不幸を呼ぶ優しい人

 滞納督促の重要性については、過去何度も取り上げてきました。
 滞納督促は、言い換えれば借金の取り立てです。
 あまり聞こえは良くありません。
 
 夜討ち朝駆けで、いかつい男が玄関ドアや窓ガラスを拳でガンガン叩き、居留守を使う住人に罵声を浴びせる・・・。
 そんな「やさしさ」のかけらも無い、悪いイメージが常につきまといます。 

 「主人が病気で働けなくなって・・・」「勤めていた会社が倒産して・・・」
 家賃が払えない理由に成らない苦境を語り、情に訴えようとする人もいます。

 「来週には入金の目処があるので火曜日までには払います。」
 その場しのぎの虚言で、期待感を抱かせる人もいます。

 「無いものは無いんです。じゃあ、どうすれば良いんですか? このビルから飛び降りろとでも?」
 逆切れした上で、物騒な台詞を口にされる方もいます。

 正直、そんな場面は、できることなら避けたいものです。
 しかし、賃貸管理を業とする以上、避けては通れない滞納督促の重要性を掘り下げてみます。

① 大家様のため
 家賃収入が入らなければ賃貸マンション経営は成り立ちません。
 オーナー様の収入源である、家賃収入が滞るのは致命傷です。

② 入居者様のため
 一ヶ月分の家賃を払えない人が、数ヶ月分数十万円を溜めて払える道理がありません。
 払えなければ、生活の基盤である退去を余儀なくされてしまいます。
 溜まらない内に早め早めの督促をすることは、入居者様のためにも必要なことなのです。

③ 保証人様のため
 身内であろうと他人であろうと、連帯保証人は入居者と同等の責任を負います。
 早めに督促のアクションを起こして、出来る限り債務を膨らまさないことは管理会社の責務でもあるのです。

④ 会社のため
 これは当然ですが、家賃収入が入らない限り管理収入はゼロです。
 立替条項が契約に織り込まれていれば、資金繰りにも影響を及ぼします。
 最終的に焦げ付いて回収不能になれば、管理業者の負担割合に応じて損失補填というケースもあるでしょう。

⑤ 自分のため
 先送りするほどに、損失が膨らみ、回収難易度があがります。
 こじれてしまうと、手間がかかり、時間がかかり、精神的にもプレッシャーが圧し掛かります。
 
 相手から逃げられたり、居留守を使われたりする督促業務は、一見すると嫌われ役に見えるかもしれません。
 しかしながら、大家様も入居者様も保証人様も会社も自分自身も、関与する全員が速やかな督促によって救われるのです。
 裏を返すなら、督促できない「やさしい」人は、自分も含め総ての人を不幸にしてしまうでしょう。
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プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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