八日目の蝉

 永作博美さん主演、「八日目の蝉」を観ました。
 以下、ネタばれのあらすじです。

【 あらすじ 】
 女は愛人として、待望の子を授かった。
 しかし、男は堕胎を強要。
 二度と子供の産めない身体になってしまう。
 
 一方、男と正妻との間に生まれる女児。
 女児を一目見ようと家を訪ねた際、衝動的に連れ去り、4年間に及ぶ背徳の逃亡生活が始まる。
 
 流れ流れて行きついた離島での、ささやかで平和なひと時。
 そんな生活の一部を切り取った一枚の写真が、偶然にも全国紙で入選を果たし、存在は世間に知れてしまう。

 逃げ出そうとする親子の元に忍び寄る捜査の手。
 逮捕、離別、裁判、そして・・・。

 ・ 育ての親への想いを引き摺り、産みの親に対して心開くことができない娘
 ・ 失われた時間を取り戻そうとするも、思うに任せず、恨みと怒りに泣く実母
 ・ 罪を償った後も、娘と暮らした4年の日々に感謝し、命の残り火を燃やす女
 
 女の目線で描かれるこのドラマは、犯罪者=「悪」という原理原則を超越し、不条理な同情と共感に浸る。
 誰も味方できない、誰も敵対視できない。
 切ない、実に切ない作品でした。

 何日か経過しても物語の余韻が残り、ヴァーチャルとリアリティの狭間に漂う・・・。
 脚本家の末席を汚す者として、いつかはこんな影響力のある作品を、舞台で表現したいものです。
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戦わずして勝つ方法

 営業の世界には、「スーパー営業マン」という方が沢山いらっしゃいます。
 「家のドアを開けるだけで、見込み度合が匂いで判る」とか、飛び込み営業でいきなり歌を唄って申込を取るとか、浮世離れしたスペシャルな話を、書籍やセミナーで数多く学びました。

 真偽の程はともかく、一般人が真似できないやり方であれば、まったく参考には成りません。
 そんな中、大変参考になる、素晴らしい営業マンを紹介します。

■ 田中敏則さん : 積水ハウス在籍27年で受注1,000棟の伝説的営業マン
■ 中澤明子さん : 不動産売買仲介手数料年間1億円を誇るスーパー営業マン
■ ジョー・ジラードさん : 15年間で13,000台の車を売った営業の神様

 何れの方も、何冊かの本を出版されています。
 田中さんと中澤さんに関しては、一緒に食事をしたこともあります。

 この三名の共通点は、全受注が紹介であるということ。
 即ち、営業しなくても仕事が取れるのです。

 先日、「ランチェスターの法則」弱者の戦略を説きました。
 紹介は、大企業であっても簡単に真似できない差別化戦略であり、一騎討ちであり、局所戦であり、一点集中主義です。
 もっと言えば、「戦わずして勝つ」最効率な営業戦略と言えるでしょう。

 我が社がここ数年来の重点戦略として進めている「BigSmile運動」は、一人ひとりのお客様の満足を追求するもの。
 あくまでも紹介は結果に過ぎませんが、少なくともその重要性を軽んじているとすれば考えを改めて下さい。
 BigSmileは、勝ち残りの必須条件です。

叡智を集める時

 弱者が強者に打ち勝つためには・・・。
 中小企業にとって永遠のテーマを、論理的にまとめたものが、「ランチェスター戦略」です。

 敵軍 : 兵力20,000人、騎馬3,000頭、鉄砲2,000丁
 自軍 : 兵力4,000人、騎馬200頭、鉄砲100丁

 常識的に見て、上記の戦力で真っ向勝負を挑むのは無謀。
 玉砕必至です。
 しかし、歴史的にみれば弱者が強者を打ち負かした事例は、枚挙に暇がありません。

 ■ 基本 : 差別化 (長篠の戦い) K’sカフェを併設する「サークルK」 
 ■ 商品 : 一点集中 (壇ノ浦の戦い) 炊き立てご飯の弁当を提供する「ポプラ」
 ■ 地域 : 局地戦 (一ノ谷の戦い) 北海道シェア№1「セイコーマート」
 ■ 流通 : 一騎討ち (桶狭間の戦い) 後発ながらドーナツで攻勢に出た「セブンイレブン」
 ■ 戦法 : 陽動戦 (日露戦争) 
 
 判り易くするために、コンビニの事例を幾つか挙げました。
 もっとも、こうした弱者の戦略すら、通用し難い時代になってきました。
 先述の「ポプラ」は「ローソン」に、「サークルK」は「ファミリーマート」に、呑み込まれつつあるのは周知の事実です。

 ランチェスター戦略は、その名の通り、戦いに勝利するための法則。
 我々賃貸管理業も、熾烈な戦いが日々繰り広げられています。
 勝ち残るために、どう差別化し、どこに集中し、どうやって戦うべきか。
 今こそ、叡智を集める時です。

