fc2ブログ

取締役心得帖

 今から十数年前、前職の会社で役員に成った際、一冊の本を渡されました。

 PHP出版「取締役心得帖」
 ハードカバーの立派な装丁で、価格は8,000円です。
 その中に、「社長とは本来ワンマンである」という一節があります。

 『社長が率先している会社は、一本筋が通り活気がある。
 筆者の周囲を見ても、特に中小企業においては、ワンマン社長の方が円滑に会社運営がなされている例が多い。
 ワンマンとされている社長の方が良く勉強もし、的確な指示を出すからであろう。
 しかし、時には自信があり過ぎるから我が出たり、無茶なことも要求する。
 聞く耳持たぬワンマンは論外であるが、それを少しでも和らげるのが取締役の役割と言えよう。』

 時に社長の片腕となり、時に社員の防波堤となる。
 取締役の役割は多岐に渡ります。

 また、一見場当たり的で唐突に映るワンマン社長の言葉の意味を受け止め、噛み砕いて社員に伝える。
 或いは、現場の声を集約し、最大公約数にして社長に伝える。
 そうした通訳もしくは翻訳家の役割も担います。
 
 TOPの言葉をそのまま伝えるだけのメッセンジャー(イエスマン)や、TOPを仮想敵に仕立てて社員に迎合するアジテーター(扇動者)ではいけません。
 社員からも社長からも、双方から信頼されるアジャスター(調整者)を目指しましょう。
スポンサーサイト



マニュアルの必要性

 入社間も無い若手社員から、知識・経験の豊富なベテランまで、会社には様々なレベルの人材が存在します。
 未熟な若手社員でも、熟練した社員同様の商品やサービスが提供するために必要なのが、業務マニュアルです。
 
 マニュアルを整備するためには、まとまった時間を必要とします。
 実務に追われる社員は、「そんな暇は無い」と思うかもしれません。

 しかし、未熟な社員が失敗して手戻りが発生したり、クレームになって対応を余儀なくされたり・・・結果マニュアル整備に要する何倍もの時間が後追いでかかってしまいます。
 また、時間以上に重大なのは、会社の信用失墜でしょう。

 例えば、リフォーム会社が増築を請け負う際、建蔽率や容積率をオーバーしてしまい、既存不適格となる可能性。
 熟練した設計士は、当然の如く考慮し、法的要求事項を満たしてくれます。
 一方、未熟な設計士の場合、お客様の要望だけを優先し、法的チェックがおざなりになったりします。
 
 最悪の場合、役所から原状回復を求められます。
 勿論、施工する代金も、解体する代金も貰えません。
 お客様からは、「何故プロとして最初に言ってくれなかったのか?」と怒られ、役所の信用も失墜します。
 
 この時、手順書が整備されていて、その中のチェックリストに「建蔽率」「容積率」の項目があったとしたら・・・。
 属人性に左右されない形で、会社として求められる一定の品質をお客様に提供するために、業務マニュアルは必須です。

白か黒か否

 連日、カルロス・ゴーン氏のニュースが報じられています。
 
 高給に対する批判をかわすために、差額を将来の退職慰労金として積み立てていたとか、子会社を通じて私邸の提供を受けていたとか、なかなか立件が難しい事案のようでしたが、個人的な投資の損失を会社に付け替えていたとなると、これはフォローのしようがありません。

 しかし、本件に乗じて、過去の功績の全てを否定し、極悪非道の独裁者の様に評するのは如何なものでしょう。
 そもそも、20億円の年収が高過ぎるという批判が当たらないのではないかと思います。

 確かに、ソフトバンクの孫正義社長や、ファーストリテイリングの柳井社長の役員報酬は数億円に過ぎません。
 そこだけ切り取ると、20億円が法外なものに映りますが、違いは株の保有割合です。

 孫社長も柳井社長も創業社長であり、未だ大株主として君臨しており、役員報酬以外に、毎年数十億円の配当があります。
 ゴーン氏も幾許かの自社株は有していますが、そこまで巨額ではありません。
 
 ミシュラン社からヘッドハンティングされて、ルノーの業績を立て直した実績。
 そのルノーから送り込まれ、瀕死の日産をV字回復させた手腕。
 燃費不正で存亡の危機にあった三菱に、救済の手を差し伸べた英断。

 これらは、紛れもなくゴーン氏ならではの偉業であり、正真正銘のプロ経営者です。
 勿論、どれだけ実績があったとしても、功罪相殺される訳ではないでしょう。
 要は是々非々です。

