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プレミアム剥落後の経営

 賃貸アパート提案における、ファーストプライオリティは収益性です。
 駅近の好立地で、専有面積が100㎡で、設備が充実していて、仕様が豪華であれば、居住空間としては文句なしです。
 入居者の方も、さぞかし喜んで頂けるに違いありません。
 
 但し、家賃が20万円と言われればどうでしょう。
 首都圏ならともかく、地方都市で、その家賃を払える人は稀少です。
 
 ちなみに、某ポータルサイトにおける、松山市の間取り別平均家賃は以下の通り。
 1K   38,500円
 2DK  48,000円
 3DK  52,600円

 平均家賃は、最も裾野の広いマーケットと言えるでしょう。
 長期的に安定した経営を狙うのであれば、ここをターゲットとするのが賢明です。

 新築物件や、築浅物件の、高い家賃設定を、俗に「プレミアム」と言います。
 そして、プレミアム効果は、せいぜい数年です。

 そのプレミアムが剥がれ落ちた後の経営がどうなるか?
 信用とは、売りっ放し、建てっ放しではない、長いお付き合いを見据えた提案力です。
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自身の待遇の良否

 物心ついてからの自分は、経済的に決して裕福ではない家庭に育ちました。
 小学校2年の冬に母が家を離れ、小学校6年からは父親一人子一人。

 唯一の稼ぎ手である父は、肺結核の病に倒れ、生活保護のお世話に成ります。
 中学校通学時に持たせて貰う筈のパン代が捻出できず午前中に早退したり、冷蔵庫の中に玉ねぎ一個だけという場面もありました。

 やがて、高校を二週間で中退し、半年間のパラサイトを経て、職人の道に進みます。
 大工見習の日給は、一日2,000円。
 石工時代は、半住み込みで月給20,000円からのスタートでした。
 前職の会社に入社した際、店長の肩書を頂きながら、手取りは12~13万円です。

 勿論、今と比較すれば、時代も物価も違います。
 食べるに困ることは無いとしても、振り返れば30歳までは辛抱の時代でした。
 
 とはいえ、その頃の自分を、経営者目線で客観的に見れば、メシの食える人材か否か判断に迷います。
 成果を残せていたとしても、単に時代背景が良かっただけと思ったりもします。
 そして、かつての困窮した頃を想うと、今の幸せに感謝することができます。

 昔も今も自分は、自身の待遇の良否を論じることは好みません。
 評価はあくまでも、他人がするものです。
 その人の能力に市場価値があるならば、遅かれ早かれ待遇はついてくるものだと確信しています。

百年先まで永続する企業

 会社組織の原則は、上意下達です。
 
 上位下達とは?
 組織や団体において、上位・上層の命令や言辞を下位・下層へと伝えて、意思の疎通を図る方法。

 上位下達を英訳すると、トップダウン。
 対義語の下意上達は、ボトムアップです。
 現在行われている組織改革において、我がグループは脱トップダウンを掲げました。

 勿論、創業者の戦略性や先見性が正しかったからこそ、今日の会社があります。
 しかし、その優秀な創業者も、残念ながら200年生きることは叶いません。

 経営者の考え方をトップダウンで伝えるだけであれば、やる気は削がれ、社員は思考停止。
 経営者が間違えれば社員も間違い、経営者が居なくなれば機能不全に陥ります。
 即ち、船頭の居なくならない内に、羅針盤の読み方や、舵の切り方をエンパワーメントする必要があります。
 
 自燃性や、創造性を有した社員の意見が尊重され、議論され、経営層に提案される様になれば、社員のモチベーションは高まり、百年先まで永続する企業風土を築くことができるでしょう。

OYO LIFE 検証

 日曜日の朝、「がっちりマンデー」で、インドから上陸した「OYO LIFE」が紹介されていました。

 賃貸マンションを借りる際の、来店、内覧、契約といった煩わしい手続きを一切省略。
 スマホに入力すれば、僅か30分で手続き完了。
 鍵はコンビニで受け取る。
 最短で、翌日入居可能。

 すわ脅威かと思ってみていたら、単なるサブリースでした。
 オーナー様から借り上げた住宅を、転貸するビジネスです。
 元々、インドのホテルメーカーと聞けば納得できます。

 ホームページには、入居者様向け、大家様向け、それぞれの告知があります。

 入居者様向け
 OYO LIFEは、これまでになかった新しい賃貸 サービスです。
 面倒な内見、時間も労力もかかる家具家電の出し入れ、敷金礼金で膨らむ初期費用などは一切 不要。
 大変だった引っ越しをシンプルにしました。 だからすぐに入れて、気軽に出れる。
 そんな「旅するように暮らす」新しいライフスタイ ルを、OYO LIFEで実現しませんか?

