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劇団の舵取り:前編

 所属している劇団の、秋公演の題材を決定する脚本選考会が難航しています。
 今回エントリーしたのは、近作の殆どを手掛ける稲月P氏と私松岡、二名二作品です。
 
 作品公募の締め切りは、5月中旬でした。
 一ケ月の読み込みを経た、予定の6月16日には結論が導けず、一週間後に順延。
 迎えた6月23日、まずは松岡の作品がふるいにかけられました。

 代表からは、選考過程についての丁寧なメールを頂き、感謝しています。
 文中「良くない知らせ」という表現もありましたが、当の本人は至って冷静に受け止めています。
 謙遜でも卑屈でもなく、劇団が下したのは、至極まっとうな判断と言えるでしょう。
 以下は、締め切り直後の一ケ月前に、稲月Pと交わしたメールの一端です。

 『 いえいえ、(貴方の作品は)秀逸です。
 今までよりも、場面展開の説明が丁寧なので、容易に把握できました。
 観客がうけるポイントも、明確にイメージできます。
 巧みな構成、周到な伏線、ハイセンスな仕上がりは流石です。
 御世辞ではなく、審査員の立場であれば、確実に一票を投じるでしょう。

 演劇は総合芸術ですが、アマチュアの場合、脚本の良し悪しで8割決まります。
 劇団創設時には、殆どの本を自分が書き、その後TさんやNさんも・・・。
 しかし、中でも貴方の作品のクオリティは図抜けています。
 その分、演出的な要求も難易度が高いのですが、それをこなせるだけ演者の力量も上がってきました。
 
 かつて、愛媛新聞の地域欄に取り上げられた際、「いつかは劇団として芸能欄へ」という野心を口にしました。
 町興しではなく、劇団として認められたいという思いです。
 そして今、確実にその方向に進みつつあることを実感しています。 
 Y一郎的に云わせて貰えば、「稲月前と稲月後」の違いは鮮明です。
 
 今から20年前、役場のYさんから「結局、松岡劇団でしょう」と揶揄されました。
 決して嫌味ではなかったものの、かなり抵抗を感じたものです。
 劇団も会社も、ワンマンな運営は、限界とリスクを内在しています。
 仕事が忙しくなり5年目に代表を退きましたが、その後も新陳代謝を繰り返しながら20年以上継続してきた今、Yさんの言葉を完全否定できることが最大の誇りです。
 
 そうした状況を踏まえ、己の身の丈も自覚しつつ、それでも、脚本は書き続けたいと思っています。
 町長選も、脚本選考も、無投票当選は組織を腐らせますから(笑)』

 さて、松岡でないとすれば当然に稲月Pの作品で・・・と安直でないのがこの劇団の深いところ。
 代表から相談を受けため、次回(6月30日)会合で私見を語ることにした訳です。   つづく
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所有者不明の土地

 先日の日経新聞の記事は、なかなか興味深いものでした。

 全国で、所有者が判らない土地の総面積は410万ヘクタール。
 登記済みの土地の約2割。
 それは九州全体よりも大きい・・・。

【 不明土地の内訳 】
・ 宅地 14.0%
・ 農地 18.5%
・ 山林 25.7%

 所有者が無くなれば、その土地は配偶者や子供に相続されます。
 しかし、相続発生時に登記する義務はありません。

 売却実現性も必要性も薄い、田舎の不便な土地であれば、お金をかけてまで登記しないケースも多く見られます。
 相続人が亡くなってしまうと、更に裾野が広がります。

 例えば相続対象の4人が無くなり、各々配偶者と子供が2人だとすれば、12人の共有です。
 しかし、誰も要らない土地は、所有者故人のまま放置されます。

 仮に立派な檜が林立していたとしても、車で横付けできない山林は出荷もできず、宝の持ち腐れです。
 手入れの行き届いて無い山であれば、価値はゼロでしょう。
 日本の国土の内、70%が森林であることを鑑みれば、未登記20%は序章の数字かもしれません。

心の十字架

 「タカタ」株主総会の様子が、日経新聞に掲載されています。
 タカタは、自動車メーカーから出資を受けていない独立系の優良企業でした。
 往時のエアバック搭載シェアは20%で、世界第二位です。
 
 製品の不具合に伴う事故が相次いだことで、巨額の損害賠償が顕在化。
 シェアの高さはリスクの大きさに比例し、世界的な優良企業を転落へと導く、皮肉な結末と成りました。
 株主からの発言は辛辣です。

 「問題は会長の姿勢だ。 家や不動産など、私財を提供するつもりはないのか?」
 中小企業の多くは、株主=経営者ですから、原則一心同体。
 金融機関からの借入に当たっては、当然に個人保証を求められます。
 しかし、上場企業の場合は、必ずしもそうとは限りません。

 「取締役は現行のメンバーで良いのか?」
 民事再生法は、経営者の残存を認めています。
 債務の大半を減免して貰った上で、社長はそのままでも良い・・・という法律です。

 とはいえ、再生認可には債権者集会というハードルと条件があります。
 1. 出席債権者の過半数の賛成
 2. 再生債権額の二分の一以上の賛成

 一般的には、小口の債権者には全額を支払い債権者数を絞り込み、大口の債権者に対して協力の根回しを行います。
 その上で、道義的な責任を果たすべく、経営者や役員が退陣してけじめをつける訳です。

 自分は、前職の会社で役員を務めていました。
 しかし、民事再生法申請時には、子会社に転籍していたため、債権者集会には出席していません。 
 子会社のスポンサー付けを見届けた段階で退職したのは、A級戦犯の一人として当然のけじめ。
 今も、心の十字架は背負ったままです。

不遜で横柄な職業

 先日、あるビジネスパートナーの方とお話しする中で、横柄な態度を取る職業を再認識しました。

 例えば、宅建業も、どちらかと言えばその傾向が強い職業です。
 それは、業者の殆どが1〜2名で、各々が一国一城の主であることに起因しているかもしれません。
 組織的に仕事をしていれば、社長であっても広く民の声に耳を傾け、遜(へりくだ)るべき機会が増えます。

 昨年、「宅建主任者」は「宅建士」と名前を変えました。
 遂に「士業」の仲間入りです。
 
 「弁護士」「司法書士」「行政書士」「土地家屋調査士」「税理士」「公認会計士」「一級建築士」・・・。
 昔から士業は、クライアントからも「先生」と呼ばれる習慣があります。
 一般の方々では理解し得ない、その分野における専門知識を有しているのですから、強(あなが)ち間違いでもないでしょう。
 駆け出しの頃は謙虚だった人も、「先生」と呼ばれ続けますと、自ら偉い人間と勘違いしてしまい、不遜さは首をもたげます。

 しかし近年、士業の方の中でも、横柄な方は随分少なくなりました。
 資格さえあれば、仕事が舞い込んでくる時代ではありません。 
 仕事を取るために営業に回り頭を下げる・・・すると、仕事を貰うことが「当たり前」では無いことに気づきます。
 クライアントからの相談を「有難い」と感じ、自然に腰の低い、丁寧な応対になってきます。

 今の時代でも、横柄不遜な人間が跋扈(ばっこ)する職業の条件は二つ。
 
① 許認可に関わるため、この人の印鑑を貰わないと物事が進まない
② 独占的な権利のため、他に振ることもできず、競争が無い

 電話も電力も、独占を改め自由化することで、サービス向上や価格低減の流れが加速しました。
 今後、市役所や公証役場のサービスも、民間の力を活用して、自由化していくべきでしょう。

話が長い上司

 先日の休みの日、会社から帰ってきた息子との会話です。

父親 「お帰り。 今日は早いな。」
息子 「今日は上司が居なかったからね。」
父親 「上司が居たら帰り辛い?」
息子 「そうじゃなくて、帰り際に話しかけてくると長いだけ。
    ひどい時には1時間以上。
    おまけに何度も聞いた話ばっかり。 」
父親 「・・・。」

