草履を温めた猿

 良く引き合いに出す小話です。

【 親方 「いいか小僧、一寸出かけてくるから、火鉢の上の餅をよーく見とくんだぞ。」
  小僧 「へい、判りやした!」
  暫くして戻ってくると、小僧は火鉢の前で、まっ黒けの墨になった餅をじっと見つめていました。】

 そう、この小僧は間違っている訳ではありません。
 「餅を見ておけ」と言われたから、その言葉を鵜呑みにして、ふくれ様と焦げ様と、じっと凝視していただけです。
 
 いわずもがな、ここで親方が発した「餅を見ておけ」という指示は、
 「焦げない様に適宜ひっくり返しながら、食べ頃になったら火鉢から下ろしておけ」
 という意図が内在していました。
 何故餅が焦げたのか、理由は二つ。 

① 小僧が未熟であった
② 未熟な小僧に対する指示が大雑把過ぎた

 もう一つ、有名な歴史上の逸話です。

【 ある冬の日、信長は外へ出るため、草履を履こうとして、はっと気が付いた。

信長  「猿、猿は何処におる!」
藤吉郎 「ははっ、ここに。」
信長  「この草履は温かい。さてはこの草履の上に腰かけておったな、無礼者!」
藤吉郎 「いえ、お言葉を返すようですが・・・。」

 藤吉郎は、徐に着物の襟を開き、泥のついた胸元を見せた。

藤吉郎 「この通り、親方様の足元が冷たかろうと温めておりました。」
信長  「・・・。」 】

 仕事の御紹介を受けた時に、地理的に近い店舗や、適切な担当者に仕事を振るケースは少なくありません。
 顔つなぎのために、初回は同行する旨の指示を送ります。

 ある担当者は、事前に現地の写真を撮り、周辺相場を調査した上で、資料を準備して同行の日に備える。
 ある担当者は、現地も見ていない、調査もしていない、資料も準備していない、すべて社長任せ。

 こうした気付きの積み重ねが、ビジネスマンとしての差に成ります。
 「餅を焦がした小僧」ではなく、「草履を温めた猿」を目指して下さい。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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