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不平等=公正論

 12月28日付けの日経新聞朝刊の片隅に、世界の貧富格差についての記事が掲載されています。

 フランスの「世界不平等研究所」の発表によると・・・。
 ・ 世界の上位1%の資産は、全体の37.8%を占める。
 ・ 世界の下位50%の資産は、全体の2%にとどまる。

 こうした数字が発表される度に、喧しい声が上がります。
 「やはり富裕層から税金を取るべきだ」
 「もっと一般庶民を厚遇して貰いたい」

 しかし、日本においては既に累進課税を基本としており、所得が高額に成る程、税率も高くなります。
 税制、融資、補助金といった面でも、低所得層や中小零細企業は優遇されています。
 生活保護や年金等の社会保障制度も、弱者擁護のセーフティーネットとして整備されています。
 これ以上、強制的に補正しようとすれば富は、日本よりも有利な何処かの国へと流出していくでしょう。

 また、社会主義者の論理として、貧富格差を資本主義の弊害と捉える向きもあります。
 しかし、働きとは無関係に成果の配分が一律なら、頑張ら(れ)ないのが人の性です。
 旧ソ連、旧東ドイツの崩壊、貧困に喘ぐ北朝鮮の現状を見ても明らかな様に、競争原理を伴った資本主義的な思想以外に、経済を繁栄・永続させる術はありません。
 世界第二位の大国となった中国も今、「共同富裕」のスローガンの元、行き過ぎた貧富格差の是正に躍起です。
 
 働かざる者、食うべからず。
 日本の諺や、寓話「アリとキリギリス」の教えは、至極正しい。
 そういう意味で、不平等であることは、寧ろ公正と言えるかもしれません。 
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Rh-に託された使命

 松山で飲み会の夜は、ホテルに宿泊します。
 この二年間めっきり減っていましたが、コロナ禍の落ち着いた12月は4泊しました。
 地元での宴も含めて計7回と、徐々に日常が取り戻せてきたようです。

 ご承知の通り自分は朝型人間で、夜は平均21~22時に就寝し、早朝5時から始動します。
 飲み会が多いと、そのリズムが乱れるため、体調を崩すことも少なくありません。
 気が緩むこともあり、コロナ禍前の年末年始は漏れなく寝込んでいました。
 寝正月は、クライアントや会社に迷惑をかけることもないため、効率が良いと言えばそれまでです。

 さて、小さな社会貢献のために続けているのが献血。
 今年15回目、累計73回目となる献血納めをして参りました。

 献血を行いますと、二日後には15項目からなる検査結果が届きます。
 今年は、ただの一度も、一項目も外すことなく、正常値に納められました。
 当たり前の様で当たり前ではない、この健康に感謝したいと思います。

 我が社には、自分以上の回数を献血している猛者がいらっしゃいます。
 また、別の一人の社員はRh-です。
 Rh-の確率は200分の1。
 しかもAB型なので、2,000人に一人の稀少血液と成ります。

 その社員は血液バンクに登録されており、有事の時には呼び出されます。
 但し、全員の血液が使える訳ではなく、輸血する患者さんとの適合性によっては無駄足となることもあるとか。
 裏を返せば、充分な輸血量を賄うためには、同型の絶対数を確保しなければ成りません。

 「呼び出しを受けても、仕事で行けないこともある・・・。」

 そう呟く社員に、社長として伝えました。
 命を守る協力以上に、重要な仕事はない。
 仮に受注を飛ばしたとしても、駆け付けるべきである。

 稀少な確率の星のもとに生を受けた運命は、自身に託された使命でもあります。

納会&送別会

 先日は、仕事納め恒例の納会でした。
 あくまでも私見ですが、忘年会の後で何日か仕事をすることに違和感があります。
 どうせなら仕事を納めた後、明日から年末年始休暇というのが、気分的にも開放的な気がする訳です。

 前職時代も、不動産会社を起業してからも、ずっとそのスタイルを貫いてきました。
 仕事納めの28日はまだ年末年始料金じゃありませんし、一週目二週目の週末に比べれば予約も取り易いくらいです。
 
 但し、少しだけ弊害もあります。
 遠隔地の方が帰省するため、全員出席が難しくなります。
 ちなみに前職の会社では、納会=仕事という位置付けで半強制的。
 中四国九州全域から、道後の旅館の大広間に終結し、100人超の大宴会という時期もありました。

 当時、嫌々参加させられていた方もいらっしゃったんだろうなと省みます。
 今や、そんな御時世ではありません。
 ここ一ヶ月、四国の感染者は一人(12/7徳島)と、コロナ禍は落ち着いた状態ですが、それでも配慮は必要でしょう。

 NYホームは、社員が20名超ということもあり、全体での開催を見送っています。
 昨夜の南洋建設は希望者のみ、また12月一杯で退職される建築部の社員の送別会も兼ねての開催です。

 元請企業様や業者様からの信頼も厚く、定年後も継続雇用でお手伝い頂いていました。
 更に引き続きの契約をお願いしたものの、年齢と体調面を鑑み、今が潮時と判断されたようです。
 11年間、おつかれさまでした。
 これから、悔いの無い人生の第二章をお歩み下さい。

トレンドを示す年計表

 経営する上で、数値管理は重要です。

 受注、売上、原価、粗利、粗利率、販管費、営業利益、一人当たりの生産性・・・。

 掴むべき数値は多岐に渡ります。


 しかし、数値は全て結果。

 仮に数値が良かったとしても、その実楽観視できない場合があるし、悪かったとしても、必ずしも悲観しなければならない訳ではありません。

 大事なのはトレンド(潮流)です。


 ここでは判り易く、売上にフォーカスします。

 好不調を分析する上で、対予算、対前年比較が、最もポピュラーな手法。

 しかし、実力と潮流を探るためには、「年計表」が最善でしょう。


 我が社は7月決算なので、始期は8月に成ります。

 8月から毎月の売上を加算していき、12ヶ月間の累計を出します。

 一年経過後の8月が終わると、累計から前年の8月をマイナスし、当年の8月をプラスする。

 毎月その繰り返しです。


 年計表推移を折れ線グラフで表示すれば、直近一年間の実力のトレンドが瞬時に可視化されます。

 更にこれを商品別、店舗別で切り分けますと、注力すべきポイントや、テコ入れが必要なポイントが見えてくるでしょう。


 トレンドが右肩上がりなら良し。

 右肩下がりであれば警戒アラート。


 トレンドを意識しない経営は、スピードメーターもタコメーターもオイルゲージも一切見ない運転の様なものです。

聞く力の重要性

 岸田総理が就任時に語った「聞く力」は大事です。

 先般、外部のブレインの方と共に、クライアントとの会食に参加しました。

 

 そのクライアントとは、自分がこの業界で駆け出しの頃から30年来のお付き合いなので、互いに認め合う、一定の信頼関係が形成されています。

 ひとつの発言を受けても、喜怒哀楽の感情の機微や、何を欲しているかといったニーズが、ある程度理解できるつもりです。

 だからこそ、ボールをキャッチしたら、そのボールを胸元正面に投げ返す。
 相手の球がすっぽ抜けても、飛びついて受け止め、次投げる際に軌道修正を図る。

 

 ところが、付き合いの浅い第三者とのキャッチボールは、なかなか上手くいきません。

 時に、受けたボールを下に置き、全く別のボールを投げ返します。

 悪球に対しては、飛びつくそぶりも見せず、平然とやり過ごします。

 見るに見かねて中に割って入り、取り繕う場面が何度もありました。

 

 営業であっても、飲み会であっても、主賓を尊重するのが原理原則。

 そのために、「聞く力」は、「話す力」以上に大事です。

ごめんなさい:後編

【ここで考えるべきは、評価されないから愚痴になるのか、愚痴をこぼすような社員だから評価されないのか。
 「ニワトリが先か、卵が先か」の話のようだが、私に言わせれば絶対に後者だ。
 そのような人は、愚痴をこぼすことが”趣味”になってしまっているのである。
 上司に見る目がないと愚痴り、給料が安いと愚痴り、不景気を愚痴り、夏の暑さを愚痴り、冬の寒さを愚痴る。
 現実を甘受する謙虚さもなければ、建設的な反省もない。
 これでは仕事ができるわけがなかろう。】

 自分も、過去を振り返れば、数々の失敗を繰り返してきました。

 筋違いな主張をして、それを上司から諭されて、自らの間違いに気付かされることもしばしばです。
 人は間違える生き物ですから、間違えた時には素直に謝れば良い。

 しかし時に、余計な意地や、くだらない見栄や、つまらないプライドが邪魔することもあるでしょう。
 その時、素直に自らの非を認め、反省できる人は、成長への切符を手にできます。

 百万言の愚痴よりも、一言のごめんなさい。

 仕事を円滑に進めるために必要な、魔法の言葉です。    以上

ごめんなさい:前編

 堀場製作所創業者、堀場雅夫氏の著書からです。


【世の中、腹を抱えて笑う様な楽しいことは、そうあるものではない。

 いわんや、会社勤めの日々はバラ色だとしたら、自分の仕事振りを疑ってかかった方がいいだろう。

 上司や同僚、後輩と日々、真剣勝負をしているのであれば、思い通りにならないのが当然である。

 だから、愚痴が常についてまわり、ストレスに見舞われるのだ。

 ただ、これだけは言える。

 愚痴が多い人間は、例外なく仕事ができない。

 何故なら、私が知る限り、「成功した人間」に愚痴が多い人は一人としていないからだ。】

 