 大家様向け
 グローバルブランド化で、お部屋の価値アップ。
 入居者に、様々なサービスを提供できる。
 OYO LIFEが長期借り上げるから、空室リスクをゼロに。
 保証付き賃金利回りを確保。
 定期メンテナンスと専門的な維持管理で、物件を守ります。

 こうしたビジネスモデルは、デイリー、ウィークリー、マンスリーといった形で、これまでにもありました。
 しかし、サブリースである以上、大家様にとっては借り上げ家賃が安く、入居者様にとっては割高になります。
 経済合理性と契約上のリスクを鑑みますと、地方まで普及するとは考えられません。

怠惰な部類の人間

 自分は決して勤勉ではありません。
 寧ろ怠惰な部類の人間です。

 とはいえ、自分に対する周囲の方々のイメージが、必ずしもそうでないことだけは自覚しています。
 その理由の一つに、朝早く出社する習慣があるでしょう。

 レギュラーは、5時起床、6時出社。
 始業前の2時間半は、電話もかからず、来客も無く、誰からも呼び止められません。
 効率的かつ生産的な、至福の時間です。

 加えて原則、内勤時には昼食を摂りません。
 6時から18時まで、12時間をノンストップで駆け抜けます。
 それもこれも、怠惰な心根が、夜の残業を避けたいと思うからこそです。
 
 先日は、思いがけず突発的な仕事が入り、止む無く休日出社を覚悟。
 しかし、「何とか休日は休めないものか」考えた挙句、「早朝出社で片付けよう」と思い立ちます。

 この日は5時に出社し、始業までの3時間半で宿題の資料は完成。
 これにより、思惑通り、休日出社は回避できました。
 
 繰り返します。
 自分は勤勉ではありません。

夢追人の自己責任

 吉本興業の闇営業問題は、涙の謝罪会見を契機に、一夜にして加害者が被害者に転じたようです。
 社長の行った会見も火に油を注ぐ形となり、マスコミ報道や世論は、雪崩を打ってタレントに加勢しました。
 更に、大御所タレントが仲裁に入ったこともあり、所属タレントからの会社批判が相次いでいます。
 
 勿論、リスクマネジメントの在り方や、パワハラ的な言動は、会社が真摯に向き合い改めるべき問題です。
 だからと言って一タレントが、会長や社長の進退を問うのは、やり過ぎでしょう。

 また、「ギャラが安過ぎて食えないのだから直営業をせざるを得ない」 「若手であっても、最低限の生活を保証すべきだ」 という論理も間違っています。
 6,000人と言われる所属タレントは、雇用契約に基づく会社員ではありません。 
 いわば、自営業者の集まりです。

 仕事があれば、発注されて現場に出向き、相応の分配を受ける。
 仕事が無ければ、収入はゼロ。
 当然でしょう。

 プロ野球のヒエラルキーに準えれば腑に落ちます。
 頂点に立つメジャーリーガーの平均年収は、約5億円。
 日本のプロ野球選手の平均年棒は、約7000万円。
 一軍最低保証は、1500万円。
 ここまでは夢のある数字。
 
 支配下選手最低保証は440万円で、ほぼサラリーマン並み。
 育成選手の年棒は240万円。
 NLBを目指す若者が在籍する、四国アイランドリーグの平均年収は約120万円。

 つまり、プロでありながら、下層の選手はアルバイトをしながら生計を立てています。
 しかも、野球の場合の選手寿命は約7年。
 生涯年収として考えれば吉本芸人よりも悲惨、と言えるかもしれません。
 それが実力の世界です。
 
 忘れて成らないのは、本人が好きでその仕事を選んでいるということ。
 野球が好きで、お笑いが好きで、夢を追っているのだとすれば、理不尽も薄給も困窮も包含して自己責任でしょう。

数字合わせのパズル

 来期の予算を組み立てる際、散見されるパターンです。

1. まずは、今期実績を基に、来期の売上・原価・販管費を落とす
2. だが、近年のトレンドとして来期は減収が予想される
3. 仮に、ダンピング営業で減収を食い止めれば原価率が上がる
4. 更に、社員増・新規投資によって販管費が膨らむ
5. つまり、冷静に判断すれば減益を余儀なくされる
6. とはいえ、減益の予算を計上する訳にはいかない
7. 従って、売上を上げるしかない・・・

 こうした葛藤は理解できます。
 最終的な増収ありきの結論も、あながち間違ってはいません。

 肝心なのは、増収の裏付けです。
 「本当に増やせるのか?」
 「どうやって増やすのか?」
 「そのための行動計画はどうするのか?」
 
 この解を導けなければ、単なる数字合わせに成り下がります。
 予算策定の要諦は、
 楽観的に想起して、
 悲観的に計画し、
 楽観的に実行する。
 
 「いや、絶対達成するので任せて下さい!」
 「情熱と熱意と執念で、何とかやり抜きます!」

 確かに、実行段階においては、こうした言葉を使って、社員や自らを鼓舞するのも良いでしょう。
 しかし、計画段階における楽観論は命取りになります。
 
 数字は冷酷で、非情で、正直なもの。
 経営計画は、パズルではありません。

今が平熱と思う経営

 7月23日付の日経新聞朝刊二面に、興味深い見出しが躍っています。

 「不動産 過熱の代償」
 「憂うサラリーマン大家」

 『物件価格が高くなった一方で、金利や融資条件が厳しくなり、「投資妙味が薄れている」と言う。
 -中略-
 日銀の統計によると、国内銀行の「個人による貸家業」への融資は、ピークの’16年7~9月に1兆1045億円と、第二次安倍政権が発足した頃の約二倍に膨らんだ。
 超低金利は、賃貸経営の経験も十分な頭金も無い給与所得者がmいきなり1億円規模の投資不動産のオーナーになる道を開いた。
 だが、こうしたサラリーマン大家の「バブル」は足元で崩壊しつつある。
 -中略-
 一棟売りされるアパート、マンションの価格は、’18年初めから約一割下落した。
 新規融資が絞られる中、サラリーマン大家は試練に直面しつつある。』

