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たかが煙草、されど煙草

 前職時代、分譲マンション部の営業力を上げるために、東京から招いていたのがY先生です。
 そのスキルは一流で、僅か10%だった来場決定率が、一年後には27%にまで跳ね上がります。
 心理学や統計学に基づく論理的な説明や、ハードルを図示したアプローチブックの提案等、毎回目からうろこの連続でした。

 さて、このY先生は、セミナーの間、煙草が切れることの無い、ヘビースモーカー。
 約3時間のセミナーが終わると、灰皿は山盛りになる程です。

 近隣の県の施設の会議室を借りた時の話。
 当然のことながら、そこは禁煙です。
 ところが、会場に入るや否や、「灰皿を持って来て」。
 いつもと変わらぬ、チェーンスモーカーぶりでした。

 若手の社員が空港までお迎えに行くのが慣例。
 ある時、新入社員に迎えに行かせました。
 車に乗るなり、禁煙車であるにも関わらず、煙草に火を点けたY先生。
 その社員は、「もう二度と迎えに行きたくない」と憤慨しました。
 
 Y先生と自分が、会社から近所の飲食店まで歩いているのを、ある女性社員が見ていました。
 そして、歩き煙草の吸い殻を、川へ投げ捨てたのだそうです。
 「あの人は信用しない」と思ったと言います。

 それから数年後、このY先生は、詐欺事件で逮捕されました。
 たかが煙草、されど煙草。
 一事が万事の好例です。

 あれから20年が経過しました。
 禁煙、分煙の考え方は、加速度的に浸透しています。
 その気運の中で、未だ徹底できない組織があるとすれば、時代に取り残されざるを得ません。
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ポリシーと存在意義

 業界団体のスタンスについて、私見を述べさせて頂きます。

 許認可事業の場合、まずもって国なり県なりが、免許を与えるか否か審査します。
 要件を充足しなければ免許は与えられません。

 裏を返すと、要件さえ満たせば免許は貰えます。
 いわゆる形式審査です。
 
 その後、免許業者は、何れかの業界団体を選択します。
 加盟申込のあった業界団体は、その業者が適正か否かを審査します。
 
 この審査は、形式的ではなく、実質的なもの。
 会社の経歴や代表者の人となりを、書類や面談を通じて吟味し、お仲間として認めるか否かを判断すべきでしょう。
 仮に、間違った方の入会を認めてしまうと、信用失墜の恐れがあるからです。

 「お上が認めた以上断れない」
 それを口にした時点で、
 業界団体としてのポリシーの無さを露呈すると共に、存在意義すら問われかねません。

いつ、誰に、どうやって

 改めて、報連相について整理します。

1. 正しい情報を掴む
 まずもって、相手方の要件を聞き、現場を確認し、情報を整理整頓するのが先決です。
 現場の状況も、問題の本質も、想定されるリスクも、解決の方向性も不確かなまま、見切り発車で拡散される情報は、云わば迷惑メールと同じ。
 迷惑メールが氾濫すると、重要な情報や真実が埋没してしまいます。
 
2. 緊急性があれば電話
 緊急性があるにも関わらず、メールで済ます方も少なくありません。
 特に自らの失敗等の不都合な情報について、怒られたくないと思うからか、そっとメールで送られるケースが散見されます。
 リスク情報やクレーム情報は、何をおいてでも優先して報告すべき事象です。

3. 緊急性が無ければメール
 先ほどとは逆に、緊急性が無いにも関わらず、電話をしてくる方がいらっしゃいます。
 就業時間中ならまだしも夜間、休日も・・・。
 携帯の普及により、電話が気軽に成り過ぎているのも一因でしょう。
 また、複雑な事象を電話で滔々(とうとう)と話される方もいますが、事前に情報を整理してメールすべきです。
 
4. 重要事項であればメールの後に電話
 「送っておきますので、都合の良い時に目を通しておいて下さい」がメールの性格。
 緊急性は無いにしても、重要な案件であれば、見落としされないために、メールの後電話を入れます。

5. メールの宛先
 原則、組織においては、上位者に成れば成るほど、情報の量が多くなりますし、情報の重要度も増すものです。
 情報整理のためにも、「現場では、こんな問題が起きているんですよ! 知っておいて下さい!」といったレベルの、アピールメールは排除されるべきでしょう。
 例えば稟議書メールの場合、全回議者を宛先にすると上位者のメールBOXには、一件の稟議について起案者と下位回議者からのメールが重複錯綜混乱します。

 「いつ、誰に、どうやって」
 報連相する前に、一度冷静になって考えてみて下さい。

チェンジ・エージェント

 20世紀最高の経営者ジャック・ウェルチは、自著「WINING」で「変化」についてこう語っています。

1. 変化の一つひとつに明確な目的と目標を持たせること
 「変化は秩序正しく行われる性格のものだ。
 実現させるには、なぜ変化が必要で、変化によって何が達成できるかを、社員が頭で、心で十分理解していなくてはならない。」

2. 変化の必要性を心底感じ、一緒にやっていこうとする人だけを採用し、昇進させよう
 『人材の分類』
  0~10% 自ら変化を巻き起こすタイプ(チェンジ・エージェント)
 70~80% 必要性を納得すれば進んで一緒にやろうとするタイプ
 10~20% 抵抗勢力
 「変化を起こすには、真の信奉者と、進んで一緒にやろうとするタイプ以外は採用すべきではない」

3. 抵抗する輩を探して放り出そう
 例え彼らの業績が満足のいくレベルにあったとしても・・・。

4. 自動車事故を見ろ
 「悲惨な事故を願う人は誰もいないが、それが起きるのは防ぎようがない。
 であるならば、被害を最小限に食い止め、ピンチをチャンスに転換することが肝要。」

 グループ経営に携わって9ヶ月が経過しました。
 この間、合併、新設、廃業、統合・・・組織は生き物、日々目まぐるしく変化しています。
 渦中に居る、自身の役割も明確です。
 変化の意味、意義、目的を説き、社員の皆様に必要性を感じて貰い、ベクトルを合わせ、成長発展の機会とする。

 ウェルチの至言で、締め括ります。
 「ビジネスに変化は必要欠くべからざる要素だ。
 変革は必要だ。
 できることなら、変化せざるを得なくなる前に変化した方が良い。」

キックオフ&ノーサイド

 来期「経営計画書」の策定について、発信から早や2週間が経過しました。
 進捗は如何でしょうか。
 提出の一次締め切りは5月末です。

 お伝えした通り、期末まで100日以上余すタイミングで発信したのには理由があります。
 来期「経営計画書」は、幹部や社員の方々としっかり議論し、魂のこもった計画にして頂きたい。
 そのためには時間が必要でしょう。

 締め切りまでの時間は、約50日。
 既に、二週間経過しました。

 「経営計画書の策定よりは実務だ!」
 「紙切れと文章で飯が食えるか!」
 そう考えられている方がいらっしゃるとすれば、中小企業の父「一倉定」先生の言葉を噛み締めて下さい。

 「我が社の未来を決めてしまう、経営計画に費やす時間を節約するということほど、誤った時間の使用方法は無い。
 何故なら、費やした時間の数千倍、数万倍の時間が、それ以降に節約できるからである。
 私のお手伝いした会社で、利益が20倍、30倍となった例は枚挙に暇がない。」

 社長が一人で作り上げた、或いは各部門長が作成した数字を寄せ集めただけの「経営計画書」に、社員は納得していません。 
 やらされ感の中、不平不満が渦巻き、部門間の障壁に躓(つまづ)く・・・組織内で良く目にする光景です。
 不満があるなら、文句があるなら、計画策定段階で、洗いざらいぶちまけて頂きたいと思います。
 
 しかし、最終的に経営計画が固まればノーサイド。
 全員が一丸となって、ベクトルを合わせ、経営計画の達成に向けて邁進する。
 それが、大人の組織です。
 
 間もなくゴールデンウィークに突入します。
 連休明けから取り組もうと思われているとすれば、残りの期間は半分以下しかありません。
 是非とも連休前に、「経営計画書」策定のキックオフをお願いします。

世も末

 何度かお伝えしている、不動産業者「スマートデイズ」(かぼちゃの馬車)の被害実例が、続々と伝えられてきます。

【  「もうおしまい。死ぬしかないかもしれない」。
 東京郊外の老夫婦のもとに昨秋、取り乱した娘から突然電話がかかってきた。
 娘の夫が知らないうちにシェアハウス2棟を建てる契約を結び、2億円もの借金を抱えたのだという。
 娘の夫は40代後半の会社員で年収は約1千万円。
 不動産業者スマートデイズ(東京)が、賃料で年8%の高利回りを約束した。
 ところが、賃料が払われなくなることが着工前にわかり、更地と30年続く毎月100万円の借金返済が残った。
 東京北西部にある二つの土地を鑑定してもらうと、買った値段は相場より3~4割割高だった。
 転売しても千万円単位の赤字になりかねない。
 ローンを組む銀行に窮状を訴えると「(借金返済のために)また別のローンを紹介しますよ」と突き放された。 】

 推察するところ、金利は4.5%以上の高金利です。
 土地の転売も、他の金融機関の借り換えもできません。
 間違いなく、年収1000万円は吹っ飛んで、追い足しが必要になります。
 
 冒頭の言葉にある様な、「死ぬしかない」ことはありませんが、自己破産は免れないでしょう。
 「うまい話」には裏があります。

 しかし、その「うまい話」を持ってきたのが、大手金融機関だとしたら・・・。
 いやはや世も末です。

変化を嫌う生き物

 人間はすべからく、現状維持を心地良く思い、変化を嫌う保守的な生き物です。
 
 引越、異動、転籍、合併、統合・・・。
 こうした変化を、前向きに捉える人は余り居ません。

 前職の会社は、鹿児島から東京まで拠点がありました。
 学生を面接する際、転勤の可能性について言及すると、待ってましたとばかりにこう答えます。
 「自分は、新しい環境を開拓していくのが持ち味です。
 仮に東京でも、どこでも、転勤は問題ありません。」

 この言葉を受け、「そうですか。頼もしい。では、宮崎でも良いんですね。」と投げかけると、思わず絶句。
 判り易い二枚舌・・・、それが現実です。
 
 部下の異動について相談する際、「ビジネスマンのルールですから」と威勢の良かった上司に、自身の転勤を申し渡すと、できない理由を次々と説明し始める。
 総論賛成・各論反対の極みです。

 常識的に考えて、転勤や異動を断る以上は、退職覚悟でしょう。
 「自分は必要とされている人材だから、我儘も認められる」
 そう高を括っているとすれば、余りにも不遜です。

不動産業の商品

 不動産業に関わって、四半世紀が経過します。
 当然のことながら、最初はずぶの素人です。
 それが今や、宅建協会の理事を務め、無料相談員として消費者の皆様にレクチャーする立場にあります。

 着任した当初、常駐する上司はいません。
 指示は二つだけ。
 
 ① 不動産業者を訪ねてコーヒーを飲め!
 ② 空き物件をみつけて看板をつけろ!

 当初は、その意味すら判りませんでした。
 今になって、その粗削りな指示も、あながち間違いではないことが判ります。

 ここで問題です。
 「不動産業が売っている商品はなんでしょう?」
 A 土地
 B 建物

 いいえ、不動産業者の商品は「情報」です。
 ・ 土地を売りたいという情報
 ・ 住宅を買いたいという情報
 ・ アパートを貸したいという情報
 ・ 貸家を借りたいという情報
 ・ 住宅を建築したいという情報

 また、この情報は「生物」です。
 つまり、情報は新鮮でなければ価値がありません。
 また、他社に先駆けて、先鞭をつけなければ意味がありません。

 業者を訪ねて世間話をしながらコーヒーを飲む。
 傍目には遊んでいる様に取られるかもしれませんが、そうする内に情報が舞い込んできます。

 実際、コーヒーを飲みに行った先の不動産業者から紹介された土地を買い取り、施主までご紹介頂いたのが、私の一番最初の住宅のお客様でした。
 原点回帰。
 不動産業の商品は「情報」です。

組織としての判断

 会社を動かすのは人。
 社員個々の意見を尊重し、経営に反映するのは大事なプロセスだと思います。
 建設的で、前向きで、自由闊達な意見は大歓迎です。

 しかし、例えば会社が赤字転落し、重篤な状況にあるとしたら、緊急手術を行い、一刻も早く出血を止めなければ命に関わります。
 社員個々に相談して、意見を聞いて・・・そんな悠長なことを言っている場合ではありません。

 また、組織の判断は、事案の性質によって段階があります。
 ① 社員と相談しながら合意形成する事案
 ② 幹部の意見を基に協議する事案
 ③ 経営トップが決断すべき事案
 ④ グループ最適を鑑みて資本家が判断する事案

 原則、大企業ならば、組織再編や転籍や異動は紙切れ一枚。
 そうした原則を踏まえつつ、納得性を高めるための根回しは欠かせません。
 
 国政の野党の様に、批判するだけなら簡単。
 納得できないのであれば、裏付けをもって、それ以上の代替案を上げるべきです。
 
 さて、緊急手術を終え、一旦着地をみたら、直ちに取り掛かるのが「経営計画書」の策定。
 経営トップと幹部と社員とが、侃々諤々議論し、十年後の未来を描き、5年後、1年後とブレークダウンします。
 これはまさに、① 社員と相談しながら合意形成する事案 でしょう。

 責任ある立場の人が、責任を持って、相応しい時期に下す。
 それが、組織としての判断です。

景気の水先案内人

 大洲宅建協会地区代表を拝命してから、早いもので二期四年に成ります。

 その間、残念ながら廃業される方、また志半ばで他界される方も、少なからずいらっしゃいました。
 これは大洲だけに限らず、地方全般の傾向として、会員数は減少の一途を辿っています。
 地域経済の落ち込みにより、地価は毎年数%ずつ、確実に下落しています。
 少子高齢化は加速し、人口は減少し、空家も増え続けています。 

 さて、少し目線を上げて見ますと、そうした暗いニュースばかりでもございません。
 この春、久々に新規入会の申込がありました。
 また、もう一方、申込の準備をされているとの情報も聞き及んでおります。
 本日には間に合いませんでしたが、近々お仲間に加わって頂ける筈です。

 また、大洲市とタイアップして、昨春から取り組んでおります「空家バンク」も、徐々に浸透しつつあります。
 手間と責任に見合わないため、手控えられていた低額取引も、400万円以下の場合は18万円まで認められる様に法改正されました。
 これにより、100万円の売買で、売主から18万円の報酬を貰うことも可能です。
 更に、「空家バンク」登録物件の特典として、仲介手数料、リフォーム費用、残置物処分費用等々、補助金制度も充実しています。

 こうした制度を上手く活用して頂くことで、会員の皆様の商売につながり、UターンやIターン等の移住が促進され、人口減少に歯止めがかかり、地域経済が活性化する。
 その一翼を担う我々不動産業者は、まさに景気の水先案内人です。 
 
 失くしたものを嘆くのではなく、今あるものに感謝して活かす。
 動かしようの無い過去ではなく、希望に満ちた未来を見て、共に頑張って行きましょう。

最も大切な価値観

 ビジネスで最も大切な価値観は、誠実さです。
 そして、誠実さが最も問われるのは、クレーム応対時です。

 先般、その意味を痛感する出来事がありました。
 「許認可に際し確認を怠った」というのが、トラブルの原因。
 些細なミスながら、損害は多額に及びます。

 担当者が持参した顛末書に、上記の失態は書かれていません。
 まるで不可抗力であったかのような表現です。
 
 言葉も同様に、核心部分はサラリと流して論点を逸らす。
 「誤魔化せるものなら誤魔化してやろう」という雰囲気が、ありありと伺えます。
 自分も嘗められたものです。

 サラリと流された核心部分を強引に引き戻し、真因を追求すると初めて、観念したかの様に非を認める最悪の展開。
 この担当者との信頼関係は、完全に瓦解しました。
 
 本来であれば・・・。
 ① まず謝罪
 ② 想定される最大損失額の説明
 ③ 代替案の提示

 今回は、順番が真逆です。
 金輪際、彼に用命することは無いでしょう。
 お金は、いつでも取り戻せます。
 信用を積み上げるには時間がかかるけれど、失うのは一瞬です。

生産性という指標

 賃貸仲介管理会社にとって、組織の在り方は様々です。
 
 例えば、仲介、管理、督促・・・といった機能毎に分業制を敷く会社。
 一方で、全ての仕事を店舗で一元管理する会社。
 ちなみに、我が社は後者です。
 
 専門性重視で、スペシャリストを養成するなら分業制。
 網羅性重視で、ゼネラリストを養成するなら一元管理。
 各々一長一短あります。

 どういった組織を選ぶのかはともかく、共通の指標は生産性です。

 社員一人当たりの管理戸数
 社員一人当たりの仲介件数
 社員一人当たりの売上高・・・

 分不相応に分業制を進め過ぎると、一人ひとりのできる仕事が限定されるため、生産性が落ちます。
 「Aさんが居ないと仕事が回らない」
 「Bさんが居ないと仕事が回らない」
 「Cさんが居ないと・・・」

 在籍する社員、誰一人欠いても会社が成り立たない。
 ところが、会社は赤字・・・だとすればそれは、絶対量が不足していながら、少ない仕事をシェアしているだけ。
 即ち、生産性が悪い組織なのです。
 
 我が社の事業規模は、まだまだ中小零細に過ぎません。
 しかし、生産性という指標に照らせば、必ずしも低くはないことが判ります。
 自負と自信を持って、十年後のヴィジョンを描いていきましょう。

熊の背中

 賃貸仲介管理業界において松山は、全国有数の激戦区です。

 例えば、我が社程度の管理戸数でも、高知県であれば3~4番手に付けることができます。
 ところが松山では、1万戸超の二社を筆頭に、8千戸、5千戸、4千戸、3千戸と、大手が凌ぎを削っています。
 
 9年前、この激戦区に出店した際、営業社員からは様々なネガティヴな言葉が口をつきました。
 ・ 「知名度がない」
 ・ 「反響がない」
 ・ 「来店がない」・・・

 後発の新参者ですから当然です。
 そんな彼らに、次の例え話を紹介しました。

 「森の熊との競争」
【 AとBの男二人が森にテントを張り野宿していた。
 二人とも寝静まった頃、Aはゴソゴソという物音に目を覚ます。
 静かに身を起こし、徐(おもむろ)に靴紐を結ぼうとするその時、Bは寝たまま言葉を発した。
 B「観念しろ。 熊は足が速い。 逃げても無駄だ。」
 A「いや熊に勝つ必要は無い。 お前よりも早ければ良い。」
 B「・・・。」 】

 先行する大手会社に比較して、自社が劣っているのは当然です。
 そこと同列の基準で、あれが無い、これが無いと不平不満を言っても始まりません。
 自分達の身の丈にあった、分相応な目標を立て、着実にこなし、一歩一歩歩んでいくべきだと諭したものです。
 
 先日のブログで、「土俵に上がる」と書きました。
 そう、これまでは土俵にすら上がれていなかったのです。
 今やっと、遥か先を行く熊の背中を、はっきりと捉えられた気がします。

土俵に上がる

 繁盛期の打ち上げを行いました。
 実は、インフルエンザによって延期されていた、遅過ぎる忘年会でもあります。
 また、産休育休社員のおかえりなさい会でもありました。

 ご家族の都合で欠席した一名を除く、ほぼ全社員が集結。
 店舗OPENに際し、賃貸物件をお世話させて頂いたお店での宴です。
 これまでも、書き入れ時の2~3月を終えた4月に飲み会はありましたが、史上最高の繁盛期を終えた今年は、これまでとは全く意味が違います。

 二次会会場へ移動する道中、「団結力のある良い会社」とお褒めの言葉を頂きました。
 グループを束ねる立場にある方からの、客観的な意見だけに、望外の喜びです。
 確かに、ベクトルの一致については自負しています。

 大洲の地に創業して9年、様々なことがありました。
 トータル6店舗出店して、3店舗退店。
 その間には、数多く社員を採用し、幾多の背中を見送ってきました。
 すべては社長の責任です。

 戦略の失敗は、戦術では取り戻せない。
 この言葉に象徴されるように、大元の戦略で掛け違うと、幾ら社員が努力しても報われません。
 愚かな失敗の繰り返しもまた、会社の歴史。
 紆余曲折の末、9年目にしてやっと、社員の頑張りが成果に直結する仕組みが整いました。 

 間もなく、リベンジを期した新店舗をOPENさせようとしています。 
 そして、愛媛の賃貸管理・仲介会社の一角として、徐(おもむろ)に土俵に上がる。
 真の勝負はこれからです。

思考は現実化する

 前職の会社の同僚が、本を出版したということで、丁寧な手紙を添えて送ってきてくれました。
 かつて新入社員として受け入れた彼も、今や立派な社長です。
 本の序章に、次の文章が書かれています。
 
 『その会社は特に夢と目標を大事にし、社員に対して強制的にでもそうすることを勧めていた。
 夢や目標を手帳に書き、それを目視する時間もあった。
 潜在意識を活用することで、人はそう動くものだという教育を受けた。
 初めは宗教かと思い、会社の偉い人に向かって率直にそう言ったこともある。
 今考えると、若くて怖いもの知らずで、失礼な社員だ った。
 せっかく入った会社だ。 素直にやってみるのもいいかと頑張った。』

 実は、この文中に出てくる、「会社の偉い人」が私です。
 
 『だが、面白いことに、1年後、3年後、5年後、10年後と、手帳に書いてあったことが実現していった。
 会社の成績や昇進や、個人的な生活など多くのことを、当時決めた時期までに達成していった。
 -中略-
 無理やりにでも目標を決めて、紙に書いて毎日それを見ているうちに、なんとなくその気になってきて、行動が変わっていったような気がする。
 そして、正しい方向に向かって努力し、積み上げてきたものが今の自分の状態を作り出しているのだろう。』

 解説するまでもなく、成功哲学そのものです。 
 「思った通りになる」
 自分自身もこの時期、彼とまったく同じ感覚を味わいました。
 一方、予想だにしなかった前職の会社の破綻により、「思い通りに成らない」ことがあることも知りました。
 
