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カメとアリの働き方改革

 戦後の焼け野原から急速な復興を遂げ、世界屈指の経済大国にまで上り詰めた我が日本。
 高度成長を支えたのは紛れもなく、夜も昼も休みもなく、馬車馬の如く働き続けた先人の努力です。

 その頃、滅私奉公は当たり前。
 残業や休日出勤は美徳と思われた時代でした。

 寓話「ウサギとカメ」を思い出してみて下さい。
 スタートダッシュで大差をつけたウサギは、余裕をかまして昼寝をします。
 その間のろまなカメは、休むことなく歩み続け、遂にウサギを抜き去りゴールするのです。
 「アリとキリギリス」の教えも同様でしょう。

 能力の高い、先行する、優秀なライバルに追い付くためには、時間を味方にするしかありません。
 365日24時間という、万人に平等に与えられた時間を味方につければ、下克上もあり得ます。

 ・・・てなことを、何十年も言い続けてきました。
 心の中では、今でも間違っていないと思っています。
 
 しかし、今は時代が違います。
 働き方改革、ワークライフバランス・・・。
 休みはしっかり休んで、定時までの限られた時間で、しっかり成果を残す。

 メリハリの効いた理想的な働き方は、あなたがウサギやキリギリスなら問題ありません。 
 ではカメやアリならどうでしょう。

 週休二日の週末に、或いは定時上がりの夜に、遊び呆けていたのでは差は開く一方。
 いたずらに歳を重ねていくだけで、能力も知識も高まらず、会社にぶら下がるだけの人材に成ってしまうのは悲劇です。
 与えられた時間を、自らの意思で、読書や資格試験の勉強等の自己成長に充てることこそが、働き方改革の真の狙いと言えるでしょう。
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心が決める幸不幸

 子供が道を踏み外した時に、世間の人はこう言います。
 「親の育て方が悪かった」
 その通り。
 生来、人間は純粋無垢で素直なものであって、親の躾や教育によって何色にでも染まります。

 正月明けからの取り組みで、グループ会社の社員面談を行ってきました。
 正社員のみならず、パートも含めて、約200名にも及びます。
 この1年半程、グループ内で実施した改革について尋ねると、各人各様の答えが返ってきます。

 ポジティブに受け止め、感謝を口にする人。
 ネガティブに受け止め、不平不満を口にする人。
 特に反応の無い人。

 この傾向は、顕著に部門毎の偏りがあります。
 「言葉は言霊(ことだま)」
 即ち、部門長が考え、部門内で発言している言葉によって、部下の心理も上書きされます。
 そういう意味で部門長の責任は多大です。 

 前期まで、3日間の夏季休暇がありました。
 今期より、週休二日制の導入で年間休日は23日増え、暦通りの出社と成ったことを受け、夏季休暇は撤廃されました。
 休日が23日増えたことに喜び感謝する社員がいらっしゃる一方で、たった3日間の夏季休暇が無くなったことを嘆き不満を口にする社員もいます。

 幸福か不幸かは、環境や事象ではありません。
 コップに半分の水を、「まだ半分ある」と思うか、「もう半分しかない」と思うか。
 すべては自分の心が決めることです。

電子稟議スタート

 我がグループも、遂に電子稟議に移行します。
 これまでは、紙ベースの稟議書に印鑑を揃えていく、旧態依然としたアナログ方式でした。
 電子決済のメリットは幾つかあります。

 ① 省コスト 紙代およびコピー代が不要で、環境にも優しい
 ② 省手間 稟議書持ち回りの手間が省かれる
 ③ 省時間 稟議承認までの時間が短縮される

 以前から、「将来的には電子稟議」という確信がありました。
 一方で、「導入には時間がかかるだろう」という先入観があったのも事実です。

 ところが今回、起案から導入までは僅か3日。
 発信間もなく、第一号、第二号の稟議は既に承認されています。
 しかも、何れも当日起案、当日承認のスピード稟議でした。
 
 できない理由を探すのではなく、どうすればできるかの可能性を追求する。
 考えてから行動するのではなく、考えながら行動する。

 変化の時代に生き残るには、スピーディーな判断と行動が必須です。
 時代に取り残されない様に、更なる変革を加速させましょう。

トラップに落ちるな!

 ネットで興味深い情報を知りました。

 ある日突然、会社に内容証明が届きます。
 内容はというと・・・。

 「著作権違法による写真の使用について」
 許諾のない写真の無断使用について、〇万円の使用料を請求します。
 本日より一週間以内に下記口座にお振込み下さい。」

 この下に振り込み口座が書かれています。
 受け取った百人中99人までは、振り込め詐欺だと思うでしょう。
 ところが、これは詐欺ではありません。
 
 会社のブログを更新する際、ネットで画像を拾う。
 しかし、フリー素材でなければ、無断使用として著作権法違反に問われます。
 
 著作権フリーの画像を探すため、「〇〇 無料画像」と打ち込み画像を一覧する。
 そこから選択してブログに貼り付ける・・・ありがちな作業です。

 しかし、ここに表示された画像は、必ずしも著作権フリーとは限りません。
 無断使用を誘発するために、誰かが仕掛けたトラップの可能性もあります。

 会社として商業使用するのであれば、脇を締めてかかりましょう。
 くれぐれもトラップに落ちないように。 

半歩先を歩む

 コンビニは、商品開発力が生命線です。
 各社挙って消費者のニーズを掘り起こし、売れる商品を棚に並べます。
 1月25日付の日経新聞に、「セブン方程式」と呼ばれる、商品開発の秘訣が掲載されていました。

 「消費者の2歩、3歩先を行っても売れない。
 半歩先は評価される。」

 今やコンビニの定番となっている、ドリップコーヒーの販売もセブンが先行。
 ところが、当初はなかなか定着しなかったようです。
 スターバックスの様な、カップ式の持ち帰りコーヒーの台頭によって、一気に売れ筋に成りました。

 また、セブンのコーヒーの味は、お客様に気付かれない内に、そして飽きられない内に、定期的に変えていると聞きます。  
 これも、半歩先を行く戦略と言えるでしょう。

 日進月歩、いや秒進分歩の、目まぐるしい変化の時代です。
 流行に飛びついた時には、既に衰退が始まっています。
 売れなくなってから手を打っても手遅れです。
 
 今に安住することなく、常に将来に対する危機感を持ち、新たな施策を打ち続ける。
 そのための読書であり、研修であり、教育であるべきであることを、再認識させられました。