 不動産の価値を決めるのは、路線価でも、耐用年数でもありません。
 買いたい人・買える人が多ければ価格は上昇し、売りたい人・売れる人が多ければ下落する。
 即ち、需給バランスが総てです。
 もう一つの真理は、ブームはいつか冷めるということ。

 先日の勉強会でも申し上げました。
 冷え込んだのではなく、これまでが熱過ぎただけ。
 今の状況を平熱と受け止めた上での経営が求められます。

経営の建築確認

 各社から上がってきた経営計画書に一頁ずつ目を通し、質疑や課題を抽出しました。
 今週は連日、各社に出向き、協議して参ります。

 何度も言う様に、経営計画書は設計図です。
 家を建てる際に、設計図を書かない人はいません。
 問題は、どういう家を建てたいのかという信念、そしてコスト・構造のバランスと整合性です。

 「この予算で、本当に建てられますか?」
 「水回りは、機能的に問題ありませんか?」
 「この構造で十年後も大丈夫ですか?」 
 「大工さんはどうやって確保するつもりですか?」・・・。

 そうした問い対し、明快な回答が得られればそれで良し。
 矛盾が残るようであれば、面倒でも今、設計図を描き換える必要があります。
 省みますと、昨年までには無かったプロセスです。

 棟上げの当日、大工さんの数が足らない。
 墨付け間違いから、柱が寸足らずで納められない。
 何とか組み上げたものの、容積率オーバー。

 走り始めてから、こうした手戻りが起きたのでは、思う家には成りません。
 だからこそ、着工前にしっかりと詰めておく必要があります。
 いわばそれは、着工前の建築確認申請チェックの様なものでしょう。

 「経営計画策定にかける時間を節約するほど、間違った時間の使い方は無い。」   一倉定

 けだし至言です。    

真のエリートの台頭

 昨日の参院選挙。
 予想通り、政権与党が改選過半数を確保し、圧勝しました。
 今回も、与党の強さより、野党の不甲斐なさがクローズアップされます。

 平成元年以降、政権交代は四回あったものの、自民党が野に下った期間は僅か四年余しかありません。
 「自民党が必ずしも良いとは思わないが、野党に任せる訳にはいかない」
 消去法の投票心理によって、自民一強時代は続きます。

 自ら対案を示さず、ケチだけをつける。
 木を見て森を見ず、不平不満を口にする。
 ポリシーを捨て、付け焼刃で野合する。
 世論の動向ばかり伺う、信念無きポピュリズム・・・。

 こんな姿勢で、体制を変えられる筈がありません。
 長期独裁政権が、組織を腐らせるのは常識。
 そこに風穴を空けるために、真のエリートの台頭が待たれます。
 
 知識と経験に基づく揺るぎない信念を持ち、世間や権力に阿(おもね)ることなく、リスクを恐れない実行力を有し、短期と長期のバランスを取り、百年の計で政(まつりごと)を図る・・・。
 政治のみならず、企業も含め、そうした人材こそが真のエリートです。

疲労困憊の夏の朝

 私の住んでいる地域は、夏休み突入直後の日曜日、近隣河川清掃の呼びかけがあります。

 6:00から、約2時間。
 早朝とはいえ、真夏の陽射しは厳しく、作業後は疲労困憊。
 なんで、もっと早い時期に実施しないのか、と思ったりもする訳です。

 さて、私の家は河川沿いなので、目の前の土手を草刈り。
 周辺にも数軒の家が立ち並んでいます。

 私自身、そんなに自治会活動に積極的な訳では無いので、偉そうなことは言えません。
 それでも、毎年出てくるのはお隣さんと私だけ・・・。
 寧ろ、他のエリアの方が手伝いに来てくれたりします。

 身体的な疲労よりも、理不尽さへの憤りや、精神的な疲れの方が大きい、休日の朝。
 本文は、事前予約しています。
 天候次第で、雨天延期しているかもしれません。
 あしからず・・・。

上司である前に人格者であれ

 四ヶ月に一度の評価のシーズンを迎えました。
 縁あって、グループ全社の全社員の評価内容が見える立場にあります。
 上司によって、甘辛は顕著です。

 甘々の姿勢で高い評点ばかりの、インフレ上司。
 ガチガチの厳しい評価を強いる、デフレ上司。

 高くは天に届くほど高く、低くは海に潜るほど低い、メリハリ上司。
 軒並み全員が中間層に並ぶ、アベレージ上司。

 何が正しいかはともかくとして、人が人を評価する以上、バラつきは生まれて当然です。
 しかし、社員のモチベーションを上げるも下げるも、活かすも殺すも、評価次第と考えれば、仕方ないでは済まされないでしょう。
 バラつきを無くすためには、評価のシステム化が必要とされます。

 そしてもう一つ。
 評価者は、中立・公平・公正でなければなりません。
 上司である前に人格者であれ。
 評価の度毎、自身に訴える言葉です。

忙しくとも心亡くさず

 しつこい様ですが、7月は決算月です。

 目標達成に向け、最後の追い込みに勤しむ人。
 既に達成を見届けていて、来期の繰り越しを積み上げようとしている人。
 各社各様でしょう。

 併せて7月は、来期経営計画策定も大詰め。
 多くの時間も、膨大なエネルギーも費やす、大変と云えば大変な作業です。

 しかし、十年前を振り返るにつけ、改めて思います。
 良い数字と向き合えることが、未来に希望の灯を灯せることが、どれだけ幸せなことか。
 
 損益計算書、バランスシート、キャッシュフロー・・・。
 どんなに目を凝らしても、変わり得ない絶望的な数字。
 今をギリギリ凌いでも、来週、来月と、波状的に訪れる資金繰りの危機。

