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河豚の毒

 そもそも、何から何まで満足し得る、100点満点の会社はありません。
 美味しい河豚にも毒がある様に、不満の種は必ず存在します。
 では、その不満をどう料理するのか。
 
A 辛抱して自分の胸に留める
B 同僚や友達に話して鬱憤を晴らす
C 上司に対して率直に訴える 
D 代替案や改善案を提案する

 殆どの人が、A・B辺りで留まり、先に進みません。
 本来、味方である筈の会社や上司を敵対視し、もやもやしたまま過ごす。
 身体の中に毒素を抱えたままでいることは、何とも不健康です。

 先に進めない理由は何か?
 「自分が100%正しいという自信がない。」
 「ひょっとしたら、怒られるかもしれない。」
 
 だから、未熟な人間同士で群れ合って、不平・不満を言い合う訳です。
 言葉は言霊。
 ネガティヴ言葉は、河豚の毒。
 口にしても、耳にしても、潜在意識に影響を与え、増幅して心が病みます。
 
 例えば、一対一で社員にヒアリングすると、会社に対する不平不満が爆発。
 一通り聞き終えてから、「その意見を上司にぶつけたことはあるのか?」と逆質問すると、答えはNO。
 それは意見ではなく、毒を撒き散らしているだけに過ぎません。

 肝を取り、血抜きをして、美味い河豚刺しを作る板前を目指したいものです。
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されど報連相

 これまで度々、社内で指導教育しながら、未だ徹底できないことの一つが、報連相の徹底です。
 
 おかげ様で、私の元には様々な情報が寄せられます。
 「賃貸住宅を探して欲しい」
 「物件に入居者を斡旋して貰いたい」
 「中古住宅を売って欲しい」・・・。

 情報を受けて、自分自身で動くこともありますが、殆どは社員を指名して振ります。
 問題は、その後の報連相。

 例えば、お客様と担当者との間で、トラブルがあったのに報告が無い。
 お客様が、社長にクレームを入れてくる。
 事情の判らない社長の対応は、要領を得ない。
 「こんな問題が起こっているのに伝わってないのか!」とお客様の怒りは増幅する。

 例えば、預かった物件が成約したのに報告が無い。
 たまたまお会いしたお客様から、御礼を云われる。
 事情の判らない社長は、探り探り話を合わせざるを得ない。

 これらは、会社の信用・信頼につながる重大な問題です。
 たかが報連相、されど報連相。
 一人ひとりが、自覚と責任をもって、密な報連相を心掛けて下さい。

もう一度風を起こす

 前職の会社に、自分は19番目の社員として入社しました。
 この段階では、社内研修など皆無。
 そこから僅か十数年で、社員数は680名に急成長を遂げます。
 
 そして、その成長に比例して、研修が増えていきました。
 成長するから研修が増えたのではありません。
 組織として成長させるために研修が必要だったのです。

・ 新入社員研修 
・ 二年目、三年目社員研修
・ キャリア社員研修
・ 新任主任職研修
・ 部課長研修
・ 月一冊の読書感想文・・・

 研修を始めた当初は、現場から激しい反発が寄せられました。

 「研修でメシが食えるか!」
 「実務時間が制約されるのは本末転倒だ!」
 「自分はレポートを書くために入社した訳じゃない!」

 実際に、この意見をもって退職した、技術者・幹部の数は枚挙に暇がありません。
 辞めないまでも、嫌々参加する社員が大半でした。

 それでも、根気強く研修を重ねる程、確実に理解は深まります。
 斜に構えた冷ややかな声が影を潜め、徐々に潮目が変わってきます。
 自ら志願する社員が増えてくることで臨界点を超え、社風は劇的に変貌します。

 自分は、その渦中でいました。
 人生の中でもう一度、風を起こしたいと思っています。

スルガだけじゃない

 昨日の日経新聞2面に、「地銀異変」と題した記事が掲載されています。
 大見出しは、「スルガ銀だけじゃない」。

 住宅を購入する会社員が、不動産会社で銀行提出用の書類を記入する。
 残高20万円の通帳を見た担当者が、別室で100万円単位の数字を書き足し改ざんしてコピー。
 「これを持って行けば問題ありません」と言われるまま銀行に提出すると、すんなり融資は実行された。

 私が不動産業に足を踏み込んだ30年程前は、「2割の自己資金」「返済比率25%」の両方をクリアしていないと、家は購入できませんでした。

 つまり2000万円の住宅を購入するのであれば、自己資金は400万円。
 25年ローンで年間返済額100万円なら、年収も400万円必要になります。
 
 債権者にとっては、借り入れ後の支払いが滞らないように。
 債務者にとっては、折角購入した夢のマイホームを、手放すことに成らないように。
 
 しかし、その与信の根幹である通帳残高や所得証明が、業者や金融機関の担当者の手によって改ざん、もしくは黙認される。
 もはや、異常としか言いようがありません。
 更に、加熱するアパートローンについても、個人の信用情報の穴を突く手口が書かれています。

 『一法人、一銀行スキームを使えば、幾らでも融資を引けますよ』
 実際の借入先は、不動産の保有管理を目的にした新設法人。
 本人はオーナー経営者として、法人に連帯保証する。
 それぞれの銀行に対応した専用法人を作れば、銀行の数だけ融資が引ける。

 実際、巷(ちまた)にも、そうしたテクニックで融資を引く個人投資家はいらっしゃいます。
 それでも、不動産毎の担保評価が適正なら、まだ救われます。
 その、担保評価額も入居率も査定家賃すらも、改ざんされる始末。

 今こそ、業者と金融機関のモラルが問われます。

成功と失敗に学ぶ

 我がグループが、何故ジャック・ウェルチ著「WINING 勝利の経営」をバイブルとしているのか?
 まずは、ウェルチ氏が20世紀最高の経営者と称されるキャリアを積み上げるに至った、GEという会社を知る必要があります。

【 GE(ゼネラル・エレクトリック社) 】
 本社 : アメリカ合衆国
 創業 : 1876年
 売上 : 約13兆円
 従業員数 : 約300,000人

 日本の税収が約40兆円であることからすると、その企業規模を推し測ることができるでしょう。
 一般庶民にとって余り接点の無い、この企業の創業者は、かの発明王トーマス・ワトソンです。

 さて、そのグローバルな市場規模は、とても比べ物にはなりませんが、我がグループとの接点が一つだけあります。
 キーワードは「コングロマリット」(異業種の会社を合併などで吸収し、多種類の事業を営む複合企業)。

 航空機エンジン、医療機器、鉄道機器、発電・送電機器など重厚長大な産業を中心に、幅広いビジネスを手がけ、GEは世界的なTOP企業の座に君臨し続けてきました。
 そう、GEも我がグループも、外食のマクドナルドや小売のウォルマートの様に、単一事業に特化している訳ではありません。

 では、何を「コアコンピタンス」とするのか?
 ※ コア・コンピタンス : 「競合他社を圧倒的に上まわるレベルの能力」

 GMは車を、サムソンはスマホを作るとしたならば、GEは人を作る企業と言えます。
 しかも、どの世界でも、どの分野にも通用するプロ人材です。

 その人材力により、20世紀から21世紀にかけて、世界経済を牽引してきたGEも近年、保険事業、火力発電事業の不振によって、低業績に喘いでいます。
 だからといって、かつてウェルチが行った経営が、全否定されるべきものではないでしょう。
 寧ろ、その成功と失敗の歴史から、百年続く企業の経営スタイルを学んで参ります。

感謝を伝える行動

 まだ20代、ビジネスマン人生駆け出しの頃、当時の会社の会長から電話がありました。
 「会社のデスクの上に、本を置いておくから、取って帰って読んでみろ。」
 自分は爽やかな声で、「ありがとうございます!」と御礼を述べ、電話を切ります。

 ところがその日、仕事で遅くなったため失念。
 正直、「翌日でも良いか」と思ってもいました。

 ところが翌日、再び会長から電話がかかります。
 「上司が、わざわざお前のために用意した本を、取りに来ないとは何事か!
 即日取りに来るのは当然。
 その本を読んで、感想の一言でも添えてこそ一人前だ。」

 この教えは今も生きています。
 
 十年前、現在の会社の資本家と巡り合いました。
 当時の関係はまだ、人脈の一人です。

 ある日、20:00過ぎに、一冊の本を貸して貰います。
 またこの日に限って、仕事が立て込んでいました。
 仕事を終え、帰宅したのが夜中の1時前。

 そこから風呂に入り、その本を読み、感想文をしたためます。
 翌日、感想文を添えて本をお返しに上がります。
 特に褒められた訳ではありませんが、その縁が今に繋がっていることは間違いないでしょう。

 感謝は言葉にしないと伝わらない。
 この言葉は嘘。
 感謝を伝えるのは、言葉ではなく行動です。

ガキの使い

 命を受け、会社訪問や個別面談を行うことがあります。
 そこで考えたいのは、どこまでが仕事か?
 行って、話をするだけなら誰でもできます。

① 狙いを掴む
 まずもって、狙い・意図が重要です。
 狙いを外したら、単なる井戸端会議に成り下がります。

② 本音を引き出す
 必要なのは、相手が言いたいことではなく、こちらの求める情報です。
 限られた時間の中では、手を変え品を変え、あらゆる角度から質問を繰り出す必要があります。
 
③ レポートにまとめる
 緊急性のある場合は、まず口頭で報告しますが、「仔細は後程」。
 レポートは必須です。

④ 報告する 
 事実は私見を交えず、客観的にありのまま。
 その事実を踏まえた上で、自分なりの見解を添えて報告します。
 
 この①~④までやってこそ、仕事は完了です。
 「会ってきました。元気そうでした。」
 これではガキの使いです。

臭いものの蓋を開ける

 仕事柄そして立場上、問題発生は日常茶飯事です。
 時に、対応が追い付かないほど、波状的な問題に直面することもあります。

 まず、問題を恐れて経営はできません。
 問題発覚は、企業の伸びシロです。 
  
 加えて、情報がつまびらかに伝わっていることの証しでもあります。
 仮にTOPが億劫がり、「そんな問題を上げてくるな! 自分で解決しろ!」 と幹部や社員に押し戻したならば、二度と問題は上がってこなくなるでしょう。
 TOPは、煩わしさから解放され、平穏な日々を取り戻します。

 しかし、問題は無くなった訳ではありません。
 腐った料理の鍋に蓋をしただけです。

 表面は綺麗に見えても、鍋の中では、更に腐敗が進みます。
 どれだけ面倒でも、蓋を開け、手を突っ込んで、腐った中身を捨てる必要があります。
 できるだけ迅速に。

 そのためにまずは、臭いものの蓋を開けることです。

罪作りを作る不備

 人間は魔が差す生き物です。
 そして、貧すれば鈍することもあります。

 例えば・・・。
 ある方から、こう云われましたとしましょう。
 「貴方は信用できる方なので、ここにある現金一千万円をお預けします。
 海外に赴任するので、年末年始しか帰りません。
 年に一度だけ、大みそかの日に、現金を確認させて頂くだけで結構です。」

 最初は、信用されたことに感激します。
 だからこそ、信用を裏切ることだけはしないと心に誓います。
 しかし、人は信用しても、人のやることは信用すべきではないのです。

 ある時、自宅が地震の被害を受け、屋根瓦が落ち、雨漏りする事態と成りました。
 修繕するのには二百万円必要です。
 残念ながら、通帳の残高は数万円しかありません。

 否応なしに、預かった一千万円の札束が脳裏を過ります。
 「いやいや、そこに手をつけてはいけない」
 天使の心が、諭します。

 一方で、心の中の悪魔も囁きます。
 「借りるだけだ。返せばどうってことはない。」
 天使と悪魔の闘いは、悪魔が勝利しました。

 その時には、本気で返すつもり。
 軽い流用のつもりが、返せなくなった段階で横領となるのです。
 一年に一度という期限の利益が、罪作りを作ります。
 
 現金と帳簿が合っているか否か、毎日チェックする。
 そうしておけば、悪魔の付け入る隙を与えません。
 罪人を生み出す原因は、罪作りを作る仕組み上の不備にこそあります。

勝機は必ず訪れる

 サッカー・ワールドカップ、日本は初戦、競合コロンビアを下し、勝ち点3を手にしました。
 日本が同大会で勝利するのは、二大会8年振り。
 強豪ぞろいの南米のチームからは初めての勝ち星です。

 日本は、大会直前での監督交代を受け、不穏なムードが漂っていました。 
 今回の番狂わせがどれほどのものであったかというと・・・。

 『 FIFAランキング 』
 16位 コロンビア
 61位 日本
     ※ 歴代ワーストが62位ですから、事実上どん底。
 
 『 ブックメーカー・オッズ 』
 コロンビア勝利 : 1.7倍
 引き分け : 3.5倍
 日本勝利 : 5.5倍

 つまり、圧倒的な実力差を跳ね返した、大金星と言えます。
 奇しくも今大会の開催地はロシア。
 かつて、世界最強と言われたバルチック艦隊を迎撃し、下克上の雄叫びを上げた日露戦争の再来です。

 戦うからには勝つ!
 
 勝利に賭ける思いは、ビジネスとて共通でしょう。
 小が大に戦いを挑んでも、いかに劣勢でも、諦めない限り、勝機は必ず訪れます。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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