脱・手段の目的化

 グループの全社員(パート含む)を対象とした、面談を実施しています。
 一人当たりは10分でも、200名なら延べ30時間に及びます。
 我々が関り始めたのは昨年からですが、実施自体は三年目です。

 正直、昨年の評判は芳しくありませんでした。
 責任転嫁するつもりはありませんが、理由は初年度の対応に有ります。

 「意見・質問を投げかけても、返答がない。」
 「提案しても、なしのつぶて。」

 この無反応スルーによって、反感を招いたのです。
 口幅ったい言い方になりますが、対応は昨年から大きく変わりました。

 ・ その場で回答できることは即答する
 ・ 時間のかかる、或いは判断に迷う案件は保留する
 ・ 保留案件は後日、決定権のある方を交え結論を導く
 ・ 改善すべきことは、直ちに改善する
 ・ 集約された意見は文書にて、各社社長にフィードバックする・・・

 面談の実施は目的ではありません。
 現場の本音の声を聞き、問題があれば解決し、障害を取り除き、改善を推進し、働き易い職場環境を創造すること。
 それが本来の目的でしょう。

 面談のための面談では、手段が目的に擦り替わります。
 貴重な時間を費やす以上、手段の目的化は避けたいものです。

敵の敵は味方

 敵は敵、味方は味方。
 そして、敵の敵は味方。
 政治の世界の覇権をめぐる政争や、企業内に見られる派閥抗争は、そうした傾向を顕著に示します。

 強いリーダーシップを持つ、ワンマンな独裁者を失脚させるために、同床異夢の人々が手を握る。
 必ずしも全面的に判り合える関係ではないものの、大きな目的を果たすために小事は棚に上げ、ベクトルを合わせて突き進む。
 まさしく、敵の敵は味方です。
 
 仮想敵を打倒するまでは、当事者も周囲も、そこだけに一点集中します。 
 その間、何か問題があっても全て仮想敵のせいにして、批判の鉾先を逸らすことができます。
 しかし、大事なのは、目的を成し遂げたその後でしょう。

 現政権(体制)の批判票を集め、政敵を倒し、政権交代を果たす。
 だからといって、その国(会社)が抱える、構造的・抜本的な問題が解決された訳ではありません。
 
 どこかの国や、新たな人物を仮想敵に仕立て上げ、ナショナリズムを煽っても効果なし。
 やがて国民(社員)から、空っぽな中身を見透かされます。
 隣国の現状は、その好例です。

 経済(経営)を立て直す。
 国(会社)の未来に希望の光を灯す。
 国民(社員)を幸せにする・・・。

 そう、求められるのは、政争ではなく政策。
 しっかりと地に足のついた、真の意味での改革を目指したいものです。

PDCAサイクル

 P→D→C→Aサイクルは、物事を成就させるための手順です。

 P(計画)プラン
 D(実行)ドゥ
 C(確認)チェック
 A(改善)アクション
 
 完結した後AからPへと再び昇華する、スパイラルアップこそが、真に目指すべき方向と言えます。
 しかし、PDCAを確実に回している企業や人材は稀少です。
 
 零細企業における主流は、日々、場当たり的な「実行」だけを繰り返す、D→D→D→D。
 中小企業における主流は、「計画」「実行」を行ったり来たりの、P→D→P→D。
 ここから、「計画」に対する「実行」の進捗度合を「確認」できれば一歩前進と言えるでしょう。
 しかし、最も大事なのは、次なる「改善」につなげることができるか否かです。

 企業内には、評論家が多数存在します。
 評論家は、問題発見が得意です。

 「この組織は、ここが駄目」 
 「あの人は、ここが欠点」

 こうした評論を、百万言口にしても、耳にしても、事態は改善しません。
 その指摘自体は正しかったとしても、単なる悪口に成り下がる恐れすらあります。
 管理職の方々は、どうすべきかを考え、具体的な手を打ち、「改善」を見届ける役割を果たして頂きたいものです。

CSライン

 昨今、ハラスメントの裾野は多様化しています。
 セクハラ、パワハラは当たり前。
 モラハラ、マタハラ、アカハラ・・・。

 先日の日経新聞には、カスハラが紹介されていました。
 クレームに際し過剰な要求をする、カスタマー(顧客による)ハラスメントです。
 
 前職の会社は、突出してCSを重視する会社でした。
 お客様こそが会社の真の支配者である、という思想が基軸です。
 クレーム応対は常に最優先。
 営業責任者として、土下座した経験は枚挙に暇がありません。

 十数年前に、分譲マンションのユニットバスの水捌けが遅いと、クレームを頂きました。
 メーカーに問い合わせても、正常値であって、決して不良品ではないのですが、お客様の怒りは収まりません。
 部下の営業担当者は、夜毎寒々としたエントランスに呼び出され、一方的に言葉の暴力に晒されます。
 CS重視の方針は、反論の許されない呪縛と成っていました。

 しかし、何事にも限度と言うものがあります。
 大事な部下を、憂さ晴らしの対象にされてはたまりません。
 見るに見かねて、自分も同行することにしました。

 先方は、開口一番「やっと上司がでてきたか」と呟き、 勝負はこれからとばかり本論に斬り込もうとする時、出鼻を挫くように冷静に一言。
 「我々としては精一杯の対応をしてきました。
 今後、お客様のお呼びだしに対応することはできません。」
 
 お客様は意外な言葉に戸惑い、絶句します。
 「失礼します」と踵を返した顛末は、今ならスカッとジャパンの展開でしょう。

 冷静に、客観的に、第三者的に見た時に、「ここまで対応したのだから充分」という段階まで誠意を尽くす。
 その一線を越えた時には、尾を引かない様にけじめをつける。
 かつて自分達はこれを、CSラインと呼んでいました。 

人としての値打ち

 カルロスゴーン氏の特別背任容疑について、私見です。
 コンプライアンスは、大きく三つに分かれます。

1. 法律
2. 就業規則
3. 倫理

 この順番は、優先順位です。
 まず、法律を違えると、今回のゴーン氏の様に逮捕されてしまいます。
 
 次に、法律は侵さなかったとしても、就業規則に背けば、会社の一員では居られません。
 例えば、会社員が副業することは何ら法律に抵触しませんが、殆どの企業で副業禁止を就業規則に謳っています。 

 また取締役には、善管注意義務および忠実義務が課せられます。
 平たく言うと、私利私欲を優先して、会社に損害を与えてはならないのです。

 最後に、人としていかに生きるべきかを問う倫理が求められます。
 今回のゴーン氏の顛末に対して、最終的にどういった司法判断が下されるのかは判りません。

 しかし、仮に無罪放免に成ったとしても、大きく失墜したゴーン氏の社会的信用は取り戻せないでしょう。
 法律と規則の網の目を何とか掻い潜って、私利私欲を肥やそうとする姿勢が見え見えで、人として尊敬できないからです。

 現世で豪邸に住み、高級車を乗り回し、毎日御馳走を食べたとしても、葬儀の席でどう評されるか。
 それが人としての値打ちです。 

十年の区切り:後編

 この時、藁をもすがる思いで、ある方に電話したのが運命の転機と成りました。
 後日、その方に紹介されたのが、我が社の今の資本家です。
 会社の状況とリスク情報を洗いざらいお話しすると、静かに頷いてこう言いました。

 「なるほど、会社の状況は判った。
 しかし、最終的に会社というのは人だな。
 仮に貴方の会社を譲り受けたとしても、我々の力ではオペレートできない。
 つまり、人がいないと会社は動かない。 
 貴方がもし、個人補償も厭わない覚悟を持って、会社を再建したいというのなら金は出そう。」

 この言葉に感激したことは言うまでもありません。
 ところが、ここから闇の中で見えない力が働き、着地させることができなかったのは誤算です。 
 けじめをつけるため、御詫びに伺いました。

松岡   この度は、自分の力足らずで、成就させることができず申し訳ございません。
資本家  それよりも貴方はどうするつもりか?
松岡   何人もの首を切っておいて、おめおめと再生中の会社に戻ることはできないと思っています。
資本家  それならうちに来い。 M&Aはできなかったが、ゼロから会社を起こせば良い。
 
 それが今の会社です。
 さて、一昨日、かつての仲間が十数名集まって小宴を持ちました。

 我々も祈念していたJ社の再生は遂に叶わず、4年前に二次破綻。
 世の中に存在しない、歴史の徒花となってしまいました。
 これは、言葉に言い表せない程にとても寂しい、そして悔しいことです。
 
 その悔しさを晴らすには、また育てて貰った恩義に報いるには、J社から巣立った人間が各界で活躍して、認められること以外に無いと思って今日まで生きてきました。
 そしてこの日、参集したメンバーの中には、社長や役員が何名もいらっしゃいます。
 そういう意味では少しだけ意地を見せられたか、とも思うのです。
  
 会社には、墓標も位牌もありませんが、心の中で手を合わせ十年の区切りをつけましょう。
 これまでも、これからも、私の腕を切ればJ社のDNAが流れています。            以上

十年目の区切り:前編

 今から十年前の記憶は、消しようがありません。

 朝一番で、グループ会社を含む県内外の全社員に緊急招集がかかります。
 事前に知らされていた我々経営幹部以外の社員も、良くない雰囲気を敏感に悟り静まり返ります。
 全拠点を結んだTV会議システムの前で、社長が徐に口を開きました。

 「我が社は本日、民事再生法を申請します・・・。」

 民事再生は、企業破綻の一つの形です。
 一定割合の債権者の同意が得られれば、債務の大部分が免除され、営業を続けることができます。
 実際にJ社は、95%カットという債権者集会の同意を取り付け、社長も役員も拠点もそのままにリスタートを切るのです。

 当時自分は、賃貸管理の子会社を預かっていました。
 100名以上の大家さん、数千名に及ぶ入居者。
 その裾野は広く、連鎖倒産させてしまうと、J社の再建にも悪影響を及ぼすとの判断から、スポンサー付けすることが自分にとっての大命題でした。

 子会社の財務内容は、親会社の状況を見れば推して知ることができます。
 瀕死の状態でありながら、お客様にも、社員にも、取引先にも悟られまいと、心と体が裏腹な毎日でした。
 
 昨日まで笑顔で頭を垂れていた人たちが、手のひら返しで悪態をつき、去っていきます。
 その間、出血を抑えるために、何人もの社員の首を切りました。
 自分は、無能で非情な経営者です。
 
 一ヶ月が経過した頃、当てにしていた、最後のスポンサー候補の会社から、断りの返事。
 矢尽き刀折れるとはこのことでしょう。        つづく

緊急かつ重要な研修

 昨年の夏から秋にかけて開催された「勝利の経営塾」は、全5回延べ100名で一旦区切りを付けました。
 その後、主要講義部分のみを3枚のDVDにまとめ、新たに入社された方や、未受講者にも受講頂いています。
 ライブに比べれば、受講する側の集中力の保ち難いビデオ講義ながら、寄せられるレポートは珠玉の内容ばかりです。

 さて、名著「7つの習慣」から引用している話材の一つが、「時間管理のマトリックス」。
 縦軸に重要度、横軸に緊急度のグラフを落とし、仕事を四つにカテゴリー分けします。

第一領域 :  緊急かつ重要
第二領域 :  緊急ではないが重要
第三領域 :  重要ではないが緊急
第四領域 :  緊急でも重要でもない

 第一領域が大切であること、第四領域が無駄であることは、疑う余地がありません。
 一方で、第二領域に位置付けられる、教育、研修はとても重要です。
 しかし、緊急性が無いため、ついつい先送りされてしまいます。
 刃先が丸く成り、切れ味の悪くなった鋸で、日がな一日働き続ける「勤勉なきこり」も、その一人でしょう。

 この度、ビデオ講義を受講した一人の社員が、次の文章を書かれています。
 「一社員として、またグループ傘下の一員として、同じ方向性・共通認識・連帯感を持つための研修だが、時間管理のマトリックスで言えば、(第二ではなく)第一領域であったと思う。」