 会社では心ここに在らず、家で居ても心穏やか為らず。
 悪戦苦闘の末、矢尽き刀折れ、前職の会社は民事再生法を申請しました。

 初心忘れるべからず。
 忙しいとは、求められていることの証しです。
 文字の通りに、心を亡くしてはいけません。

経営計画とは

 経営計画書の初稿が、各社から上がってきました。
 事前の通知や、研修や、説明会を通して、しつこい位に説明してきたつもりです。
 それでも成果物にはバラつきがあります。

 一例を挙げてみますと・・・。

 ・ 「十年後の我が社」 
  今の業務の延長線上の超現実的な言葉の羅列。
  若い社員が、心ときめく、夢と希望に満ちた内容であって欲しいものです。

・ 「中長期五ヶ年計画」
  売上は微増、販管費は向こう五年間横這い。
  ということは、社員の数は増えない、昇給も期待できないということになります。
  誰がそんな会社で働きたいと思うでしょうか?

・ 「経営理念・経営方針」
 ジャック・ウェルチ曰く、「そこらの市販のリストから抜き出したような、誠実・品質・卓越・サービス、なんてバリューが並んでしまったというのはよくある話だ。」
 
 実際、その言葉通りの理念も散見されます。
 首だけ挿(す)げ替えても成立するような理念では意味が無いでしょう。
 
 我が社の存在意義は何か。
 私たちは、どのビジネスで、どうやって勝とうとしているのか。
 
 そこを明確にせずして、経営計画は成り立ちません。

脱カリスマの決断

 つい先日、沖縄に初進出して、47都道府県を制覇した「セブンイレブン」。
 7月15日付の日経新聞に、「セブン カリスマ後の憂鬱」と題した記事が掲載されています。
 
 『24時間営業へのオーナーの反乱、「セブンペイ」の不正利用など失態が相次ぐ「セブン&アイ・ホールディングス」。
 現経営陣が一番云われたくない批判は、「セブンイレブン・ジャパン」を立ち上げたカリスマ経営者の鈴木敏文氏が3年前に引退し、求心力が落ちた」との一言だろう。』

 文字通り、「セブンイレブン」はコンビニ界のキング。
 その強さは、日販を比較すれば一目瞭然です。

 ローソンとファミリーマートが約53万円であるのに対し、ファミマは65.6万円。
 年商にすると、1億9345万円に対して2億3980万円と、20%以上の開きがあります。

 ・ 顧客に飽きられない様、定期的に変化させるコーヒーの味
 ・ より新鮮なものを供給するための、一日三便配送体制
 ・ 天気や気温や催事によってフレキシブルに変更するレイアウトや品揃え
 ・ 「金のシリーズ」を始めとした、プライベートブランドの開発力・・・

 これら、セブンの強みは総て、カリスマ鈴木敏文氏が作り上げてきたものです。
 しかし、人はいつか亡くなります。
 属人性に依存し、カリスマが居なくなった途端に業績を落とすことは許されません。

 ゴーイングコンサーンの要諦は、カリスマの居る間に属人性から脱却し、カリスマの思考性や行動パターンを企業文化とすることでしょう。
 まさに今が、脱カリスマ決断の時です。

理念と言動の一貫性

 またまた、レオパレス21の施工不良問題が噴出しました。
 今度は、消防法違反の疑いです。
 次々と問題が明るみに出て、沈静化の目途が立ちません。

 ことの発端は、界壁の不備でした。
 界壁とは、共同住宅など各住戸の間を区切る壁のことを言います。
界壁は、「防火」「遮音」について建築基準法等、関係法令の技術的基準に基づく性能を満たし、小屋裏・天井裏まで達するように設ける必要がありますが、それが無かった訳です。
 界壁が無ければ、当然遮音性が悪くなりますし、万が一火災が起きた場合には小屋裏伝いに延焼スピードが速まります。

 施工不良が露見した物件は、6月末時点で約1万9000棟。
 改修工事は進められているものの、完了したアパートは僅か839棟で、全体の4%程度に過ぎません。
 
 また今回新たに、267棟が消防法もしくは火災予防条例の基準に適合しない恐れがあると発表。
 更に約4,000棟の物件について、確認の必要があるとのことです。

 同社が全国に展開している物件は39,085棟。
 即ち、約半数の物件が、法的基準を満たしていません。 
 半世紀にも及ぶ会社の経営の殆どが、嘘とまやかしで塗りつぶされていた訳です。

 信用失墜を受け、建築受注は昨年の五分の一に激減。
 サブリース会社の生命線とも言える入居率は下降の一途。
 6月末の入居率は81.4%と、前年同期比10ポイント以上下げ、存亡の危機を迎えています。

 同社のホームページを見れば、立派な企業理念や倫理憲章が定められており、当然に法令順守を謳っています。
 本件を他山の石として、理念と言動の一貫性を見直したいものです。
 

もの言える現場力

 いかなる会社も創業者が居ます。
 優秀な創業者が居たからこそ、今日がある。
 それは紛れもない事実です。

 情熱的で、創造性に満ち、こだわりも人一倍。
 そこが二代目にも、三代目にも、ましてや雇われ社長は及ばないところでもあります。

 一方で、世の中には数百年永続する、偉大な企業が存在します。
 偉大な企業に限って、創業者が二百年、三百年と長生きしたからではありません。
 創業者の精神を文化とし、判断力を仕組みとして、代々受け継いだからこその永続です。

 そのためには、どこかのタイミングで権限と責任を委譲させる必要があるでしょう。
 最初はなかなか、任せるに足る確信を持てなかったりします。
 
 それでも、任せない限り人は育ちません。
 人を育てる最大の方法は、任せること。
 極論すれば、会社が繁栄しようと、衰退しようと、片目をつぶって任せる以外に無いのです。
 
 性悪説から性善説へ。
 中央集権から現場主導へ。
 トップダウンから、ボトムアップへ。

 来期の自分のテーマは、現場力の最大化。
 もの言える現場力の創造こそが、未来を切り開く鍵です。

己も経営資源の一つ

 自分のブログは、前日までに書き上げ、時間設定して当日の0:00日付が変わると同時にupするのがレギュラーです。
 拙文は、少し怠けて当日の午前中に書いています。
 見ている人も少ない三連休中日は、個人的な話を綴りたいと思います。

 収入は低いよりも高い方が良い。
 誰しもそうでしょう。

 しかし、収入に比例して重くなる責任は、引き受けたくない人は少なくありません。
 そういう意味で、出世を望まない人は増えています。

 過去、様々な仕事を任せて貰った前職の会社では、最終的に同族以外の上司がいないポジションに座っていました。
 現在、不動産会社のTOPを務めている自分が、グループ全体の経営企画を兼務する様になって丸二年が経ちます。

 結果は別として、自分は決して、権力主義の亡者ではありません。
 いつも考えていることは一つです。

 己を経営資源の一つとして見て、組織内で最も効果的なところに配置する。

 経営管理の枠組みを作ってシステム化すること。
 教育研修によって企業文化を構築すること。
 この二年、こうした取り組みを行い、一定の成果を収めたと自負しています。

 今年から来年にかけて、優先すべきことは何か?
 事業セグメントとして、次なる柱を構築すること。
 現場の稼ぐ力を最大化すること。
 中央集権のトップダウンからボトムアップ型へと変革させること。

 今の言動は、総てそのためのものです。

地域で一番親切

 不動産を生業として四半世紀が経過しました。
 この間、業界は大きく様変わりしています。 
 特に、賃貸仲介の変貌は顕著です。

 その頃まだ、アパマンは存在していません。
 エイブルもやっと産声を上げたばかりです。
 
 当時は、町の不動産業者を訪ね、良い物件を紹介して貰う・・・というのが一般的なお部屋探しのスタイル。
 お客様は、何社も渡り歩きませんし、選べるほど物件もありません。
 何も知らないお客様に、教えて差し上げるスタンスですから、商談も業者主導で進めることができました。
   
 業界を劇的に変えたのが、インターネットの普及です。
 今や誰でも、店に行かずして、どこにどんな物件があるか、スマホを見れば瞬時に判ります。 
 不動産の商品である「情報」を、お客様は既に知っているのです。 
 しかも、同業他社は、概ね同じ商品を紹介できます。
 
 今後、AIの普及と共に属人性が排除され、情報提供やサービスの平準化、均一化、画一化は益々進むでしょう。
 そうした中、どうやって差別化して、お客様に選ばれるかという問い掛けに対する我が社の答えは、AIやIOTとは縁遠い、「地域で一番親切な不動産会社を目指す」ことでした。

 我々は、工場生産の完全無欠な製品を売っている訳ではありません。
 「明るくて温かい日差しを心地良く感じる」
 「広々とした開放感に満たされる」

  「管理会社や御近所さんとのやり取りに癒される」・・・。

 入居者が望むのは、そうした感覚も含めてのお部屋探しでしょう。
 大家様の状況を理解し、悩みや嘆きに寄り添うことも、ロボットやAIには叶いません。

 人と人との間に立ち、心と心とを通わせ合うことが、我々の目指す仲介業の原点です。 

逞しきかな人間

 昨日は久々に、大洲の某金融機関の支店長代理と面談しました。
 そこで聞いた、嬉しい誤算をご紹介します。

 御存じの通り、一年前の今頃、大洲の中心部は瓦礫の山です。
 西日本豪雨の影響による浸水住戸は、実に4,000世帯に及びます。
 辛うじて冠水を免れたとしても、水道が出ません。
 多くの皆さんが、着の身着のままで投げ出され、避難所生活を余儀なくされました。

 7月初旬は、水害リスクの最も高い時期です。
 平成7年7月水害は、水位5m超で東大洲一帯が湖に。
 激特災害の指定を受けて堤防整備したものの、平成16年7月には水位6m超でまた冠水。
 
 そして迎えた平成30年7月。
 折からの豪雨で水位8m超となり、人智を尽くして築かれた堤防は脆くも決壊しました。
 急ピッチで復旧工事は進んでいるものの、堤防完成は5年後です。

 更に、ハザードマップに掲載されている、昨年並みの大雨が48時間降り続いた場合の想定水位は何と19m。
 冗談ではなく、人は住めないエリアであると、国交省からお墨付きを得た様なものです。

 もう大洲に出てくる企業も無いだろうし、撤退が相次ぐのではないか?
 家を建てる人も、買う人も居なくなってしまうのではないか?
 冷静にそう思っていました。

 ところが今、住宅ローンや、事業用借り入れの申し込みは、空前の活況を呈しているとのことです。
 勿論、復興ではなく、復旧の段階なのかもしれません。
 例えそうであったとしても、自然の猛威に屈することなく、力強い一歩を踏み出そうとする人間の逞しさには、感動すら憶えます。
 
