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執行役員とは

 以前、我がグループの役員は、取締役のみでした。
 取締役は、経営陣の一人として登記される存在です。
 一年前、執行役員制度を導入しましたが、その趣旨についての説明は、丁寧さを欠いていたと反省しています。

 執行役員は、文字通り業務執行を行います。
 取締役は、その執行役員を管理監督する役割となります。
 これではまさしく、利益相反。
 例えは良くありませんが、警察と泥棒を同じ人がやっている様なものです。

 実際問題、我がグループの役員は、その殆どがラインを受け持つ兼務役員(使用人役員)。
 つまり、半分は従業者、半分は役員という立場です。
 従って、報酬体系も年俸ではなく、通常の月給と、業績を反映した賞与が支給されます。

 即ち、事実上、執行役員としての役割を担っています。
 そこで、実態に則した組織とするため、昨年から執行役員制度を導入しました。
 取締役を執行役員に改めるのは、こうした合理的な理由によるものであり、決して降格的な意味合いではありません。

 世の中には、次期取締役候補的な位置づけで、格落ち役員的な見方をする会社もありますが、それは誤解。
 あくまでも役割と責任の違いです。
 
 登記上の役員となれば、株主代表訴訟等、法的責任も重くなります。
 執行役員への移行は本人にとって、必ずしも不利益変更ではないのです。
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乾杯でノーサイド

 人間関係というものは複雑です。

 気の合う人もいれば、相容れない人もいる。
 仲良しのつもりでいても、突然仲違いする。
 犬猿の仲だったにも関わらず、ふとしたきっかけでわだかまりが解ける・・・。

 かつてザイアンスは、単純接触効果を説きました。
 人や物に何度も接することで、次第に警戒心が薄れて、その人や物に対して好意を抱くように成る。

 人は、美人・男前とは無関係に、見慣れた人に好感を持つものです。
 しかも、接触回数に比例して、その好感・好意は上昇します。

 先日、グループ会議に参加する社長十数名で懇親会を行いました。
 会議の席は、緊張感に包まれますし、侃々諤々の議論も交わされます。
 お互いが真剣であるが故に、険悪な雰囲気になることもあります。

 しかし、会議が終わり、懇親会に移り、乾杯すればノーサイド。
 和やかな場と成ります。
 お酒が入ることで率直に成れますし、本音で話すことができます。

 立場は違えども、皆縁あって同じグループに集う同志であることを再確認する宴でした。

教育現場と企業経営

 月曜日からの三日間、某教員の方の企業研修を受け入れました。
 
 以前であれば、企業経営と教育現場は、最も縁遠い世界であった気がします。
 学校が、学問的な知識を詰め込む所だと限定すれば、そうなのかもしれません。

 本来、職業観や人生観を形成するのは、社会に出るまでの間です。
 「自分は何がやりたいのか?」
 「自分は何ができるのか?」
 「何によって世の中に役に立てるのか?」

 そうした問いかけに答えを出すための期間が、小、中、義務教育の9年間です。
 そこで答えの出せなかった生徒が、仕方なく高校の普通科に進学します。 
 いわば就職浪人なのですが、そこに集う生徒に自覚は無く、何が普通なのか誰も疑問に感じません。
 
 さて、教員の企業研修といえば一般的に、畑違いの業務に付き合わされて退屈であったり、意味を見出せなかったりしがちでしょう。
 こちらの対応も、通常の業務や会議への同席等、本人に歩調を合わせるものではありません。
 正直、理解し辛い難易度の高い話もあったと思います。 
 
 しかし、今回の先生は、若いながらとても意欲的で、素直で、柔軟でした。
 コップが伏せられた状態ではなく、上向きですから、総てを受け入れます。

 こうした前向きな先生が、教育現場で職業観や人生観を説いて下さるなら、我が国の将来を背負って立つ若者にも期待が持てると確信した次第です。
 日本の未来に光明を見出した三日間、本当にありがとうございました。

中立公正なスタンス

 先日、「ヤマハ」のコーポレートガバナンスについて、日建新聞の記事を紹介しました。
 そこで引用した、「社長が・・・は禁句」という言葉を、少し深掘りしたいと思います。

 株主、会長、社長・・・。
 会社には必ずTOPが存在します。
 
 その人が独裁主義者であろうと、民主主義であろうと、最終的にはTOPの決定に従うべきです。
 しかし、決定事項をそのままトップダウンで伝えるだけのイエスマンでは、側近の存在価値はありません。
 一方で、TOPを悪者にして着地させるのは最悪です。
 
 TOPの言葉を受け入れるべく務め、間違いだと思えば時に押し戻す。
 自らが理解できれば、しっかりと咀嚼し、自分の言葉で現場に落とし込む。
 それでこそ、納得は得られるでしょう。 