 何かしら、自分のことを注意されている感覚でした。
 「話が長い」、「同じ話の繰り返し」。
 充分自覚があります。

 自分も若い頃、上司の長話に付き合わされ、「こうは成りたくないな」と思ったものです。
 でも、立場が変われば・・・。

 だからこそ自分は、
 「前にも言ったかもしれないが」とか、
 「いつも言っている通り」とか、
 「重要な件なのでもう一度言っておくけど」とか、
 「出来てないから敢えて繰り返す」とか何とか前置きして、呆けてない保険を掛けます。

 それでもきっと、部下の皆さんからは呆れられているに違いありません。 
 そういえば、毎月第二火曜日にある同級生の飲み会は典型的。
 毎回、40年前の同じ話をして、何十回と聞いたオチで同じように笑う。
 誰も「〇回目だ」とか、「聞き飽きた」とか水を差さず、和やかに時間は過ぎていきます。

 貴方もきっと、いつか判る筈。
 息子(社員)よ、歳を取るとはそういうことなのです。 

保護政策の末路

 御存じの通りトランプさんは、「アメリカン・ファースト」を声高に叫び、メキシコを貿易赤字の元凶と位置付け、国境に壁を築くことを選挙公約にしています。

 これを受け、日本企業のトヨタも、ソフトバンクも、トランプさんの顔色を窺い、米国向けの投資を確約。
 米国企業のフォードも、16億ドルを投じようとしていた、メキシコへの工場建設を見合わせました。
 手法の良し悪しはともかく、トランプさんの外交政策は、一定の成果を収めたと言えるでしょう。

 ところがフォードは先日、主力小型車の米国生産を中止し、中国からの輸入に切り替えると発表。
 何ともちぐはぐと言うか、辻褄が合わないと言うか…。
 
 近所の若者が騒いでいるので、「うるさい!」と一括したら、静かになった。
 ところが、その後も一人だけ騒いでる輩(やから)が居る。
 よくよく見てみたら、自分の息子だった。
 
 トランプさんは、日本やメキシコを目の敵にしていますが、実はアメリカ最大の貿易赤字国は中国です。
 しかも、フォードも含めてその殆どは、アメリカ企業の現地生産品のブーメラン輸出入によるもの。
 
 本気で貿易赤字を是正するならば、中国との関係を見直す必要があります。
 しかし、生産体制を中国から米国にシフトすれば、米国人の人件費を受け、米国産の商品は割高になり、国内外共に売れなくなり、米国企業は立ち行かなくなるでしょう。

 保護政策では決して、企業力も経済も高まりません。 

幸せな朝

 小林真央さんが永眠しました。
 享年34歳。
 残されたお子様は5歳と4歳。
 余りにも早過ぎる旅立ちです。

 自宅で療養・・・。
 このニュースを聞いた段階で、それが何を意味しているか、殆どの人達は分かっていた筈。
 それでも、分った上で、百も承知の上で、訃報を聞けば、やはり切ないものです。
 
 二人の子供は、そのことを理解していなかったかもしれません。
 退院して自宅に戻って来た、大好きな母親と、ずっと一緒に居られるものと思っていたことでしょう。

 退院の日の様子を、ブログに綴った海老蔵さんの言葉が、涙を誘います。
 「今日は朝から二人はママのそばを離れません。
 みんなの幸せな朝です。」

 人は誰しも、この世に生まれた瞬間から、不治の病にかかっています。
 その病名は「生」。
 生きている限り、人は刻一刻と死に向けてカウントダウンを刻みます。

 しかし、別れが何時訪れるか誰も知りません。
 突然の事故により、さよならを言えない方もいらっしゃいます。
 長い時間を生きたとして、無為な時間で埋め尽くされた人生もあります。
 