 それも人生、これも人生。
 彼の言葉を借りるならば各々、積み上げてきたものが今の自分の状態を作り出しているのでしょう。
 
 これからも初心を忘れることなく、正しい方向に向かって努力していく所存です。
 かつて教えた彼から、今日教えられる御縁に感謝します。
 心よりありがとう。

三つの理由

 単年度の「事業計画」から、中長期の「経営計画」に改める理由は大きく三つあります。 

 一つは、幹部や社員としっかり協議して作り上げて頂きたいという点。
 従来は、社長一人で作られていた会社もありました。
 実際に計画を実行する、幹部や社員の腑に落ちていない目標では意味がありません。
 上から押し付けられた強制目標ではなく、自分達が決めた納得目標にして頂きたい。
 3ヶ月以上前のこの時期に発信させて頂く理由も、ここにあります。

 二つ目は、長期目標→中期目標→短期目標とブレイクダウンする点です。
 従来は、今期の着地点を見据えた上で、来期の数字を並べ、5ヶ年に落とし込む、積み上げ方式であったが故に、「短期の利益の最大化」を優先されがちです。
 採用や教育やブランド構築といった内容はおざなりとなり、先行投資が必要な新店舗の出店や、新規事業への取り組みは先送りされてしまいます。
 富士山なのか、エベレストなのか、登る山の高さに応じて準備も装備も違ってくる様に、まずはどの山に登るのかを決めましょうということです。

 最後の大事な点は、後継者育成です。
従来の短期的な事業計画では意識されなかったと思います。
 十年後をイメージすれば、当然今の社長の大半は継承せざるを得ません。
 内部昇格させるのか、外部登用するのか。
候補者が至らないのであれば、どう教育するのか?
 これは経営者にとって大きな仕事です。       以上

貫くか、屈するか

 「WINING 勝利の経営」を再読していると、「人事管理」の中に痛烈な文章がありました。

 『最後の無視できない関係は妨害者。
 これは気晴らしにトラブルを起こす人たちのことだ。
 大抵はくだらないどうでも良いことだが、色々と理由をつけては経営陣に盾突く。

 このタイプは良い成績を上げていることが多い。
 それが彼らの隠れ蓑だ。
 仕事を良くやっているから我慢もされ、譲歩もされると思っている。
 
 良い会社は、妨害者に真っ向からぶつかる。
 まず、彼らに非常に厳しい評価を下す。
 彼らの目に余る行動を指摘し、改めるように要求する。

 だが、普通は改まらない。
 妨害者のそれは性格の問題だ。
 そうであれば、仕事をする人達の邪魔に成らない様に、取り除く必要がある。
 彼らは害毒だ。』

 前職の会社は途中から、月一冊の読書感想文が義務付けられました。
 一部、ベテランの優秀な社員が猛反発。
 腰の弱い経営者なら、そこで例外を認めてしまうのでしょう。
 「仕事のできる人間は、感想文免除」
 例外を認めた時点で、そのルールは形骸化します。

 従わざる者は社員に非ず。
 即ち、指示命令に従えないのであれば袂を分かつしかない。
 結果的に、数字を残せる、優秀な、現場監督が何人か辞表を出しました。

 信念を貫くか、妨害者に屈するか。
 経営者の正念場です。

どの山に登るのか

 来年度の経営計画策定会議がキックオフしました。
 例年、年度末ギリギリに取り掛かり、僅かな時間で作り上げる即席の事業計画でしたが、今回は三ヶ月半前からの取り組みです。

 経営計画は当然に、各社の社長が遂行に責任を持ちます。
 しかし、実際に動いて数字を創っていくのは現場の社員。
 その現場の声を聞かず、社長が独断で決めた経営計画は画に描いた餅でしょう。
 
 部門長・拠点長といった幹部は勿論、社員を巻き込み、侃々諤々の議論を重ね、納得目標に昇華させる。
 そのための、三ヶ月半です。

 例年は、今期実績から見通せる各部・各店・各課の見込み数字を集計し、来期目標としていました。
 この積み上げ式の場合、短期の利益の最大化が優先されがちです。

 今年は、まず「長期事業構想 ~十年後の我が社~」から着手し、5ヶ年計画、来期計画、各部各店の重点目標と、逆算式にブレイクダウンしていきます。
 仮に1拠点、社員数3名、売上高2000万円の会社が、十年後に10拠点、社員数50名、売上高5億円という画を描けば、少なくともそこまでの可能性が生まれ、夢物語ではなくなります。
 
 その計画を実現させようと思えば、必然的に具体的な中長期戦略が浮上してきます。
・ 新入社員を採用する
・ 社員教育をする
・ 新規出店する
・ 新規事業を立ち上げる
・ 新市場を開拓する
・ 後継者を指名・育成する・・・

 登山するのは、石鎚山なのか、富士山なのか、エヴェレストなのか。
 登る山によって、装備も準備も違います。
 まずもって、どの山を目指すのかを決めましょうというお話しです。

成功への大道

 昭和36年 松下電器(現パナソニック)新入社員へ向けた訓話

 今日は皆さんに、重役になれる秘訣をお話しします。
 まず、親しい友人に、
 「自分は松下電器の社員になって勤務してみたが、色々考えて会社と命運を共にする覚悟をした。
 会社がつぶれれば自分もつぶれる。
 会社が盛んになれば自分も盛んに成って行く。
 だから自分は一生懸命やるんだ。」と言う。

 両親にも言う。 全部の人に言う。
 すると、だんだん自分でもそういう気持ちに成ってきます。
 初めは、私に言われたからちょっと言ってみてやろうか、というようなことですが、それが一言出る、二言出る、三言出る。
 それに連れて少しずつ自分の心に植わっていき、やがて周囲まで感化できるようになって行きます。
 そういう人が重役に成らずして、誰が重役に成るのでしょう。
 