 グループを総括する会社の経営方針には、次の文言が謳われています。
 「各企業と資本家との間に立ち、中立公正な立場で、全体最適となる提案をします。」

 これまでもそのスタイルを貫いてきたつもりですし、これからも変えるつもりはありません。

リーダーとしての謙虚さ

 各国の思惑が交錯し、共同宣言が見出せないG7について、日経新聞の見出しは踊ります。
 「G7覆う自国第一主義」

 トランプ大統領就任以降、アメリカは世界のリーダーとしての役割を放棄したようです。
 追従するかの様に、各国も自国ファーストに舵を切りました。
 米中貿易摩擦も、日韓関係も、その象徴的な流れです。

 今から23年前、稲盛和夫氏は、自著でこう述べています。

 『リーダーは、常に謙虚でなければなりません。
 権力や支配力を持つと、往々にして人間のモラルは低下し、傲岸不遜になってしまいます。
 このようなリーダーの下では、集団はたとえ一時的に成功したとしても、長い間に渡って成長発展していくことはできず、いつしかメンバー相互の協力を得られなく成ってしまうのです。
 残念なことに、今日の社会は自己中心的に成りつつあります。 
 うっかりしていると、私たちの判断基準も、こういう社会の傾向を反映しかねません。
 謙虚な気持ちを失うと、無益な非効率な対立が生じるのです。
 この対極に、「相手があるから、自分もある」という日本古来の考え方があります。
 昔の日本人は、自分は全体の一部と認識していたのです。
 この考え方は、今でも、集団の調和を保ち、協調を図ることができる唯一の考え方だと思います。
 すべての物事には二面性があることを認識し、その両面を見極めなければならないのです。』

 各国の首脳にも、各社のリーダーにも、そして自分自身にも、今こそ言い聞かせたい言葉と言えるでしょう。

ルーティンに感謝

 昨日、ブログ継続の理由と意義について書きました。
 実は他にも、重要なファクターがあります。

 一つは、心の引き出し。
 毎日毎日、思いを言葉にするには、話材となる情報が必要です。

 それは日経新聞であったり、書籍であったり、ネットニュースであったり、はたまた日常の出来事であったりします。
 毎日、一つの考えをまとめて引き出しにしまうルーティンを遂行するには、情報を得るためのアンテナを常に広げておかなければなりません。
 
 普段、何気なく聞き流してしまう様な些細なことでも、疑問や問題意識が湧いてきます。
 興味が膨らむと、一歩踏み込んで調べたりします。
 落語家の方々が、一つのお題に対して大喜利的に対応できるのも、日頃の勉強の積み重ねによって、引き出しに情報が詰まっているからこそです。

 また、もう一つの大きな効用として、心の整理整頓という意味もあります。
 人生は、殆ど自分の思う通りになりません。

 仕事をする中で、生きていく中で、様々な人と関わり、色々な出来事が錯綜します。
 思い悩むことも、煩わしく感じることも、落ち込むこともあるでしょう。
 
 心がざわつく時、一旦立ち止まり、冷静さを取り戻し、何が正しくて何が間違っていたのかを、整理する。
 反省すべき点は反省し、信念を取り戻し、建設的に未来を目指す。
 
 そういう意味で、毎日のブログはとても有効です。
 これまでにも自分は、そうやって何度救われたか判りません。
 
 己のルーティンに感謝する。
 個人的にはそれが、究極のセルフコントロール術だと思っています。

心を強くする方法

 2010年6月から続けてきたこのブログ。
 本日で、3,356回目。
 休みの日も、病める日も、親が亡くなった時にも、一年365日upし続けてきました。

 おかげさまで周囲からは、勤勉で克己心の強い人間と思われがちですが、それは全くの誤解です。
 さて、拙文でも何度か取り上げた、一人の中学教師を紹介します。


 原田隆史先生
 「究極の荒れた学校」とまで言われた大阪市立松虫中学校に赴任し、学校再生のため、「陸上部の子どもたちを2年後に日本一にする」と宣言して実現させた体育教師。
 赴任後7年の間に、陸上競技の個人種目で13回の日本一を達成するなど輝かしい実績を残し、「松虫の奇跡」と驚嘆された。

 原田先生は、生徒に目標達成のためのシートを書かせます。
 その中に、陸上の能力とは全く関係ないと思われる、親孝行についての項目がありました。
 
 風呂掃除、洗濯物干、犬の散歩・・・。
 内容は人それぞれです。

 ある時、原田先生の元に生徒の親から連絡が入ります。
 聞けば生徒は風邪を引き、熱でうなされながら「皿洗いをしないといけない」と、うわ言の様に繰り返している様子です。
 「今日は勘弁してやって良いでしょうか?」と訊ねる親に先生は、
 「どうか、やらせてやって下さい。立ち上がれなければ、寝床に皿と布巾を持って行って、拭くだけでも構いません。」とアドバイスしました。