恥ずかしながら

 ビジネス雑誌「PRESIDENT」のネット版、「PRESIDENT Online」の取材を受けました。
 取材の吉田さんから、「SNSやブログで紹介下さい」と言われたので、リクエストにお応えします。

 以前も書きましたが、中小企業に舞い込む取材依頼の99%は、「取材商法」と呼ばれる「有料取材」です。
 「御社の経営に大変興味を持っています。
 つきましては芸能人の〇〇さんが、〇月○日に松山入りしますので、そこで取材させて貰えませんか?」
 
 経営者は日々悪戦苦闘しています。
 努力を積み重ねてもなかなか報われず、理解されず、常に孤独です。
 そんな状況で、囁かれる甘い言葉は蜜の味。

 少しばかり名の売れた芸能人との対談ともなれば、浮つく気持ちは判らないでもありません。
 「そうかそうか、我が社を取材に来るか。」
 こうやって客観的に見ると、実に滑稽だったりします。

 いざ取材が受けてみますと、扱い枠の大きさによって価格が設定されており、見開きカラーとかになれば数十万円請求されるのが現実です。
 そこまでいっても、取材慣れしていないものだから、「そんなものかな」と納得し、発売日には大量に買い込み、お客様にお配りしたりします。
 配られた方も、「素晴らしいですね」とか美辞麗句で褒めそやしますが、知っている人は知っています。
 そもそも、大した実績も上げてない片田舎の中小企業に、興味など持つものですか。

 いかん、いかん・・・。
 こういう猜疑心に満ちた、ネガティヴな解説は蛇足でした。

 先の吉田さんは、そうした類(たぐい)の如何(いかが)わしいアプローチではなく誠実かつ真摯に向き合って貰えるライターです。
 メールのやり取りと、インタビューと、結構な時間を費やして頂いた結果、自分の半生が総括されています。
 正直な感想は、終戦に気付かないまま、たった一人でグァムに生き、四半世紀振りに帰国を果たした横井庄一さん同様、「恥ずかしながら」といった感じですが・・・。

 お暇な方は御目通し下さい。
 http://president.jp/articles/-/17349

ジャスト・イン・タイム

 繁盛期にいつも考えることです。
 接客業は、製造業の様に、仕事の作り置きができません。
 もっとも今や、製造業であっても効率を追い求めなければならない時代です。

 かつて、カルロス・ゴーン以前の日産とトヨタの差について、アナリストはこう語っています。
 
 「 日産は生産を前提として経営する。
 売れるか否かはともかく、生産能力の許す限り作り続ける。
 結果、在庫車が積み上がり、地代家賃が膨らむ。
 在庫車を売捌くために、広告費や販促費をかける。
 値引き交渉にも応じざるを得ず、利益率が下がる。

  トヨタは営業を前提として経営する。
 売れた分だけ生産するから、原則在庫を持たない。
 在庫車を保管する地代家賃や、在庫車を捌くための販促費もかからない。」
 
 「必要なものを、必要な時に、必要なだけ生産する」、「ジャスト・イン・タイム」です。
 その分、受注が立て込めば、夜間操業や休日操業も余儀なくされます。
 社員も社内も、混乱するかもしれませんが、だからこそ健全なのです。

 繁盛期は、どの店舗もてんやわんやです。
 昼食がまともにとれないことも、休みがままならないこともあるでしょう。
 
 仮に、各店舗一人増員すれば、概ね解消される筈です。
 しかし、3ヶ月の繁盛期が終わり、閑散期に成ると一転、暇を持て余すことになります。
 
 人員は、ピーク時に合わせて雇用できるものではありません。
 この忙しさも残すところ2ヶ月足らず。
 総力で乗り切って参りましょう!

不動産テック

 数年振りに、土屋先生のお話しを拝聴しました。
 宅建協会松山地区連絡協議会の研修会です。

 土屋先生は、前職の会社で不動産ビジネスカレッジを開講していた際、全面的にサポート頂いていました。
 奇しくもお互い、当時所属していた会社が無くなり、新たな会社で代表を務めているのも、何かのご縁でしょう。

 コンサルタントとは言え、単なる評論家ではなく、確かな実務経験と、豊富な知識に裏打ちされた方です。
 パワーポイント102頁にも及ぶコンテンツ満載のセミナーは、過去から未来、都心から地方、日本から世界とグローバルな視点で精緻に描かれています。

 特に興味深かったのは、「不動産テック」の台頭です。
 
【 不動産テック 】
 不動産取引のビジネスとIT(インフォメーション・テクノロジー)をかけ算したような斬新なサービス

 「SONY不動産」や「リブセンス」の取り組みに代表されます。
 ポータルサイトを窓口に、エンドユーザーと直接結びつき、取引まで完結する仕組みが一般化してきたならば、我々仲介会社や業界団体の存在意義すら問われかねないでしょう。
 先行するアメリカのポータルサイトでは、売主が依頼していない、売る気の無い物件にすら価格が付けられており、相場が出来上がっていると言います。