 ところが、実際にはそういう人はどこの会社にも少ないのです。
 「松下さん、うちの会社は面白くないから、貴方の会社で使って貰えませんか」と言ってくる人すらいます。
 その人はきっと、友人にも、家族にも同じことを言っているに違いないのです。
 それでは、周囲の人を感化することはできません。
 つまり、その会社の物を買ってやろうという気持ちには成らないでしょう。

 そう考えますと、成功とは大道を歩むが如く、いとも容易いことのように思えます。
 しかし、必ずしも多くの人が成功できないというのは、せっかく大道があるのに無理にあぜ道を通っているのです。
 「こっちに大道がありますよ」と言っても、「いや、こっちの方が、どうも良さそうだ」と大道を外して横道に入る。
 すると、溝に落ちたりして上手く進まない。
 それだけ仕事にも暇がかかる。

 坦々たる大道を歩む。
 成功するための一番の秘訣は、今お話ししたようなことなのです。   松下幸之助 

信頼残高の記帳

 会社には様々な資産があります。

 ・ 現預金
 ・ 固定資産
 ・ 有価証券
 ・ 売掛金・・・

 当然、資産総額は大きいに越したことはありません。
 バランスシートの左側に記載されているのが、言わば財産目録です。
 しかし経営には、バランスシートに載らない資産が存在します。

 ・ 人脈
 ・ 人材
 ・ のれん
 ・ 技術・・・

 そして、忘れてはならないのが「信用・信頼」です。
 「金儲けのためには、手段を選ばない」 
 実利を得る一方で、「信用・信頼」を失墜させる経営者。

 目には見えなくとも、通帳の預金残高同様に、「信頼残高」も日々増減します。
 バランスシートの資産は、努力次第で回復しますが、一度失った「信頼残高」は取り戻せません。

二刀流の真価

 昔教えて頂いた話です。

 クマンバチの飛行性能は、極めて優れています。
 急発進、急加速、急上昇、急降下、急停止・・・。
 まさに思いのまま、自由自在です。

 こうした戦闘機が生み出せたらと考えたNASAは、クマンバチの研究を始めました。
 ところが、研究すればするほど、驚愕の事実に直面します。
 クマンバチの体形は、全くもって飛行に適していないのです。

 であるにも関わらず、優れた飛行性能を発揮できる理由は唯一つ。
 「彼自身が、飛行に不適な体形であることを自覚していないからに違いない。」
 その日から、「クマンバチに成ろうぜ!」は、NASAの合言葉になったそうです。

 日本発の二刀流、大谷選手は今シーズンから海を渡りました。
 「投手か打者か、何れか一つに絞るべきだ。」
 「二兎追う者、一兎も得ず。」
 「ベーブルースは100年前の話。 近代野球で二刀流は無理だ。」
 「日本ではともかく、最高峰の大リーグでは通用しない。」

 実際、オープン戦の成績は芳しくありませんでした。
 投手としては防御率27.00。
 打者としては28打数3安打、打率は1割7厘。

 やっぱり・・・と思ったのは、張本さんだけではないでしょう。
 それが、初登板で勝利投手となった後、三試合連続ホームラン。
 そして、二回目の先発は、6回まで完全試合、7回零封12奪三振の快投に、世界がどよめきました。

 既成概念や固定観念を吹き飛ばす、大谷選手の活躍に期待したいものです。

己に言い聞かす朝

 人間の性(さが)はさもしいもので、行いや施しに対する見返りを求めてしまいがちです。
 不動産の仕事では、常にそうした感情と葛藤しています。

 宅建業は、基本的に成功報酬。
 どれだけ物件が複雑でも、どんなに身を粉にして動いても、成約直前まで漕ぎつけても、契約書に押印頂かない限り、ただ働きを覚悟しておかなければなりません。
 
 過去を振り返りますと、ドタキャンも数多(あまた)ありました。
 契約3日前、契約前日・・・。
 準備万端整った契約当日、お越しに成られたお客様に頭を下げられたことも、それどころかすっぽかされたこともあります。

 若い頃は、腹立たしさが先だって、未練がましい態度をとったりもしました。
 今にしてみれば素直に、何れも自分自身の詰めが甘かっただけと反省できます。 
 
 さて、成約時の報酬も数百万円から数万円までピンキリです。
 現地調査、役所調査、書類作成、商談・・・。
 かかる手間は一緒です。

 少額契約の際は、「割が合わない」と考える心が、ついつい首をもたげます。
 しかし、手間のかかる、少額報酬の仕事に、一所懸命取り組むからこそ、大きな仕事に巡り合うことができる。
 不遜な己に、そう言い聞かせる朝です。

ノブレス・オブリージュ

 前韓国大統領が、懲役24年の判決を受けました。
 しかし、晩節を汚したのは、彼女だけではありません。

【 韓国 歴代大統領の末路 】
初代~3代 = 革命により失脚 アメリカに亡命
4代 = クーデターにより失脚
5~9代 = 暗殺
10代 = 史上最短の8ヶ月で退任
11~12代 = 光州事件により死刑判決(後に特赦)
13代 = 光州事件により懲役22年(後に特赦)
14代 = 息子が不正蓄財により懲役
15代 = 親族5人が逮捕
16代 = 不正蓄財の罪で逮捕直前に自殺
17代 = 収賄容疑で逮捕
18代 = 収賄容疑で逮捕