 またある時、実力的には確実に優勝できる筈の生徒が、大会本番で実力を発揮できず惨敗します。
 試合後、生徒は泣きながら先生に詫びました。
 「先生、すみません! 自分約束破って、親の手伝い怠けてました・・・。」

 いつも申し上げております通り、自身は欲にまみれた怠惰な人間です。
 弱い人間が、心を強くするには、何か一つ休みなく継続すること。
 その教えが、自分のブログ継続の背中を押してくれています。

生き方の踏み絵

 会社の真の支配者は、資本家(株主)です。
 
 資本家には二通りの人種が居ます。
 金は出すが口は出さないタイプ。
 そして、金も口も出すタイプ。

 前者に仕える経営者は、単純に結果責任を問われます。
 後者に仕える経営者は、結果だけでなく、プロセスでの攻防を迫られます。

 基本的に、どれだけ能力のあるカリスマ経営者であっても、資本家の意に背いては生きていけません。
 しかし、だからといって側近人材が、イエスマンに成り下がるのは危険でしょう。
 それがガバナンスです。

 自分は長らく、資本家の力を借りて、経営を行ってきました。
 また、資本家に対しても、畏れることなくもの申します。 
 是々非々で判断し、受け入れるべきは受け入れ、押し戻すべきは押し戻す。
 そうした不遜な自分が、前職でも現職でも、それなりにポジショニングされている点は、これまで仕えた資本家の方々の懐の深さという意味において実に幸運でした。

 権力に抗うには、リスクを伴います。
 平たく言えば、長いモノには巻かれた方が楽です。

 それでも、「資本家の命令だから仕方ない」と、妥協するのはプライドが赦しません。
 大袈裟に言うならば、そこを曲げてしまうと、今までの自分の生き方を全否定することに成るからです。
 今、日々、刻々、生き方の踏み絵と対峙しています。

補助輪を外す時

 経営企画を兼務して二年が経過します。
 平たく言うと、儲からない仕事をてこ入れし、儲かる仕事はもっと儲かるようにするのが仕事です。

 創業間もない会社や事業は、人件費や経費の優遇措置によって、一時的に救済されることもあります。
 言わば、自転車の補助輪の役割。
 しかし、5年、10年が経過しても、なお補助輪が外せないとなると問題でしょう。

 我がグループでは、店舗や事業を細かく細分化して、その採算性をウォッチしています。
 儲かる事業には更に力点を置き、儲からない事業は閉鎖・統合を検討する。
 それが強いグループを形成するための、選別です。

 さて、共通費は、役員、総務、経理といった、どの部門(店舗)にも属さない、全社的な役割を果たす部署の経費を指します。
 この共通費の設定を各社に委ねた場合、意識的か否かはともかく、前述の補助輪が発動されがちです。

 低収益の事業(店舗)を存続させるため、共通費負担を軽くしたい。
 そのために、共通費に割り当てられるべき役員の人件費を、高収益の部署で負担する。

 こうしたお手盛りを行うと、真実の収益性が見えなくなります。
 真実が見えなければ、本来打たれるべき対策が講じられません。
 
 救済という名のもとに取り付けられた補助輪によって、自立できているかのように見えていた子供が、実は自転車に乗れない。
 それは優しさではなく、寧ろ残酷な所業と言えるでしょう。
 今こそ、心を鬼にして補助輪を外す時です。

ストレッチが成長を促す

 グループの某社は二年前、一つの方針を巡って労使対立が鮮明に成りました。
 そのことに起因して、主力メンバーが多数離脱してしまいます。
 
 野球に例えれば、主力のレギュラーが、ごっそり他チームに引き抜かれた様なもの。
 主力が抜ければ、生産性低下は免れません。
 
 業績悪化は暫く尾を引くのではないか、という危惧があったのも事実です。
 更に昨年7月、西日本豪雨災害を受け、災害復旧の業務が重なります。
 
 若手を中心とするメンバーは、文字通り不眠不休の覚悟で業務に向き合いました。
 ところが、嬉しい誤算。
 結果として、その激務が彼らの能力を引き出し、伸ばし、見事にV字回復を果たします。
 
 そもそも、誰かが抜けたらガタガタに成る・・・という体制では戦えません。
 主力が抜けたとしても、それをチャンスとして若手が台頭し、活躍して穴を埋めるのが真に強い組織でしょう。

 ストレッチが成長を促す。
 人にも、組織にも言える至言です。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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