不思議の負けなし

 繁忙期(繁盛記)天王山の3月も今日が最終日。
 業績予測によれば、史上最高を記録した店舗、最後の一日に目標達成を賭ける店舗、対前年割れに涙を呑む店舗、悲喜交々の様相となっています。
 同じエイブルの看板を掲げ、同じ愛媛の市場で、同じ社長の元、同じ人間が取り組んだにも関わらずです。
 
 『勝ちに不思議の勝ちあり
 負けに不思議の負け無し』

 元プロ野球監督の野村克也氏の言葉として有名ですが、元々の出典は平戸藩九代藩主「松浦清山」氏です。
 勝負の世界に生きる者にとって、これほどしっくりくる言葉はないでしょう。

 確かに、さしたる理由も裏付けもなく、売上が上がることはあります。
 一方、負けた大将が「何で負けたのだろう?」と首を捻っていたとすれば、敗戦の結果以上に深刻です。

 誤解を恐れずに言えば、敗戦自体は仕方ないと思います。
 一旦撤退した上で、布陣を立て直し、改めて打って出れば良いだけです。
 しかし、負けた理由が判っていなければ、立て直す術(すべ)もありません。

 ・ 宣伝広告の媒体を間違っていた
 ・ 物件の仕入れができてなかった
 ・ ネット発信の写真が少な過ぎた
 ・ 営業マンの決定率が低過ぎた
 ・ 大家様への商品化提案が欠けていた・・・

 更に具体的に、どうすれば良かったのか?
 「何故」を何度も繰り返して深堀し、改善案にまで落とし込めれば、雪辱を期す未来への希望につながります。
 もしも首をひねったままなら、夢も希望もありません。 
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学習する組織

 弊社の店長会では、「CS報告」「クレーム報告」を冒頭の議題としています。
 これは、前職時代から同じです。
 
 「お客様満足が大切」と言いながら、会議で社長が口にするのは「売上・利益」だけというのでは、言ってることと、やってることが違う・・・その通りだからです。
 
 先日の店長会の冒頭、ある社員がご案内の際、急ブレーキを踏み、後部座席のお客様にご迷惑をおかけしたとの報告を受けました。
 皆、安全運転には務めていますが、こうした不測の事態は起こり得ます。
 問題は、起こる前の備えと、起きた後の対応でしょう。

 営業車の保険は、誰が運転しても良いように全年齢適用とし、対人・対物・同乗者も網羅しているため万全です。
 企業として、交通安全講習も行っています。

 起きた後の対応としては、御連絡が行き違いになり、気分を害された感が否めません。
 これからの課題です。
 
 次に大事なのが、再発防止・未然防止。
 そこで、「気をつけて運転する」とか「急ブレーキを踏まない」といった、心掛けは全く無意味です。
 実効性は、具体的に手・足・口が動くかどうかにかかっています。

1. お客様を御乗せする際、「万が一に備えてシートベルトをお締め下さい」と一声かける
2. 小さなお子様がいらっしゃった場合、チャイルドシートを装着するか、お客様の車と二台で行く
3. 持ち込み営業車両の加入保険は、写しを総務に提出し、規定に沿った内容かチェックする

 何れも、重要かつ有効な対策と言えるでしょう。
 一つの失敗を単に失敗で終わらせるのではなく、よりよいサービスや仕組みに昇華させるのが、真の学習する組織です。

点から線へ、線から面へ

 仕事には、「点」と「線」と「面」があります。
 例えば、「契約書に貼付する15,000円の印紙を買ってくるように」というおつかいを、部下に指示します。
 部下は颯爽と自転車で買いに行きました。

 ところが、郵便局に着いた部下から電話。
 「社長、15,000円の印紙は無いそうです。 どうしましょうか?」
 これが「点」の仕事です。

 確かに、15,000円という額面の印紙はありません。
 しかし、「契約書に貼付する」となれば、1,000円印紙15枚では無いでしょう。
 最も枚数が少なくて済む、1万円と5千円の印紙を買って帰るのが常識です。

 その印紙を、領収証と併せて買って帰り、貼付に使う水を含んだスポンジケースを差し出せれば「線」の仕事。
 金券ショップに問い合わせてコストダウンしたり、契約金額・領収金額毎に必要な印紙の種類をネットで調べて配信&掲示できるのが「面」の仕事です。

 そこまで行くと、上司も部下を信頼し、阿吽の呼吸で仕事が任せられます。
上司 : 明後日の1億2000万円の売買契約に貼付する印紙幾らだったっけ?
部下 : 6万円です。買ってきましょうか?
上司 : ああ頼むよ。

 一つひとつ指示を受けないと完結できないのが「点」の仕事。
 一つの指示を受けた際に、その目的を理解し、先読みできるのが「線」の仕事。
 更に発展して、他の人や、今後の仕事がスムーズに進む様に改善できるのが「面」の仕事。

 点から線へ、線から面へ。
 重要な心掛けです。

命を賭した機会

 社員の御親族の葬儀に行って参りました。 
 年齢的には80歳を超えた方なので、大往生と言えるかもしれません。
 
 葬儀の殆どは仏式ですが、今回は初めて神式です。
 おつとめは、住職の代わりに神主さん。
 持参の数珠は仕舞い、焼香の代わりに玉串を奉献します。

 故人の生前の立派な生き方を象徴する様に、沢山の方々がお見送りに来られていました。
 なかなか途切れない玉串奉献の列は、各々の想いを反映するものです。
   
 直接的に故人とのお付き合いはなかったものの、これまでの身内の葬儀の場面が走馬灯の様に過ります。
 一報を受け、通夜、葬儀、火葬、初七日の法要。
 手配や連絡に忙殺され、悲しみに浸る間もないのが実情です。

 葬儀となれば、県外等、遠隔地にいる親戚も帰ってきます。
 そこで、故人との思い出を語ると共に、近況を報告し合い、血の絆を再確認します。

 よくよく考えれば、こうした冠婚葬祭以外に、親戚一同が顔を合わす機会はありません。
 ある意味、故人が命を賭して、そうした機会を設けて下さるのです。

 諸行無常。
 この世は、川の水の流れの如く、同じに見えても常に変わり行くもの。 
 そして、どれだけ目を伏せ、耳を閉ざしても、抗うことができないのが運命です。

 悲哀を受け入れつつ、自らの死に様もかくありたいものだと思わされた、春の一日でした。
 合掌・・・。

刑務所に入る確率

 なかなか面白いデータを知りました。
 
 「中卒社長を標榜している松岡さんにとって、知りたくないとは思いますが・・・。
 義務教育のみ受けた人間は、大卒者に比較して、刑務所に入る確率が30倍以上高く成ります。」
 