 つい半年前を振り返ると、研修開催や参加に対して否定的な声が渦巻いていました。
 研修の冒頭で、目を瞑って貰い、二択で挙手して貰います。
 
1. 「今日の研修が楽しみで、ワクワクして眠れませんでした」
2. 「このくそ忙しい時に何故? 研修でメシが食えるか!」

 大袈裟では無く、9割以上が後者です。
 それが一泊二日の研修を終える頃には、真逆の結果に変ります。
 受講が過半を超えた頃、グループ内には新たな風が吹き始めました。
 
 「この研修は重要なだけではなく緊急性がある」
 
 そう感じて頂ける社員が一人でもいらっしゃったことは、講師にとって最高の御褒美と言えるでしょう。
 これに満足することなく、更なる高峰を目指して一歩を踏み出したいと思います。 

先行指標となる数値

 会社(部署)には各々、経営計画達成のための重点項目が存在すると思います。 
重点項目を達成するためには、明確な数値目標に置き換え、定量化する必要があります。

山登りするなら、城山か、石鎚山か、富士山か・・・。
どの山に登るのかを決める訳です。
次に、その山にどうやって上るのかが問題となります。
 大事なのは、具体的な行動計画です。
 
 富士山を目指すなら、時期は春夏秋冬のいつ頃か?
 服装は、靴は、装備は、同行者は、行程は・・・。

 登山で考えれば当たり前のことが、ビジネスでは意外に整いません。
 山に登らないといけないと思いながらも、どの山に登るのか決めて無い。
 登る山は決めたけど、具体的に一歩が踏み出せない。
 先送りする内に、一年が過ぎて行く・・・。
 こんな、マンガの様な事象が、日常的に繰り返されます。

例えば、管理会社の重点項目は管理戸数の増大。
「管理戸数〇〇〇戸増」と具体的な数値を掲げた時点で、目指すべき山が定まります。

目標が定まれば次に、そのためにやるべきことは何か?
 やるべきことは山程あるでしょうけれど、沢山の指標を掲げて虻蜂取らずに成らない様に、最も重要な数値に絞り込む必要があります。
 そして、目標を御題目に終わらせないために、誰でも「手、足、口」を動かせばできる、簡便で具体的な行動計画が求められます。

【 例 】 
オーナー様と毎月〇〇件接触する。
① 訪問〇〇件   ② 来店〇〇件   ③ 電話〇〇件
  
オーナー様との接触は、打席に立つ回数です。
勿論、打席に立てば必ずヒットするとは限りません。
打率の高低は、属人的な能力に左右されます。
しかし、万人に平等で共通なのは、ヒットの数が打席に立つ数に比例することでしょう。
 
 最期に、取り組みを定着させるため大事なのが、進捗管理です。
 決めっ放し、言いっ放しでは、人は易きに流されます。
 決められた行動数値を、毎月、毎週、毎日・・・、進捗管理するのが、文字通り管理職の務めです。

1.  目標数字を決める
2.  行動数値に落とす
3.  進捗を管理する

 会社によって、事業によって、部署によって、各々事情は違っているとは思いますが、目標達成への先行指標として、具体的な数値への落とし込みをお願いします。

秋元康氏の天職

 先日の日経新聞に、秋元康さんのインタビュー記事が書かれていました。
 秋元さんは美空ひばりさんの「川の流れのように」の作詞家としても有名ですが、「AKB48」を始めとした、多くのアイドルグループの敏腕プロデューサーでもあります。

Q : 超長寿社会になると若者は、人生設計をきちんとしないといけなくなるのでしょうか?
A : 18~20歳の若者は、僕らが当時そうだったように、60歳過ぎのことなんて考えていないでしょう。
    いつの時代の若者も、自分が老人になることも死ぬことも、全く考えていないと思いますよ。
   -中略-
    考えて賢くなると、考えも行動も小さくまとまってしまうでしょう。
    若者は間違って当たり前なのです。
    (最近)植物的な、さらさらした執着心のない若者が増えていると思います。
    「社長になりたくない」という若者達です。
    僕らの世代は、ゴールや人生のアガリを探す時代でした。
 
Q : 御自身の経験から、「天職」についてはどうお考えですか?
A : 結果的に続けられているというものではないでしょうか?

 以前、料理人小野二郎氏の言葉を取り上げた際の拙文を繰り返します。
 
 努力も辛抱も工夫もせず、成果を出す前に挫折して放り出しながら、いつか白馬に乗った王子様の如き天職と巡り合えるのではないかと、本気で考えている輩のいかに多いことか。

 一芸を極めた人は、言葉も一流です。

規律の文化の第一歩

 指示を出す場合に、不可欠な要素が「締め切り」です。
 「締め切り」の無い指示は、「やらなくても良い」と同義語に成ります。

 ビジネスマンとして駆け出しの頃、前職の社長から電話を頂きました。
 「本を机の上に置いておくので、帰りに取って帰りなさい。」

 入社間もない社員のために、本を貸与して頂く。
 今にして思えば大変有難いことです。
 しかしこの時、罰当たりな自分は、それを失念していました。

 翌日、当時の会長からお叱りを受けます。
 「社長が本を貸すということは、お前のためになると思ってのことだ。
 であれば、遅くとも一週間以内に読んで当たり前。
 感想文の一枚でも書くのが礼儀というものだろう。」
 深く反省すると共に、以降それが自分の中での「締め切り」と成りました。
 
 あの日から30年。
 自分は、様々な締め切りを設定する立場にあります。
 ところが、なかなか徹底できません。

 勿論、現場としては業務で多忙な中、提出物のために貴重な時間を割いていることは理解しています。
 但し、同じ条件下でありながら、締め切りを遵守する部署(個人)と、督促を余儀なくされる部署(個人)に別れるのも現実です。
 
 これは各々の習慣であり、その部署の文化であるとも言えるでしょう。
 徹底できない馴れ合いの文化が蔓延すると、企業は足元から腐ってきます。
 そこで、今後は基準を明確にしたいと思います。