 集積される情報量、BIGデータの活用・応用力、手数料の減免、お客様からの信用力、広告宣伝・・・。

 圧倒的な資金力を背景に、底引き網で洗いざらい持って行く大企業ならではのスタイルは、代々一本釣りでやってきた地場業者にとって紛れもなく脅威です。
 その流れに抗って勝ち残る、差別化のポイントは何か?
 未来へ向けて、大きなテーマを与えて頂きました。 

マイナス金利時代

 遂にマイナス金利時代に突入しました。

 通常、お金を預けたら利息がつきます。
 それが逆に、お金を預けたら減るということです。

 現状の金利は、0.001%。
 1億円預けて、1年後の利息は僅か1,000円です。
 
 1990年バブル全盛時の定期預金金利は約6%。
 一億円預ければ、年間600万円と、利息だけで充分生活していけました。

 現金を家で持っておくのも不安なので、それでも銀行に預ける人もいらっしゃるかもしれませんが少数派です。
 所有しているお金の価値が薄まるインフレの動きも受け、大多数は財産を目減りさせないよう、投資を考えます。
 
 ところが、株式は年明け以降、世界同時全面安の様相を呈していますし、金価格も一時期に比べれば随分下がりました。
 その点、賃貸マンション、賃貸アパートの一棟売りは、ある程度の利回りが期待できることと、暴落リスクが無いことから、根強い人気です。

 というよりも、市場は熱狂的な買い一色で、売り物が無い状況が続いています。
 また、貸付先の無い金融機関が、収益物件を購入する投資家を積極的に煽り、その熱狂に拍車がかかっています。
 
 バブル → リーマン → アベノミクス・・・

 景気の波と歴史は繰り返します。
 一度でもどん底を経験したら、同じ轍は踏みません。
 今、熱狂の渦中にいる投資家の殆どは、歴史を知らない世代です。

 勿論、不動産の価値は絶対で、決して紙切れには成らない手堅さはあります。
 そこを踏まえた上で、金融機関が積極的に背中押しする時こそ、一際冷静に考えたいものです。

カルテを備えましょう

 来店アンケートは、会社の財産です。
 エイブル加盟料、地代家賃、広告宣伝費、販売促進費・・・。
 これらすべて会社の経費で、お客様を呼び込むためにお金をかけているのですから当然でしょう。

 ちなみに、我が社の昨年の実績で見ますと、アンケート一枚の単価は23,000円にも成ります。
 仮に100枚のアンケートがあれば2,300,000円・・・まさに一財産です。
 
 分譲マンションや住宅販売の会社になると、見込み客名簿を狙った泥棒も出現したりします。
 前職における名簿一枚当たりの単価は、約10万円でした。
 同様に100枚のアンケートがあれば、それは1000万円の価値があります。

 これだけ高価なものであると認識すれば、ぞんざいな扱いはできない筈です。
 アンケート空欄に、自分にしか判らない様な、乱暴な殴り書きを目にすることもあります。
 担当したからといっても、個人のものではありません。
 従って、誰が見ても判るように管理するのは必然です。

 アンケートの裏面には、〇月〇日に来店、△月△日に案内、□月□日に申込・・・といった追客履歴を丁寧に書き込んであるべきでしょう。
 そうすれば、担当者が外出中であっても、休日であっても、流れが引き継げます。
 そうした記録が無ければ・・・。

1. 以前うかがったのと同じ内容を、再度お客様に聞いてしまう
2. 外出(案内中・商談中)の担当者に電話をかけて、手を止めてしまう
3. 公休の担当者に電話をかけて、迷惑をかける
4. 時には、一度御紹介して断られた物件をまた紹介してしまう・・・

 追客記録は、病院診療時のカルテと同じ役割です。
 組織力でカバーするために、正確なカルテを備えましょう。

大穴の前の小穴

 先々週の土曜日から、先日の土曜日まで13連勤。
 ・・・ですが、決して働き詰めということではありません。
 先週一週間は体調を崩し、午後から通院やら早引けやらで、まともに仕事に成らず、帳尻は合いました。
 
 喉の痛み、咳、微熱、倦怠感、下痢・・・。
 万が一に備え、病院に行ってはみたものの、インフルエンザでは無かったようです。

 但し、この感染病でないことと、高熱でないことが災いし、完治を遅くしたとも言えます。
 感染病・高熱であれば、自宅で安静にして、無理な出社は控えたでしょう。

 特に我が社の場合、印鑑は自分が預かり、ネットバンキングは自分以外操作できません。
 迷惑をかけないように、ちょっとだけ顔を出す。
 ちょっとだけといっても、通勤往復に二時間かかるため、半日は仕事。
 これで引っ張ってしまいました。

 休日や時間外に関わらず、求められる時に出社するのは管理職の務め。
 いや我が社では管理職に限らず、御客様とのアポや業務締切や店舗のシフトに合わせ、フレキシブルに出勤調整して頂くことを奨励しています。
 暇な時に営業マンが何人も重なり、忙しい時に手薄になるのはナンセンス。
 公休だったので締切に間に合いませんでした・・・というのも論外です。