 天は超えられない逆境を与えない。
 そして、逆境は最大のチャンスです。

TOP自ら率先垂範

 我がグループでは、「百年先まで永続する」という理念を掲げています。
 しかし、会社を永続させることは決して容易ではありません。
 つい先日も、愛媛の大手印刷会社が、11億円の負債を抱えて破綻しました。

 厳しい経営環境課において、企業を永続させるためには、状況変化に対応し、社員のレベルアップを図り、挑戦し続ける必要があるでしょう。
 幸いにも我がグループには、「WINNING ~勝利の経営~」という経営バイブルが存在します。 
 この二年間、「WINNING」に基づく研修を行い、毎月一章のペースでレポートを提出し、そのレポート内容に従って部会で討議し、繰り返し学習して参りました。

 言うまでも無く、これはアメリカの巨大企業の経営者の書いた本です。
 当初、「日本の地方の中小企業には関係ない」とする声も少なからずありましたが、グループの今日までの歩みを振り返れば、無縁でないことは歴然としています。
 また、前書きにある通り、「この本は現場の第一線で働く人々のためのもの」です。

 実際、研修や部会を通じて、若手社員の鋭い意見や提案を目にし、感心させられることが多々あります。
 やはり、教育は偉大です。

 一方、取り様によって、これはリスクでもあります。
 意識が上がり、知識が身に付くと、率直にもの言う社員が増えてくる。
 組織を俯瞰してみて、上司やTOPの言動に疑問を抱くようになる。

 百年の永続を目指す企業にとって、「だから教育を止める」という選択肢はありません。
 実際に社内の数社では、会長、社長が率先垂範してレポートを書かれています。
 TOP自らが本を読み、レポートを書き、社員以上の成長を目指していくことが、不可欠な要素であると確信します。

磨き上げたい石

 7月9日付の日経新聞スポーツ欄に、前侍ジャパン代表監督「小久保裕紀」さんのコラムが掲載されています。

 『ダイエー(現ソフトバンク)入団二年目の95年に本塁打王となった私は、リーグで一番になったという達成感に浸ってしまっていた。
 これから何を目標に、何をモチベーションにするのか。
 今から思えば慢心もいいところなのだが、何とか気持ちを奮い立たせたいと思った私は96年のオールスター(球宴)でイチロー(当時オリックス)に尋ねてみた。

 「あれだけ打って、モチベーション、下がったことないの?」
 94年にシーズン210本という当時のプロ野球新記録を打ち立てて以来、あらゆる名誉を手にしてきたにも関わらず、彼は飽くことなく安打を放ち、その年も三年連続の首位打者に突き進んでいた。
 その意欲の源は何なのか?
 イチローは言った。

 「小久保さんは数字を残すためだけに、野球をやってるんですか?」
 そりゃ数字を残さないと定位置を奪われるしなあ、という私の心中を見透かしたように、彼は自分の胸を指しながら続けた。

 「もちろん、僕にとって数字を残すのも大事なんですけど、それ以上に自分の磨き上げたい石が、ここにあるんです。
 この石を、野球を通して磨き上げたいんです。」

 衝撃だった。
 二つ年下の選手がそこまで考えているとは。
 「石」はひょっとすると、「意思」だったのかもしれないが、イチローの深い思想に触れ、一度キングになったくらいで気持ちが緩みかけていた自分が恥ずかしくなった。』

 ビジネスにおいても、数字を残すことは重要です。
 利益という数字を残せなければ、賞与も出せませんし、昇給も叶いませんし、雇用も維持できません。
 お客様へのサービスも尽くせませんし、納税による社会貢献もできません。

 しかし、それが目的ではないでしょう。
 売上・利益のような数値目標には、必ずゴールがあります。
 一方、目的にゴールはありません。

 「この会社は、何のために存在するのか?」
 経営理念や経営方針によってその存在意義を明確にし、理想を掲げ、その理想に近付くために日々努力する。
 今、磨き上げたい石がここにあります。

見学会成功の秘訣:後編

 結論を申し上げましょう。
 見学会の真の目的は、見込み客の再来を促し、ランクアップすること。
 広告なんかで御客様は来ない・・・と覚悟して臨む姿勢が肝要です。
 お客様は来ないのだから、呼んでくるしかありません。

 例えば、8月3~4日の土日で予定している、木造アパートの完成見学会。
 品薄のためなかなか物件がマッチングできなかった、新築希望の入居見込の方に、「是非お越し下さい」と連絡する。
 遊休土地活用を検討されている大家さんに、見学会の案内を送付し、更に電話をして来場のアポを取る。

 この時、社交辞令の言葉を真に受けて、淡泊に引き下がったら負け。
 「判りました。行けたら行きますね。」
 明るい声の、気持ちの良い返事であっても、これは「行かない」という意味に成ります。
 確実なアポ取りは、詰め将棋です。

 「土日のどちらだったら、来られそうですか?」
 「土曜日ですね。ありがとうございます。 では午前と午後とだったら、どちらの御都合が良さそうですか?」
 「ありがとうございます。 実はこの日、10時から来場予定が立て込んでいて、御迷惑をおかけしてもいけないので、9時か11時で、いかがでしょうか?」
 「承知しました。 現地には〇〇が居りますので、申し伝えておきます。では8月3日の朝9時にお待ちしております。ありがとうございます。」