【 締め切り(案) 】
・ 各種セミナー : 受講後7営業日以内
・ 読書感想文 : 書籍配布後14営業日以内
・ 部会議事録 : 第一回目=毎月15日、第二回目毎月30日(休日の場合は翌営業日)
・ グループ会議資料 : 会議開催2営業日前の始業時

 本案が合意されれば、以降一切督促はしません。
 また、遅れて提出されたものについて受け付けませんし、評価のカウントも致しません。
 各社、各部署、各人の締め切り遵守を第一歩に、規律の文化を根付かせたいと思います。

負の広告塔

 私自身、職人に始まって、様々な仕事に勤しんできました。
 専門はと聞かれると、紛れもなく営業畑です。
 営業としても一流とは言い難い、中途半端な経歴ではありますが・・・。

 昨今、自らが現場で営業する機会はめっきり減りました。
 一方、様々な営業マンと接する中で、時に声を荒げたくなるケースも少なくありません。

 まず、反応の遅い営業マン。
 クライアントから依頼を受けながら、催促されるまで回答が無い営業マンは最悪です。
 意外にも、こちらから「どうなりましたか」と連絡する営業マンは、結構多く見受けられます。
 言い換えれば、だからこそ迅速な対応のできる営業マンは、アドバンテージがあります。

 次に、空気を読まない営業マン。
 営業マンとは言え、意に沿わない回答をせざるを得ない場面もあるでしょう。
 とはいえ、言い訳を繰り返すだけでは、火に油を注ぐことに成りかねません。
 
 少なくとも、何らかの代替案を提示する。
 代替案が無いのであれば、下手な言い訳をせず、ただひたすらに頭を下げる。
 
 口八丁で誤魔化そうとする営業マンは寧ろ、負の広告塔です。

コンプライアンスとは

 コンプライアンスを一言で和訳すると、法令遵守。
 法令とは、法律と命令。

 日本の企業人にとってのコンプライアンスは、狭義と広義を包含したものです。
 具体的にいうと、三つに分けられます。

1. 法律
 何があっても、法律を違えてはなりません。
 そのリスクは、信用を失墜させ、優秀な人材を失い、時として会社を存亡の危機に陥れます。
 そういう意味で、法律はファーストプライオリティーです。

2. 就業規則
 法律では認められながら、就業規則で規制されることも少なくありません。
 例えば、サラリーマンの副業。
 法律では、職業選択の自由が保障されていますが、多くの会社では、就業規則によって副業禁止が定められています。
 即ち、逮捕はされなくても、懲戒対象となってしまう恐れはある訳です。

3. 倫理・道徳
 法律や就業規則で規制されていなくても、人として或いは企業人として問題となることもあります。
 例えば、優越的地位の濫用。

 優越的地位の濫用とは・・・。自己の取引上の地位が相手方に優越している一方の当事者が、取引の相手方に対し、その地位を利用して、正常な商慣習に照らし不当に不利益を与える行為のこと。

 建設会社のA社長が、自宅のトイレを改修する際、下請け会社のB社長に格安で施工させるのは法律上NGです。
 では、打ち合わせの延長線上でランチに出掛けた際、A社長がB社長におごって貰うのはどうでしょう。
 それが、高級料亭の懐石料理であったとしたら、
 二次会のキャバクラであったとしたら、
 週末に行く、温泉旅行であったとしたら・・・。

 公務員であれば、明らかに贈収賄です。
 民間でも、その接待によって下請け時の値決めに手心が加えられたとしたならば、明らかに背任行為となります。
 そう考えますとモラル的には、ランチであっても割り勘にすべきでしょう。

 現在計画中のコンプライアンス研修は、白黒はっきり判るものだけでなく、線引きの難しい事例を取り上げ、意識の向上を図りたいと考えています。

月次決算の狙い

 我がグループでは、毎月第一週目に、各社の月次決算が出揃います。
 会社毎の月次決算は、更に部門毎に細分化され、どの部署が貢献して、どの部署が足を引っ張っているのか、一目瞭然で判ります。
 
 数字の悪い部署に、苦言を呈するのも自分の務めです。
 立場を変えれば、現場の判らない奴に文句を言われるのは腹が立ちます。
 とはいえ、数字は正直です。
 
 数字の悪い部署の、社員が怠けているとは思いません。
 社長、役員以下、皆さんがむしゃらに頑張っていたりもします。 

 いつも申し上げる「戦略」の定義。
 「社員が一所懸命頑張れば、確実に成果につながり、報われる」
 そうでないとしたらそれは、戦略そのものに欠陥があります。

 ・ 不況業種で成長が見込めない
 ・ システム投資がされていないため生産性が低い
 ・ 人余りで、人件費がかかり過ぎている・・・

 戦略に欠陥があった場合、社員の努力では解消し切れません。
 
 ・ 体質改善のための投薬で済むのか
 ・ 悪性の腫瘍を取り除くための手術が必要か
 ・ 腫瘍を取り除くには、どこからメスを入れるのか
 
 月次決算の狙いは、そこにあります。

フルコミ営業の仕事観

 不動産業界の中には、フルコミ(フルコミッション)営業と呼ばれる人達が存在します。
 
 もっともポピュラーなのは、固定給。
 成果に対する業績給は、賞与に反映されるケースが一般的です。
 
 手数料が基準を超えると、固定給とは別に、一定割合が付加されることをコミッションと言います。
 例えば、固定給を20万円と定め、手数料額が20万円を超えた部分について20%をコミッションとする場合。
 仲介手数料を50万円上げた際のコミッション額は、(50万円-20万円)×20%=6万円。
 固定給の20万円と、コミッション6万円を足して、26万円が支給されることになります。

 コミッションは、実績に応じて還元されるやり甲斐や、数字だけでは割り切れない不条理といった功罪両面があるものの、我が社でも一部だけ取り入れています。

 さて、フルコミとは、固定給がゼロで、コミッションのみの営業という意味です。
 会社と営業マンとの配分は、本人7割、会社3割。
 この場合の収入は、50万円×70%=35万円となります。

 フルコミ営業は、独立時に必要な開業資金や事務所の維持管理コストがかかりません。
 会社側も、通常固定費となってしまう人件費を、売上に応じた変動費とすることができます。
 一方で、フルコミだろうと固定給だろうと、会社に所属する社員であることは変わりなく、会社は問題が発生した時のリスクを追います。
 また、営業マンとすれば、売上を計上しない月の収入はゼロであるため、極めて不安定です。

 私の経験上言わせて頂くと、お客様からも会社からも信頼され、尚且つしっかり数字を上げられるフルコミ営業は見たことがありません。
 それができるなら、迷うことなく自営開業することを御奨めします。
 就業規則や勤務時間に拘束されず、口利きだけで収入を得られることを是とする、無資格のブローカー人種がもっぱらです。

 社員にとって、会社に帰属する大きな目的の一つは、「労働の対価を得る」こと。
 会社にとって、社員を雇用する大きな目的の一つは、「業績に貢献して貰う」こと。
 しかし、労使の結びつきがそこだけに留まるなら、仕事は極めて無味乾燥なものに成り下がってしまうことでしょう。

歴史に学べない欲望

 1月10日付日経新聞の社説に、サブリース問題に関する記述があります。

 『(サブリースの場合)所有者に対し、一定期間の家賃を保証する場合が多い。
 新築時には入居者を確保できても、時間が経てば空室が増えることは少なくない。
 約束していた筈の家賃収入を業者が大幅に減額したり、契約を解除したりしてトラブルになる事例が目立つ。
 -中略-
 サブリースでは、将来的に家賃収入が変わる可能性があることを、契約前に所有者に説明することが欠かせない。』

 いわゆる業者側のモラルを問う声です。
 私自身も、その意見を否定はしません。
 しかし、所有者のわきも甘過ぎます。

 一般常識として、リターンを期待する投資にリスクはつきもの。
 説明が不十分な業者側への指導は元より、投資家自身がもっと真剣にリスクを考えるべきでしょう。

 『’13年時点で全国にある820万戸の空き家のうち、半分強は賃貸用の住宅。
 そこに新規物件が大量供給されれば、入居率が低下するのは当然だ。
 周辺の住宅は空室が目立つのに、自分の物件だけは大丈夫、と考える方がおかしい。』

 ねずみ講、マルチ商法、当選金詐欺・・・。
 世の中には、様々な金儲けの誘惑があります。
 愚者達は過去、幾多の失敗を繰り返していますが、人間の膨らんだ欲望は歴史に学べません。

店を閉めるな!

 営業時間は、お客様との約束です。
 10:00~18:00と表記していれば、その間、入口のドアを閉めてはなりません。

 一方、社員には、一時間の昼休みを取る権利があります。
 そのため、①11:30~12:30、②12:30~13:30、といった感じで、時間をずらして対応するのが一般的です。

 これとは別に、お客様の案内が立て込む繁忙期等、社員が全員出払うケースもあるでしょう。
 ある意味、嬉しい悲鳴です。
 そんな時は止むを得ず、店頭ドアに張り紙をしてしのぐことに成ります。

 「申し訳ありません。ただ今、留守にしております。」
 但し、くれぐれもこれで免罪符に成ると思ってはいけません。

 総ては、企業側の都合・・・「プロダクトアウト」です。
 「マーケットイン」・・・自分がお客様の立場で考えれば判ります。
 
 その店舗を訪ねてみると、店が閉まっている。
 定休日や、営業時間外であれば納得します。
 
 ところが、営業日の営業時間内であったとすれば、当然に立腹するでしょう。
 クレームに成るかもしれません。
 いや、クレームであれば、謝罪の機会に恵まれ、挽回のチャンスが与えられるだけ幸いです。
 実際には、かなりの確率で他社に乗り換え、二度と足を運んで頂けなくなります。
 そして、会社や店舗の信用を失墜させます。

 ① 外出時間をずらすなり、他店からの応援を呼ぶなどして、極力留守にしない
 ② どうしようもない場合には、「〇〇時〇〇分には戻る予定です。」と帰社時間を掲示する
 ③ 更に、「お急ぎの方はこちらへ」と、携帯電話の番号を書き添える
 
 会社の威信にかけて、店を閉めるな!
 繁忙期を前にして、この原理原則を徹底して下さい。
 会社や店舗を選ぶ選択権は、お客様が握っています。

五十兆分の一の命

 堀場製作所の創業者「堀場雅夫」著「イヤならやめろ!」は、仕事感を学ぶ上での格好の教材です。
 その序章で堀場氏は、人間の生命の誕生を次の様に説いています。

 『人間が生まれてくる原理は、精子と卵子が結合するものと言えば簡単なことですが、一生のうち排出される精子の数と卵子の数を考えると、特定の精子と卵子が出合う確率は大変小さなものになります。
 例えば二千五百億匹の精虫が出て、四百個の卵子があったとすると、特定の精虫と卵子が出合う確率は百兆分の一です。
 それで二人の子供が生まれたとしたら、五十兆分の一。
 (即ち)五十兆分の一の確率で、私たちはこの世に生を受けた訳です。
 あとの、4,999,999,999,999は世の中に出ていないのです。』

 前職において自分は、入社される全社員に二日間のセミナーを行っていました。
 人生観、仕事観を新たにして貰う、きっかけ作りのためのものです。
 そのセミナーのエンディングでは、同様に命の奇跡を訴えました。

 自らを出来損ないと卑下するなかれ。
 父親の体内から排出された後、同志達が次々と離脱していく中、熾烈な生存競争を勝ち抜き、五十兆分の一の確率をかいくぐって、この世に生を受けた貴方は、紛れもなくエリート中のエリート。
 選ばれし者なのです。

 その五十兆分の一の命が、同じ国の、同じエリアの、同じ会社で働くとすれば、更に乗算的な奇跡が重なり合うことになるでしょう。
 そうした巡り会いと、与えられた命に感謝し、今日を精一杯生きることは、もはや権利では無く義務であるとさえ思えます。

良い会社へのプロセス

 我がグループには、社員数名から数十名まで、大小さまざまな企業が存在します。
 会社によって業種は勿論、売上規模も、成熟度も異なります。
 共通なのは、良い会社にしたいという想いです。

 良い会社の定義は何でしょう。

 ・ 利益率が高い
 ・ 売上規模が大きい
 ・ お客様満足度が高い
 ・ 社員満足度が高い
 ・ 待遇が良い
 ・ 社員のスキルが高い
 ・ 社員が誠実
 ・ 環境整備が行き届いている
 ・ 凡事が徹底している
 ・ 会社の理念が明確・・・

 会社の目的を煎じ詰めれば、ステークホルダー(利害関係者=お客様、社員、ビジネスパートナー、株主、社会)に対する責任を果たし続けること。
 先述した定義の数々は、その目的を果たすために必要な、条件もしくは手段です。
 すぐに取り組めることもあれば、時間を要することもありますが、何れにしても一朝一夕には整いません。
 できることから、一つひとつ取り組んでいき、何ヶ月、何年という年月をかけて創り上げていくべきものです。

 「あれができていない」 「これは間違っている」
 厳格であればあるほど、赦せないこともあるでしょう。
 指摘するのは容易ですが、掃除にしても、提出物にしても、そう簡単には徹底できません。
 
 思う人から、まず実行すること。
 その背中を見て、一人、二人と追随する。
 日に日に、賛同者が増える。
 暫くすると、やらないの方が目立つ様になる。
 やがて当たり前になる、社風にまで昇華する。

 あるべき姿から足りない部分だけを見るのではなく、昨日よりも今日、今日よりも明日の改善シロに着目すれば、心は少し広く穏やかに成れると思うのです。
 率先垂範する姿は、必ず誰かが見てくれています。

信頼残高を増やす6つの方法

 名著「7つの習慣」では、「信頼残高」を増やすことが大切と説いています。
 信頼残高を増やすべく預け入れできるか、意図せずして引き出して減らしてしまうか。
 その行動が、「win-win」を実現するための鍵です。

 信頼残高を増やすために必要な6つの方法
① 「相手を理解すること」
 相手を理解しない限り、その人にとって何が預け入れになるか判りません。
 独りよがりな親切心が、お節介と取られることもあります。
 良かれと思っての行動が、逆効果になることもあるでしょう。

② 「小さなことを大切にすること」
 些細なことのようですが、心遣いや礼儀、親切はとても大切です。
 逆に、小さな無礼や不親切、無神経は、信頼口座からの大きな引き出しになります。

③ 「約束を守ること」
 いつも時間に遅れる、時にすっぽかす。
 そんなレッテルを貼られた人は、殆ど信頼残高が残っていません。

④ 「期待を明確にすること」
 委託側 「出せるようでしたら、レポートを来週にでもお願いします。」
 受託側 「了解しました。」
 委託側 = 「了解したのだから、来週には提出されるだろう。」
 受託側 = 「出しても出さなくても良いのなら出さない。」
 明確でない期待は、相互の信頼残高が引き出されて終わりです。

⑤ 「誠実さを示すこと」
 誠実さとは、言動に一貫性があること、そして裏表がないこと。
 経営理念では「お客様第一」と謳いながら、クレーム応対を二の次にしてしまうのでは、誠実さに欠けます。

⑥ 「信頼残高を引き出してしまったときは、誠意をもって謝ること」
 誠意とは迅速かつ真摯な姿勢。
 信頼残高の引き出しを自覚しつつ放置したり、言い訳ばかりしていると、更に残高は無くなり、取引停止の恐れもあります。
 逆に、迅速かつ真摯に行動すれば、誠意は伝わり、以前よりも信頼残高が増えることもあるでしょう。

佃品質・佃プライド

 年末から年始にかけて、TVドラマ「下町ロケット」を見ました。
 いわゆる、勧善懲悪型のストーリーは若干安直にも思えますが、だからこそ痛快でもあります

 【 あらすじ 】
 「全員の力を結集し、ようやく完成した佃製作所と帝国重工の無人トラクター「ランドクロウ」。
 しかし、発売から数週間経ったあとも売り上げが伸びずにいた。
 一方、ギアゴースト&ダイダロス(G&D社)が手掛ける「ダーウィン」は好調そのもので、差は開くばかり。
 形勢逆転を狙う帝国重工の次期社長候補・的場(神田正輝)は、ある手段に出る。
 それは、ダーウィンチームに力を貸し、なおかつ帝国重工の取引先である下請け企業に圧力をかけるというものだった。
 それにより、徐々にダーウィンチームから離脱企業が増え、ついにはダーウィンの在庫が底をつく。
 思わぬ形でライバルの勢いを止めた佃(阿部寛)ら佃製作所のメンバーだったが、自分たちの技術力による正当な評価ではないため、心境は複雑なものだった。
 逆に、窮地に立たされた重田(古舘伊知郎)と伊丹(尾上菊之助)は思わぬ一手を放ち・・・。」

 この後の展開は、ネタバレに成るので割愛します。
 今回フォーカスされたのは、企業の「ミッション&バリュー」です。

 帝国重工の的場取締役の目的は、自らの覇権争い。
 G&D社の重田、伊丹両氏の目的は、的場への復讐。
 こうした怨恨と私利私欲が渦巻く中、各々の登場人物は、企業にとって最も重要な、理念や使命を取り戻していきます。

 佃製作所の理念は、「佃品質・佃プライド」。
 世の中の人々に必要とされる、他社に真似できない確かな品質を掲げています。
 
 それは、農業用無人ロボットの開発を巡る、微細な不具合をも看過しない、妥協を許さない開発姿勢にも表れています。
 そして、「日本の農家を救う」「日本の農業を守る」という大義のためには、短期的・経済的な利得を越えて、敵に塩を送ることすらも厭(いと)わないのです。

 「我が社の理念は?」
 「我が社の存在意義は?」
 
 改めてこの問いかけに、答えを出したいと思います。

脳内に汗をかく

 昨日の日経新聞記事の続きです。

 『製造業では、開発などの川上(0→1)と販売・サービスの川下(9→10)が高い価値を生み出し、真ん中の組み立て(1→9)の価値は低いとされる。
 (グラフにして)線でつなげば、人が笑った時の口元のように見えるため、「スマイルカーブ」と名付けられたこの法則が、人の仕事にも当てはまるようになる。』