 白か黒か、善か悪か、両極端でポピュリズムを扇動するマスコミの論調に同調しては成りません。

一年の早さに感謝

 11月も今週で終わり。
 今年も残すところ、一ヶ月余りと成りました。
 つくづく、月日の経つのは早いものです。

 私の父親は、46の歳に結核を患い、十余年入退院を繰り返します。
 30年前の今頃、東温市見奈良の国立療養所に見舞に行った時、「もう12月。まったく一年は早い。」という話をしたところ、父からは意外な言葉が返ってきました。

 「それは、お前が元気で、毎日が充実しているからだ。
 入院していたら、一日、一月、一年が、とても長く感じる。」

 確かにその通りです。
 自分も過去に一度、尿路結石で入院したことがあります。
 その時は一日が長く、早く退院したいとばかり願っていました。
 一日千秋の想いとはこのことでしょう。

 健康だからこそ、幸せだからこそ、充実しているからこそ。
 時の経過を早く感じる時にこそ、無為に流されることなく、今に感謝したいものです。

社長の仕事:下

 前回、各社の問題点の元凶は、経営計画の不備であることを説きました。
 中小企業の父と呼ばれた、故一倉定先生は、自著「経営心得」の中で、次の様に書いています。

 「経営計画の作成時間を節約するというほど、誤った時間の使用法はない。
 寧ろ、経営計画に時間をかけることこそ、最も有効な時間の使用法である。
 何故なら、経営計画に費やした時間の数千倍、数万倍の時間が、それ以降に節約できるからだ。
 その意味は、利益が増大する、ということである。
 仮に一年で利益が二倍になれば、一年間の時間を節約したことになる。 
 私がお手伝いした中には、利益が二十倍、三十倍となった会社は幾らでもある。」

 先月、某社内で不協和音が顕在化し、収拾のためにワークアウトを開催しました。
 その席で、ある社員が、こう発言しています。

 「経営計画の目標数値を、社長から押し付けられた。
 前年実績からすると、できる道理のない、無理な目標だ。」

 今期がスタートして、既に3ヶ月が経過するタイミングで、今更の話です。
 経営計画策定段階で、上司と部下がしっかりと協議し、納得目標としなければならないにも関わらず、誤ってその時間を節約してしまった、悪しき事例と言えるでしょう。

 また、別の幹部はこう言いました。
 「そもそも、ここで全社員が集まっている時間が勿体ない。
 役割と責任と目標が明確で、自分のやるべきことがはっきりしていれば、人の陰口を言う暇は無い筈。」

 正にその通り。
 経営計画の作成時間を節約するというほど、誤った時間の使用法はありません。    以上

社長の仕事:中

 我がグループの会社は、毎年必ず「経営計画書」を作成した上で、「経営計画発表会」において全社員に浸透させることに成っています。

1. トップメッセージ
2. 経営理念
3. 経営方針
4. 組織図
5. 長期事業構想(10年後の我が社)
6. 中長期目標(五ヶ年計画)
7. 今年度計画損益計算書
8. 各セクションの重点目標

 総ての会社が、完璧に作り上げ、隅々まで行き渡り、徹底している訳ではありません。
 但し、少なくともこの8項目を網羅していれば、先述したチェックリストにおいて、ある程度の点数は取れます。
 
 作成を指示した際には現場から、「こんな綺麗ごとの計画書を作って何になるのか?」、「実務の手を止めてまですることか?」といった否定的な言葉も聞こえてきました。
 
 今はどうかと言うと・・・。
 各社で問題が勃発した際に、その理由として上げられるのが、経営計画の不徹底です。 

 経営計画書は、会社を永続・成長・発展させるための切符を買うようなもの。
 それさえ有れば、辿り着ける訳では無いでしょう。
 しかし、切符が無ければ、そこへ向かう列車にすら乗れません。     つづく

社長の仕事:上

 原田繁男著「倒産しない強い会社をつくる社長の仕事」に、会社の問題点チェックリストが掲載されています。

1.『経営ビジョン』
□ 経営に対するビジョンが打ち出されていない
□ 社長の経営理念が末端まで理解されていない
□ 五年後、十年後の目標が設定されていない
□ 目先のことばかりで長期ビジョンがない
□ 従来のマンネリ化の打破が難しい

2.『経営計画・目標・方針』
□ 具体的な経営計画が不明確である
□ 社長の方針決定が保守的である
□ 将来の売上目標達成のための年次計画を立てていない
□ 場当たり的な経営をやっている様に思える
□ 目標設定が甘く、計画性がない
□ 方針がくるくる変わり、具体的でない
□ 改善案は作るが、そのまま何もしない
□ 社長以下幹部は、闇雲に売上だけを伸ばそうとしている

3.『組織』
□ やる気の出るような組織づくりが成されていない
□ 権限と責任が不明確である
□ 責任の所在がハッキリしていない
□ 社長が自分の決めたことについて責任を取らない
□ 組織内容が判り難く、余計な仕事が多い
□ 形ばかりの組織で、業務内容がバラバラ
□ 個々人の職務内容、職務基準がハッキリしていない
□ 命令系統が統一されていない

