直接会って話す

 人対人のコミュニケーション上、最大の障害は先入観。
 最高の改善策は、一対一で直接会って話すことです。

 誰しも、会社内や団体の中で、苦手意識を持つ対象はいらっしゃいます。
 周囲から伝え聞く噂話が積み重なり、その方の人物像が実態を離れて作り上げられる・・・それが先入観です。

 あの人はとんでもない人・・・らしい。
 道理が通らない人・・・みたい。

 確証の無いまま、イメージだけが悪戯に膨らみます。 
 部下の手に余り、精一杯拗れてから持ち上がるクレームの相手方もしかり。
 ところが、実際に会って話してみると、そうでもない。
 直接会って話をすれば、会う前に比較して、概ね印象は良くなります。

 かつての首相「田中角栄」氏は、国会で侃々諤々の議論をする野党議員の親族の訃報を受けると、真っ先に駆けつけたそうです。
 通夜の法要が終われば、そそくさと帰る儀礼的な流れの中、田中氏だけは居残り、目を閉じてずっと座っていたと言います。
 以降、田中氏の心根の優しさに触れた、野党議員の舌鋒が鈍ったことは言うまでもありません。 

 戦場で武器を持って戦う相手は紛れもなく敵ですが、戦いを終えて丸腰で対峙する個人は、一人間です。
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裏表の無い行動

 コミュニケーションの原則は、「どう言ったか」ではなく、相手に「どう伝わったか」。
 人間、言葉足らずや誤解や曲解はつきものです。

 心理学者のアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」をご紹介しましょう。
 『感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすか』

 ・ 言語情報  7%(メール) コンテンツ
 ・ 聴覚情報 38%(電話) 強弱、トーン、スピード、語尾、等々
 ・ 視覚情報 55%(面談) 服装、髪型、態度、目線、ボディランゲージ

 「大変申し訳ございませんでした。」
 これは、明らかに謝罪の言葉です。
 しかし、相手を睨み付け、大声で、一文字一文字区切りながら、開き直って言い放つとしたら、全く意味合いは違ってきます。

 かつて、分譲マンションのモデルルームを訪ねると、先輩営業マンが、和室で横に成ってお客様にTELコールしていました。
 言葉は丁寧ですが、その不遜な態度はきっと相手に伝わります。
 こちらが失敗して、電話で謝罪する際、受話器を握りしめながら、見えない相手に頭を下げるのも同様です。
 電話口で丁寧に接していて、電話を切った途端、相手に悪態を吐く行為も戒めなければなりません。

 前職の会社で、若手営業マンがお客様の御自宅に伺った際のクレーム応対の実話です。
 一通り話を終え、ある程度怒りも収まり、玄関まで見送られます。
 ドアが閉まった後、彼は、ドアの向こうのお客様に、もう一度深々と頭を下げました。
 この時、お客様は、ドアスコープから彼の姿を見ていたのです。
 これが真実の瞬間です。

 お客様満足が大切であることは、誰もが知っています。
 さりとて、組織の末端まで、言行一致させることは決して簡単ではありません。
 裏表の無い行動こそが、お客様満足の原点です。

クレームはチャンス

 クレームゼロは理想、としながらも、実際にはなかなか難しいものです。 
 前職の会社では、クレームに関する方針が明確でした。

 『クレームの発生に関して責任は問わない。
 但し、以下については厳罰に処す。』

 1. 重大クレームの報告を怠る
 2. 同様クレームを再発させる

 改めて、良くできた方針だと思います。
 今後、弊社でもこれを徹底するつもりです。

 誰しも、失敗はあります。
 しかし、個人でも、店舗でも、会社でも、クレーム隠しはいけません。
 臭いものに蓋をしても、中で腐敗は確実に進みます。
 当然、再発防止や未然防止には至らないでしょう。

 信頼が回復されないまま、また同じクレームが起こる。
 いや、寧ろクレームがある内が華。
 クレームは、会社に期待するからこそ寄せられるメッセージです。

 そうした声に耳を傾けず、やり過ごしてばかりいると、やがてクレームは減少します。
 「あの会社(店舗)は、どうせ言っても無駄だ」
 愛想をつかされて、無警告首切り(解約)の憂き目を見ます。
 そうした会社の行く末は、火を見るよりも明らかです。

 一方、真摯に向き合い、信頼回復に努めれば、クレーム前の状態よりも絆が深まることもあります。
 社内体制や仕組みも、より良く改善されるでしょう。
 そういう意味でクレームはピンチではなく、最大のチャンス(機会)なのです。

