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危機感と悲壮感

 折からのコロナ禍によって、苦境に立たされている企業も少なくありません。
 今から11年前、リーマンショックの渦中で、前職の会社が破綻した時のことが思い起こされます。

 ・ 姉歯一級建築士による構造偽装問題によって、ロープライスマンションの「安かろう悪かろう」イメージの蔓延
 ・ リーマンショックによって消費マインドが冷え込み、金融が萎み、分譲マンションの販売不振
 ・ 資金繰りのために、在庫マンションを安価でバルク売り 
 ・ 損切りによって膨らむ赤字幅
 ・ 起死回生を狙って関東圏の商業施設を請け負うものの、入金は数ヶ月先の手形払い
 ・ 入金を待つ間に起こる、クライアントの会社の波状的な破綻・・・。

 負の連鎖とはこのことです。
 社内的にも、様々なコスト削減に取り組みます。
 
 ・ 役員報酬の返上
 ・ 賞与支給の縮小
 ・ 社内研修の中止
 ・ 希望退職の募集
 ・ 製造部門から営業への配置転換
 ・ マンション管理会社の売却
 ・ 拠点の撤退・・・

 生き残りのために、ありとあらゆる取り組みを行うものの、事態は悪化するばかり。
 さしずめそれは、大河の激流に押し流されそうになる中、流れに逆らって泳ぐ様な空しさでした。
 
 危機感は、好業績時の引き締めを図る上では効果的です。
 真に危機的な状況下で発動する危機感は、悲壮感しか生みません。
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まさかの坂への備え

 コロナ禍により、世界経済が大きく落ち込んでいます。
 先日の日経新聞15面の見出しを見ますと、実感せざるを得ません。

 「JR東海 純利益85%減」
 「京セラ 純利益18%減」
 「三越伊勢丹が赤字転落」
 「第一三共 純利益57%減」
 「日東電 純利益14%減」
 「パナソニック 7%減収」
 「太陽誘電 一転25%減益」
 「積水化 純利益26%減」
 「スタンレー電気 最終赤字44億円」

 何れも大手上場企業の業績です。
 中小零細の業績は、推して知るべし。
 観光、宿泊、飲食、遊技場、等々、直撃された業種は枚挙に暇がありません。

 経営は、短期的な業績に一喜一憂するのではなく、コロナその後、或いは中長期的な展望を画策するものであることは百も承知しています。
 しかし、今日のメシが食えない企業に未来は訪れるでしょうか。

 経営には三つの坂があると、稲盛和夫氏が言っています。
 ① 上り坂
 ② 下り坂
 ③ まさか
 
 何度でも訪れる「まさか」の坂への備えは、財務的な内部留保、そしてリスクヘッジのための多角化。
 口にするのも、文字にするのも容易ながら、実行するのは極めて難しい。
 それが経営です。

ステイホームウィーク

 緊急事態宣言を受け、ゴールデンウィークは、ステイホームウィーク。
 東京に居る長男も、当然ながら帰省しません。

 先日の休日、一時休業中の次男を散歩に誘いました。
 地元民には天神様として知られる神社です。
 
 自分が子供の頃には、格好の遊び場でした。
 社会人に成ってからも、石工として手洗鉢等を設置したことが思い出されます。
 ところが、同じ地元で生まれ育った次男は、初めてだと言います。
 それだけ、子供の遊びも変わってきたのでしょう。

 百数十段程度ですが、運動不足の身体には堪えます。
 鈍った身体には良い運動です。
 やっとの思いで社殿に到達し、お参りを済ませました。

 その社殿の少し下に、展望広場が整備されています。
 時節柄、周囲に植えられた芝桜が見事に咲き誇っています。
 ベンチに座り、暖かな陽射しに包まれ、内子の町並みを見下ろすと、コロナ禍の日常を一時的にでも忘れられる気がしました。
 煌びやかな人工的な輝きとは違う、郷愁を誘う自然の美しさです。

 ステイホームには背いていますが、ここには誰もいません。
 いや、町並みを歩く観光客も、まったくいらっしゃいません。
 
 SNSで写真をupすると、東京や異国に住む同級生から、懐かしむコメントが相次ぎます。
 人はつながりが無いと生きていけない動物。
 改めて、本質に気付かされた一日でした。

