プロの着眼点:後編

 それは、経済合理性です。
 大家様は皆、投資に対する利回りを求めます。
 例えば、月額一室5万円の家賃が見込めるのであれば年収60万円。
 一室の建築費が500万円かかるのであれば、利回りは12%に成ります。

 定期預金の利息は、目一杯高いところでも0.2%程度です。
 つまり、手元に500万円の現金を持っている方の場合、銀行に預けたら1年後のリターンはたった1万円。
 それが、アパートに投資すれば60倍の60万円になります。
 勿論、管理費用や修繕コストや固定資産税もかかりますが、細かい数字はともかく、有効な資産運用を目的として、マンション・アパートを建てる一つの理由です。

 この利回りの観点からすると、建築コストに比例して家賃を上げる必要があります。
 
 「もっとリビングを拡げた方が良い」
 「流し台はシステムキッチンにした方が良い」
 「木造じゃなくて鉄筋コンクリートの方が良い」・・・

 これらは間違いなく有ったら良いに決まっている訳ですが、そうすると500万円のコストが550万円に600万円にと上昇します。
 コストに比例して、家賃も5万5000円、6万円と上げられれば問題ありません。

 「利便な立地で、居住性高く、間取は広く、設備は高級で、家賃は安く」
 こうした、無いモノねだりの入居希望者がたまにいらっしゃいますが、我々はプロですから同化したらアウトです。

 逆算的に思考すれば、以下の様な流れになります。

① 市場の求める間取は?( 1K・1DK・1LDK・2LDK・3LDK )
② 入居者様が支払える限界家賃は幾等か?
③ オーナー様の期待利回りは何%か?
④ 限界家賃年額 ÷ 期待利回り = 建築コスト上限
  EX:50,000円 × 12ヶ月 ÷ 12% = 500万円

 こうして導かれた限られた予算(面積)内で、どれだけの要求を通せるか。
 優先順位に従っていけば、泣く泣く捨てざるを得ないモノも生まれてきます。
 
 経済合理性に適っているか?
 そのお客様の声は最大公約数か?

 オーナー様のマンション経営をサポートするプロとして、見失ってはいけない着眼点です。   了
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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