 先述した体調管理も同様。
 「ちょっとおかしいな」と感じたら、すぐに病院に行く。
 無理して悪化させるのではなく、早めに身体を休める。
 
 大穴を空ける前に、小穴で留める心掛けが必要です。
 公休前日夜に体調を崩し、公休明けに回復を理想とする私は、一年前の正月休みはずっと寝込んでいました(笑)。

 もっとも、それに先んじて体調を崩さない健康管理が肝要。
 大いに反省しています。

ステイタス管理

 不動産媒介には三通りの契約方法があります。

1. 一般媒介契約
  ※ その名の通り、一般的な媒介契約

2. 専任媒介契約
  ※ 業者は一社のみで他社には頼めない媒介契約

3. 専属専任媒介契約
  ※ 他社に頼めないだけでなく、自己発見も認めない媒介契約

 売れ筋の魅力的な物件の場合、専任もしくは専属専任を交わしていれば、売買成立時に少なくとも、売主側の手数料を確保できますし、あわよくば売買双方から頂ける可能性も高まります。
 
 協会では、手数料の最大化を狙った情報の出し惜しみを防止するため、指定流通機構への登録を義務付けています。
 ところが、登録情報を見た業者からの問い合わせに対しては、「商談中です」といった方便を使い断り、一般のお客様からの問い合わせには応じる、悪質な二枚舌の事例が後を絶ちません。
 早期に捌きたい筈の売主様の意向を無視する、信用を逆手にとった背信行為です。

 そこで今年から、「ステイタス管理」が導入されました。
 これは、業者だけでなく売主様からも、物件の動きが見えるシステムです。

① 公開中
② 書面による申込あり
③ 売主都合で公開停止中

 万が一、売主様の承知しないところで、②③がステイタス表示されていれば、媒介業者の契約違反が露見します。
 性悪説で管理されるのは情けない限りですが、こうした取り組みにより、少しでも業界が浄化されていけば幸いです。

下駄を履くまで

 一棟売りの収益物件に対する引き合いが高まり、バブル的な状況に陥っていることは、何度か拙文でも取り上げてきました。
 ここ2~3年、我が社だけでもある程度の取引をまとめています。

 決まれば一撃数百万円という、魅力的な取引です。
 反面、関係者の裾野が広く、事前の根回しには、かなり力が要ります。

 ① 売主
 ② 売主側仲介会社
 ③ 売主側抵当抹消金融機関
 ④ 売主側管理業者 
 ⑤ 買主
 ⑥ 買主側仲介会社
 ⑦ 買主側融資先金融機関
 ⑧ 買主側管理業者
 ⑨ 司法書士

 更に、俗に「あんこ」と言われる、買主側仲介業者と売主側仲介業者の間に業者が入ることや、②④⑥⑧が全て同一業者の場合もあります。

 過去には、契約直前で融資が不調に終わったケース、売買何れかがキャンセルを申し出たケース、抵当抹消が間に合わないと金融機関にごねられたケース・・・そうしたイレギュラーもありました。

 本来、「買受申込」→「売渡承諾」で売買双方の意思が整い、契約は成立しています。
 しかし、「売買契約」が未締結な状態であれば、どれだけ下打ち合わせができていたとしても安心できません。
 逆に「売買契約」締結後であれば、契約を違える際、違約金の対象になります。

 下駄を履くまで判らないと言われますが、少なくとも契約を見届けるまで、最終的には決済を見届けて手数料を手にするまで、何が起こるか分からないのが不動産取引の妙味。
 プロセスが困難であればあるほど、成就した際の喜びもひとしおです。

社会的ステイタス

 欧米に比較して、不動産業の社会的ステイタスが低い理由を考えてみました。
 日本人は原則、単一民族、単一言語で、侵略されたことがありません。
 この表現は、誤解を招くこともあるようですが、揚げ足取り的な批判は御容赦下さい。

 それが故、取引の慣習も含め、「言わずとも判る」「阿吽の呼吸」といった言葉で表現される信用取引を前提に、解釈の良心に委ねる部分が少なからずあります。
 また、宗教感も独特で、初詣は神社でもお寺でもOK。
 地鎮祭は神式、葬式は仏式。
 クリスマスにはケーキを食べてキリストの生誕を祝う・・・。

 ある意味、節操の無い宗教感は、異なる宗教や宗派を徒(いたずら)に否定せず、寛容に受け入れられるという意味において、日本独自の文化と言えるでしょう。
 
 しかし、日本の常識は必ずしもグローバルには通用しません。
 特にアメリカは、多国籍な移民が流入し、多彩な言語が飛び交います。
 従って、「まさか、こんな風には受け取らないだろう」と日本人が考えることは、全て条文に書き、雁字搦めにしておかなければならないのです。
 
 あらゆる事態を想定し、法律的な解釈を織り交ぜ、契約を完了させるのはスペシャリストならではの特殊能力。
 だからこそ、欧米の不動産業者は、世間の信用を集め、社会的地位が確立されています。
 