水戸黄門の誤審

 この半年間、法律や定款や規則を読み込み、随分詳しくなりました。
 一方で、こうした難解な論法によって、相手を納得させることの難しさも知りました。
 
 先日ある方から教えられた話です。

 止まっている車に後ろから追突されたら、全面的に相手が悪い。
 でも、自らが飲酒運転なら、形勢は逆転します。
 ルールを守らない者は、ルールによって守られない。

 なるほど、これなら理解頂けるかもしれません。
 もっと判り易いのは、勧善懲悪です。
 即ち、相手がいかに悪いかを説き、我々が天に代わっておしおきするのだ・・・という図式。

 例えば水戸黄門。
 御代官様と越後屋が、密室で密接な悪だくみを行い、平民が虐められ、それをお銀と弥七が嗅ぎ付け、見るに見かねた黄門様が乗り出し、「曲者じゃ!皆の者出あえ、出あえ!」の掛け声の元に沢山の家来が駆け付け、一度に襲えばいいものを、礼儀正しく一人ずつ勝負を挑み、バッタバッタと切られていき、頃合いを見て格さんが「皆の者頭が高ーい!」と一喝して印籠を取り出し、途端に皆が土下座して平伏す・・・。

 でも、よくよく考えてみると、本当に御代官様は悪代官だったのでしょうか?
 越後屋は賄賂を贈って、私腹を肥やしたのでしょうか?
 確かに人相は悪そうだけど・・・。

 確証の提示は不十分だし、弁明の機会は与えられていなかった気がします。
 実質50分足らずの限られた時間の中で、毎週毎週沢山の悪事を裁き続ければ、一つや二つ冤罪はあったに違いありません。
 権力を発動する際は、余程気を付けないと間違います。

 そう、目線を下げて分かり易く言うと、そういうことです。

どうやって勝つか

 ミッションとバリューについて、改めて考えさせられた。

 ミッションは経営理念。
 バリューは行動規範。

 誠実・品質・卓越・サービス・敬意・・・ウェルチはこうしたバリューを陳腐なフレーズと呼ぶ。
 「誠実であることはゲームに参加する入場券みたいなものだ。」とも・・・。

 見た目はそれなりに整った文章であったとしても、会社名さえ変えればどこにも転用が効く様な理念では意味がない。
 大事なのは次の問い掛けへの答えだ。
 「私たちは、このビジネスでどうやって勝とうとしているのか?」

 某建設会社を客観的な目で見ていた2年前、経営理念の文言が、薄っぺらく映った。
 「ブランド確立により、元請比率を向上させ、安定した売上・利益抽出体質企業への脱皮を図る。」
 まさに、美辞麗句は踊っているが、実態は伴っていない。

 今期から、その会社の経営に参画し、当事者と成った。
 自分の力足らずと、多少なりコロナ禍の影響もあり、業績としては芳しくない。
 しかし、体質改善は確実に進んでいる。

 昨年までの設計施工自社商品比率は約30%。
 今年は65%にまで高まっている。
 これに伴い、粗々利率も2ポイント上昇した。

 主力商品は、遊休土地活用提案型の木造アパート。
 文字通り、この戦略商品で勝とうとしている。
 これまでの経験から、そこそこの自信はあるが、未だ確信には至っていない。
 
 勝負はこれから。
 今後、実践と実績を積み上げ、理念が画に描いた餅で無いことを証明したい。

公益法人の監事:後編

 監事が監事としての、役割と責任を全うする上で、認められている権限が以下の通りです。

 【 監事の権限 】
① 理事の職務執行の監査(法人法第99条第1項)
 監事は、理事の職務の執行を監査します。

② 事業の報告要求、業務・財産の状況調査(法人法第99条第2項)
 監事は、いつでも、理事及び使用人に対して事業の報告を求め、また、法人の業務及び財産の状況を調査することができます。