 そして、現職が19代目です。
 この異常な歴史の背景には、二つの悪しき伝統があると言われています。

① 「朋党の争い」 党派同士の暗殺や虐殺
② 「先逃」 責任ある立場の人間が真っ先に逃げる
 ※ セウェル号沈没事故では、真っ先に船長が逃げ出して問題になりました。

 「ノブレスオブリージュ」  身分の高い者は、それに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務がある。

 隣国の非情なる歴史を反面教師として、自省、自戒したいものです。

別れ道:後編

 前職の会社は平成21年1月21日、民事再生法を申請。
 再建を目指して尽力されましたが、その6年後に再破綻し、破産に至っています。

 全盛期には、680名居た社員が、僅か数年で100名程度まで萎みました。
 勿論、沈みゆく会社に見切りをつけた社員もいます。
 希望退職に名乗りを上げた社員もいます。

 そして、どうしても避けて通れないのが解雇です。
 前回申し上げた通り、日本において解雇は簡単ではありません。
 その解雇を正当化するプロセスが、「整理解雇の四要件」です。

 1. 人員整理の必要性 (人員整理は本当に必要か?)
 2. 解雇回避努力義務の履行 (異動、転籍、出向、希望退職等、ありとあらゆる手段を講じたか?)
 3. 被解雇者選定の合理性  (解雇者の人選は評価者の主観に左右されず、合理的かつ公平か?)
 4. .解雇手続の妥当性 (労働者サイドと十分に協議し、納得を得るための努力を尽くしたか?)

 裏を返せば、会社がつぶれるか否かという切迫した状況下では、必然的にこの四要件が満たされてしまうのです。
 事業計画の遂行や、予算の達成状況について、口やかましく指導する理由はここにあります。

 企業経営の責務は、お客様、社員、株主といった、ステークホルダー(利害関係者)への責任を果たし幸せに導くこと。
 社員の幸せを願うなら、利益が必要です。
 利益が無ければ、昇給、賞与、福利厚生・・・何一つ成し得ず、雇用すらも守れません。    以上

別れ道:前編

 20世紀最高の経営者「ジャック・ウェルチ」の著書に苦言を呈す、どえらい評論家について述べました。
 昨日の今日、舌の根も乾かぬ内に恐縮至極ではありますが・・・。
 
 「8 別れ道」については、額面通りには受け止められ無い内容です。
 畏れ多くも、ウェルチ批判をするつもりは毛頭ございません。
 最後まで読んだ上で、御判断下さい。

 この別れは、社員の解雇について語っています。
 別れ道は、三通り。

① 誠実さにもとる行為をした際の解雇
② 不況による解雇
③ 仕事の成績が上がらないための解雇

 問題は、この③です。
 そもそも、日本とアメリカとでは法律も文化も違います。
 日本において、真面目に一所懸命やっている社員を、「仕事の成績が上がらない」という理由だけで直ちに解雇することはできません。
 こうしたお国柄の違いを充分理解した上で、「別れ道」について真剣に考えて欲しいと思います。

 先ほど、真面目に一所懸命やっている・・・と前置きしました。
・ 頻繁に遅刻する
・ 仕事中に連絡がつかない
・ 上司に対して不貞腐れた態度をとる
・ 指示命令に従わない
・ お客様との約束をすっぽかした・・・

 こうした事象は、各々懲戒事由に該当しますし、度重なれば解雇にも成り得ます。
 ①のコンプライアンス同様に、当然と云えば当然でしょう。
 さて、それにも増してシビアでリアルなのが、②に挙げた「不況による解雇」です。     つづく

どえらい評論家

 幾度となく拙文でも、「WINING ~勝利の経営~」をご紹介して参りました。
 本著を経営のバイブルと位置付け、目下グループを上げて勉強を重ねています。
 
 毎月一章毎のテーマを投げかけ、各々の部署の会議で取り上げ、議事録に残して頂くのが決まり事です。
 同じグループで、同じ発信者が、同じ内容の呼びかけを行いました。
 それから半年、各社の議事録を見てみると・・・。

 某社(人)は、テーマを事前に回読し、全社員から感想文を集め、そこから深掘りした議論に昇華させています。
 某社(人)は、まったく触れていません。

 某社(人)は、その本から学び取れることを抽出し、前向きに役立てようとしています。
 某社(人)は、とりあえず字面を斜め読みして、万事ネガティブにしか受け止めません。

 「表現が厳し過ぎる」
 「中小企業にはそぐわない」
 「余りにも非情だ」・・・

 いやはや、20世紀最高の経営者の著述にケチをつけるとは、どえらい評論家が居たものです。
 是非はともかく、会社に評論家は要りません。
 
 例えどんなに苦痛でも、難解でも、困難でも、抵抗があったとしても、法律に触れない限り指示に従うのが会社員の本分。
 ましてや、世界的な経営者の本を買って貰って、就業時間内に勉強させてくれる話しです。

 であるならば、腹を括って前向きに取り組んで、一つでも二つでも自分のために役立てた方が得・・・。
 そう思いませんか。 

成果主義の誤謬

 賞与のシーズンと成りました。
 もっとも、弊社およびグループの賞与は年三回なので、終わったかと思うとまた次の賞与評価が始まるといった感覚です。

 さて、賞与が公務員の如く、〇ヶ月一律だったとすれば・・・。
 頑張っても頑張らなくても、成果を上げても上げなくても同じ評価なら、頑張ることが馬鹿々々しいとさえ思えます。

 一方、稼いだだけ分配を受ける、シビアな成果配分方式はどうでしょう。
 鼻先に人参をぶら下げれば、モチベーションにつながり、生産性が上がる・・・。
 理屈は合っています。
 しかし、必ずしも上手くいくとは限らないのが、面白いところです。

