 もう少し噛み砕いてみましょう。

① コンプライアンスを多少捻じ曲げてでも経費を削減する
 ・ 違法ソフトをダウンロードする
 ・ 収入印紙を貼らない
 ・ 重要事項説明を簡略化し、主任者以外で行う

② お客様の不利益と見返りに売上を水増しする
 ・ 退去時、責任負担の無い部分まで補修費用を請求する
 ・ 満室となってしまった人気物件のおとり広告を継続掲載する
 ・ 過去に投身自殺があった物件だが、故意に説明しない

 判り易くするために、稚拙で極端な事例を挙げました。
 これらは、短期的にみれば売上・利益の上がる手法です。

 反面、①の場合は後々、業務停止処分や免許取り消しを受け、致命傷となる恐れがあります。
 ②についても、お客様の不満が燻ぶり、リピート・紹介が得られないばかりか、口コミで誹謗・中傷が拡散する筈です。

 一方、高邁な理念に基づく理想論ばかり語り、足元の数字が覚束ない状況では話になりません。
 人間は動物のバクとは違い、夢を食べては生きていけないのです。

 今期から、骨太の方針として掲げているBig smile運動は、正に後者の戦略です。
 しかし、夢がたりとは言え、リターンを長期軸で待つことも無いでしょう。

 長時間商談や閉店間際の来店やお子様の世話等の思いやりの姿勢に、
 メリットだけでなくデメリットやリスクをしっかり説明する誠実さに、
 お客様は共感して契約を決められます。
 口コミやリピートやご紹介も、そこから生まれます。

 看板もオーナー訪問も物調も物確も含めて、種蒔き有ってこその収穫であることは皆、少なからず気付いている筈です。
 新規開拓を怠り、一つの畑で連作を繰り返すと、やがて土の力が細り、収量も少なくなります。

 短期のマネジメントと長期のマネジメントは、表面上相反するパラドックスに見えますが、長期的な時間軸で振り返ってみれば、何一つ矛盾の無いものなのです。 了 
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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