③ 計算書類等の監査(法人法124条第1項、第2項)
 各事業年度の計算書類及び事業報告は、監事による監査を受けなければなりません。

④ 理事会の招集請求(法人法第101条2項)
 監事は、理事への報告義務を果たすために必要があると認める時は、理事に対し、理事会の招集を請求することができます。

⑤ 理事の行為の差し止め請求(法人法第103条第1項)
 監事は、理事が法人の目的の範囲外の行為や、法令・定款に違反する行為をし、又はその恐れがある場合で、その行為によって法人に著しい損害が生じる恐れがある時は、当該理事に対して、その行為をやめるよう請求することができます。

 現在、⑤に該当する項目は散見されており、④の招集請求は半年間で二回発動されました。
 理事や監事が、こうした責任を果たせず、協会に損害を与えた場合には、当然に損害賠償責任を負います。
 また、場合によっては、刑事罰もあります。

■ 特別背任罪 7年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金または併科(法人法第335条)

 我々が、法律や定款や規程を違えている現執行部に対して、再三に渡って警告を発していることは周知の通りです。
 「紛争の中身はよく分からないが、同じ地区の〇〇さんから頼まれたので・・・」
 「会長が言われることなので、とりあえず賛成・・・」
 こんな軽い気持ちで同調していると、思わぬところで巻き込まれる可能性があることを、各自自覚して頂きたいと思います。

公益法人の監事:前編

 公益法人の監事とは何か。
 内閣府が明確な指針を出されています。

【 監事の心得 】
1. 地位に伴う職責を果たす
 公益法人の監事は、株式会社における監査役に相当する役員であり、その地位に伴う職責を果たさなくてはなりません。

2. 全ての監事に義務と責任
 全ての監事は、常勤・非常勤、報酬の有無に関わらず、監事としての義務と責任を負っています。

3. 国民からの信頼を裏切らない
 公益法人は、法律に基づき認定され、税制優遇を受けて活動する法人です。
 その監事は、国民からの信頼を裏切らないよう、常に自覚を持って職務を遂行することが必要です。

【 監事の義務・責任 】
① 善管注意義務(民法第644条)
 監事は、法人と委任関係(法人法第64条)ことから、「善良な管理者の注意」をもって、自らの職務を行う義務を負います。

② 理事への報告義務(法人法第100条)
 理事の不正行為やその恐れがあると認める時、又は法令や定款に違反する事実等があると認める時は、遅滞なくその旨を理事会に報告しなければなりません。

③ 理事会への出席義務(法人法第101条第1項)
 理事会に出席し、必要があると認める時は、意見を述べなくては成りません。

④ 総会における説明義務(法人法第53条)
 社員総会で、社員から特定の事項について説明を求められた時は、その事項について、必要な説明をしなければなりません。

⑤ 総会の議案等の調査・報告義務(法人法第102条)
 理事が総会に提出しようとする議案や書類等を調査し、法令や定款に違反する事項等があると認める時は、調査結果を総会に報告しなければなりません。

 御存じの通り、宅建協会の監事は無報酬です。
 であるにも関わらず、何と責任の重いことでしょう。
 自覚と責任と知識と、大きな志抜きには務まりません。
 
 一方、その責任に見合った権限も与えられています。      つづく 

プロパガンダ

 先日まで連載した、「正常化への道」上中下の三話で、協会内で何が行われてきたか、何が間違っているか、概ね御理解頂けたものと思います。

 これほどまで明白な定款違反や、規程違反がありながら、間違った採決と成った理由は何か。
 一つは、会長派が与党、反会長派が野党という位置付けの中で、多数派工作が有効であったからでしょう。
 もう一つは、プロパガンダです。

 プロパガンダとは?
 特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為。

 魔女狩り的に粛清された二人の理事には、各々濡れ衣が着せられていました。
 但し当事者は、何れも嫌疑を否定しています。
 また、確証は一切示されていません。

 刑事裁判の原則は「疑わしきは罰せず」。
 それを「疑わしきは罰す」としている点が、今回の問題です。
 
 おまけに一人のケースは、宅建協会とは無縁の民間トラブルでした。
 仮にそれが事実なら、被害者は提訴・告訴すべきです。
 裁判官でも弁護士でも無い、法律も定款も規程も知り得ない素人が参集し、正義の味方気取りで人を裁くこと自体が間違っています。
 