 死期を悟り、限りある残された時間を、懸命に濃密に精一杯燃やし尽くそうとする姿は、家族だけでなく、我々にも生きる勇気を与えて下さいました。
 
 改めて、二度と訪れることのない、今日という日を噛み締めます。
 それは当たり前ではない、幸せな朝です。

総花的な最悪

 ドラッカーの言葉です。

 『 何もかもできる組織はない。
 (例えば)金はあっても人がいない。
 (従って)優先順位が必要になる。
 あらゆることを、少しずつ手掛けることは最悪だ。
 (それでは)いかなる成果も上げられない。
 間違った優先順位でも、無いよりはましだ。
 但し、優先順位をつけることはリスクが伴う。
 高い優先順位をつけられなかったものは、事実上廃棄される。
 優先順位を付けるための公式はない。
 しかし、優先順位は付けなければならない。
 そのための装置が予算である。』

 来期の経営計画は、4月の段階で暫定的に決めています。
 そして今期も残り一ケ月強。

 今の足元の業績やトレンド、同業他社の動き、市況感、法的要求事項等を睨み、予算を固める時期になりました。
 ドラッカー曰く、予算は優先順位を付けるための装置。
 
 今、一番大事なものは何か?
 逆に、切り捨てるべきものは無いか?

 各店舗毎に議論してみて下さい。
 あらゆることを少しずつ・・・、総花的な最悪に成らない様に。

足の裏の米粒

 宅建業従事者のデータです。

 宅建士登録数 100万人

 これを他の士業と比較すると・・・。

 税理士 74,500人
 公認会計士 34,000人
 司法書士 21,600人
 行政書士 44,000人
 社会保険労務士 39,000人 

 四肢択一マークシート、学科一発、暗記型が故にチャレンジし易く、主婦や学生にも人気ということもあるでしょう。
 裾野の広さ、マーケットの大きさは歴然としています。
 次に、従事者の数はというと・・・。

 宅建業従事者 55万人
 宅建士従事者 30万人

 つまり、宅建業に従事している方の中で、資格者は半分強。
 宅建士として登録しながら、宅建業に就いていない方が70万人もいらっしゃる訳です。

 資格は、「足の裏に付いた米粒」と言われます。
 そのこころは・・・。

 『取っても食えない。
 でも、取らないと気持ち悪い。』

 今年、我が社でチャレンジされる3名の皆さま。
 食えるか食えないかはともかく、まずは足の裏の米粒を取りましょう。

公益認定三基準

 我々の所属している「愛媛県宅地建物取引業協会」は、公益社団法人(以下 公社と云う)です。
 公益認定には、満たさなければならない三基準があります。

1. 公益比率
 すべての事業支出に対する、公益事業支出の比率。
 例えば、無料相談や不動産フェアや研修の実施は、公益事業。
 損害保険を斡旋して貰うバックマージンや、取引活性化のために運営する業者間サイトは、共益事業です。
 この公益の比率は、過半を維持しなければなりません。
 
2. 収支相償
 公益事業の内訳としては、すべからく収入よりも経費が上回る必要があります。
 平たく言えば、公益事業で儲けては駄目・・・という意味です。

3. 遊休財産保有制限
 具体的な使途の決まっていない財産を保有しては成らない、という定めです。
 基準として、一年分の公益事業目的支出額を上回ってはなりません。

 株式会社であれば、社会貢献活動は、ごく一部。
 経費を最小化して、利益を最大化するのが義務。
 将来のリスクに備え、利益を積み立て内部留保します。

 公社の場合、過半は公益事業をしなさい。
 しかも、その公益事業で、儲けてはならない。
 おまけに、内部留保もまかりならん。

 3.はともかくとして、1.と2.を両睨みで、バランスを取りつつ、全体収支を黒字化するのは至難の業でしょう。
 営業努力が認められない以上、基本的には、限られた収入の範囲内で支出を留めるしかありません。
 
 企業であれば、新規事業に対する先行投資は、健全なる赤字部門という位置付けです。
 公社においてこれに取り組もうとするには、かなり無理があります、

 拡販して収益を上げれば、公益比率を圧迫する。
 不振によって赤字になれば、公益事業の収益によって補填せざるを得ない。
 すると、収支相償がネックになる・・・。

 業者間サイト「坊ちゃん」を、公社から分離せざるを得ない理由は、ここでも明らかだったのです。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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