 取り決めがアバウトであればあるほど、約束の縛りは脆弱です。
 一方、具体的に詰めれば詰めるほど、約束は強固になりますし、会話の中での「ありがとうございます。」の数だけ、お客様はその約束を裏切れなくなります。
 
 飛び込みの御客様は来ないものと覚悟する。
 既存の御客様のアポ取りを行い、千客万来の状況を事前に仕込んでおく。
 飛び込みの御客様が来られたら、それはラッキー。

 これが現場見学会成功の秘訣です。    以上
 

見学会成功の秘訣:前編

 建設・不動産の会社にとって、ビッグイベントは完成見学会です。
 住宅にしても、アパートにしても、図面やパースだけでは限界があります。

 完成した実物を見て、肌で触れて、環境や住み心地を確認する。
 百聞は一見に如かず。
 これほど効果的なクロージング機械はありません。
 
 自分は過去、何百回となく見学会を行ってきました。
 大盛況だったこともありますし、来場者ゼロという愚かな失敗も経験しています。
 幾多の経験を踏まえ、見学会とはどうあるべきか、一つの結論に到達しました。

 「見学会は新規のお客様を集まるためのものに非ず」
 現場見学会というと、新規客を集めるためのイベントと勘違いしている方が意外に沢山いらっしゃいます。
 我が社自慢の商品が完成して、チラシを打つのだから、千客万来の賑わいは当然と期待もします。
 それが天動説です。                                

 少なからぬ費用をかけ、広告を打ち、案内看板を立て、来場記念品とアンケートを用意する。
 スタッフも休日返上で出てきて、早朝からテントと紅白幕を設営し、虎視眈々と待ち受ける。 
 ところが、待てど暮らせどお客様は来ません。        
 
 「広告の枚数が足らなかったか?」
 「広告のデザインが悪かったか?」
 「場所が判り難かったからか?」

 様々な思いを巡らせつつ、身内だけのお喋りで、ただ悪戯に時間だけが過ぎ去る。
 そして二日間のイベントは終わり、疲労感と脱力感に苛まれながら帰途につく。

 翌日、社長から「どうだった?」と聞かれて、力なく「ゼロでした」と答える。
 経費だけが出て行って、成果はゼロ。
 期待が高かっただけに、やる気も気力も削がれて、社内の雰囲気も最悪・・・。 

 見学会の目的を取り違え、過大な期待をした結果がこれです。          つづく

騙される方も悪い

 いつも議論されるテーマです。
 騙す方が悪いのか、騙される方が悪いのか。
 
 騙す方は弁護の余地無しとして、誤解を恐れずに申し上げれば、騙される方も悪いと思います。
 ねずみ講、マルチ商法、ペーパー商法、振り込め詐欺、催眠商法、ネットワークビジネス・・・。
 古今東西、いつの世も何処の世も、詐欺の手口は絶えることがありません。

 幅広く、声高に、繰り返し、注意喚起されてもいます。
 それでも、被害が後を絶たない理由は、欲望が人間の本能だからでしょう。

 「元本保証した上で、毎月〇%の配当」
 上手い話には裏があるにも関わらず、欲に目が眩んで、その裏を見ようとしないのです。 

 不動産取引は、大きなお金が動くため、犯罪の舞台と成りがちな業界でもあります。
 あの積水ハウスが騙された、地面師事件。
 「かぼちゃの馬車」 「スルガ銀行」・・・。

 反社会勢力の仕業なのか、業績重視で制御不能と成った結果なのか、源は違っても、最後に泣くのは欲に付け込まれた被害者です。
 厳しく見れば、騙された側の不勉強さ、脇の甘さが事件の元凶と言えます。

 企業として、人として、当然に人を欺いてはいけません。
 一方で、相談される機会があるとすれば、その被害を未然に食い止める、信頼に足るパートナーでありたいものです。

明星墜つ

 松山市の印刷会社「明星印刷工業」が4日、事業を停止し自己破産申請の準備に入りました。
 明星印刷は1965年設立と言いますから、創業54年の老舗です。
 残されているホームページを見ても、立派な理念と方針を持ち、堅実な経営をされてきたことが伺えます。

 官公庁や企業向けの印刷を主に事業を展開し、1992年には伊予市に2,300坪の敷地を購入し、新工場を設立しています。
 ピーク時の年商は20億円。
 しかし、昨年2月期の年商は5億5000万円にまで落ち込んでいました。
 
 一般論として、2割程度の売上減であれば、経費削減等の自助努力で何とかなりそうなものです。
 言われるまでもなく、痛みを伴う改革をされてきたのでしょう。
 抗い続けてきた結果が、年商の二倍にも及ぶ11億円の負債です。
 
 近年、印刷業界は大きく変貌しました。
 企業やコンビニには高性能の複合機が導入され、家庭にもプリンターが普及しています。
 年賀状や暑中見舞いは激減し、メールやSNSが主流に。
 広告宣伝も、折り込みチラシや紙面広告から、ネット広告へと移行しつつあります。

 工業統計による印刷産業の出荷額のピークは、1991年の約9兆円。
 時代はバブルの渦中。
 明星印刷が新工場を建設したタイミングと重なります。

 そして今の印刷産業の出荷額は約5兆円。
 28年前の半分近くまで落ち込んでいます。
 
 かつて、アメリカ最大のフィルムメーカーであったコダック社は、デジタル化への流れに乗り切れず破産。
 一方、日本のフジフィルムは、サプリや医療分野へ進出し、今日も成長し続けているのです。