 「こんな悪い奴なんだから処罰されて当然」
 こうしたプロパガンダに、一部の委員や理事の心は支配されました。
 
 更にこの情報が、委員会内だけに留まっていないことも問題です。
 百歩譲って綱紀委員会の存在を認めたとして、最低限、守秘義務は守られるべきでしょう。
 確証の無いトラブルを、まことしやかに吹聴した段階で、これは名誉棄損に当たります。

 法に基づく不動産業のプロ達が何故、こんな当たり前のことに気づき得なかったのか。
 甚だ残念でなりません。

キャッシュ・イズ・キング

 4月21日付日経新聞朝刊一面に、「コロナと世界」と題する記事が掲載されています。
 この日は、日本電産の永守重信会長。

 「今はキャッシュ・イズ・キング(現金は王様)。
 企業の買収価格が去年より3割下がっているとしても、現金の価値は5倍や10倍に高まっている。
 同じ一億円でも去年と今では価値は全く違う。
 先が見えるまで、安易な投資はしない方が良い。」

 経済の原則として、モノの値段を決定付けるのは需給バランスです。
 例えば、今のマスクの様に、需要が旺盛で、供給が追い付かなければ、価格は高騰します。
 逆に、今のガソリンの様に、需要がしぼみ、供給がダブつけば、価格は凋落します。
  
 現金も例外ではありません。
 宿泊業、観光業、飲食業、遊技場・・・。
 これまで、日銭の入っていたビジネスが、コロナ禍によって金詰りを起こします。
 
 企業にとってキャッシュは血液です。
 血液が止まれば、突然死を余儀なくされます。
 従って経営者は、運転資金を確保しようと躍起になります。

 我々不動産業界にとっても、大きな潮目と言えるでしょう。
 「新規投資は見合わせたい」とする需要減速の中で、「所有不動産を売却して現金化したい」という供給拡大が見込まれます。
 即ち暫くの間、不動産価格は下落します。
 
 それは不動産業界にとって暗黒の時代の訪れか?
 いえいえ、「人の行く裏に道あり花の山」。
 手元資金に余裕のある方にとってみれば、安くて良い物件を手にする絶好のチャンスです。

正常化への道:転

 それでも、協会の暴走は止まりません。
 規程によれば、「訴訟の処理」は理事会承認事項。
 ところが今年4月、会長は理事会にかけることなく弁護士に委任し、仮処分に対する反訴を申し立てたのです。
 理事会における公開質問状や、監事からの提案によって、度重なる警告を受けていたにも関わらず・・・。

 申立ては二件に及びます。
 ① 「保全異議申立事件」  
 ② 「仮処分執行停止申立事件」 

 実は、②について、申立てから一週間というスピードで却下されました。
 <主文> 
 1 本件申立てを却下する(協会の敗訴)
 2 申立費用は申立人(協会)の負担とする
 <理由>
 民事保全法27条1項の「保全命令の取り消しの原因となることが明らかな事情及び保全執行により償うことができない損害を生ずるおそれがあること」について疎明があったとはいえない。
 よって、本件申立てを却下することとし、主文の通り決定する。

 協会側の弁護士が提出した①と②の申立て理由は、概ね同じであることから、残された異議申立の判決がどうなるかは容易に推察できます。
 何より、この申立ては、協会として正式な手続きを踏んでいないため、現時点において無効です。
 規程に反し、会長独断で行い、既に敗訴してしまっている訴訟の処理を、事後承認できる程理事会のモラルは低くないものと信じています。
 
 二名の理事に不当な処分を科し、
 定款違反、規程違反を数々引き起こし、
 二回に渡ってやり直しさせる等、理事会を空転させ、
 定款違反の委員会を7回に渡って開催して費用を無駄遣いし、
 多額の弁護士費用を発生させ、
 将来に渡って慰謝料請求のリスクを拡大させた。
 
 連休明けの理事会において、その問責にけじめをつけない限り、その後の総会を迎えることはできません。
 自分も、3期6年の理事活動の最終章として、粉骨砕身取り組んで参ります。            
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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