 一方、日本では、脆弱な知識しか持たない悪意の業者が、信用取引を隠れ蓑にして蔓延ってきました。
 ピークはバブル期でしたが、今も根絶した訳ではありません。
 残念ながら今後、契約行為が欧米化する傾向は否めないでしょう。
   
 ある意味、日本人としての誇りを捨てる嘆かわしい事態ですが、まやかしの業者が淘汰される絶好の機会でもあります。

探し物は何ですか

 一説によると、人は年間150時間「探し物」をしているそうです。
 かつて、井上陽水は唄いました。
 
 ♪ 探し物は何ですか?
 見つけ難い物ですか?
 カバンの中も机の中も探したけれど見つからないのに
 まだまだ探す気ですか? ♪

 そう、正にこの歌詞の通りの日常を過ごしています。
 先日、本部の方々がロッカーを買うということに成りました。

 以前は、「何でも売ります」で不揃いな中古を探してくるか、新品だとすれば最安値の3段カラーBOXをネット通販で発注し、ドライバー片手に腱鞘炎になるほどネジを回して組み立てたものですが、今やアスクルのスチールロッカーを頼めるまでになりました。
 余談はともかくとして・・・。

 そのスチールロッカー、私の分も買って頂きました。
 いつも「取りあえず」と手近な場所に積み上げ、クリアファイルに挟んでは積み上げ、時にその書類の山が崩れ落ちんとする様を見守ってきた社員の皆様の、堪忍袋の緒が遂に切れ、「大概にせよ!」と叱責されたものと受け止めています。
 一つの書類を探す際、書類の上から順番にひっくり返し、多大な時間を費やした揚句、見つからないことも珍しくありません。

 探すのを止めた時、みつかることも良くある話で♪

 本当に、おっしゃる通りです。
 さて「整理整頓」とは?

 整理 = 要らないものを捨てる
 整頓 = 要るものを取り出し易くする

 かなりの書類を捨て、かなりの枚数を裏紙に回し、かなりの数のファイルにテプラでタイトルをつけました。
 結果、ロッカーは買い足さなくても良かったのではと思える程の空間が・・・。
 整理整頓は、時間とお金の節約になるようです。

解錠厳禁の原則

 先日、「鍵を忘れて会社に入れないので物件の鍵を貸して欲しい。」と、入居法人社員の方が来店されました。
 明らかに顔馴染みの方で、鍵庫に鍵はありましたが、丁重に御断りしています。

 管理会社として、契約済みの部屋の鍵は貸すべきではありません。
 勿論、開けてさしあげるのも厳禁です。
 可能性と理由を、幾つか挙げてみましょう。

1. 社員を名乗っているが、本当は社員ではないかもしれない
2. 以前は社員であったものの、前日付けで解雇・退職しているかもしれない
3. 鍵を無くし、会社に言いたくないので、管理会社から借りてコピーするつもりかもしれない

 仮にそうならば、鍵の貸し出しが事件の引き鉄と成ってしまいます。
 常識的に考えれば疑問が残ります。
 会社の鍵をどこに忘れたのか? 自宅なら取りに帰れる筈です。

 以前、南店の上階に入居されているテナント従業員の方が来店され、次の様なやり取りがありました。

社員 「家に鍵を忘れてしまった。10時開店したいので鍵を貸して欲しい。」
松岡 「社員であることは承知していますが、管理業務上簡単には御貸しできない。
   まず免許証の写しを頂いた上で、契約者である経営者の方に電話で確認したい。」

 更に、これも以前の話ですが、「職場に鍵を忘れたので開けてくれ。」と松山南店の店長が夜中に呼び出されました。
 この時、夜間出張費の問題がクローズアップされましたが、よくよく考えれば、解錠したこと自体が問題です。
 例えば・・・。

1. 夫婦の二人は既に別れていて、今や他人かもしれない
2. 夫婦だけれど、DVに悩まされていて、鍵を取り上げ、別居中かもしれない

 この場合も、解錠が事件に結びつく可能性がありますし、管理会社の責任は免れないでしょう。
 何れにしても、会社の鍵を貸し出したり、現場で開錠することは、安易に行ってはいけません。
 例えそれが、事件や事故に際したとしても、基本的には保証人や警察官立ち会いでないと解錠は厳禁です。

異常値を見抜く眼力

 松山市は例年、降雨量が少ないと、水不足に陥ります。
 平成6年は未曾有の渇水で、長期間に渡って断水を余儀なくされました。
 節水を喚起する意味合いから、水道料は、沢山使えば使うほど割高になるように設計されています。

 1~10㎥ = 38円/㎥
 11~20㎥ = 159円/㎥
 20~30㎥ = 237円/㎥

 集合住宅の場合、入居数が変動します。
 一戸当たりの水道料を少なく抑えるには、戸数が多い方が有利です。

 反面、一戸毎基本料金771円がかかるため、必ずしも多ければ良い訳でもありません。 
 従って、水道料を適正に処理するためには、入居者の出入りに応じ、戸数変更手続きが必要です。
 
 過去、我が社にリプレイスされた某物件は、他社がこの手続きを怠り、年間数十万円もの損失を計上していました。
 これ以外にも、逆ザヤとなる要素は幾つかあります。
 特に、途中から下水道につなぎ込んだ場合、水道料+下水道使用料で約二倍になる点が見落とされがちです。

1. 浄化槽から下水道に代わったにも関わらず、子メーター検針入居者請求の計算式が以前のまま
2. 下水道につないだにも関わらず、定額(使い放題)料金が以前のまま
3. 単身二戸の壁を打ち抜き、ファミリー物件にして、戸数が半分になったにも関わらず戸数変更されてない
4. 現状は50%程度の稼働率しかないにも関わらず、申請は満室のまま
5. 下水道のファミリー物件であるにも関わらず、定額3,500円使い放題
6. 前回に比べて水道料が跳ね上がったので調査すると、工事の際のトイレの水が流しっぱなしだった・・・ 

 それぞれ実際に、過去あったケースです。
 月々のトレンドを注視し、明らかな異常値があれば、その原因を追求する。
 その異常値を、敏感に見抜くことのできる人材であって欲しいと思います。

使命は健康寿命

 今回のシニア塾は、株式会社スポフィット井上社長の発表でした。
 表題は「これからの高齢者 使命は健康寿命」。

 今更申し上げるまでもなく、日本は長寿国です。
 終戦直後、日本人の平均寿命は約50歳。
 それから70年の歳月が過ぎ、食糧事情の改善と医療技術の進歩によって、飛躍的に延びました。

 男性 = 約80歳
 女性 = 約86歳

 寿命が延びるのは喜ばしいことです。
 とはいえ、必ずしも長ければ良い訳ではないでしょう。
 以下は、健康寿命です。

 男性 = 71歳(差 9年)
 女性 = 74歳(差12年)

 即ち、括弧書きした差異は、入院・通院をしたり、介護・看護といった、何らかの補助を必要とする期間です。
 その間、本人も苦しみますが、家族の負担も尋常ではありません。

 勿論、特定の疾患による、不可避な闘病もあるでしょう。
 しかし、要支援、要介護となる要因の第一位は、腰とか膝とかの不調を訴える運動器系障害です。
 そして、その運動器系障害は、努力によって、かなりの部分は防ぎ得ます。
 老化に伴って進行する、機能の衰えをゆるやかにできれば、健康な期間が延び、人生を楽しむことができるのです。

 二日間寝たきりであれば、太腿の筋肉が1%減少・・・それは通常の加齢の実に一年分に相当します。
 つまり、しんどいからと動かなくなると、加速度的に衰えが進むのです。
 健康寿命を延ばすキーワードも教えて頂きました。
 
・ テクテク (適度な運動)
・ カミカミ (規則正しい食事)
・ ニコニコ (心の健康)
・ ドキドキ・ワクワク (五感を使った感動)

 結論として、60歳になっても65歳になっても、リタイヤすることなく仕事を続けることができれば、健康寿命は延命できそうです。

御客様の笑顔

 全社会議で、繁盛店と不振店の構図を説明しました。
 我が社の店舗のことではなく、あくまでも一般論です。
 まずは、入居希望者様が、お部屋を探しに来られる。

『 繁盛店 』
 希望に叶うお部屋をマッチングして、喜んで頂き、仲介手数料を頂く。
 空室が埋まることで、経営が改善され、オーナー様も喜ぶ。
 入居率が上がることで管理料収入が増え、我が社も潤う。
 我が社が潤えば、賞与・昇給で社員に還元される。
 成長・発展することで、新しい社員を雇用することもできる。
 まさに、win-win-win-win。

『 不振店 』
 希望に沿うお部屋を紹介することができず、仲介手数料が頂けない。
 空室が埋まらず、オーナー様の経営が悪化する。
 入居率が上がらないので、管理料収入が増えない。
 あまりの体たらくに愛想を尽かし、管理解約を告げられ、収入が途絶える。
 会社の業績も低迷し、賞与支給も昇給も叶わない。
 縮小、撤退、リストラ・・・果ては倒産。
 まさに、loose-loose-loose-loose。

 企業は、営利を追求する集団であることは間違いありません。 
 しかし、その営利の源泉は、先行指標であるお客様の笑顔なのです。

絶対に譲れないもの

 本日は全社朝礼です。
 我が社の社員数は決して多くありませんが、5店6部門に分かれています。
 従って、同じ会社で働きながら、社員によっては行ったことの無い店舗があったり、入社後何ヶ月か経過してもリアルに接したことのない社員が出てきたりする訳です。
 
 松山だけでなく大洲にも店があるため、全員が集まる機会は限られています。
 年末仕事納めの日に行う大納会と、偶数月第三水曜日の店休日を充てて実施する全社会議。
 この全社会議も、繁忙期の2月は飛ばすので、年5回しかありません。

 せめて、月一回は顔を合わせ、ついでにベクトルも合わせようと始まったのが全社朝礼です。
 たかが20分ですが、されど20分。
 全社員が集い、各種表彰や月次決算報告を行うのは、大いに意義があります。

 ・ 目標達成した店長や、表彰される成績優秀者は、皆の前で賞賛されることを誇らしく思うでしょう
 ・ 成績不振の店長や、成績下位の営業マンは、忸怩たる思いで時間を過ごし、次月の雪辱を誓います

 生命保険会社の様に、過剰な競争を煽るつもりはありませんが、営業を生業(なりわい)とする限り、そこだけは不感症に成ってはいけない部分です。
 プライドを持って臨みましょう。
 プライドとは、絶対に譲れないものです。

互助の精神

 弊社には幾つかのグループ会社があります。
 同じ業務や商品を扱えるならば、当然身内のグループ会社に発注すべきでしょう。

 一方で、各店舗は社内会社の位置付けで、独立採算制を追求しています。
 社長や本部の統制を強め過ぎると、現場の自主性や自立性が損なわれるため、店舗の裁量権を最大限認めようとしてきました。

 時と場合により、「グループ外の会社を使いたい」という思いが芽生えるのは自然です。
 理由は幾つかあります。

 ・ 対応が悪い
 ・ 対応が遅い
 ・ 金額が高い・・・

 これ以外にも、業務遂行上不可欠とか、受注を貰っているクライアントだからとか、グループ外企業に発注せざるを得ないケースもあるでしょう。
 現場には現場の事情がありますから、一切イレギュラーを認めないというつもりはありません。
 但し、いかなる時も、忘れないで頂きたいのは身内意識です。

 ・ 母親が食堂を経営していたとしたら、少々まずくても食べに行きます
 ・ 大盛況でオペレーションが混乱していれば、食器を下げるのを手伝ったりします
 ・ 我が子がコンビニの店長なら、例え遠くてもそこで買いものします
 ・ 接客が悪ければ、「気を付けないとお客様がいなくなるよ」と諭します
 
 こちらが与えるだけではありません。
 
 ・ 入院した際は、御見舞に来てくれます
 ・ お使いを頼めば、買ってきてくれます
 ・ お金に困れば相談にも乗ってくれます

 困った時には相身互い。
 それもこれも身内だからこそ。
 最後の最後、頼りに成るのは身内だけです。

 さりとて、身内であることに甘え、努力を怠っては本末転倒です。
 施(ほどこ)しを受けた側は感謝し、いつか相手に御返ししようと誓う。
 施した側は決しておごることなく、温かい目で相手の成長を見守る。

 そうした互助の精神でつながっているのが、グループ会社だと思います。

コンプライアンス

 コンプライアンスはすべてに優先します。
 元プロ野球の、清原和博さんが覚醒剤取締法違反容疑で逮捕されました。
 
 昨年逮捕された飛鳥涼さん同様、週刊誌に報道され、警察からマークされていることを知りながら、それでも辞められないのが、薬物依存の恐ろしさです。
 
 PL学園時代から、桑田真澄投手と共に超高校級のKKコンビとして注目され、通算成績は、
 本塁打 525本(歴代5位) 高卒入団から13年連続20本塁打以上 
 打点 1,530打点(歴代6位)
 
 タイトルに恵まれなかったことから「無冠の帝王」と揶揄されたりもしますが、実績だけを見れば、日本を代表するスラッガーの一人であることは間違いありません。
 しかし、現役時代から使用していたのではないかという疑惑もあり、大袈裟に言えば、この事件で栄光と名誉が地に落ちました。
 過去にも、コンプライアンス上の問題で、転落したアスリートは枚挙に暇がありません。

・ ライバルを知人に襲撃させた、トーニャ・ハーディング(フィギュアスケート)
・ ブラックソックス事件(八百長)に関わった、ジョー・ジャクソン(大リーグ)
・ 元妻と友人を殺めた、O・J・シンプソン(アメリカンフットボール)
・ ドーピングで過去のタイトルを全て剝脱された、ランス・アームストロング(自転車競技)・・・

 これらの人達の人生が、全て間違っていた訳ではないでしょう。
 子供の頃から競技に打ち込み、鍛錬を重ね、アスリートとして開花したことは素晴らしいことです。
 しかし、たった一つの過ちが、それまでの努力を水泡と化し、その後の人生を狂わせました。

 一般人の人生も、会社経営も同じ。
 コンプライアンスはすべてに優先します。

期待感と心中:後編

 「その通りだと思いますよ。」
 
 H氏は深く頷きました。

 時間も無いので続けます。
 「前職の会社を退職後、起業した際、同じ轍は踏むまいと思いました。
 ・ デベロッパーには転身しない
 ・ サブリースには手を出さない
 ・ フロービジネスからストックビジネスへ・・・。