 刑務所の入所者全体を100とした場合、中卒以下の比率は40%超。
 一方、大卒者は僅か5%しかありません。

 しかも、中卒者が全人口に占める割合は、大卒者と同じ2割程度しかありません。
 これを、人口十万人当たりで、刑務所に入る割合を導いた「入所率」に置き換えますと、
   
 ◆ 中卒 : 男=224人  女=14人
 ◆ 大卒 : 男=  7人  女= 1人

 いやはや、一切手心を加えないデータの前に、ぐうの音も出ません。
 この理由についても分析します。

 一般的に、学歴が低いということは、就職が困難あるいは就職先が限定的。
 就職できたとしても、所得レベルは総じて低い。
 実際に、中卒と大卒との年収比較では、1.7倍程度の開きがあります。
 「貧すれば鈍する」ということです。
 
 かつて、永山則夫さんという死刑囚が居ました。
 犯罪は悪いことと認識しつつも、貧困の極みにあった被告の生活背景に対し、世間からは異例とも言える同情的な声が寄せられます。
 永山さんは、読み書きもできない状況から独学で執筆活動を始め、牢獄の中で「無知の涙」を上梓しました。
 
 「最初から、つまり逮捕された時点で、私が計画的にこの事件を実行したとしたならば、世論は私に、そして私の家族の者たちへ同情などしたであろうか? 
 多分、毛頭の程も存しなかったであろう。
 『無知』、これでなければならなかったのだ。
 この『無知』であろうとする一言的表現に、すべては尽きる。」

 学歴以前に、人は学ぶべき、学ばなければならない、学ばせねばならない生き物です。

初心に帰る研修

 昨日は、八幡浜&大洲宅建協会共催の、合同研修会。
 弁護士法人「たいよう」の池本真彦弁護士を招き、「弁護士から見た不動産業者の留意点」について講義頂きました。

 私は立場上、無料相談員として、トラブルを抱えた方と対峙する機会があります。
 入れ替わり立ち替わり相談にみえられる、一般の方の声に耳を傾けますと、改めて業者としての責任を痛感させられます。

 ・ 同業他社の対応の余りの稚拙さに呆れるケース
 ・ 過去の自社の取引に照らし冷汗を禁じえないケース
 ・ 今まで経験したことのない様なレアなケース・・・

 我々は、法律によって枠組みの決められた許認可業者です。
 法律を違えたり、枠を逸脱すれば、監督官庁から処罰が課せられます。
 時に業務停止や、免許取消等、致命的なエラーとなることもあるでしょう。

 加えて、民事的には損害賠償のリスクを抱えています。
 乱暴な言い方ですが、頂いた手数料を返しただけで済むのならかすり傷です。
 過去には、巨額の損害賠償を命じられ、存亡の危機に晒された業者も枚挙に暇がありません。
 
 また、法律は常に変わるもの。 
 過去の経験や思い込みが、命取りになる可能性もあるでしょう。
 御客様養護は勿論のこと、企業防衛的の意味合いからも、 こうした研修を通じ初心に帰り、常に最新の知識を学んでいく必要があるのだと思います。

脱・お役所仕事

 黒澤明監督の「生きる」は、名作中の名作です。
 
 「市民課の課長、渡辺勘治は、仕事への情熱を失い、無気力な日々を送っていた。
 住人からの陳情書も、書類を積み上げるだけで、積極的に取り上げようとはしない。
 そんな中、体調を崩して医者にかかり、余命幾許も無い末期癌と告知される。
 自暴自棄に陥り、酒に、女に、ギャンブルにと放蕩を繰り返すものの、心は満たされず、残るのは虚しさだけ。
 心を寄せる女性の言葉に感化され、陳情を受けながら放置していた公園作りに尽力することを決意。
 苦労の末、出来上がった公園で遊ぶ子供達の姿を見ながら、世の中の役に立つ素晴らしさを知る。
 ラストシーン、雪のちらつく公園で、一人ブランコをこぐ勘治。
 『命短し、恋せよ、乙女』 ゴンドラの唄を口ずさむ、最後の命の灯火の様に・・・。」

 さて、先日、松山市にある陳情をしました。
 正直、「きっと動いてくれないんだろうな。」と高を括っていたのが本音です。

 ところが後日、「陳情の趣旨を教えて下さい。」という電話が入ります。
 そこで、こちらの言い分を御返ししました。
 「判りました。それでは現地を見させて頂いた上で、再度ご連絡差し上げます。」

 数日後、再び電話があり、
 「現地を見させて頂きました。
 専門機関および役所内でも協議した結果・・・
 - 中略 -
 ・・・という結果に成りましたのでお知らせします。」

 小まめな報・連・相、迅速な対応、意に沿った改善と回答。
 誤解を恐れずに言えば、これまでの「お役所仕事」のイメージを覆す素晴らしい仕事振りです。
 
 同時に、我が社の現場でにおいて、「果たして同等の対応ができているだろうか?」と不安になりました。
 民間の中小企業である我が社が、接客・サービスにおいて公務員に負ける様であれば、生き残れる筈がありません。

公示地価発表

 国交省から、’16 公示地価が発表されました。

 三大都市圏は過半が上昇、広島や福岡といった中枢都市はそれ以上に上昇しています。
 一方で、その他の地方は軒並みダウンという、二極化が鮮明な色分けと成りました。

 この傾向は、県内においても同じです。
 愛媛県の県都松山市中心の一部で値上げが見られるものの、全体では微減の動き。
 
 そして、弊社本社所在地である大洲市や八幡浜市は▲4.3%。
 昨年も、それ以上の下げ幅でしたので、二年で1割近く資産価値が失われたことに成ります。

 今後、中心回帰の動きは、より加速するでしょう。
 「主要産業の無い地方都市は限界集落化する」という仮説も、あながち嘘じゃない気がします。
 
 店舗展開、事業展開、投資場所の選定を行う上で、絶対に無視できないトレンドです。 

経済にも環境にも優しい

 日経新聞に、「住宅市場の未来」というタイトルの記事が連載中です。

 日本の、全住宅取引に占める新築の比率は85%(2013年)。
 一方、アメリカにおいては11%(2010年)。
 欧米先進国も、ほぼ類似した数値です。

 日本人への質問。「住宅を買うなら、新築か? 中古か?」
 この回答も73%が「新築」と答えました。

 大雑把に言えば、グローバルスタンダードなマイホームの形は、中古住宅をリフォームしながら住み換える。
 先進国の中で唯一日本だけ、新築文化が根付いている訳です。
 これには、幾つかの理由があります。

1. 戦後焼け野原からの復興や、高度成長期の粗製乱造により、住宅の耐久年数が短かった
2. 高温・多湿(白蟻・腐食)、地震多発等、日本ならではの気象条件が住宅を短命にしてきた
3. 景気浮揚のために、補助金や減税等が打ち出され、国策として新築が奨励されてきた

 その結果、高耐久な住宅が供給される近年においても、「十年で半値、二十年で価値ゼロ」といったざっくりした査定が、まことしやかな相場として継承されてきたのです。

 今後は、インスペクションの定着や、瑕疵担保保険の充実によって、価値ある住宅が適正に評価され、次第にシェアを拡げていくことになります。
 但し、新築崇拝は刷り込まれた文化ですから、国が思うより、速度は遅いかもしれません。

 何れにしても、スクラップ&ビルドに比較し、経済にも環境にも優しい中古住宅流通の活性化は、業界に課せられた大きな課題と言えるでしょう。

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有意注意の心掛け

 思い込みというのは怖いものです。

 我が社では、自分の車両を営業車として持ち込みます。
 お客様を御乗せすることも少なくありません。
 
 また、同行営業する際、社員に運転して貰うこともありますから、運転者条件は全年齢適用。
 この全年齢適用という文言がインプリントされているため、安心して長男にも車を貸与します。
 つい先日も、彼はこの車で松山に行きました。

 今月は、年に一度「通勤車両カード」の提出時期。
 ここで気付いたのです。
 ある意味、この仕組みがチェック機能を果たしたと言えるでしょう。

 同居親族は35歳以上・・・つまり家内しか対象になっていません。
 つまり、長男はこれまで、無保険状態で運転をしていました。
 事故が無かったから良いようなものの、万が一の事態を想像しただけでぞっとします。

 仕事も同じです。
 重要事項説明書、契約書、火災保険申込書・・・。
 一文字書き忘れたり、丸を付け間違えたりしただけで、一気にリスクが膨らむ恐れがあります。
 
 「有意注意」 = 目的を持って真剣に意識や神経を対象に集中させること。

 プロとして、常に忘れてはならない心掛けです。

さらば花粉症

 私が花粉症を患ったのは、中3の春からです。
 当時は花粉症という言葉もなく、周囲からは「蓄膿症」と言われる始末。
 それから毎年、酷い症状に悩まされてきました。
 
・ 夜も眠れない程の鼻詰まり
・ 目玉を取り出して洗浄したくなるような痒み
・ 何連発もして腰にまでくる、くしゃみ
・ 背骨付近やベルト跡を襲う湿疹と猛烈な痒み・・・

 病院にも通い、処方された「アレロック」は良く聞きますが、副作用として猛烈に眠くなります。
 一度、深夜0時に就寝して、目覚めたのが翌夕17時ということもありました。
 
 今春、花粉の飛散量は例年以上と言われ、戦々恐々としていたものの、不思議に症状がありません。
 少しだけ、目の痒みを感じることはありますが、例年に比べれば極々軽度。
 最初の発症から40年弱、こんなことは初めてです。

 その理由を探っていたのですが、思い当たる理由は一つだけ。
 それが「当帰」です。
 
 今年、2月初旬、県内企業人事担当者の集う「人の会」OB会が、八幡浜で開催されました。
 そこで、SRSコメンスメントの荒掘さんから、「当帰」の粉末を一パック頂いたのです。
 荒掘さんは、農家の付加価値を高めるための取り組みとして、大洲長浜で「当帰」を栽培されています。

 「ちょっと苦いが身体が喜ぶ」
 粉末状の「当帰」を、小さじ1杯程度お湯で溶き、お茶の様にして飲むだけ。
  
 花粉症に効く抗アレルギー・抗炎症だけでなく、高血圧防止、糖尿病回復、動脈硬化予防、肝臓病改善、肩こり、頭痛、冷え性等、幅広い効能があるようです。

 詳しくはwebで・・・。
 http://www.srs-commencement.co.jp/srs/index.html
 
 1パック3,000円は高いと思うかもしれませんが、1杯に使用するのはごく小量なので相当持ちます。
 なお、あくまでも個人の感想であり、効果を証明するものではありません(笑)。

遠回りこそ近道

 元日本ハムの稲葉氏が、マーリンズのイチロー選手にインタビューするニュースを観ました。

 稲葉氏が引退したのは、一昨年41歳の時。
 現役のイチローは今、42歳です。

 まず、練習光景を見ていた稲葉氏が、イチローの身体能力を「常識外」と評します。
 通算2,167安打を放った超一流アスリートの目から見ても、世界のイチローは別格なのでしょう。

 「情報が氾濫する世の中故に、その情報を取り入れて最短距離で成長したい、と願う選手も多い。」
 稲葉氏の問い掛けに対し、イチロー選手は即答しました。 

 『いや、無理だと思います。
 失敗をしないでそこには辿りつけない。
 仮に、最短距離で一定レベルに到達できたとしても、深みは出ない。
 単純に野球選手としての作品が良い物になる可能性が(僕はないと思うが)あったとしても、遠回りする事ってすごく大事。
 無駄なことって結局無駄じゃないって考え方が、僕はすごく大好き。
 勿論、今やってる事が無駄だと思ってやってるわけじゃない。
 無駄に飛びついているわけじゃないけれど、後から思うと無駄だったという事はすごく大事なこと。
 だから、合理的な考え方ってすごく嫌い。
 遠回りすることが一番近道だと信じて今もやっている。』

 実に明快。
 分野は違えどビジネスにも、そっくりそのまま当てはまります。

 弊社は創業7年目。
 今も決して、満足できるレベルにはありません。
 しかし、一見、遠回りに見える失敗の過去は、成長のための近道だったのだと確信しています。

風呂で垢を落とす

 KDDIの創設やJALの再建を成し遂げられた、京セラ名誉会長「稲盛和夫」氏が、雑誌「PRESIDENT」で次の言葉を語っています。

 「初めから高いモチベーションが保てるような仕事はありません。
 モチベーションが高まるよう、自分で努力する。」

 流石の至言です。
 但し、世の風潮からすると、モチベーションが低いのは仕事が合っていないか、会社・上司のせい、とする他責派の声が支配的。
 ここまで明快にバッサリと、「自己責任」にフォーカスできるのは、稲盛さんならではでしょう。

 自分も含め、中小企業の経営者がこんな台詞を吐こうものなら、社員から総反発をくらい、ブログやSNSは炎上します。
 やはり主張は、「何を言うか」よりも「誰が言うか」が問題です。

 情報化社会の世の中とはいえ、人間ひとりの情報量は限られています。
 短い経験や、家族や気の合う仲間の意見によって、狭い領域の中で当たり前の価値観が構築される訳です。
 善悪や是非は別として、その価値観にそぐわない意見には反発したくなるのも人情。
 社長や上司からの指示命令であれば尚更です。

 先日の中小企業家同友会例会で、「フェローシステム」の三好社長が言われていました。
 「会社の中で、社長が幾ら注意しても改まらない。
 社員が自らの意思で同友会に出てきて、同じテーブルを囲む経営者の方々の意見を聴くことで学び、成長する。」

 例え同じ内容でも、社長から言われるのと、社外の経営者から聞く言葉は意味が違います。
 表向き「はい」と返事して判ったふりをしながら、「またその話か」と心でつぶやいているかもしれません。
 それが他社の経営者の言葉であれば、客観的な意見として受け止めることができます。

 定期的に同友会に参加し、自我やこだわりを捨て、謙虚に冷静に学びの耳を傾ける。
 風呂で垢を洗い落とす様に・・・。
 それが学びです。

やるか、やらないか

 先日御紹介した三好社長率いるフェローシステムでは、「社員を幸せにする」という理念の元、感謝の溢れる社風を築くためのシステムがあると言います。

 ① 社員がデザインした「ありがとうカード」を、一人一日一枚は出しましょう・・・という制度
 ② 「ありがとうカード」のメッセージを、翌日の朝礼で発表する・・・という仕組み
 ③ 「ありがとうカード」のメッセージを打ち込み、データベース化する・・・という仕組み
 ④ 「ありがとうカード」の内容を、「会議」の中で取り上げる・・・という仕組み
 ⑤ 秀逸な「ありがとうカード」を、定期的に表彰する・・・という制度

 まさに、一気通貫です。
 最初は社長の想いを反映した「制度」に過ぎませんが、継続・徹底することで、社風となり風土となり、文化として根付きます。

 実は以前、同じ様な取り組みをしたことがあります。
 感謝する事象があった際に、全社員メールで送り共有するというものです。
 「沢山のありがとうを溢れさせたい」という、根っ子の思いは共通。
 しかし、先述の事例とは大きく違っています。

 1. 自主性に委ねるという大義名分に捉われ過ぎ、発信が自由意思であった
 2. そこから先の発展性や、評価のゴールが無いため、意味合いが薄かった
 3. 何よりも、それを定着させようとする、社長自身の意思が弱かった

 子供の頃、ドリフターズ「8時だよ全員集合」は、子供に人気の番組でした。
 ところが自分は、そのエンディングテーマで、逃げるようにトイレに立ったものです。
 「歯磨いたか?」
 加藤茶の問い掛けを受けて、親から確認されるのを恐れて・・・。

 勿論、成長するに従って重要性にも気付き、歯磨きしないと気持ち悪いと思う様に成ります。
 しかし、未熟・稚拙な頃には、良いことであっても強制されないとできません。
 
 「頭で幾ら考えても、実行に移さなければ社風は変わらない。
 実行すれば必ず、満足度は高くなり、社員は成長する。
 やるか、やらないか、そこが分岐点。」

 三好社長の教えの通り、今度は本気でやり抜く覚悟です。

変化に適応する企業

 愛媛県中小企業家同友会松山支部三月例会は、報告者インフルエンザのため急遽登壇された㈱フェローシステムの三好大助社長。
 テーマは「大好きな社員さんを守るための事業戦略とは」。

 松山工業高校卒業 → 海上自衛隊入隊 → 訪問販売営業 → 地元商社と職を転々とした後、親友を共同経営者として起業するも僅か半年で挫折。
 「会社を失い、親友を失い、手元に残ったのは借金だけ。」
 三好社長は自虐的に振り返られます。

 その後、横浜のITベンチャー企業に就職し、プログラマーという天職に巡り合うのです。
 ところが、バブル崩壊の余波を受け、事業所閉鎖。
 20余名の社員は路頭に迷います。

 「会社も社員も辛いが、一番困るのは御客様」
 クライアント大手企業から、「継承してくれれば仕事を出す」との持ちかけを受けて決断。
 声掛けした同志5名と共に、「フェローシステム」を起業します。

 安定した受注を背景とした、右肩上がりの成長に乗じて、社員の積極雇用を進め、20数名規模まで拡大。
 しかし、好事魔多しの諺通り、ここでも激震に苛まれます。
 全受注の95%を占める大手クライアントの業績悪化に伴い、仕事が激減。
 半数にも及ぶ社員の解雇を余儀なくされるのです。

 「この時が最大の危機であり、汚点であり、転機」
 
 マンモス(大物)狙いから、猪狙いへ。
 狩猟型から、農耕型へ。
 フロー型ビジネスから、ストック型ビジネスへ。

 過去の経験を踏まえ、今や幾つもの柱を持つダイバーシティ企業へと進化されています。
 その歩みはまさに、今回の報告のサブタイトルにある通りです。
 「強くなくてもいい、賢くなくてもいい、
 生き残るのは変化に適応できる企業である。」
 
 「社員を日本一幸せにする」という三好社長の熱い想いを投影した、社内の仕組み、仕掛けについては後日まとめることとします。
 波瀾万丈の経歴は他人事とも思えない部分もあり、私にとって今回のピンチヒッターは、まさにチャンスヒッターでした。
 三好社長、ありがとうございます。

売買分社化の意味

 先日upした、売買事業分社化のブログに対して、FBの友人から質問がありました。
 「分社化のメリットとデメリットは何ですか?」
 改めて考える機会を与えて頂きありがとうございます。

【 メリット 】
① 専門性が高まり、業務を掘り下げることができる
② 信賞必罰の評価がやり易い

 この評価については、結構大事なポイントだと思います。
 賃貸仲介営業の場合、一件数万円の手数料を積み上げ、月間数十万円(時には百万円以上)の成果に結実させます。
 数多く接客し、案内し、契約して、やっと作った数字を、月末たった一件の大型物件で数百万円の手数料を手にし、一気に抜き去っていくケースも少なくありません。

 賃貸契約の方が、一件当たりの難易度は低く、手離れも良い。
 売買の方が、役調や現調や重要事項説明で手間暇かかる。
 そういった事情に理解を示したとしても、数字は正直です。

 まして、地方の収益物件に全国から白羽の矢が立つバブル期には、営業マンの力量や努力を超え、高額の手数料を手にします。
 成果だけを見れば認めざるを得ないものの、匙加減によっては、賃貸の優秀な営業マンのやる気を削ぐことになるでしょう。
 特に、収益物件売買の場合、賃貸仲介営業マンの入居斡旋力や、賃貸管理担当者の日々の努力によって建物価値が上がり、オーナー様の信頼を得、売買が円滑に進められていると言えなくもありません。
 また逆に、バブルが去った後の売買営業の評価も難しいところです。
 
 加えて、売買仲介営業、デベロッパー営業、賃貸仲介営業の市場価値(年収レベル)は、差があって当然。
 景気の浮沈やリスクの多寡によって乱高下する売買系の報酬は波が荒く、ストックビジネスの賃貸系はやや低いものの安定しています。
 この言わば異業種を、同じ会社の中の同じルールで、不公平感無く評価するのは極めて難しいものです。
 分社化すれば、スッキリします。
 
【 デメリット 】
 お客様ニーズの継続性、完結性、網羅性が損なわれる。

 持論ながら、理想とする営業を、こうイメージしてきました。
 「学生時代に賃貸でお部屋探しさせて頂く。
 就職して住み換え。
 結婚して住み換え。
 やがてマイホームの相談を受け、中古住宅を買って頂く。
 親から相続した遊休土地に、アパートの建築提案を行い遂にオーナー様。
 その物件に、また新たな学生さんを受け入れる・・・。」

 例えは良くないかもしれませんが、「ゆりかごから墓場まで」これこそが営業の醍醐味でしょう。
 分社化、分業化、が進めば進むほど、こうしたトータルな提案からは遠ざかってしまいます。

変化に対応する組織

 この春、会社創業以来のドラスティックな組織改革を実施します。
 とはいえ、社員の解雇を伴う内容ではありません。
 前向きな改革により、御客様にお役立ちすると共に、成果を最大化させるためのものです。

 まず、賃貸仲介・管理と売買仲介を分離し、専業化させます。
 同じ不動産業とはいえ、各々の取り組みは全く別物です。
 総合病院はともかくとして、心療内科と整形外科を一人の先生が看るのは不自然でしょう。

 現在も松山余戸店は、売買専門店として営業していますが、更に専門性を高めた上で、建築事業の機能を付加し、「NYクリエイト」としてリニューアルします。
 建築提案や建売分譲も含めた、フレキシブルな展開にご期待下さい。

 一方、オーナー様や入居者様のニーズにお応えするため、空白エリアは埋めていかなければなりません。
 今夏を目途にして、松山西部~中心部の新店舗をOPENさせます。
 
 「強いモノが生き残るのではない。
 賢いモノが勝ち残るのでもない。
 唯一、変化に対応できるものだけが生き残る。」  ダーウィン「進化論」より
 
 市場、環境、お客様のニーズが日々変化している中、我が社もその変化を先読みしていきたいと思います。

アカウンタビリティー

 原則、企業の異動・転勤は、辞令一枚です。
 事前予告も説明も拒否権もありません。
 それでも拒否するならば、進退をかけることになります。

 金融機関の場合、2~3年毎に異動があり、引き継ぎも含め、辞令発効から一週間で赴任しなければならないようです。
 早めに告知してしまうと、現行の職場での仕事に身が入らなくなる恐れがあります。
 お金を扱う仕事だけに、不正防止の観点もあるでしょう。

 さて、大企業に比較して中小企業の場合、異動や転勤は頻繁ではありません。
 従って、社員の理解度自体も薄いものです。
 当然として受け止められる大人の組織で無い以上、アカウンタビリティー(説明責任)は上司の勤めだと思います。

 というより、企業の規模の大小に関わらず、できることなら説明責任はあるべきでしょう。
 何故、異動することになったか?
 異動先で貴方に期待すること。
 ここが上手く伝えられるかどうかで、社員のモチベーションは大きく変わります。

 何れにしても、異動・転勤といった組織変更は、戦力を最善・最強化することが狙い。
 申し渡す側も、受け取る側も、原理原則を踏まえた上で、真摯に向き合って頂きたいものです。 

人が遊ぶ=最大のコスト

 以前の会社で有った実話です。
 当初、名刺は外注していました。

 100枚ひと箱単価は、1,000~2,000円程度でしょう。 
 印刷会社にとって、それほど儲けになる仕事ではありません。
 むしろ、企業にアプローチするためのサービス商品的なものです。

 ある日、総務部から、名刺作成を内製化する改善案が出され、即採用されました。
 機械と原紙だけがコストなので、低廉に印刷できる筈。
 ところが、暫く経った後、再び総務部から、外注に切り替える改善案が出されます。
 内容はと言うと・・・。

 『総務の人員が、各部門から発注を受けて印刷する時間と発送作業を行う時間とを人件費に換算すると、100枚当たりの単価は外注費を上回ってしまう。
 外注にすれば、印刷会社が直接発注を受け、直接発送してくれるため安上がりになる。』

 一見、ごもっともな意見。
 しかし、ここに大きな落とし穴があります。

 名刺発注をアウトソーシングすることによって、総務部員の残業時間が少なくなって、人件費コストが下がる。
 もしくは、空いた時間を全社員営業に費やすことによって受注が増え、今まで以上に生産性が上がる。
 このように、「その後の穴」が埋められれば大いに結構です。

 ところが、「その後の穴」が空いたまま、総務部員がぶらぶらされたのでは堪りません。
 システム導入時も、同じ観点が要ります。
 高速入力=楽々入力
 それによって人が減員できるか、もしくはそれ以外の生産性を高められるか。

 人が遊ぶ=最大のコストです。

決算=家計

 全社朝礼を実施しました。
 毎月第2金曜日、月次決算の整うタイミングで実施します。
 
 我が社では創業以来、売上は勿論、人件費や交際費に至るまで、決算書は全社員に全て開示してきました。
 一般的に決算書は、社員にとって最も縁遠い存在です。
 羅列されている数字を見ただけで、拒絶反応を示す方もいらっしゃるでしょう。
 自分も昔はそうでした。

 しかし、実は決算書ほど社員の方々に身近なものはありません。
 日常業務の中で、店舗をパトロールしたり、様々な報連相を受けますが、そうした活動が決算書には集約されています。

 売上は給料です。
 もう少し贅沢したければ、会社で実績を残して昇給を勝ち取れば良いでしょう。
 
 販管費は家計の出費です。
 家賃、電気代、携帯電話通信料、車のローン、ガソリン代、水道代・・・。
 
 支出が収入を上回ってしまうと、赤字になってしまいます。
 何とか収入の範囲内で賄っていたつもりでも、誰かが病気をしたり、車検が来ると、蓄えを吐き出さなければなりません。
 
 家計の改善には、収入を増やすのがてっとり早い手段。
 専業主婦の奥さんが、パートを探します。

 次に、「家賃が高過ぎるので、少し安いところへ引っ越そうか?」「エイブルにでも行ってみようか?」と考える。
 普通車も軽に買い替えて、お父さんのお小遣いも減らして・・・。
 「いやいやそれは困るので、やっぱりもっと給料を貰える様に、仕事を頑張ろう。」となったりします。

 会社でも、各店でも、同じ。
 決算書の数字を見て、家計に置き換えることができれば、貴方も経営者の一員です。

到来しない、またの機会

 月曜日は、中学時代の同級生4名の半年に一度の会食。
 火曜日は、小学時代の同級生9名の月に一度の会食。
 今週は、連日ミニ同窓会でした。

 地元で居るので、「いつでも思いつけば会える」。
 しかし、実際にはどうかというと、滅多に会食の機会など訪れないものです。
 一方、県外の友が何年振りかで帰省する場合、何としてでも都合を合わせようとします。
 そういう意味では、近くて遠いのが地元の関係だったりします。
 
 たまに街で会って、「久し振り!また飲みに行こう!」 「判った!また電話するわ!」。
 ところが、この「また」は一向に到来しません。
 寧ろ、そもそも飲みに行く気など更々無くて、単なる社交辞令だったりします。

 思えば、同級生ほど気の置けない人脈はないでしょう。
 出世しようと降格しようと、繁盛しようと衰退しようと、健康であろうと不健康であろうと・・・。
 社会的な地位や、経済状況や、世間体に関係なく、親身に話を聞けたり、軽口を叩けます。
 
 縁は「わざわざ」つなごうとして、行動を起こさなければつなげないものです。

一切れのパン

 戦時下、逃亡生活を余儀なくされる一人の男。
 食べることもままならず、毎日ひどい飢えに苦しんでいた。
 その道中、偶然出会った旅人から、ハンカチに包まれた一切れのパンを手渡される。
 感謝の言葉を述べる男に、旅人はこう言った。

 「貴方に一つだけ忠告しておきます。
 そのパンは直ぐに食べず、できるだけ長く保存するようになさい。
 パン一切れでも、持っていると思うと、とても我慢強くなれるものです。
 まだこの先、あなたはどこで食べ物にありつけるか分らない。
 パンは、ハンカチに包んだまま、決して開けてはいけません。
 その方が、食べようという誘惑に駆られなくてすむ。
 私も今まで、そうやって持って来ました。」

 それから先も、幾多の困難に見舞われる。
 男は、何度も「もはやこれまで」と観念し、ポケットの中のパンを取り出した。
 しかし、その度に旅人の忠告が甦る。

 「いや、このパンを食べてはならない。
 今はこの一切れのパンだけが、俺に力を与えてくれる。
 立ち上がって歩き出さなければならない。」

 長い月日を経て、男は遂に旅を終え、自宅に帰り着く。
 歓喜する家族。
 「これが、自分を救ってくれたんだ。」
 そうやって、妻へと差し出したハンカチ包みの中から、一かけらの木片が転がり落ちた。

リターン100%以上

 雄新中学3年4組、昭和52年卒業。
 在学当時、特段仲が良かった訳でもない男女4名の同級生が、大学准教授の帰省に合わせて年二回顔を合わせる。
 そんなミニ同窓会が、卒業後38年間も続いています。

 今回は、准教授のご家族も一緒でした。
 研究者夫妻ということで、時の話題である、STAP細胞問題に及びます。

 ・ 身成りや化粧や研究室の壁紙にまでこだわる小保方さんのスタイルは、研究者の実態からすると違和感がある
  (一般的には、研究に没頭しているので、研究以外の部分にはあまり気が回らない)
 ・ 真実は判らないが、少なくとも小保方さんの言動はひどく稚拙で、周囲から担がれ、本人も舞い上がっていたようだ
 ・ 細胞学の分野の権威であった笹井教授の自殺は、世界的な損失
 ・ エースであった笹井教授にとって、山中教授のips細胞によるノーベル賞受賞は、焦りを呼ぶことになったのかもしれない 
 ・ 潤沢な予算に恵まれた理科学研究所は、研究者達にとってパラダイス
 ・ あの事件によって、大幅な予算縮小を余儀なくされたため、行き場を失った研究者が沢山いる・・・

 この事件だけに限らず、大学院を出て研究職に就いた選りすぐりのエリートが、数十年に渡って研究を続けながらも報われず、進路を見失い、精神的にスポイルされるケースは枚挙に暇が無いとか。
 道が閉ざされ、前に進むことも、後ろに引き返すこともできず、今まで積み上げてきたことに虚しさを覚えると共に自己重要感が損なわれる。
 世間から必要とされてないかもしれないという疑念に悩む・・・これほど辛いことはありません。
 つくづく、研究者の道は茨(いばら)です。

 前にも書きましたが、それに比べればビジネスの世界は楽なものです。
 基本的に、努力のリターンは100%以上。
 犯罪にさえ手を染め無ければ、逆境も先々の人生を歩む上での肥やしに成り得ます。

 例え今は数字が上がらなくても、評価が低かろうとも、一念発起して目の前のお客様に誠心誠意尽くすとしましょう。
 「〇〇さんのお陰で、理想のマイホームと出会えました。
 次に部屋探しする際も、〇〇さんにお願いします。」
 
 こうしたお役立ちへの感謝の声を頂ければ、自からの存在価値や存在意義を確認することができます。
 そして、そうした裾野の広さが、確実に人生を拓いてくれます。

雄弁な語り部

 営業であれば、一度は考えたことがあるでしょう。
 「数字の無い国に行きたい。」

 売上、経費、利益
 目標、対前年、対予算
 反響来店率、来店成約率・・・

 常に、様々な角度から掘り下げられ、数字に追いかけられるのが営業の宿命。
 数字が良ければ称賛され、悪ければ叱責されます。

 原則、数字だけを見て叱責することはありません。
 結果管理をしてもしょうがないからです。 

 「売上を伸ばせ!」 
 「利益を上げろ!」

 こうした言葉は、会社都合のプロダクトアウトに聞こえてしまうもの。
 しかし、少し見方を変えれば、お客様目線のマーケットインに置き変わります。

 ・ 売上が伸びないとすれば、お客様から必要とされていない証し
 ・ 対前年売上が振るわないとすれば、存在価値が薄まっている証し
 
 結果に過ぎない数字は、雄弁な語り部でもあります。

結果は最善

 人事異動は組織につきもの・・・、とは言いながら実務上はとても難しいものです。
 適材適所の配置ができれば、組織の力を最大化できますが、失敗すれば以前よりも数字を落とすリスクがあります。
 
 過去の経験上、様々な失敗がありました。
 全体最適と思って配置したものの、店長との折り合いが悪く、部下が全員辞めてしまう。
 それどころか、店長も含め、誰も居なくなってしまう。

 こうなると、教育不足、フォロー不足だけに留まらず、任命責任をもクローズアップされます。
 勿論、電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも、全て社長の責任です。

 但し自分は、いかなる事態を招こうとも、判断自体の誤りとは考えません。
 上手くいかなかった結果だけをみて、批判することは簡単です。
 後出しジャンケンなら誰でも勝てます。

 判断の是非を決める要素は、その判断自体が半分。
 残りの半分は、実行後の当事者の後天的な努力です。 

 何より言えることは、常に「結果は最善」。
 例え一時的に数字を落とすことになったとしても、中長期的に見ればベクトルが合い、結束が強まり、より良い方向に向かうために必要な変化であり、そう思えるように導くのがTOPの務めです。

 単なるポジティブシンキングではなく、「結果は最善」と信じることで、過去に捉われない、前向きな精神を引き出すことができます。

広さと深さ

 エイブル本部のSVの方と会食した際、管理職の適・不適という話が出ました。
 以下は、ものの見方考え方、知識の範囲や、行動の掘り下げ方です。

① 広く、深く
② 広く、浅く
③ 狭く、深く
④ 狭く、浅く

 ④の「狭く、浅く」は、単純に未熟なだけ。
 管理職どころか、ビジネスマンとしても考えもの。
 若年なら、今後の成長に期待しますが、ベテランでこうならお手上げです。

 ①の「広く、深く」は理想に見えますが、こんなスーパーマンは部下の自主性・自立性を引き出せません。
 後継者も大変でしょう。

 ③の「狭く、深く」は、管理職というよりもスペシャリストです。
 営業や設計といった専門職を、徹底的に狭く深く掘り下げるスーパープレイヤー。
 こうした職人的な技量も組織の中では求められます。

 管理職・・・特に役員にでもなろうと思えば、②「広く、浅く」の網羅的な見方が不可欠です。
 加えて、その知識を行動に落とし込み徹底させる実行力。
 時代の変化や不測の事態にも、臨機応変に対処する適応力。
 局面局面で速やかに、かつ的確に下す判断力。
 いかなる苦境や逆境にも怯(ひる)まない胆力・・・。

 私も含めた役職者の方、これから志す方は、是非とも広い視野を身につけて参りましょう。

守破離の原則

 前職で分譲マンション販売の部長を務めていた頃、営業は自己流でした。
 営業マンは、自分以下新入社員2名を含む6名程の体制。
 殆ど素人集団です。

 やがて、販売が伸び悩み、コンサルタントの営業指導を仰ぐことになります。
 本も出版されている著名なコンサルタントを訪ねて、東京まで出向きました。

 提示された条件は、2年間で2000万円。
 高額な提示に一瞬怯(ひる)んだものの、よくよく考えれば完成在庫1戸分の投資で、販売が改善するなら安いものです。
 コンサルタントの先生は続けます。

 「月に一回講演を聞いて、営業力が上がると思ったら大間違い。
 毎週、松山まで伺います。」

 その言葉の通り、毎週来松されて、営業話法のレクチャーから、お客様のランクアップまで。
 先生というよりは寧ろ、部長の力足らずを補う、外注部長といった体(てい)です。
 こうした学びで肝心なのは、守破離の原則でしょう。

守 = 素直に耳を傾け、定着するまで忠実に実践する
破 = 訓えを元に分析し、改善・改良を加える
離 = 師の元を離れ、独自の流派を編み出す

 人間は得てして、役職や経験やプライドが邪魔をして、他人の教えに対し、素直に耳を傾けられないことがあります。
 最初に取り組まなければならない「守」をすっ飛ばし、未熟なままで「破」や「離」に行こうとするから上手くいきません。

 当時30過ぎの部長の私は、20歳前後の新入社員に混ざって、同じ研修を受け、時に恥もかきました。 
 11%だった来場決定率は、1年後28%まで急伸。
 2年後には先生の指導を卒業し、独自のマニュアルを作成しました。

 創業から7年が経過し、改めて思います。
 今こそ、原点回帰で「守」を見つめ直すべき時です。

平等と公平の違い

 地方都市もひっくるめた日本の景気回復については、野党成らずとも「実感が無い」というのが本音でしょう。
 にも関わらず、日本に人気が集中する構図は、「日本買い」というよりも、寧ろ「日本以外売り」です。
 中国の景気後退懸念、産油国の対シェール防衛的増産による原油価格暴落、欧州各国の難民流入リスク・・・。
 様々な火種を抱えた世界において、相対比較すれば、まだ日本は安定しているようです。

 しかし、日本はGDPの二倍、一千兆円を超える債務を抱えています。
 歳出と歳入とを天秤にかければ、明らかに破綻へ向けて一直線の様相です。
 
 「国債の殆どは円建てなので、いざとなればお金を印刷して解消できる」
 「借金に見合うだけの個人資産が、1400兆円もあるので大丈夫」
 時に、こうした乱暴な意見も聞こえてきます。

 ここで、肝になるのは消費税率です。
 日本の国会では、8%から10%に上げるとか上げないといった声が喧(かまびす)しく取り沙汰されているものの、先進各国と比較すれば、いかに枝葉の議論であるか判ります。
 
 社会保障が手厚いと言われるEU各国は、軒並み20%超。
 デンマーク、スウェーデン等は25%、ハンガリーに至っては27%です。

 仮にEU並の税率を課せば、プライマリーバランスは大きく改善されます。
 また、贈与税、相続税、固定資産税、所得税等々、持っている人からより多く徴収し、持たざる人への再配分をする色を濃くしていけば、単純に言えば個人資産と国家債務の天秤は吊り合う訳です。
 
 但し、そもそも累進課税で設計されている税制において、これを更に突き詰めると、いきおい社会主義国に近付きます。
 やってもやらなくても同じという風潮が助長され、勤労意欲が削がれ、生産性そのものが下がります。
  
 会社も同じでしょう。
 賞与・昇給・報償といった人参を鼻先にぶら下げ、鞭を振るうことが必ずしも良いとは思いませんが、信賞必罰の考え方を外して経営はできません。
 平等と公平は違います。

一年を棒に振る人

 経営計画の策定時期です。
 計画を立てるには、時間がかかります。
 脳から汗をかくほど、フル回転させなければなりません。

 「わざわざこの繁忙期に」と思う方も、少なからずいらっしゃるでしょう。
 しかし、リアルに着地が見えてきた、繁忙期の「今だからこそ」という解釈の方が正解です。

 中小企業の父と呼ばれた経営コンサルタント故「一倉定」氏は、経営計画について、数々の金言至言を残されています。

 『経営計画の作成時間を節約するというほど、誤った時間の活用法は無い。』

 『人と言うものは、目標があると、それに向かって努力するという不思議な動物である』
 
 『目標はその通りいかないから役に立たないのではなく、その通りいかないからこそ役に立つのである』

 『馬車で長旅をする時、目的地に予定通りに着くためには、何故遅れたかを考えても意味は無い。
 遅れをどう取り戻すか、だけを考えれば良い。』

 旅行に行く際、行き先(目標)を決めない人は居ません。
 何時の船に乗り、どこで昼食を取り、何時にホテルにチェックインするか・・・。
 タイムスケジュールを綿密に組むのは、たまの旅行を充実したものにしたいから。
 経営も同じです。

 このままでは飛行機に乗り遅れる・・・と思えば、一般道を高速道路に、徒歩をタクシーに変更したりします。
 まさに、うまくいかないからこそ、目標が役に立つのです。 
 場当たり的なやっつけ仕事で手を抜けば、一年という貴重な時間を無駄にします。

そんな方に満杯の壺

 昨日、宅建勉強の優先順位の話をしました。
 それが正論と認めつつ、「そうは言うけれど・・・」と否定的に読み進めた人もいらっしゃるでしょう。
 そんな時に、そんな方に、名著「7つの習慣」は、偉大なるヒントを与えてくれます。
 
 【 教室に現れた教授は、両手に抱える大きな壺を教壇の上に置いた。
 大きな袋から、握り拳ほどの石を取り出し、壺の中に一つずつ収めていく。
 壺の縁まで一杯に詰まった段階で、一人の学生に訊ねる。
 教授「この壺は満杯か?」
 学生「満杯です。」
 
 「そうかな?」教授は、親指の先程の砂利が詰まった袋を持ち上げ、その壺の中に移し始めた。
 時に揺らしながら、少しずつ移していくと、砂利は大きな石の空隙を埋め、壺の中に入っていく。
 再び教授は訊ねる、「この壺は満杯か?」
 「多分違うと思う」学生は答えた。

 教授は、別の袋を持ち上げ、壺の中にサラサラの砂を注いでいく。
 袋一杯の砂は、壺の中に消えていった。
 三度(みたび)教授は訊ねる、「この壺は満杯か?」
 「いえ、まだ入ります」学生は答えた。
 「その通り」教授は最後に、ペットボトルの中のミネラルウォーターを注ぎ込む・・・。 】

 この壷は、あなたにとっての一日、一週間、一ヶ月、一年を指します。
 「忙しくて時間が無い」と言うけれど、宅建の勉強にしても、読書にしても、自己啓発にしても、隙間時間を利用すれば、幾らでも時間はあると言う教えです。
 そして・・・。

 【 教授は、重い壺を持ち上げ逆さにして、密実に詰まった中身を床にばら撒き始める。
 「今度は順番を逆にして、戻してみよう」
 まず水を含んだ砂、次に砂利、最後に大きな石。
 教授は聞いた「さあ、この石は総て壺の中に納まるだろうか?」
 学生は皆、首を横に振った・・・。 】

 そう、優先順位を間違えると、重要である筈の石は二度と壺の中に納まりません。
 確かに、あなたの一日はバタバタして忙しく動いているかもしれない。
 しかし、その壷の中を埋めているのは、砂や砂利ではないでしょうか?

 あなたにとって、最も大切な大きな石は何か?
 宅建学習の4時間を大きな石に・・・まずはそこからです。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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