 まさしくその通り。

 多様な価値観や発想を持った人々と、真剣勝負でせめぎ合うのですから、100%思い通りに成る筈が無いのです。

 そして、好むと好まざるとに関わらず、最終的な結論を受け入れる必要があります。

 自論が通せなかった時、結論を導いた上司への反発や、その結論自体を受け入れざる気持ちから、愚痴を吐きたくなる気持ちも判らないではありません。

 しかし、そうした思いをいつまでも引き摺っていては、精神衛生上宜しくないし、クリエイティブな発想の障害でもあります。

 速やかにスイッチを切り替える、潔さが肝要でしょう。     つづく

抗えない老い

 他界した人を責めるつもりはありませんが、自分の両親は共に奔放な性格でした。
 親戚からも愛想をつかされ、お付き合いが疎遠となったのも身から出た錆びです。

 そうした状況下、息子である自分を気にかけて下さったおばさんが二人います。
 一人は、母方の伯母。
 小学校の低学年で離婚して家を出た母親代わりの様な存在で、幼少の頃から大事にして貰いました。
 大人に成ってからも、18~27歳までの9年間、半住み込みで仕事をさせて貰ったこともあり、自分の中では家族同様の存在と成っています。
 
 もう一人は、父方の叔母。
 今から34年前、59歳で早逝した父の葬儀にも駆けつけてくれた、数少ない親族の一人です。
 地元の菓子店の店長に就任した時、前職の会社が破綻した時、新たに起業した時・・・。
 節目節目で気遣って、声がけ頂きました。
 
 年齢は90を過ぎ、共に施設に入所されています。
 コロナ禍ということもあり、今はなかなか面会できません。
 先日、叔母の入所先の面会が解禁になったと聞き、久々に会いにいったのですが・・・。

 叔母 「・・・誰じゃろか?」
 自分 「叔母ちゃん、内子の松岡です。武夫の息子です。」
 叔母 「ああ、そうかい。ちょうど二日ほど前に、武兄ちゃんが来てくれたんよ。」
 自分 「・・・。」
 
 34年前に他界している父が来てくれたと、嬉しそうに話す姿に、叔母の現状を悟りました。
 まったく噛み合わない会話をリピートする内、短い面会時間は終わりを告げます。


 「ほんと、よう来てくれたな。」
 車椅子の叔母は、何者か判らない自分に対し、涙を浮かべながら手を振ってお見送りしてくれました。

 帰途の車中、何とも言えない、切ない気持ちに胸は締め付けられます。
 しかし、それでも会えて良かった。
 この日が無く別れの時を迎えたとしたら、きっと一生後悔したでしょう。

 人は、歳と共に確実に老いていきます。
 その流れに抗うことはできません。

 そういえば今日は、クリスマスイブ。
 亡母、8回目の命日でもあります。

必要のされ方

 12月17日付け日経新聞。
 いつも引用させて頂く、キングカズこと三浦知良選手のコラム「サッカー人として」からの御紹介です。

「必要とされるのなら、どこにだって僕は行く。
 今に成って言い始めたことでなく、ずっとこのスタンスで生きてきた。
 その移籍の選択をすべきは今じゃないかという自分の直感がある。
 にの2年、試合にまともに出ていない。
 もちろん横浜FCは僕を必要としてくれている。
 ただし「必要」にも、そのされ方、具合があり、自分がどうみられたかは僕自身が分かっている。
 数々のクラブが僕に興味を示してくれた。
 改めて感謝したい。
 こうして新たな挑戦へキャンプで汗が流せる幸せ。
 僕に貢献できることがあり、僕を役立てて貰いたい。
 そして一分一秒でも長く出場したい。
 心の声に忠実でありたい。」

 三浦選手は、言わずと知れた日本サッカー界のレジェンドです。
 しかし、その称号を是とせず、現役にこだわり続けています。
 客寄せパンダに成り下がるのではなく、サッカー選手としてピッチに立ちたいという、情熱とプライドから来る心の叫びでしょう。
 
 立場は違えども、「必要のされ方」というワードは、ど真ん中に刺さりました。 
 同じ50代の現役選手の頑張りに、今日も勇気を貰っています。

建築業は特別

 建築業は特別・・・我々業界人がこう言うと、言い訳に取られがちです。
 確かに、売上の割には利益率が低かったり、クレーム対応が煩雑であったり、言い訳したい気持ちもゼロではありません。

 しかし、明らかに製造業とは違います。

 例えば、家電や自動車等、ラインに乗せて大量生産するメーカー製品の場合、極めて精度が高く、傷一つない製造で当たり前。

 それに比べて建築業は、現地現場に多種多様な業者が出入りして創り上げる、個別一品受注生産です。

 

 天候にも左右されますし、トラブルも日常茶飯事。

 施工管理者や職人一人ひとりの属人性にも、出来不出来は左右されます。

 また仕上げ後に人が入り、傷付けてしまう可能性もあるでしょう。


 そう、そんなものです。

 だからといって、そんなもので片付けてはなりません。

 安易に妥協していけば、レベルは下がる一方だからです。

 

 それでも、レベル向上が一朝一夕には叶わないのもまた現実です。

 先ずは自社の身の丈を知る必要があります。

 その上で、目指すべき目標を定める。

 そして、一歩一歩確実に歩みを進める。


 標準と現状との差異は問題、理想と現状との差異は課題です。

プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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