 確かに、製造ラインの流れ作業的な仕事は既に、ITやロボットが取って代わっています。

 『勤勉は善という価値観が当然とされる時代は、歴史的に見れば長くない。
 18世紀の産業革命によって大量生産の時代が幕を開け、多くの労働力を確保するために給料だけでなく、「労働は尊い」という価値観で労働者を引き付けた。
 20世紀初めには米経済学者フレデリック・テイラーが「科学的管理」を考案。
 労働が生む価値を時間で計る手法が企業に浸透すると、労働者が勤勉から逃れるのは困難になった。
 だが、技術進歩に背中を押される形で、社会の常識は変わり始めた。
 今こそ、新しい価値観を考える時代だ。』

 かつて、エジプト・ギザのピラミッドは、完成までに数万人の人手と数百年の歳月を要したそうです。
 現代であれば、日本の大手ゼネコンは5年で作ると言います。
 
 機械に代替される。
 ロボットに代替される。
 他社に代替される。
 他の誰かに代替される。

 価値があるのは、人にしかできない仕事、自社にしかできない仕事、そして自分にしかできない仕事。
 それが、誇りであり、プライドであり、存在価値でもあります。
 脳内に汗をかきましょう。

消え去る1→9の仕事

 一月四日付の日経新聞一面特集「新幸福論」に、興味深い記事があります。
 
 『近代資本主義は、労働を天職と考える人達の禁欲的な働きが支えた。
 -中略-
 しかしAIやロボットが普及した社会では、前提が変わる。
 人は多くの労働や作業から解放されるからだ。
 そのとき、求められる動きはどういうものか?』

 現代の仕事の殆どは、AIやロボットに取って代わられ、人間の職場が奪われていく訳です。

 「人の仕事は、0→1と9→10に収斂していく」 デザイナー「レイ・イナモト」氏

 『料理に例えれば、一般的な調理(1→9)は無くなり、メニューの考案(0→1)と、最後の手直し(9→10)のみが残る』

 我々不動産業は、これまでにも大きな変革がありました。
 面倒な重要事項説明書や契約書の作成は、法律チェックを経たものが、書式連動で打ち出されます。
 ネット広告は、一ヶ所に登録さえしておけば、あらゆるポータルサイトに連動発信することが可能です。
 お客様にお渡しする資料や、見積書は、クリック一つでアウトプットできます。
 毎月の家賃送金は、家賃管理システムとネットバンキングの連動によって、簡便に行うことができます。

 現在店舗で、当たり前の様に行えている作業の殆どは、20年前には想像もできなかったものばかりです。
 手書きしたり、切り貼りしたり、手計算したり、間違えに気付けば最初からやり直し・・・。
 そうしたアナログ作業には、多くの人手が必要でした。
 
 人が楽になった分だけ、いわゆる1→9のルーティン化した仕事は、既にITに取って代わられています。
 この現実を踏まえた上で、これからの賃貸管理仲介業を見据える必要があるでしょう。

 人だからできる、人にしかできない、0→1もしくは9→10の仕事は何か?
 そこにこそ、企業(店・人)が生き残るための活路があります。

トライアウト:後編

 元オリックスブルーウェーブの塚田は、15年の育成ドラフトでプロ入り。
 その年、ウェスタンリーグ最多記録となる61試合に登板し、支配下登録を勝ち取る。
 一軍入り間近。
 プライベートでも婚約し、順風満帆かと思われた。
  
 ところが、二年目のシーズンオフ。
 塚田は、自由契約となる。
 結婚も延期。
 まさに天国から地獄だ。
 
 婚約者も嘆く。
 「たった二年で・・・。こんな残酷な世界とは思わんかった。」
 二人は、「NPBに復帰して結婚」という夢に向かって走り出す。

 BCリーグ福井でプレー。 26試合に登板した。
 給料は手取り137,660円。
 しかも支給されるのは、シーズン中の6ヶ月のみ。
 
 そのオフ、二人の夢を背負った、トライアウトでの登板。
 だが、制球が定まらず、打者3人に2四球。
 マウンドでぼう然と立ち尽くす塚田。

 それでも婚約者は、「ここで終わったら後悔が残る。」と、塚田を支えていくことを誓った。
 二人三脚の挑戦は続いていく・・・。

 数十億円の年俸。
 プライベートジェットでの移動。
 億単位のスポンサー契約・・・。

 華やかな陽の当たる部分だけにフォーカスされがちなプロ野球選手ですが、その裏側には陰もあります。
 子供の頃から才能に着目され続けた天才達も、解雇通知を受ければただの人。
 野球一筋でやってきただけに、そこから新たな道を模索するのは容易ではありません。

 それに比べてサラリーマンは、つくづく気楽な稼業だと実感しました。
 しかしこれからは、寄生するだけのタカリ人材に居場所を与えるほど、会社も余裕はありません。
 
 会社(社会)が何を与えてくれるか・・・ではなく。
 自分が会社(社会)に何を与えられるかが肝要です。    完

トライアウト:前編

 年末に、プロ野球のトライアウトに臨む選手を特集した番組を見ました。

 トライアウトは、自由契約(クビ宣告)となった選手達が、現役続行を賭けて臨む、一日限りのリベンジマッチです。
 国内外で華やかなスポットを浴びるプロ野球選手の、陰と陽がここにあります。

 ソフトバンクホークス外野守備の要、城所は日本シリーズ連覇を果たし、日本一の美酒に酔いしれた。
 ところが、祝勝会の席に電話がかかり、翌日球団事務所へ呼び出され、自由契約を申し渡される。
 年俸2000万円から無職へ。

 城所には、まだ幼い2人の娘がいた。
 父親が野球選手であることを理解し始めた長女は、無邪気に「野球を続けて欲しい」と懇願する。
 城所は、現役続行への一縷の望みをつなぎトライアウトに挑む。
 
 4打数2安打一盗塁。
 「結果は出せた。」
 自信と不安の交錯する思いで、城所は電話を待つ。
 オファーの期限は、トライアウト終了から一週間だ。

 柳田、甲斐ら、チームメイトの誘いを受けて参加した激励会。
 「もったいない」
 「城所さんの守備は日本一」

 同僚から寄せられる称賛の声。
 それでも城所の電話は鳴らない。
 引退を余儀なくされた城所は、ソフトバンク傘下の少年野球チームの指導に当たることを決意するのだった。
 愛する家族を守るために・・・。        つづく
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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