 強いモノ、賢いモノが生き残るのではない。
 唯一、変化に対応するモノだけが生き残る。   ダーウィン進化論

 世の中は、常に変化しています。
 自らが変化できなければ、座して死を待つのも同然です。

火に油を注ぐ釈明

 反社会勢力グループのパーティーにおける闇営業問題で、謹慎となった芸人の方々の謝罪文への批判が集まっています。

◆ 雨上がり決死隊 宮迫博之氏
 「間接的ではありますが、金銭を受領していたことを深く反省しております。
 相手が反社会勢力だったということは、今回の報道で初めて知ったことであり、断じて繋がっていたという事実はないことはご理解いただきたいです。」
 ※ 心の声
  「反社会勢力から直接受け取った訳ではないんだから、罪は軽いもんでしょう。
  何よりも反社会勢力とは知らなかったんだし・・・。」

◆ ガリットチュウ・福島善成
 「5年前とはいえ、反社会勢力と知らず、そこで芸をして出演料を頂きました。
 報道のような高額ではありませんが受け取ったことは事実ですので、深く反省し二度とこのようなことがないようにします。」
 ※ 心の声
  「知らなかったことだし、何より5年も前の話ですよ。
   報道されている様な高額な報酬も貰っていないし・・・。」

◆ 2700・八十島宏行
 「今回の謹慎処分を受け、今頭が真っ白の状態です。」

 当事者の頭の中が真っ白か真っ黒かは、全く関係ないでしょう。
 ファーストプライオリティは、自己弁護でも言い訳でもなく、真摯に詫びる姿勢。
 それも、先ずは、反社会勢力の被害者の皆様への謝罪です。

 またこの三名は、問題発覚当初、「金銭は受領していない」と言い張っていました。
 にも関わらず、虚偽説明に関する謝罪は一言もありません。

 何とか誤魔化そうとする心理が透かし見える釈明は、火を消し止めるどころか、更に油を注ぐ結果を招くのだということを、我々も他山の石として戒めたいものです。

他責言葉の宿命

 人が成長する上で、最も大切な要素は、自己責任で受け止められる懐の深さでしょう。
 自分が悪かったと真摯に受け止め、反省するからこそ、改善の方向も拓ける訳です。

 しかし、中には都合の悪い事象を全て、他責に擦り替えてしまう方がいらっしゃいます。
 それが一般社員ならまだしも、社長となると問題です。

 「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任である」  一倉定

 先日の研修でも、この言葉をご紹介しました。
 どんな金言至言を耳にしても、目にしても、「自分のことではない」と棚に上げてしまうから、一向に刺さりません。
 
 いわずもがなリーダーは、周囲から信頼される必要があります。
 真摯、自責、反省、悔恨、我慢、辛抱・・・。
 これら徳のファクターは、人間性を磨く砥石に成ります。
 
 「言い訳は武装された嘘」

 目の前の火の粉を払うために発せられたとしても、やがてブーメランの様に自らに降りかかる。
 それが他責言葉の宿命です。

ゴール直後のスタート

 いよいよ7月に成りました。
 我がグループの殆どの会社にとって決算月。
 期首に設定した、経営計画のゴールに向けて、ラストスパートです。

 余裕でゴールのテープを切ろうとしている会社。
 最期の追い込みでゴールになだれ込もうとしている会社。
 ゴールは遠いけれど、一矢報いようとする会社。 

 思いは各社各様でしょう。
 さて、経営は継続。
 ゴールと同時に、休む間も無く、スタートを切らなければなりません。

 ロケットスタートを決めるために必要なのが、来期経営計画です。
 今期反省を踏まえての、来期重点目標、課題、戦略、戦術、戦法、行動計画。
 それらが、全社員の腑に落ちてこそ、脇目も振らずに邁進できます。
 社員を大いに巻き込みましょう。

 過去を振り返れば、スタート早々雑音に惑わされ、足並みが乱れた会社もありました。
 来期こそは、同じ轍を踏まぬよう、しっかりと作り込みに時間をかけて頂ければ幸いです。
 そのための助け手となるなら、我々は協力を惜しみません。

倫理・道徳の前提

 芸人の闇営業が波紋を呼んでいます。
 この問題は大きく二つに切り分けられます。

1. 事務所を通さずに直営業を行った
2. 反社会勢力団体の会合に出席した

 後者がNGであることは、議論を待つまでも無いでしょう。
 今回謹慎処分となった方々も、各々「知らなかった」とコメントしています。

 仮に、営業先が反社会勢力であったとしても、事務所を通していたならば、個人の責任は免れます。
 問題は前者です。

 吉本興業に所属しているタレントは約6,000人。
 明石家さんまさんや、ダウンタウンの様な、年収一億円を超えるBIGが居る一方で、芸人としての収入はゼロに等しく、バイトで食いつないでいる方が殆どです。

 従って事務所サイドとしても、食うためのバイトを認めざるを得ません。
 勿論、居酒屋やコンビニのバイトと、芸人としての個人営業は一線を画すべきでしょう。
 
 ちなみに、ジャニーズ事務所は副業禁止。
 「事務所を通さずに仕事する概念が無い」と、中居さんが語っていました。
 若手の間は寮生活で、衣食住の最低限の保障だけは事務所が責任を持ちます。
 
 しかし、吉本興業の場合には、契約そのものを交わしていないタレントが多数派とのことです。
 ルール違反を問うにも、ルールそのもののが曖昧では、徹底できません。
 倫理・道徳の前提は、規則・規律・契約です。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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