 このチェックリストを見て、「総て完璧です」と言い切れる社長がどれだけいらっしゃるでしょう。
 しかし、これを一定レベルまで高められる仕組みはあります。            つづく

今こそ立ち上がる時

 今日、日本でインターネットを活用している方は1億人超、人口普及率は83.5%。
 お年寄りや赤ちゃんを除けば、ほぼ100%と言っても過言ではありません。

 不動産の売買、貸借の情報ルートも、当然にインターネットへとシフトしています。
 従って今や、インターネットに力を入れるとか入れないとか選択する段階ではなく、インターネットを活用できなければ、お客様がついてこないのです。

 しかし、田舎の山道の無人販売では、お客様の目に触れず、モノは売れません。
 「ハトマークサイト」も同じ。
 例え費用がタダであっても、人目に触れなければ意味がないでしょう。
 
 モノを本気で売りたいのなら、エミフルの様な人の集まるショッピングモールで、人の目に触れさせないといけません。
 そうした人の集まるショッピングモール的な仮想店舗が、「アットホーム」、「ホームズ」、「スーモ」といったポータルサイトです。

さりとて、入力項目の煩雑な不動産情報を、各々のサイトに個別に入力するのは大変面倒な作業になります。
従って、一ヶ所に入力するだけで全てのサイトに連動し、反響につなげられる仕組みが求められるのは自明の理です。

また、エイブルやアパマンやERAやハウスドゥ等のFCに加盟している会社や、地場大手の会社は自前でシステムを持っています。
一方、社員数名までの小さな会社は、そこまでのシステムを持てません。
不動産業界は、その小規模な会社が大多数を占めます。
だからこそ、会員の利便性の向上のために、協会が立ち上がらなければなりません。

そうした実効性を模索し、既に殆どの県がBtoCを構築しています。
 我が愛媛だけが立ち遅れて良いのでしょうか?
 この流れに乗り切れないとすれば、それは協会の未来を否定することに繋がります。

ゴーン・ショック

 日産・ルノー・三菱、世界第二位の自動車メーカーのトップに君臨する、カルロス・ゴーン氏が逮捕されるという、衝撃のニュースが駆け抜けました。

 いわずもがなゴーン氏は、瀕死の日産を、「リバイバルプラン」によって復活させた立役者です。
 不正燃費問題に揺れていた三菱自動車救済の英断も、ならではの采配でした。
 ゴーン氏が、卓越した経営者であることは、疑問の余地がありません。
 日産の顔であり、象徴でもあります。

 今回の顛末を見ても明らかな様に、会社と経営者は別人格です。
 内部告発によって不正は発覚し、ゴーン氏は自ら育て上げた会社から解任されます。 

 こうした事件の度に、考えさせられるのは「ミッション&バリュー」の重要性です。
 使命と行動規範は、会社の存在意義そのもの。

 過去にどれだけ功績があろうとも、その功績をもってペナルティは相殺されません。

スターはモンスター

 地位や役職は、あくまでも役割です。
 役職者であっても、役員であっても、社長であっても、必ずしも人間そのものが偉い訳ではないでしょう。
 本来は、職位が上がれば上がる程、自ら研鑽努力して、その職位に相応しい立派な人間性を身に付ける必要があります。
 しかし、地位や役職を得ることで、勘違いしてしまう人も少なくありません。

 「スターの自負心は危険でもある。
 あなたに代わる人はいないと、何度も言われているうちに尊大になり、やがてチームのメンバーが腹を立てるようになる。
 優秀な能力のある人達が、代わりがみつからないほど自分は貴重な存在だと思い込み、会社のバリューにも何にも縛られないと思う様になってしまった例は、枚挙に暇がない。
 スターは気を付けないとモンスターに成る。
 スターが傲慢に振る舞い、コントロールが効かなくなったと思ったら、すぐさまその人を呼び出し、バリューや行動規範について、腹を割って話し合う場を持つべきだ。
 スターを恐れることはない。彼らは会社を質(かた)に取る訳にはいかない。
 時にはスターが、急に「会社を辞める」と言い出してびっくりさせられる事態もある。
 そのときは勝負どころだ。 理想的には八時間以内にスターの後任を決めたい。
 迅速な行動を取ることで、代替の効かない人は誰もいないのだということを全社に知らしめることができる。
 個人は会社より大きな存在には成り得ない、とはっきり伝えることができる。」
ジャック・ウェルチ著 「WINNING 勝利の経営」より

 これほどリアルな教科書が、他にあるでしょうか。
 まさに、今が勝負どころです。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR