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水面下での下支え

 ついに平昌五輪閉幕です。
 序盤戦は、北朝鮮の動向がクローズアップされる等、政治的な思惑が見え隠れして水を差されましたが、後半は盛り上がったと思います。
 日本は、冬季五輪最多となる13個のメダルを獲得し、沢山の勇気と希望と感動を頂きました。

 さて、一躍脚光を浴びる選手達ですが、当然ながら栄光は一朝一夕には掴めません。
 特にアマチュアスポーツの場合、経済的な支援無しには、競技を続けることすら叶わないのです。

 平成21年春、信州大学卒業を間近に控えた小平奈緒選手は、受け入れ先が決まらず困窮していました。
 藁をもすがる思いで伝手(つて)を辿って訪ねたのが、現在所属している「相沢病院」。
 「高いお金は出せないけど、やりたいスケートを思い切りやらせてあげるくらいはできるかもしれない」
 この理事長の言葉が無ければ、世界の小平は誕生し得なかったかもしれません。

 史上最多8回目の五輪となった、スキージャンプの葛西紀明選手も辛酸を嘗めています。
 「地崎工業」、「マイカル」と、所属する会社が次々と経営破綻。
 その度に、新たな受け入れ先を探さなければなりません。
 手を差し伸べたのが、現在所属している「土屋ホーム」でした。

 銅メダルを獲得した、カーリングの藤澤五月選手が所属する「コンサルトジャパン」に至っては、社員数名の中小保険会社。
 TVニュースで紹介されていたオフィスの、彼女のデスクの上のカレンダーは、平昌の日程で埋められていました。
 当然、その間の業務は、残された社員が担います。

 五輪の様子を、報道で見るだけでは判らない、水面下での下支えです。
 こうしたスポンサー企業の協力無くして、アマチュアスポーツ選手の活躍はあり得ません。

 我がグループも、アマチュアスポーツを奨励しており、男子ソフトボールを中心として、アーチェリーやバレーボールの選手を十数名擁しています。
 時に、批判的な声が聞こえてくることもありますが、その社会的な意義に誇りを持って頂きたいものです。
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かぼちゃの馬車の魔法

 各紙が挙って伝えています。
 「魔法の解けた、かぼちゃの馬車」
 シェアハウスの一棟売り&サブリースで、業績を急拡大した「スマートデイズ」社の家賃不払い騒動です。

 シェアハウスを建築し、サブリースをつけてオーナー様に販売するのが「スマートデイズ」社のビジネスモデル。
 例えば、3000万円で建築した物件を、年間400万円で借り上げることを条件に、5000万円で販売します。 
 投資家の利回りは8%。
 会社は単純に2000万円儲かります。
 いい商売です。

 しかし、入居者から得られる家賃収入は、満室でも300万円しかありません。
 毎年▲100万円の赤字です。
 入居率が悪ければ更に悪化します。

 つまり、サブリース事業は赤字だけれど、一棟売りの利益によってお金は回る・・・一般的にこれを自転車操業と云います。
 このビジネスモデルが早晩破綻することは、誰の目から見ても明らかです。
 経営難が表面化した後、経営のバトンを引き継いだ菅澤社長は、今の収益構造を次の様に述べています。

 「年間7億5000万円のサブリース家賃支払いに対して、当社の家賃収入は2億5000万円。
 不足する5億円を、一棟売り販売等で補填していた。
 ところが、昨年10月以降、販売自体が無くなり、資金繰りに詰まった。」

 いやいや、こんな単純な足し算、引き算、小学生にでも判ります。
 サブリースを餌にして短期間で物件を売り抜け、手元にお金が残っている間に海外に高飛びする詐欺事件なのだ、と言われた方がしっくりきそうです。
 
 タッグを組み、「かぼちゃの馬車」を走らせたのは、高金利で悪名高きS銀行。
 誤解を恐れずに言うならば、馬車に乗った方もわきが甘過ぎでしょう。
 かぼちゃだけに・・・。

インスペクション:下

 そうした閉塞感を打破するための切り札が、改正宅建業法において、4月から施行される「建物状況調査」です。
 表題の「インスペクション」は広義、「建物状況調査」は宅建業法における狭義の意味と成ります。
 
 中古住宅の建物状況は、物件によって様々です。
 同じ築30年でも、堅牢な物件と、脆弱な物件に分かれます。
 見た目では判りません。
 屋根裏に雨漏りしているかもしれないし、床下で白蟻が巣食うているかもしれません。

 今までは、再販時も仲介時も、不動産業者は常にこのリスクに怯えていました。
 時に仲介手数料を返還し、時にそれ以上の損害賠償を請求されます。
 それならばと、古家を壊して更地で売る方がリスクが無い・・・壊さないまでも建物評価を下げてリスクも下げる。
 つまり、国の思惑とは逆行する現場事情があった訳です。
 
 専門家による調査を実施すれば、リフォームの見通しも立て易くなりますし、正確な査定も可能に成ります。
 更に、損害保険を付帯すれば、万が一のリスクにも対応できます。

 売主は、正しい物件の価値を導くことができ、
 買主は、安心して物件を選別でき、
 業者は、リスクを排除することができる。

 中古自動車も、「車検」という制度があることで、品質に信頼が生まれ、市場が安定しています。
 今後、「インスペクション」の定着によって、中古住宅市場は、欧米型へとシフトしていくことでしょう。    完

インスペクション:中


 さて、今や国を挙げて、この中古住宅流通の活性化に取り組もうとしています。
 メリットはどこにあるのでしょうか? 

① 経済 
 スクラップ&ビルドではなく、今ある中古住宅をリフォーム・リノベーションして活かせば、間違いなく経済的です。

② 環境
 住宅建築には、沢山の木材や化石燃料が使われています。
 地球上の限りある資源を有効活用する意味において、中古流通は地球に優しいのです。

③ ライフスタイル
 極論ですが、「新築住宅は常にミスマッチ」と云われます。
 
 例えば夫婦と子供2人で、各々の部屋を取ると4LDK。
 将来母親を引き取る可能性があると思って、1Fに和室を設け5LDK。
 結局、母親は同居を拒み施設に入る。
 子供が高校を卒業して、大学に進学するため、都会にアパートを借りて一人暮らし。
 結果、5LDKのだだっ広い家に、夫婦二人で住むことに成ります。
 ただの一度もベストマッチはありません。

 それならば、子供の小さい頃には2LDK。
 進学すれば3LDK → 4LDK。
 母親を引き取るなら5LDK。
 子供が進学したら3LDK。
 母親が亡くなれば2LDK・・・。

 言うまでもなく、ライフスタイルに応じて住み替えていくのが、経済的で合理的です。
 ところが、日本における中古住宅の売却相場からすると、住み替えの度に売却損が膨らんでしまいます。     つづく

インスペクション:上

 住宅を購入する際の、中古物件の割合を国際比較すると、日本が透かし見えます。

 日本 15%
 仏国 68%
 米国 83%
 英国 88%

 つまり、日本人にとってマイホームと云えば「新築」、というのがパラダイムなのです。
 「マイホーム買ったんだ、おめでとう!」と祝福されても、
 卑屈寄りの謙遜さで、「いやいや、中古だから」と声を潜める、サイレント・マイノリティー
 欧米で活発な中古住宅流通が、日本で定着しない理由は何でしょう。 

1. 戦後復興時に、質の悪い木造住宅が粗製乱造された
2. 地震大国&高温多湿な気候が災いして、住宅の耐用年数自体が短い
3. 国民性として、他人の住んでいた家に住むことへの抵抗が大きい
 
 こうした理由によって、知らず知らず日本では、新築崇拝の文化が根付いてしまいました。
 不動産業界では、中古住宅の価格を査定する際に、
 「10年で半値、20年でゼロ評価」といった、乱暴な基準が、未だにまかり通っているのも悲しい現実です。 つづく 

低反発部下の対応

 27歳で某菓子店店長となって以降、かれこれ30年近く管理職を務めています。
 先日、元部下と会食する機会があり、かつての鬼と呼ばれた頃の話になりました。

 営業成績不良者を、休日に集めて行った「ゼロ績研修」。
 この頃は、相手が泣き出すまで・・・いや時に泣いても止まらず責め続けたこともあります。
 今なら、パワハラで即アウトかもしれません。

 しかし、日本シンクロ界の母と言われる井村雅代さんに代表される様に、スポーツ界における熱血指導は今も健在です。  
 体罰等、行き過ぎはNGとして、厳しい指導が故に成果が引き寄せられる傾向については、誰も否定しないでしょう。

 20年前、営業マンのA君が19:00頃帰社しました。
 「今日は何件訪問してきた?」と聞くと、うつ向いて小さな声で「5件です・・・」。
 「今日はまだ5時間残っているから、もう一度飛び込みに行ってこい!」と送り出します。
 
 23:00、再び帰社してきたA君に、「どうだった?」と尋ねました。
 不貞腐れて「誰も話を聞いてくれませんでした。」とA君。
 「当たり前だろう。 こんな時間に訪問して、話しを聞いてくれる訳ないじゃないか。」
 「お前が行けといったんだろ!」というA君の心の声。
 理不尽さに打ち震える彼に、「だから・・・」と続けます。
 「だから、陽の高い日中にしっかり訪問しないとな。 明日から頑張れ!」

 この後、彼は涙を浮かべて改心し、そこから一念発起、トップセールスに上り詰めた・・・なぁーんて美談ではありません(笑)
 「自分は役立たずなので解雇して下さい。」と捨て台詞を残して、A君は辞めてしまうのです。
 
 つくづく、教育指導はオーダーメイド。
 ワンパターンでは通用しません。 

 厳しい指導にも、食らいついてくる熱意と、押し戻すだけの反発力があれば大丈夫。
 低反発枕の様に、押し込んだらそのままへこみっ放しとなるなら、それなりに加減が必要です。

売れてても売れない物件

 売買専門に不動産業を営んでいる方にとって、この話はきっと釈迦に説法です。
 但し、一般の方にとってみれば、意外な盲点だったりするので、敢えてご紹介します。

 不動産売却時のポイントは、幾らで売れるか。
 しかし、それ以上に大事なのは、抵当権を抹消できるか否かです。
 
 先祖代々受け継いだ土地であったり、現金で購入された物件であれば、まず問題ありません。
 多くの方は、不動産を購入する際、借り入れをします。
 その時、土地建物を担保として差し入れた証しとして、抵当権や根抵当権が設定されます。 
 支払いが滞ったりした際に、差し押さえできる権利です。

 例えばAさんが、建売住宅をフルローン2000万円で購入。
 3年程居住した後に、県外転勤になったため売却することに。
 B不動産の査定価格は1500万円で、すぐ買い手も見つかりました。

 いざ契約・・・となった段階で金融機関から待ったがかかります。
 「いやいや、残債は1800万円あるので、全額返済して貰わないと困ります。」
 売却額をそっくり充てても、300万円不足。
 Aさんに、そんな貯金はありません・・・。

 売れているのに売れない・・・不動産取引あるあるでしょう。
 一つの「売れるのか?」は、市場相場的な観点。
 もう一つの「売れるのか?」は、権利関係的な観点です。

飼い犬に手を噛まれる

 ハウスメーカー最大手「積水ハウス」の会長解任劇は、改めて数の論理を認識させられました。

 そもそも、昨年5月、五反田の分譲マンション用地購入を巡り、地面師に63億円を騙し取られた事件が発端です。
 多額な特別損失の経営責任を問うとして、取締役会議長の和田会長が阿部社長退任の提案を行います。
 ところが5対5で過半に至らず否決。

 ここで阿部社長は逆襲に転じ、和田会長解任の緊急動議を提案。
 これが6対4で通り、和田会長の退任が決まりました。
 阿部社長の、水面下での事前の根回しの入念さが伺えます。 

 和田勇会長は、営業畑出身の叩き上げ。
 代表就任後の20年間で、業績を躍進させ、2兆円企業に押し上げた功労者です。
 
 何よりも、二人は師弟関係で、阿部社長を後継者に指名したのも和田会長でした。
 国内事業は阿部社長、海外事業は和田会長と二人三脚で歩んできた10年間。
 飼い犬に手を噛まれた和田会長も、さぞかし忸怩たる思いでしょう。

 一昨年、セブンアイホールディングスでも、似たようなクーデター騒動がありました。
 創業家に取り入った子飼いの社長に反旗を翻され、カリスマ鈴木敏文氏が退任されています。
 また、大塚家具では経営権を巡り、親子間での骨肉争うプロキシーファイトが繰り広げられ、最終的に創業者である父親が袂を分かつ結果となりました。

 こうした上場企業の覇権争いのニュースに、資本主義の冷徹で非情な側面が透かし見えます。
 そして、いかなる結果になろうとも、やはりそれはTOPの責任です。

99%が得をする

 「99%の会社も社員も得をする給料革命」なる本を読みました。
 見出しには、「会社収益も給料も3割増える!」

 「そんなうまい話し無いやろ」
 と思って読み進んでみると・・・。

 東京近郊の、3DK家賃15万円の賃貸住宅に住んでいる社員。
 会社から5万円の住宅手当が出ていれば、住居費の実質負担額は10万円です。

 この賃貸住宅を会社が借り上げ、社宅扱いにします。
 当然に住宅手当は撤廃した上で、社員からは5万円だけ社宅賃料を貰う。
 すると、手当の減った5万円と社宅賃料5万円で、実質負担は10万円と変わりません。

 しかし、前者が払っていた15万円の賃料は、
 所得税10%+住民税10%+社会保険料30%=50% が包含されており、
 それらを差し引いた、純手取りから支払わなければならないのです。

 後者の場合、税金と社保料の対象となるのは、社宅賃料の5万円のみ。
 会社が負担する10万円については、「真水」の収入となり、実質手取りが数万円増加。
 併せて、会社にとっても応分の社会保険料の負担が減ります。

 勿論、将来の社会保障が若干細るとか、マイホーム取得の際の年収に影響を及ぼす等、幾らかマイナスの要素もありますが、トータルで考えれば、本のタイトルも帯も文字も、必ずしもまやかしとは言えないようです。

 しかし、実際にシミュレーションしてみると、家賃の低さが災いして、効果は限定的でした。
 47都道府県の中で、家賃相場がワーストと言われる愛媛・松山。
 「話が違うじゃないか?」と憤ってみても、よくよく考えれば愛媛の経済規模は日本の1%にも満たない訳で、99%が得をするとして、残りの1%に属していると言われればそれまでです。

ゴール無きマラソン

 「WINING 勝利の経営」第6章は、人材採用です。

1. 【 三つのチェック項目 】
第一のテスト 「誠実」 誠実な人は真実を語り、自分の言動に責任を持ち、誤りを認め、直そうとする
第二のテスト 「知性」 学問としての賢さではなく、人々をリードするための広い知識と知的好奇心の有無
第三のテスト 「成熟」 年齢ではなく「オトナ」か否か 逆境に耐え、相手を尊重し、自信に満ちながら尊大ではない

2. 【 四つのEと一つのP 】
Energy(エネルギー:活力) ポジティヴなエネルギーに満ち溢れ、人生を楽しんでいるか?
Energize(エナジャイズ:伝播力) 周囲巻き込み、組織を活性化させることができるか?
Edge(エッジ:決断力) 伸るか反るかの事案を、先送りせず、勇気を持って決断できるか?
Execute(エグゼキュート:実行力) 抵抗勢力や混乱や逆境をものともせず、実行できるか?
Passion(パッション:情熱) みせかけではなく、心から深く本当に仕事に興奮しているか?

3. 【 リーダー採用の特性 】
① ホンモノであること : 力が有るにも関わらず部下がついてこないのは、「まやかし」の部分があるから
② 曲がり角の向こうを見通す能力 : リーダーには、今は見えていない将来の環境を予測する力が必要
③ 自分よりも優れたメンバーに囲まれる力 : 自分が一番バカに見える様な優秀な人を部下に持つ勇気
④ 力強く立ち直る力 : 誰しも躓き失敗するが、いかにミスに学び、自信を回復し、復活できるか否か

 理想論?
 その通り、ここで書かれていることは人材やリーダーの理想像です。
 世の中は・・・いや中小企業の中は、社長の私も含め、未熟な人材しかいません。
 だから理想が無駄ということではなくて、だからこそ理想を知り、近付こうとする姿勢が必要なのです。
 そこに至る道程が、例え遠く困難であっても・・・。

 先日開催された「愛媛マラソン」には、多くの知人がエントリーされました。
 寒風吹き荒ぶ中、42.195㎞を走り切れたのは、6時間以内というリミットと、歓喜のゴールがあったからこそです。
 仮に目標とゴールが無かったとしたら、誰がマラソンを走るでしょう。

責任という名の無責任

 代表取締役社長は基本的に、社内で一番給料の高い人です。
 羨望の眼差しで見られることもあるでしょう。
 しかし、良いことばかりではありません。
 
 まず、会社が倒産した時、一般社員は職を失うだけです。
 社長が個人保証していた場合、自己破産を余儀なくされ、個人の資産も全て失います。
 ちなみに、某旅行会社の女性社長は、数百万円の個人資産を隠し持っていたとして逮捕されました。

 自己破産をしますと、信用会社のブラックリストに登録され、数年間はカードが持てませんし、免責決定を受けるまで、建築士や宅建士等の士業の仕事にも就けません。
 そして社長には、退職金も失業保険もありません。
 
 勿論、資本家から指名されたサラリーマン社長の場合、倒産=自己破産と成るケースは稀です。
 それでも、今日「社長」と呼ばれていた人が、明日はただの人と成るリスクは常に背中合わせ。
 社長の待遇の良さは、そうしたリスクの見返りでもあるのです。
 
 業績向上、借入返済、雇用維持、待遇改善、商品開発、クレーム応対、サービス向上、メンテナンス・・・。
 会社の全ての責任は、社長にあります。
 社員はもとより、取引業者も、金融機関も、皆社長への信頼が前提です。

 だからこそ、自らの進退は軽々に口にすべきではありません。
 いや、職業選択の自由は国民の権利として保証されていますので、辞めるのは勝手です。
 
 しかし、本当に辞める場面以外で、進退を口にすることはNG。
 「責任を取る」という言葉が、もっとも無責任に聞こえることもあります。

農園の法則

 TOPは孤独です。
 その前提となる要素として、社員と経営者との立場の違いがあります。
 
 「会社の利益が上がれば、社員の雇用が安定し、多くの報酬で応えることができる。」
 大義の下において、両者の利害関係は合致し、同士にも見えます。
 但し、長期的な思惑は合致していたとしても、短期的には相容れない事象が少なくありません。
 
 『長期的戦力確保のために新卒採用は不可欠』
 短期的には人件費が重く圧し掛かり、教育のためにベテランの手が取られて生産性の妨げになる。

 『新規出店や新事業への投資は業績拡大に必須』
 短期的には先行投資が嵩み、既存店や既存事業の戦力が割かれるため、業績の足を引っ張る。
 従って、こうした取り組みを一般社員に相談しても、前向きな話には成り得ません。

 「農園の法則」
 今、我が農園の果樹には、たわわな果実が実っています。
 果実を収穫し、出荷すれば、それなりの収入も得られます。
 そこで、「隣の荒れた土地を開拓しましょう」、「新たな樹を植えましょう」と言ったなら、どうでしょう。
 その樹が育ち実を成すまでの数年間は、労力ばかりかかり、利益は上がりません。
 従業員は不平を口にし、待遇に不満を持ちます。
 数年後、新たな収穫が得られる様に成るまで・・・。

 それは、TOPのみに許された、TOPが下すべき、TOPにしかできない決断です。
 唯一確かなことは、種を蒔かずして未来の収穫は得られないということ。
 そして、短期的業績が落ち込んでも、長期的な判断を見誤っても、すべてはTOPの責任です。

粗利率ゼロの是々非々

 経営分析の中で、陥りやすい罠の話を一席。
 
 売上から原価を引いたら粗利。
 経営を良くするためには、多くの粗利を確保する必要がある。
 従って原価は、低ければ低いほど良い。

 ちなみに、建築業の原価率は、70~80%と言われます。
 この原価には、何が含まれているかというと・・・。

 ・ 原材料費 (倉庫に眠っていたタイルや木材)
 ・ 外注費 (いわゆる下請業者への支払い)
  これ以外に見落としてはならないのが、設計や施工管理等、製造に関わった人件費です。

 例えば、次の事例。
 某地場工務店は手持ちの仕事が無く、受注を取るのに四苦八苦しています。
 設計社員も工務社員も暇を持て余し、朝から晩まで事務所で掃除三昧。
 A様邸は、ハウスメーカー数社と競合し、久々の受注に漕ぎつけました。

 但し、当初見積提示した2500万円は、大幅値引きを余儀なくされ、最終契約金額は2000万円。
 実は原価も2000万円・・・つまり粗利0円、原価率100%です。
 「こんな仕事取ってくるな!」
 社長の逆鱗に触れ、営業マンはこっぴどく叱られました。
 
 社長のお怒りはごもっともです。
 粗利0では会社は立ち行きません。
 それでも、この仕事によって、少なくとも遊んでいた設計社員と工務社員は稼働します。
 粗利0であったとしても、彼らの「シノギ」だけはできています。
 仮に、この仕事を取っていなければ、彼らの給料分はマイナスとなり、更に経営は行き詰っていった筈です。

 決算書の数字だけを見て、「粗利率を上げろ」「原価率を下げろ」と指摘するのは難しくありません。
 また、「粗利率の低い仕事を断る」ことも簡単です。

 しかし、その前提は、会社の生産力がフル稼働していること。
 つまり選別受注は、選別できるだけの量のクライアントや情報ソースに恵まれていることが前提であり、そうした選別受注できる環境を整えるのが、営業や商品開発の手腕です。

 粗利率の高い案件に絞った結果、社員が暇を持て余しているとしたら、それこそ王より飛車を可愛がる愚と言えるでしょう。

一日一生の連続

 訃報に接する度、似たような文章を綴ってきました。
 何度繰り返しても、自省・自戒なくしては語れない愚かな生き様です。
 いや、身近な訃報は、その愚かさを諭すための機会なのかもしれません。 
 
 亡父は、46歳で結核を発症し、入退院を繰り返し、59歳の若さで息を引き取っています。
 肺結核は静かにゆっくりと、そして確実に父の身体を蝕(むしば)んでいきました。
 食欲が亡くなり、身体が痩せ細り、咳がひどくなり、死というものが近付いていることを、周囲のみならず本人も自覚していた筈です。
  
 亡母は、四年前のクリスマスイヴの夜、炬燵の中で心臓発作を起こし、たった一人で亡くなりました。
 享年77歳。
 彼女はきっと、明日の朝に目が覚めないことなど思いもしなかったでしょう。
 
 人の死は、癌の様に予兆を感じさせるパターンと、心筋梗塞の様に突然召されるパターンとに分かれます。
 終活の準備期間を与えられる方が良いのか?
 もしくは、ある日突然、こときれる方が良いのか?
 畏れ多くも究極の選択です。

 しかし唯一確実なのは、「生」ある限りにおいて「死」は免れられないということ。
 今日の帰路、交通事故に遭うかもしれないし、明日の朝、心不全に倒れるかもしれません。
 であるにも関わらず我々は、永遠に生きるかの如く錯覚をして、今日やるべきことを明日に先送りしながら生きています。 

 夜、眠る時に命を終える。
 朝、目覚めた時に新たな命が吹き込まれる。
 
 一日一生の連続こそが人生です。

功名か汚名か

 冬季五輪開催中の三連休。
 個人的には全く盛り上がりません。

 TV観戦というよりも、寧ろ五輪放映を避けるくらい。
 それは、日本人の活躍振りとは無縁です。
 ワイドショーは、挙って美女応援団や、国家主席の妹の「微笑み外交」を取り上げています。

 「是非、平壌へお越し下さい」
 この言葉に、満面の笑みで応える隣国のTOPは、本気で「歴史に名を残す」お考えのようです。
 しかし、北を取り巻く問題は、この数週間で氷解するほど単純ではないでしょう。

 どれだけ強がっても北は、経済制裁に困窮し、米国の軍事力に脅威を感じています。
 全ての演出が、核開発の時間稼ぎのためであることは、火を見るよりも明らかです。
 
 パラリンピック閉会後に予定されている、米韓軍事演習が一つの試金石。
 延期すれば、米国の逆鱗に触れます。
 強硬すれば、融和路線を韓国が破ったということを、同胞や国際世論に訴える格好の材料になります。
 つまり、何れを選択しても北の思う壺なのです。

 今回の五輪は、本来あるべきスポーツマンシップの枠の外で、汚れた外交戦略の渦中に巻き込まれてしまいました。
 隣国のTOPが確かに、歴史に名を残すかもしれません。
 それが「功名」か「汚名」かはともかく・・・。 

顛末書の狙い

 不祥事や失敗があった際、「顛末書」とか「始末書」の提出を命じられることがあります。
 罰ゲーム的な意味合いや、懲戒処分の試金石・・・いわばレッドカードの前のイエローカードと位置付ける運用が一般的です。
 勿論、反省を促すのも一つですが、もっと重要な狙いがあります。 

1. 真因究明
  「気合いが足らない」、「真剣さに欠ける」、「注意力散漫」、「努力不足」・・・。
 上司の説教は、精神論が先立ってしまいがちです。   
 そのミスや問題が何故起こってしまったのか?
 まずは、真因の究明からです。

2. 再発防止
 再び同じミスを犯さないための、手立てを考えます。

3. 未然防止
 ここであった訳だから、他の部署でも、或いは他の仕事でも、同様のミスが起こり得る。
 そう考えて、転ばぬ先に杖を付き、未然に防ぎます。

4. 改善改良
 上記の再発防止・未然防止のために、チェック体制を整えたり、チェックシートを作成したり、プロセスを変更したり・・・。
 属人性に左右されることなく、誰がやっても合格点が取れる仕事を目指して改善・改良を進めます。

 失敗の原因は、実は失敗した当事者が最も良く判っている筈です。
 自らが反省し、自らが考え、自らが改善すれば、間違いなく身に付きます。
 失敗の一つ一つが、そして流した汗と涙の一粒一粒が、マニュアルの一頁と成っていければ云うことはありません。

1勝11敗で予算達成

 いつも申し上げている通り、年間計画に対する月次決算は12番勝負。
 相撲なら、7勝5敗で勝ち越しです。

 しかし、会社の決算は、必ずしも勝ち越す必要はありません。
 例え1勝11敗で大きく負け越しても、事業計画達成の可能性はあります。
 
 例えば、建築会社。
 年間予算が、売上1億円、原価8000万円、粗利2000万円、販管費1200万円、営業利益800万円だったとします。
 年初の段階で工期一年、請負金額一億円の大型物件を受注しました。
 仕事はこれ一本だけ。

 すると、1月から11月まで売上ゼロ。
 見るも無残な赤字の垂れ流し。

 ところが、最終月に先述の物件が竣工しますと、最後の1勝で帳尻があって事業計画達成となります。
 従って、この場合の11ヶ月間は全戦全敗ですが、見通しは決して危機的なものではありません。
 話しを単純化するため、資金繰りについては、敢えて棚に上げておきます。

 さて、我がグループの事業年度は8~7月。
 丁度今、折り返し地点です。
 工期の長い、大型請負物件については、リミットが近づいています。
 つまり、今期業績が概ね見通せる時期に成りました。

 楽観的な会社。
 悲観的な会社。
 
 状況こそ様々ですが、悲観的な会社については、今手を打たなければ手遅れになります。
 ご理解下さい。
 言葉が厳しくなる理由はここです。

最近の若い者は

 部下を叱るのは上司の仕事です。
 しかし、叱りつけ一辺倒で成長する程、人は単純ではありません。

 「最近の若い者は・・・」
 これも、上司の常套句です。
 続けて、「俺たちの頃は・・・」と武勇伝が飛び出します。

 居酒屋で酔っぱらって管(くだ)を巻く上司の方々も、人育ての極意を説く名言を一度は聞いたことがあるでしょう。
 
 「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ」
 
 これは一般的に、太平洋戦争連合艦隊総司令官「山本五十六」の言葉として知られています。
 しかし、元々は、江戸時代中期の出羽国米沢藩九代藩主「上杉鷹山」の言葉に改良を加えたもの。

 そう、ゆとり世代の若者に、手取り足取り躾(しつけ)けるために生み出された言葉では無いのです。
 古代エジプト時代の遺跡から発見されたパピルスにも、「最近の若い者は・・・」なる記述があったとか。

 古今東西、歴史は繰り返します。
 何より、 今の上司の方々も、決して入社当時から一人前だった訳ではないでしょう。
 その当時の上司から、「最近の若い者は・・・」と言われていたのではありませんか? 

デキナイ部下の責任

 世の中、デキル部下だけではありません。
 デキナイ部下は、何処にも存在します。
 会社で起り得る事象の、全ての責任が社長にあるのと同様に、部下がデキナイのは上司の責任です。

 管理監督、モチベーションアップ、資格取得奨励、礼節、挨拶、人格形成・・・。
 ありとあらゆる指導・教育を行い、デキル部下を創造するのが上司の務めでしょう。

 「何度言っても直らない」
 これも上司の口から良く聞く愚痴です。

 日本電産の永守社長は聞きます。
 「では、何回言ったのか?」
 
 大概は数回、多くても数十回。
 「部下の耳にタコができて、そのタコの上にまたタコができるくらいまで、私は言い続けた。」 永守重信
 そう、問題は何回言うか?ではなくて、直るまで言うことです。

 20世紀最高の経営者、ジャック・ウェルチは言っています。
 「リーダーに成る前、成功とはあなた自身が成功することだった。
 ところがリーダーに成った途端、成功とは他人を成長させることになる。」

 それを面倒だと思うなら、自らリーダーを辞するしかありません。 

自由意思の前提

 日記的なブログの場合、その日にあった出来事を書くため、原則更新は夜に成ります。
 飲み会だったりすると、その日にアップできないこともあるでしょう。
 云わば、ブログの借金です。
 そうやって追い詰められるのが性に合わないため、前以て打ち込んだ上で、深夜0:00にアップするように設定しています。

 年末年始等、予約は5日分にも及ぶことがあります。
 云わば、ブログの貯金です。

 先日、ある社員から、「深夜0:00に開いても、上がっていないことがある」と指摘を受けました。
 そこに気付いて頂けるのはヘビーユーザーの証しで、有り難い限りです。
 その通り、失念することも、怠惰なこともあります。
 というか、「必ず毎日0:00にupします」なんて誰も約束してませんから(笑)
 
 そんなこんなで、なにはともあれ、とりあえず、一応、毎日更新としているブログも、8年目。
 今秋には3,000回に到達します。
 
 仮にこれが命令や義務だったとしたら、やってられません。 
 「ブログなんて書かなくても良い」
 「0:00にupしなくても良い」
 自由意思の前提だからこそ続けられるのです。

毎日、毎刻の判断

 これほど寒波が、長期間居座る冬は経験したことがありません。
 三寒四温と言われる様に、寒い日が3日ほど続くと、そのあと4日ほど温暖な日が続き、また寒くなるというように7日周期で寒暖が繰り返されながら、春に近付いていくのが例年です。
 
 今年は、ずっと寒のまま。
 地元の内子町で、既に3~4回記録している積雪も、過去の記憶にありません。
 6日(火)の朝、5:30に家を出る頃は15㎝程度だった積雪が、その後も断続的に降り続き20㎝超の大雪と成りました。
 
 車を諦めJRで移動した友人が、内子と松山の画像をSNSでアップしています。
 方や一面雪に覆われた銀世界。
 方や陽光が降り注ぐ青空。
 急行列車に乗って僅か24分の、大き過ぎるギャップです。

 この日は、帰宅を早々に諦め、松山泊まりを決定。
 滅多に無い機会なので、同僚と飲むことにしました。

 JRで行くか車で行くか、
 車で帰るか松山に泊まるか、
 一人で過ごすか誰かを誘うか、
 もつ鍋にするか焼き肉にするか・・・。
 人生は判断の連続です。
 
 運命という、見えざる力によって誘(いざな)われているかの様に嘆く方もいらっしゃいますが、それは錯覚。
 実は、毎日、毎刻の判断の積み重ねが、各々の今の環境と今の人格を作っているのです。

人生は障害走

 2月に成ってもMLBからのオファーが届かず、去就の注目されるイチロー選手が、次の言葉を残しています。

 「壁というのは、できる人にしかやってこない。
 超えられる可能性がある人にしかやってこない。
 だから、壁がある時はチャンスだと思っている。」

 その通り、「壁」は伸びシロです。
 向上心を持ち、乗り越えようとする人にとってのみ、「壁」なる認識は生まれます。

 一時的に逃げたとしても、それは自からの弱点となります。
 そして「壁」は、あなたの弱点を突いて再び目の前に現れます。
 どれだけ身を潜めても、目を背けても、永遠に逃げ果(おお)せることはできません。
 
 果敢に立ち向かい、飛び付き、手を伸ばし、よじ登り、「壁」を乗り越えることができれば、自信が備わります。
 一度(ひとたび)「壁」を越えると、足元のステージが上がり、「壁」は「壁」で無くなります。
 そして、やがてまた新たなる高い「壁」が現れます。

 人生は障害走。
 多くの関り深い人達と、弱い心の自らに訴えます。
 どうか今の目の前の「壁」から逃げることなく、チャレンジして下さい。

収益物件投資

 不動産業でない会社が、収益物件を購入したり、アパートを建築したりすることがあります。
 その際、不動産について熟知していない社員は、「無駄遣い」とか「リスキー」とかいった感覚を抱くようです。

 まず、収益物件購入が投資であることは間違いありません。
 但し、他の投資に比較すれば、ローリスクな商品です。
 今話題の仮想通貨や株は、ハイリターンも見込めますが、紙切れになるリスクも孕んでいます。
 収益物件に関しては、最悪でも土地建物が残ります。

 次に収益性。
 投資利回り10%が一つの目安です。
 6000万円の物件の場合、月収50万円で年収600万円と成ります。
 
 本業が不調に陥った時にも、雇用を維持し、給料を払い続けなければならないのが会社です。
 その万が一の際、収益物件はセーフティーネットとして、下支えしてくれます。
 そういう意味で収益物件は、企業の安定性と継続性を担保する投資と言えるでしょう。 

情報開示のあり方

 社内での情報開示のあり方は、実に繊細です。

 グループ会社の新設、統廃合、M&A。
 社員の入社、退社、異動、昇進、降格・・・。

 これらは、社内の人間であるならば、当然に知っておきたい情報です。
 入社や昇進といった、ポジティヴな情報は然程問題ではありません。
 それが、不祥事の伴う人事と成りますと、少し複雑です。

 社内における啓発的な意味合いや、再発防止的な観点から、敢えて公開すべきという意見もあります。
 しかし、当事者が社内に留まる場合には、配慮が必要でしょう。

 一方、最も拙いのは、伝言ゲーム的に、尾ひれのついた噂が流れることです。
 有ること無いこと、虚実入り混じった噂が拡がることだけは避けなければなりません。

 最終的には、組織の規模やレベルによって、選択は変わります。
 様々な情報を、大人として受け止められる社員の集まりであって欲しいものです。

働き方改革の未来予想図

 国策として推進されている、「働き方改革」のイメージをまとめてみます。

 『過重労働やサービス残業を強いるブラック企業を糾弾し、「残業を減らしなさい」、「休日を増やしなさい」と従業者の声を代弁してくれるホワイトナイト』・・・果たして本当にそうなのでしょうか?

 一方、AIの発達によって、10~20年後には、今の仕事の半分は無くなるそうです。
 この二つの事象を繋ぎ合わせると、未来予想図が透けて見えます。

 残業も休日出社もしない、限られた時間の中で、しっかり利益を上げられる企業のみが勝ち残る。
 いや会社だけではありません。
 利益を上げられない部門は生き残れない。
 
 いや部門だけでもありません。
 限られた時間の中で、しっかりと利益貢献できる、生産性の高い、優秀な個人以外は生き残れない。
 
 つまり、末端従業者に対して、一見優しく映る「働き方改革」の仮面の裏には、極めて残酷な悪魔の表情が潜んでいます。
 その悪魔の手に落ちないために、何をすべきか?

 限られた時間の中で利益を上げるべく、既成概念を捨て、抜本的に仕組みを変えるための知恵を使う。
 それでもなお、利益が上げられないのであれば、潔く撤退し、他の事業にシフトする。

 これまで以上のスピードで、選択と集中を進めざるを得ないのが、「働き方改革」の真意です。
 座して死を待つことはできません。

午後9時45分の約束

 現役33年目を迎える三浦知良(51)選手が連載している日経新聞のコラムから。

 【 三浦家揃って午後9時からテレビドラマを見ようとした時のこと。
 「じゃあ寝るわ」
 一人立ち上がった僕に、息子は虚を突かれたみたいだった。
 「え? 早くない? 木村拓哉さん主演だよ。」
 「見たいけどさ、最後まで見ると午後10時だろ。
 10時からベッドに入ると、眠るのは10時過ぎるだろ。
 9時にはベッドに入り、9時45分には眠りたいんだ。 
 我慢する。」 】

 同じ50代として大いに共感しました。
 
 自分は月二回、地元の友人との飲み会を大切にしています。
 仕事とかぶらない限りは、必ず出席もします。
 しかし、どんなに場が盛り上がっていても、後ろ髪引かれながらでも、9時半には帰るよう心掛けています。
 翌日の朝、55歳の身体に影響を残さないためです。
 
 十数年前、ある資格試験にチャレンジしている時期に、上司から飲みに誘われました。
 当然、断れません。
 お受けした上で、次のメールを送りました。

 「自分は、今年の〇月〇日の試験に必ず合格します。
 その勉強のために、午後9時45分で中座させて頂くことを御赦し下さい。」
 
 そう、奇しくも9時45分です。
 何故、10時じゃないのか?
 切りの良い時間は相手に対して、10時頃というアバウトな約束を印象付けます。
 あと5分、あと10分と、ずるずる遅くなってしまう可能性があるでしょう。
 9時45分という分刻みの約束は、「その時間に成ったらピッタリ帰りますよ」という強い意思表示です。

 キングカズは、33年目のシーズンを前に、こう語っています。
 「(どうなるのか)分からないことばかり。
 だって51歳は初めてだものね。」
 自分も、55歳は初めてです。

七面鳥を切る理由

 労働時間と生産性は比例します。
 労働時間を減らしつつ生産性を高めるというのは、理屈に合いません。
 それを求めるのが「働き方改革」です。

 一見、「そんなのできる訳がない」と思います。
 果たして、本当にそうでしょうか?

 ・ もっと簡略化できないか?
 ・ 人数を減らしてできないか?
 ・ 時間を短縮できないか?
 ・ 順番を変えてできないか?
 ・ バイトでできないか?
 ・ 外注することはできないか?
 ・ 本当にその仕事は必要か?
 
 既成概念に捉われることなく、これまでやってきた作業を、様々な角度から見直すと、意外な糸口が見えてきます。
 
 ある家庭のクリスマス。
 テーブルを飾る七面鳥の丸焼きは、両端が切断されていました。
 娘が母親に聞きます。
 「ママ、なぜ七面鳥さんの両端は切れてるの?」
 母親は返答に詰まります。
 「さあ、ママもお祖母ちゃんから教えて貰った通りに作っているだけだから、理由は判らないわ?
 味を浸み込みやすくするためじゃないかしら。」
 お祖母ちゃんに聞いても、答えは同じです。
 改めて、曾祖母に訊ねました。
 すると・・・。
 「ああ、昔はオーブンが小さかったからね。
 両端を切らないと、入らなかったんだよ。」
 
 疑問を持つこと、何故を繰り返すこと、知恵を使うことで、仕事が減り生産性を高めてくれます。

苦も無く楽し太郎

 全国的に人手不足が問題となっています。
 1月31日付日経新聞二面に、「人手不足 職種で差」なる記事を見つけました。
 昨年の職種別有効求人倍率で見てみると・・・。

4.01倍 建設
3.85倍 接客・給仕
3.57倍 介護サービス
3.16倍 飲食物調理
2.72倍 自動車運転 
 中略
0.73倍 会計事務
0.55倍 製造技術者
0.35倍 一般事務

 簡単に言うと、建設や接客や介護の現場では、人材を欲する会社4社に対して、手を挙げるのはたった1人だけ。
 一方、一般事務で働きたい人3人に対して、募集しているのは1社だけということです。
 この数値の中に、「苦も無く楽し太郎」さんの意識が見え隠れします。
 
 「冬は暖房、夏は冷房の効いた、快適な環境が良い。
 何より、きつい、汚い、危険な仕事は嫌。
 とは言え、他人に気を使って、頭を上げ下げするのは性に合わない。
 かといって、ストレスの原因となる、過大な責任も背負いたくない。
 当然のこと、土日は休みたいし、残業もしたくない。」

 オックスフォード大学の研究では、「AIの侵攻により今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」のだそうです。
 即ち、半分の人間は今の仕事を失います。
 「苦も無く楽し太郎」さん、貴方の話です。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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