学識経験者

 第二回大洲市マスタープラン策定委員会に参加して参りました。
 大洲市宅建協会を代表して委員に指名されている訳ですが、カテゴリーは学識経験者。

 『学識経験者』
 学問上の知識と高い見識を持ち、生活経験が豊かであると社会が認めている人
 学歴中卒の学識経験者です(笑)

 第一回目の委員会で、歯に衣着せぬ論評をしたために紛糾し、二回目開催に5ヶ月を要しました。
 今回は、「お手柔らかに」と釘を刺されたこともあり、スムーズな議事進行に努めたつもりです。
 さて、随所に登場する「空き家バンク」について、若干補足させて頂きます。

 所有者は、空き家を処分することができ、
 移住者は、低廉な住宅を安心して取得でき、
 業者は、手数料を得ることができ、
 地域と行政は、人口減少に歯止めがかかり、活性化し、税収も増える・・・。
 総論としての「空き家バンク」は良いことばかりです。

 しかし、運用上は問題も孕んでいます。
1. ミスマッチ
 移住者はTV番組等の影響を受け、夢を膨らませて物件を探します。
 ある程度の品質であり、田舎であってもそこそこ利便な、別荘的な感覚が田舎暮らしのイメージです。
 ところが実際の物件は、深い山奥に建つ築40年以上の荒廃した住宅だったりします。

2. 媒介契約
 受け皿となる宅建業者は、ボランティアではありません。
 ビジネスとして成立しなければ永続できないのは当然です。
 「100万円でもいいから売ってくれ」と言われた時の報酬上限額は5万円。
 「家賃1万円でもいいから貸してくれ」と言われた時の報酬上限額は1万円。
 物件調査、役所調査を行い、重要事項説明書、契約書を作成し、瑕疵の内在リスクの高い物件を媒介する報酬額としては少なすぎます。
 「利」小さく、「労」「リスク」が大きい場合は、お断わりせざるを得ません。
 従って、空き家バンク登録の前提となる媒介契約段階で、ふるいにかかってしまう可能性は大です。

 空き家バンクだけに限らず、耐震診断・耐震補強も、公営住宅の指定管理者委託も、各々壁はあります。
 マスタープラン策定は、ゴールではなくスタートであるという認識が必要でしょう。

Yes No

 第一回目の社内宅建模試を実施。
 結果はというと・・・。
 
 昨年の本試験で、あと一歩だった方も含めて惨憺たるものでした。
 一点差でも、十点差でも、不合格は不合格。
 無資格は無資格。

 不合格に終わった昨年、来年の雪辱を誓った筈です。
 受験生にとって、年末年始もゴールデンウィークもありません。
 寝ても覚めても四六時中、勉強漬けの毎日であるべきです。
 遊び呆けていた以上、点が伸びないのは当然でしょう。

 結果が伴わなかったということは、屈辱も悔しさも見せかけだけ。
 少なくとも本気では無かったのです。
 
 医師免許を持たない医者に手術を任せるか?
 二種免許を持たないタクシードライバーに命を委ねるか?

 この質問にyesと答えられるのであれば結構です。
 noであるなら、覚悟を決めて勉強して下さい。

心の引き出し

 このブログを綴り始めて、もうすぐ7年に成ります。
 単に惰性であり、何のためかというと、そこまでの大義は無いのですが、強いて挙げれば・・・。
 社員教育ツール、アイデンティティの確立、といったところでしょうか。
  
 「アイデンティティ」を和訳すると「自己同一性」。
 心理学と社会学において、ある者が何者であるかについて他の者から区別する概念、信念、品質および表現を指します。

 奇特な読者の方々に、「松岡はこんな奴」と判って頂くためには有効と考えています。
 勿論、全てができている訳ではないのですが、少なくとも「そうなりたい」と考え、目指していることは確かです。
 先日、もう一つの意味に気付きました。

 それは「心の引き出し」です。
 ちょっとキザに聞こえるかもしれませんが・・・。

 仕事や私生活を通じ、時として制御が困難なほど感情が揺さぶられることがあります。
 喜び、悲しみ、憤り、悔しさ、不安、焦り・・・。
 そんな時、原因となる事象を俯瞰し、冷静に向き合い、文章を書き下す作業は、極めて有効です。
 
 原因 : 何故そうなったか
 対応 : 今やるべきこと
 展望 : これからの方向性

 これらが、理論的に整理できれば、感情の昂ぶりを長く引き摺ることもありません。
 机の上に書類が積み上げられ、どこから手を付けて良いか判らない状態だと、つい投げやりな気分になってしまいます。
 一つずつ整理して、カテゴリー毎に分け、引き出しに収納する。
 心の中も一緒です。

トラブル未然防止

 賃貸マンションのオーナー様は、御高齢の方も少なくありません。
 お亡くなりに成られるケースもあります。

 その時に留意しないといけないのは、相続の確認です。
 誰しも経験があるかと思いますが、身内が亡くなった場合、通夜→葬儀→火葬→納骨→法要・・・と矢継ぎ早のイベントが押し寄せます。
 そうした多忙な中、失念してしまいがちなのが不動産の相続です。
 登記簿謄本記載の所有者は故人で、その相続人も亡くなられているケースも散見されます。

 仲介・管理業者である我々は、そこに潜むリスクを発見し、トラブルを未然に防ぐ必要があるでしょう。
 一般的には、配偶者と子供とに相続されますので、相続完了までは、相続持分を有する全員がオーナーです。

 特定の一人に家賃送金や、賃貸仲介の契約を行うことは甚だリスキー。
 そもそも、管理契約自体も失効しているのですから・・・。
 
 とはいえ、入居者様は住み続けています。
 賃貸経営の継続性からすると、一刻も早く相続を完了させて貰わなければなりません。
 こうした提案も、プロの業務の一つです。

上等な人間

 人間は不完全な生き物です。
 時に失敗しますし、時に間違えもします。
 
 助けることもあれば、助けられることもあります。
 自らが不完全であることを自覚すれば、人に対して寛容になれます。

 勿論、業務品質やサービス品質を上げていく使命からすると、「お互い様」と赦してばかりではいけません。 
 それでは、単なる馴れ合いでしょう。
 社員を成長させるためにも、叱責や注意喚起は必須です。

 それでも、他人の失敗や間違いを責めようとする時、一瞬思い留め、言葉を呑みこんで時間を置けば見えてきます。
 ・ 己に非は無かったか?
 ・ 己は責められる人間か?

 数年前、某ホテルチェーンのTOPが、コンプライアンス違反に関わる記者会見で、失言しました。
 案の定炎上し、改めて開いた謝罪会見では、泣きながらこうコメントしています。
 「自分を上等な人間だと思っていたことが悔しい・・・。」

 思い返せば自分も、若い頃は己の未熟さなど省みず、相手の失敗を責めてばかりの愚者でした。
 自己責任を前提にして、決して感情的には成らず、理性的に諭す。
 残りの人生は、徳の人を目指したいものです。

愚者の極み

 これまでにも何度か、類似のお話をしてきました。
 情報を社員に振った際の、事後対応についてです。

 売買でも、賃貸でも、管理でも、御紹介や御用命をお客様から、社長が直接承る機会が多々あります。
 自分が直接動くケースもありますが、該当店に振ることが殆ど。
 その後の、進捗に関する報連相の滞りが問題です。
 
 振られた側は、速やかに対応し、進捗をこまめに報告して下さい。
 何らかの理由で、進まないのだとしたら、それも含めて相談して下さい。
 
 仮に、接触の無いまま時間だけが経過する・・・
 こうした状況を知らされないまま、お客様とばったり会ったとすればどうなるでしょう。
 「お前のところは、やる気が無いのか!」と叱責される。
 いや、叱られるのならまだましで、金輪際お声がかからない可能性もあります。
 
 仮に、報告は無いけれど既に成約(他決)していた・・・
 こうした状況を知らされないまま、お客様とばったり会ったとすればどうなるでしょう。
 言葉にしないまでも、「契約してやったのに、御礼も無いのか!」と思われることは間違いありません。

 しかし、振られた部下も悪いが、振った上司(社長=自分)はもっと悪い。
 「あれどうなった?」と確認し、完了を見届けるまでが上司の仕事。
 
 そういう意味で全ては、私自身の無責任さが招いたことです。
 何よりも、こうした事案が繰り返され、再発防止に至っていないのは、紛れもなく社長の責任でしょう。 

 「賢者は歴史に学ぶ、愚者は経験に学ぶ」  ビスマルク

 経験にすら学べなければ、愚者の極みです。

振込金額40円

 今日のブログは、一見どうでもよく見えるけれど、実は大変重要な話しです。
 
 かつて、某菓子店で店長をしていた頃、本部から連絡がありました。

本部 : 前回お振込み頂いた金額なんですが・・・。

松岡 : えっ? ひょっとして間違ってました?

本部 : はい、請求書の金額に3円足りません。
     次回、請求の際に加算させて頂きますので、よろしくお願いします。

松岡 : あ、ああ、判りました・・・。

 この電話代に10円かかっているという不条理に、何とも言えない感覚を覚えました。
 正直その頃は、意識が低く、経営者にも成りきれていなかったため、
 「ポケットから出してくれても良いのに・・・。」とか、「そのくらい、まけてくれてもいいじゃん。」とか思ったりしたものです。

 時は流れて四半世紀。
 ネットバンキングの処理をしていると、振込金額40円というデジャヴな事象に出くわします。
 やはり、振込金額間違いによる差額補填です。
 
 某社に対して、現金での入金を希望したものの受け入れられなかったとのこと。
 振込手数料324円。
 処理は簡単ですが、大いに抵抗を感じました。
 
 稲盛和夫氏の「実学」に、次の著述があります。

 『一つ一つの「モノ」の動きと「伝票」処理とが明確な対応を保ってこそ、最終的にまとめられた数字が真実を表すようになる。
 どのような洗練された会計処理がなされたものであっても、この「一対一対応の原則」に基づかない経理処理が少しでもあると、
それは会社の実態を正しく反映することはできない。』

 やはり、生き神様の言葉は説得力があります。

まだorもう

 幸福か不幸かを決定づけるのは、環境や事象ではありません。
 
 水が半分だけ注がれたコップを見て、二人の男はこう考えました。
 Aさん 「まだ半分ある」
 Bさん 「もう半分しかない」

 幸不幸の分かれ目は、ポジティヴに捉えるか、ネガティヴに捉えるかだけの違いです。
 今年のゴールデンウィーク。
 我が家の長男は、中日の1日2日を有給休暇にして9連休としました。

 5月3日、家内の実家でBBQに舌鼓を打ちながら、こう呟きます。
 「もう半分終わった・・・。」
 まさに、コップに半分残った水です。

 石造りの教会の建築現場で作業する、三人の石工に「貴方たちは何故、石を運ぶのですか?」と訊ねました。
 Cさん 「そりゃあ生きるため、飯を食うためさ。 誰が好き好んで重たい石を運ぶものか。」 
 Dさん 「ここに教会を建てるためさ。」
 Eさん 「礼拝する村人が心安らぐ、そんな教会を建てているのさ。」

 使命感に目覚めているEさんは、同じ仕事をしたとしても、疲れはずっと少なくて済むでしょう。
 日々遣り甲斐に満ち、明るく快活に過ごせる筈です。

 我が社の社員も、我が愚息も、いつの日か、こうした境地に成らんことを願ってやみません。

大義なき戦争

 北朝鮮を取り巻く環境は、日に日に緊張度合いを増しています。
 
 アメリカ及び、隣接する中国、韓国、日本の要求は共通して「核の放棄」です。
 一方北朝鮮は、核保持こそが最後の防衛線と確信しています。
 両者の言い分は平行線で、決して相容れません。

 喧嘩する際の鉄則は、こちらから手を出さないことです。
 相手が先に手を出したとなれば、正当防衛も許容されます。

 アメリカの常套手段は、外堀を埋めた上で、堪え切れなくなった相手に先制攻撃させること。
 パールハーバーは、その典型です。

 また、先に手を出さずとも、相手の非人道的な行いを、錦の御旗に掲げることもあります。
 かつてのイラク戦争、そして先日のシリア空爆もそうです。
 しかし、イラクから核は発見されず、シリアは化学兵器使用を否定し続けています。
 
 大義なき戦争は、テロと何ら変わりません。

油断の語源

 4月の月次決算が出揃いました。
 良い数字が出せた時には、心が晴れやかになるものです。
 
 経営指標には様々あります。
 数字は結果に過ぎません。
 右肩上がりなのか、右肩下がりなのか・・・重要なのはトレンドです。

 今のトレンドは、過去の戦略と戦術と努力の賜物(たまもの)。
 逆に、トレンドが右肩下がりだとすれば、原因は二つ。

 1. 戦略や戦術を誤っていた
 2. 必要な努力を怠っていた

 そこに気が付いたなら、一刻も早く不振の原因を突き止め、舵を切り直さなければなりません。
 全体的には順調でも、部分・細部にフォーカスすると課題は山積。
 今期も残り3ヶ月です。
 
 瓦職人が梯子を上って屋根修理をしていた。
 弟子がもう少しで地上に着くタイミングで、親方が声をかける。
 親方 : 気を付けて下りよ
 弟子 : 何故、高い所で声をかけてくれなかったのですか?
 親方 : 本当に危ない場所なら、声掛けせずとも気を付けるだろう。

 ならば今こそ、声掛けの絶好機。

 「王が臣下に油を持たせて、一滴でもこぼしたら命を断つと命じた」

 これは、油断の語源です。

多能工化のススメ

 会社での仕事の切り分け方は様々です。
 能力軸で分けますと・・・。

 ・ 誰にでもできる仕事
 ・ 自分にしかできない仕事

 一般的に前者は難易度が低く、後者は高い。
 後者の付加価値は、報酬にも反映されますし、当事者も優越感に浸ることができます。

 平たく言えば、自分にしかできない仕事に携わる人のポジションは居心地が良い。
 従って、そのポジションを守ろうとする人もいらっしゃいます。
 誰もやりきらない中で、「助けて下さい」と請われ、「よっしゃ任しとき」と買って出れば、自己重要感は満たされるものです。

 しかしそれは、ある意味リスクであり、企業の成長を妨げる障害でもあります。
 事故、入院、退職・・・その人が居なくなると、直ちに機能不全に陥ってしまうでしょう。
 
 賃貸仲介・管理がメインの小さな不動産会社において、社長が売買担当者・・・という組織は珍しくありません。
 しかし、組織の成長性を鑑みれば、業務移管は必然です。
 社員の腕が磨かれていくことも、やり甲斐につながります。

 先日のブログは、お客様目線。
 今日のブログは、社員目線による、多能工化のススメです。

町医者から総合病院へ

 医者は、内科、外科、小児科、耳鼻科・・・とカテゴリーに分かれます。
 不動産業も同様に、分譲マンション、宅地分譲、建売住宅、賃貸仲介、売買仲介・・・と様々です。
 
 エイブルは、基本的に賃貸仲介のブランド。
 我が社の各店長も、売買についての経験や知識は万全ではありません。
 それでも、お客様から売買の御用命を頂くこともあります。

 過去、売買については門外漢ということで、グループ会社に丸投げしたり、時には折角来店されたお客様をみすみす帰してしまう場面も散見されました。
 それでは、ビジネスチャンスを逃すという意味以前に、お客様に対して失礼でしょう。

 そこで今期から、売買の会議にも出席して貰っています。
 最初は全くの未知の領域。
 しかし、会議に出席して、やり取りに耳を傾けているだけで、徐々に理解が深まっていく筈です。

 現に、大洲駅前店の滝井店長が一棟売りマンションの成約を得たり、松山南店の大野店長が中古住宅の有望情報を上げてきたりと、実態も追いついてきました。

 プロとしての知見を深めることで、町医者から専門医へ。
 更に、多角的な診療を可能とすることで、総合病院へ。
 すべてはお客様のためです。

民主主義と大衆迎合

 昨今、フィリピン、アメリカに代表される様に、「自国ファースト」を声高に叫ぶリーダーが次々と台頭。
 世間はこうした政治手法を、「ポピュリズム」(大衆迎合)と表します。
 
 先日のフランス大統領選においては、辛うじてその流れに歯止めがかかりました。
 まずもって、民主主義と大衆迎合は、似て非なるものです。

 船が難破し、20人の乗員が無人島に漂着。
 水と食糧は、3日分しかありません。
 
 人々は、「お腹がすいた」「のどが渇いた」と口々に訴えます。
 粗暴で屈強な船乗り達は、平常心を失い、今にも略奪しかねない勢いです。
 その時、一人の賢明なリーダーが、こう呼びかけました。

 「三日分の水と食料を小出しにして、一週間持たせよう。
 辛抱して待っていれば、きっと救助隊が駆けつけてくれる。」
 
 渋々リーダーの提案を受け入れたものの、男達は次なる要求を突き付けます。
 「この中に一人だけ、縁もゆかりもない異国民が混じっている。
 我々が辛抱してまで、あいつに水や食料を与えることはない。」

 貧すれば鈍する。
 厳しい状況下では、優しさや思いやりが薄まってしまうのも、人間の悲しい性(さが)です。
 再びリーダーは立ち上がりました。

 「この無人島では、自国民も異国民も無い。
 皆、平等に同じ人間だ。」 

 それこそが民主主義。
 選挙に勝利するため、世論に阿(おもね)るポピュリズムとは一線を画します。

世界最高峰の賞金

 表彰台に立つ時、必ず顔の横に立てたスキー板に「エイブル」のロゴ。
 スキージャンプ・ワールドカップで歴代最多タイの53勝、シーズン個人総合優勝4回。
 そう、日本が誇るスキージャンプの女王「高梨沙羅」選手です。

 先日、高梨選手の獲得賞金額を知り、愕然としました。
 2014~2015年は、世界二位の最高峰レベルながら374万円です。
 
 スキージャンプは、遠征費用やユニフォーム代だけでも年間500万円以上必要と言われています。
 勿論、スポンサーからの助成や、CM出演による収入があるとはいえ、人気や注目度からすると意外なほど低額です。

 同シーズン世界6位だったレジェンド葛西は1582万円と、男子と女子とでは大きな格差があります。
 スキーというジャンルの中で、賞金額の最高峰はアルペンスキー。
 トップクラスの同シーズン年間獲得賞金額は、男女共に5000万円前後です。
 
 この格差の原因を調べてみると、更に驚くべき事実に直面しました。
 「スキージャンプの選手が競技会に出場するためには国際スキー連盟に登録しなければいけません。
 しかし、このスキージャンプの選手の登録人数は、全世界で254人。
 日本人で登録されているのもたった24人しかいません。」 ネット記事より

 ちなみに、日本の不動産業従事者数は、全国で100万人超。
 市場の裾野の広さは、経済と夢と希望の大きさを示してくれています。

突き放す愛情

 落語家の桂歌丸さんが、肺炎で入院したそうです。
 常に酸素ボンベを携えて高座に臨む80歳ですから、そのニュース自体に驚きはありません。
 しかし今回は、原因が違っていました。

 通常のウイルス感染ではなく、酸素の過剰吸入が誘発する珍しいケースだった。
 「担当医にはボンベから流出する酸素は“毎分2~3リットル”と言われていた」。
 しかし、歌丸さんは息苦しさを緩和して翌日以降の寄席に備えるため、担当医の指示以上の酸素を体に取り込もうとして、流出量を毎分5リットルにしたという。
 関係者は「それが裏目に出た」と話した。
 実は人間の体は酸素が与えられすぎると、酸素が足りていると勘違いをして呼吸を休んでしまうという。
 呼吸をしないと二酸化炭素が排出されず、体内に充満する。

 まさに、「過ぎたるは及ばざるが如し」。
 
 同じく発熱は、体内のウィルスを撃退しようとする、生まれながらに備わった自然治癒力です。
 解熱剤を飲めば、一時的に熱は下がり楽になるものの、反面ウィルスの繁殖を助長し、完治を遅らせます。
 人間の身体に備わった機能は、かくも精密で素晴らしいものなのです。

 社員教育も同様。
 上司のフォローや教育は重要ですが、度を越すと、本人の能力の伸びシロにキャップ(蓋)をしてしまいます。
 「小善は大悪にも似たり。 大善は非情にも似たり。」
 
 過酷な環境下で生き延びる術として、敢えて千仭の谷に突き落とし、這い上がって来た我が子だけを育てるライオンの様に、時には突き放す深い愛情も必要でしょう。

今日から仕事モード

 今年のゴールデンウィークは、3~7日の5連休でした。
 書き入れ時の土日も返上した訳ですが、そもそもGW中に部屋探しする人はそういません。
 
 また、多い時には一日4~5件入るコールセンターへの問い合わせも、三店舗で僅か1件のみと激減。
 時に昼食もまともに摂れないことを考えれば、意義あるリフレッシュ休暇だったと思います。

 自分は4、7日出社しました。
 残務整理は勿論、この拙文を綴るのも目的の一つです。
 加えて、郵便物整理と日経新聞があります。

 日経新聞は会社ではなく、自己負担での購読。
 しかし、新聞配達よりも早く出社するため、松山の会社に届けて貰っています。
 休暇が長過ぎるとポストからはみ出してしまいますし、まとめて読まないといけなくなるため、中日で出てくる訳です。
 
 また、連休中の執筆を予定していた今秋公演の脚本は、直前に校了しました。
 昨年エントリーした作品を、大幅に見直したものです。
 死刑囚の日常を描く問題作だけに、選ばれるかどうかは判りませんが・・・。

 おかげで、残りの3日間は全休。
 1日は、家内の実家でバーベキュー。 
 1日は、大三島の姉の墓参。
 1日は、長男と温泉。
 それなりに、充実した休日を過ごしました。
 
 さて、今日から仕事モード。
 今期も残すところ3ヶ月のみ。
 どうせ頑張るなら、結果で応えたいものです。
 未来のために・・・。

偽悪よりもましな偽善

 「国境なき医師団」のボランティアに参画している、いとうせいこう氏が、ラジオエッセイで語っていました。

 「日本におけるボランティアに対する受け止め方は冷ややかで、ともすれば偽善と揶揄される。
 少なくとも、偽悪よりは良いと思うのだが・・・。」

 まったく同感です。
 仮に本質が邪悪であったとしても、善い行いをする人の方が、何もしない人よりも、遥かに世の中のために成っています。
 ましてや、人の善行にケチをつける行為は、決して褒められたものではないでしょう。

 東日本大震災等のボランティアで有名な、俳優の杉良太郎氏は、売名行為との誹りを受け、次の様に答えたと言います。
 「その通り。 偽善で売名ですよ。
 偽善のために今まで、数十億円を自腹で投じてきました。
 皆さんも是非、同じ様にされたら良い。」

 代表的な偽善として、反社会勢力が世間の目を欺くために実施する善行が挙げられます。
 某広域暴力団が、麻薬撲滅運動の旗頭を標榜したり、災害復興の炊き出しを行ったりするものです。
 勿論、額面通りには受け止められません。

 しかしこれも、「過去の悪行を省み禊(みそ)ぎしたい」という、一般人の心理と共通です。
 社会への御恩返しという意味も含めた、親切や奉仕によって、良心の呵責が少しだけ軽くなり気持ちが穏やかになる・・・。
 こうした経験は、誰しもあるでしょう。

 そもそも人間は皆、私利私欲や煩悩に支配される、自己保身の強い生き物です。
 だからこそ、時に立ち止まり、振り返り、自らの不完全さを省み、行動を改める。
 一見愚かにも見える、そうした繰り返しこそが人生そのものであり、生きる意味でもあると思います。

自転車と五月病

 「五月病」とは何か、ウィキペディアで調べてみました。

【 五月病 】
 『新人社員や大学の新入生や社会人などに見られる、新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状の総称。
 医学的な診断名としては、「適応障害」あるいは「うつ病」と診断される。
 発症に至る例としては、今春に生活環境が大きく変化した者の中で、新しい生活や環境に適応できないまま、ゴールデンウィーク中に疲れが一気に噴き出す、長い休みの影響で学校や職場への行く気を削ぐ等、ゴールデンウィーク明け頃から理由不明確な体や心の不調に陥る。』

 はっきり申し上げて、仕事は楽しいことばかりではありません。
 お客様から理不尽な要求を受けたり、上司から頭ごなしに叱られたり、同僚との人間関係に悩んだり・・・。
 ストレス満載、難行苦行の連続です。

 知識も技術も人間性も、未熟な状況では、なかなか楽しいことに巡り合えません。
 嫌になることもあるでしょう。
 辞めたくなることもあるでしょう。
 でも、それが仕事というものであり、人生そのものです。

 「石の上にも三年」。
 歯を食いしばって三年も続けると、少し知識が深まり、技術が身に付きます。
 
 自転車の補助輪を外した、子供の頃を思い出して下さい。
 転ぶ、怪我する、怖い・・・。
 練習は、嫌で嫌でたまらなかった筈です。
 ところが乗れる様になると一転、楽しく、面白く、快適であることを知り、達成感を得ます。

 自転車も仕事も人生も同じ。
 途中で諦めたら、楽しさや面白さに気付くことはできません。  

不変と普遍 : 後編

 「スイスの様な永世中立国を目指すべき」論も良く聞きます。
 しかし、スイスは準核保有国です。

 ちなみに、スイスの人口は日本の16分の1ですが、軍隊の人数は日本の自衛隊の4倍。
 日本の自衛隊、国民600人に一人に対して、スイスの軍隊は国民10人に一人です。

 きれいごとだけで、永世中立国というスタンスは維持できません。
 
 改憲についても、グローバルな視点で俯瞰すれば違った見え方をします。
 第二次世界大戦以降、先進各国の憲法改正回数は・・・。

 ドイツ = 58回
 フランス = 27回
 カナダ = 18回
 イタリア = 15回
 アメリカ = 6回
 日本 = 0回

 この様に、改憲をタブーとすることの方が寧ろおかしな話なのです。
 「憲法」と「法律」との関係は、企業における「理念」と「方針」に置き換えられます。
 確かに「憲法」や「理念」は、「普遍的」であるべきでしょう。

 「普遍的」 =  全体に広く行き渡ること。 例外なくすべてのものに あてはまること。

 ダーウィンの進化論を引き合いに出すまでもなく、環境変化に対応しなければ生き残れません。
 「普遍的」であっても「不変的」であるべきではないのです。      以上 

不変と普遍 : 前編

 昨日の憲法記念日における、安倍首相の改憲へ向けたメッセージを巡って、賛否両論が飛び交っています。

 「憲法9条の1項、2項を残しつつ、自衛隊(の存在)を(第3項として)書き込む。
これは国民的議論に値すると思います。」

 政治・思想・宗教はビジネスとは無関係ですが、連休中でもありますし、一般論の範疇で、少しだけお話しさせて頂きます。
 まずもって、改憲反対を唱える方々の主張が、余りにも稚拙であるということ。

 「日本の平和維持の前提は憲法九条である。
 安倍政権は憲法九条を変えようとしている。
 よって安倍政権は好戦国家を目指そうとしている。」

 この三段論法は、極論的であり短絡的です。
 戦後70年。
 日本は、世界屈指の経済大国に成長しました。
 しかし、置かれた状況は大きく変わっています。

 ・ 中国は南沙諸島に海洋進出し、尖閣近海を我が物顔で往来
 ・ 北朝鮮はことあるごとに日本海へ向けてミサイルを発射し、核兵器開発に注力
 ・ 同盟国であるアメリカの、世界の警察としての求心力は急速に減退

 記憶に新しいロシアのクリミア併合。
 かつての、中国によるチベット侵略・・・。

 これだけに留まらず、力(軍事)を持つ国が地図を塗り替える事実は、歴史が証明しています。
 「正義は勝つ」と信じたいものの、残念ながら国家間においては「力が正義」です。         つづく

地図に残る仕事

 先週、レイトショーで「LION ~25年目のただいま~」を観ました。

 【 あらすじ 】
 インド山間部のスラム街。
 サルーは5歳にも関わらず、文盲の母の石運びの仕事を手伝いながら、兄、妹と幸せに暮らしていた。
 ある日、仕事を求めて出かけた駅で兄とはぐれ、停車中の電車内で眠ってしまい、そのまま遠くの見知らぬ地へと運ばれ迷子になる。
 言葉も通じない見知らぬ街を一人ぼっちで彷徨い歩く内、警察の手を経て施設に保護される。
 やがてサルーは幸運にも、オーストラリアの富裕層の夫婦に養子として引き取られた。
 そして、25年が経過。
 ポッカリと人生に穴があいているような感覚を抱いてきた彼は、それを埋めるためにも本当の自分の家を捜そうと決意。
 わずかな記憶を手掛かりに、Google Earthを駆使して捜索すると……。

 このストーリーは、驚くべきことに実話です。
 主人公の数奇な運命に引き寄せられ、最初から最後まで涙が溢れ続けました。
 
 彼と同様に、Google Earthの画面上で、かつての住居を探した経験のある方はいらっしゃるでしょう。
 私は半世紀の生涯の中で、引っ越しを20回以上経験しています。

 松山に出店した際、中学時代に住んでいた40年前の住まいを訪ねました。
 残念ながら共同トイレの木造貸家は取り壊され、今は駐車場です。
 もう一つの住宅は、まだ残っています。

 我々が生業(なりわい)としている不動産業は、地図に残る仕事。
 そして、思い出を育む場所を提供する、価値ある職業でもあります。

規定の周知方法

 先日行われた松山宅建協会の総会の席で、規定の周知方法について議論がありました。
 規定は、協会のホームページを通じて周知されています。
 会員であれば、いつでもどこでも閲覧可能です。
 反対者の意見は以下の通り。

 「会員の中にはパソコンを使えない人もいる。
 パソコンを持たない人もいる。
 電子媒体での公開だけでは不充分。
 改変時には紙媒体で周知すべきだ。
 従って、この規定は無効である。」

 これに対して、顧問弁護士が明快に回答しました。

 「日本の法律をペーパーで全国民に配布することはできない。
 紙が来ていないからその法律は無効である・・・というのは詭弁。
 ホームページ上の公開だけで充分と考える。」

 反対者は、ぐうの音も出ません。
 しかし、ここに辿り着くまでに1時間以上費やし、真面目な会員の方々の意欲に水を差したのは残念です。

 さて、不動産関連の法律は適宜改変されています。
 宅建協会の重要事項説明書や契約書は、そうした法改正を受け、常に最新版更新される仕組みです。

 先述した、ホームページが閲覧できない業者の、書類の中身は大丈夫でしょうか。
 老婆心ながら・・・。

黄金月間スタート

 今日から5月。
 4月は、前月に続き全部門達成と好調を維持しています。
 社員の皆様の頑張りに、心より感謝です。
 
 第三クォーターを終え、今期も残すところ5~7月のみと成りました。
 例年、この最終コーナーを回ってからの失速が懸念されます。
 元々閑散期で、数字を作り難い時期ではありますが、それに合わせて予算設定も低いのですからいい訳はできません。

 「予算は、自らが立てた数字。
 従って、達成するのが当たり前。」
  
 5月は黄金週間からのスタート。
 第一週は無いものとして考えなければなりません。
 それでも、一ヶ月の数字を確実に達成するのが経営です。
 
 この二ヶ月の頑張りを無駄にしないために、大変重要な5月。
 三ヶ月連続達成をイメージしましょう。
 黄金月間のスタートです。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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