 企業は、良い時も悪い時もあります。
 利益の上がり易い事業も上がり難い事業もあります。
 先行投資で、苦労することもあります。
 成果配分の考え方で割り切ると、成果が無ければ、賞与はゼロです。

 厳しい部署のテコ入れに、実力者を登用することもあります。
 会社都合で、異動を命じることもあります。
 新入社員の配属先も、公平ではありません。
 
 たまたま、儲かる部署に配属されて、多くの賞与を手にする社員。
 たまたま、儲からない部署に配属されて、苦渋を嘗める社員。
 そのバランスおよび配慮無くして、企業経営は成立しないでしょう。

 ハイパフォーマーが、「俺たちの稼ぎで、皆を食わしている」と胸を張るプライドも、
 ローパフォーマーが、「自分達の不甲斐なさで申し訳ない」と頭を垂れる謙虚さも欠かせません。
 しかし、企業にとってもっと大切な価値観に気付くべきです。

 「One for All , All for One」
 一人は皆のため、皆は一人のため。

 縁あって共に働く仲間であるという意識こそが大切です。

リレハンメルの悲劇:後編

 長野五輪スキージャンプ代表枠は4名。
 過去の実績と実力で選抜されるのが通例でした。
 ところがこの年は、直前に行われる記録会で選抜されることになったのです。

 四年越しの金メダルを目指すレジェンド葛西は、ここで代表から外れます。
 一因となったのが、事前のサッカートレーニングの接触事故による怪我。
 しかも、その接触相手が原田でした。
 余りにも残酷な運命です。

 葛西選手は、素直に応援する気にはなれません。
 原田選手の二本目、踏切から着地まで、「落ちろーっ!」と大声で叫んでいたそうです。

 もう一人、複雑な面持ちの選手が居ました。
 リレハンメルの悲劇のもう一人の代表だった、西方選手です。

 この日の長野は猛吹雪の悪天候。
 一時中断した後、テストジャンプを経て再開の是非を判断することに成ります。
 「テストジャンパーが代表並みの記録を残せれば再開」
 その最終ジャンパーが西方選手です。
 
 結果は123mの大ジャンプ。
 日本団体の逆転劇は、こうした陰の演出によって完成されました。

 更に時は流れ、四年後の「ソチ五輪」。
 葛西は7回目の五輪出場で、悲願の個人銀メダルの栄冠に輝きます。
 この時、解説席にいたのが、原田さん。
 エールを送り、因縁の8年間のドラマに終止符を打ちました。
 
 事実は小説よりも奇なり、です。    完

リレハンメルの悲劇:前編

 スキージャンプの歴史振り返るには、リレハンメル五輪無くして語れません。

 この年の日本スキージャンプ代表は、西方、岡部、原田、葛西。
 何れも実力者揃いで、メダルは確実視されていました。
 その実力通り、ラージヒル団体2本目の3人目まで安定したジャンプを見せ、最後の原田雅彦のジャンプを前に2位以下を大きく引き離します。
 日本を追う立場のドイツの最終ジャンパー、イェンス・バイスフロクが、順番を待つ間に原田と「コングラチュレーションズ(おめでとう)」と握手を交わすなど、勝負はすでに決まったも同然でした。

 そのバイスフロクが135.5mをマーク。
 それでも原田は、100mを少し超えれば優勝が決まります。
 結果は97.5mの大失敗ジャンプ・・・。
 
 ジャンプ直後、原田はうずくまって頭を抱え、泣いているようにも見えました。
 葛西はこの時、「蹴っ飛ばしてやりたい」と、怒りに震えたそうです。

 それから4年、地元開催の長野五輪は、文字通り雪辱をかけた戦いでした。
 ところが吹雪舞う悪天候の中、原田は79.5mと失速し、一本目を終えて日本は4位。
 「また迷惑をかける・・・。」
 原田にとって、この上ないプレッシャーが襲い掛かります。

 そして、中断を挟んだ二本目、原田は137mのスーパージャンプ。
 劇的な、逆転金メダルです。
 「・・・やったぁー・・・やったぁー・・・」
 原田の震える声は、四年越しの安堵からくるものでした。

 「リレハンメルの悲劇」からの、「長野の歓喜」。
 しかし、実はまだ、悲劇は終わっていなかったのです。     つづく

練り歯磨きのチューブ

 前職の会社は建築業でしたが、個人的に原価管理については全くの畑違いです。
 しかし、概念くらいは判ります。

 まずもって、請負金額を最大化して、原価を最小化して、販管費を最小化すれば、利益が最大化するのは当然です。
 提案営業によって請負金額を最大化させる、テクニカルな話は一端棚に上げ、原価低減のみにフォーカスします。

1. 設計が固まった段階で、下請業者から見積もりを取る

2. 集まった見積もりの妥当性を分析して、価格交渉する

3. 価格が合わない場合は、相見積もりをかけ、更に安い業者を選定する

4. 機能や性能はそのまま、全く異なる手段に代替しコストダウンを図る(VE提案)

 こうしたテーマについて知恵を出し合い、利益の最大化に取り組むのが「実行予算検討会」。
 その検討会で、最終的にオーソライズされたものが「実行予算書」。
 ゆるい値決めは、不正や赤字の元凶かつ温床です。

 使い切る直前の、練り歯磨きのチューブをイメージしてみて下さい。 
 もう出ないと思ったチューブも、端から寄せて絞れば、何度か使えます。
 次に、円筒状の容器でしごいて、もう一絞り。
 更に、カッターで容器を切って、歯ブラシでさらえば・・・。

 これを、「貧乏臭い」等と思ってはいけません。
 建築だけに関わらず、原価低減は企業経営の一丁目一番地です。
 僅差微差の積み重ねが大差となります。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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