 そして、自主・自立・自燃の人を育成する。
 そのために、できるだけ強制せず、できるだけ答えを与えず。
 我慢して、辛抱して、自主的、自燃的な成長を待つ。
 
 但し、これにはとても時間がかかり、企業として求められる成長速度にそぐわない。」

 一気に話し切ったところで、もうJR八幡浜駅です。
 H氏は、一息にこう答えてくれました。

 「表向きには、自主・自立・自燃を謳(うた)わざるを得ないし、それは決して間違っていない。
 しかし、人材には生まれついて備わった天分があり、求めても、そもそもできない場合もある。
 だから、TOPとしてある程度着地点をイメージした上で、社員への期待感を7割程度に留めておくべきでしょう。
 ありがとう。 それじゃあ、また。」

 H氏は、目から鱗(うろこ)の至言を言い残して、颯爽と去っていかれました。
 社員への期待は是としても、期待感を道づれに心中することは罪。
 本当に、ありがとうございます。      完

期待感と心中:前編

 先日、「人(じん)の会」OB会が開催されました。 
 「人の会」は、元D社部長であったH氏が主宰する、県内企業人事担当者の集いです。
 今回のOB会は八幡浜で、現役を退いたH氏やT女史、まだまだ現役を自負するA氏やK氏と、河豚のコース料理に舌鼓を打ちます。

 今回、H氏にどうしても聞きたいことがありました。
 ただ、その場の空気感にそぐわず話しそびれ、JR駅に向かう車中、徐(おもむろ)に切り出した次第です。

 「前職の会社に19人目の社員として入社し、僅か15年で680人の陣容にまで拡大。
 急成長に対応するため、ベンチマークに学び、商品も営業話法も、すべからく規格化・標準化・マニュアル化せざるを得ない。
 一定のクオリティまでレベルを迅速に引き上げるには、敷かれたレールをしっかりトレースする経営が求められる。
 TOPの頭にある、中長期の事業構想や、営業戦略が当たっている内は、そうした手法が合致していた。
 
 ところが、どれだけ優秀なTOPであっても、一人の力には限界がある。
 バブル崩壊やリーマンショックの様に、過去の成功体験が通用しない局面が訪れると空回り。
 社員は皆、線路が正しい方向に向かっていると信じて全力で駆動するのだが、途中で線路が曲がりくねり、途切れてしまう。

 本来であればその時、現場の人間は自ら軌道修正し、自ら線路を敷き直さなければならない。
 しかし、規格化・標準化・マニュアル化によって育った金太郎飴人材は思考停止に陥っており、考えることすらできない。

 ・ 分譲マンション事業に傾注し過ぎた
 ・ 利益重視で手形受注のリスクを取り過ぎた
 ・ 一発逆転を狙った東京進出が裏目に出た・・・

 破綻要因は様々あるが、人材育成において、このかけ違いは大きかったと思う。」

 こんな立て板に水の話を聞いて、すっと理解頂ける方は、そう居ません。
 H氏は、その数少ない一人です。    つづく

私<公、得<徳、易<難

 私達は、日常生活でも、会社経営でも、あらゆる場面で判断・決断を迫られます。
 白のものは白だし、黒のものは黒・・・はっきり判別できるものは楽です。
 薄いグレーや、濃いグレーを見た時が問題。 
 
 例えば、「灰掛かっているけれど白」
 逆に、「真っ黒ではないけれど黒」
 或いは、「この部分に関しては一点の曇りも許されないので、完全な真っ白で無い限り黒」という着地もあるでしょう。
 
 決断には責任がついてきます。
 だから、責任を取りたくない人は、そもそも決断しません。
 三差路に立った時の、正しい決断の道筋にも、実は王道があります。

・ 私よりも公
・ 得よりも徳
・ 易よりも難

 しかし、私も含め殆どの一般庶民は、それとは真逆の判断を下してしまうもの。
 正しいものの見方と正しい判断が、正しい人生を拓きます。

壁を乗り越えよう

 経営には壁があります。
 1億の壁とか、10億の壁とか、100億の壁とか・・・。
 業種・業態や、市況・市場によって、壁の高さも厚さも変わります。

 今、我が社は、間違いなく壁に当たっています。
 しかし、それは決してネガティヴなものではありません。
 更なる成長のために、種が蒔かれただけです。

 壁の前で立ち尽くし、怯み、尻尾を巻いて逃げ出すなら、それまで。
 自らの成長のチャンスと捉え、果敢に乗り越えようとするなら、必ず未来は拓けます。

 そもそも、天は越えられない壁を与えません。
 自らが成長したからこそ、その壁を壁と認識できます。
 未熟で稚拙な内は、その壁の存在にすら気付かなかったのですから・・・。

 幸運なことに今日もまた、成長の種が蒔かれました。
 絶好のチャンスです。

クレームこそチャンス

 クレームは会社を良くするための種です。
 だから恐れてはいけないし、耳を塞いでもいけません。

 先日、あるオーナー様と、一対一でお話しする機会に恵まれました。
 敢えて社員を同席させなかったのは、本音を窺うためです。
 
 当事者がいると指摘し難いこともあるでしょう。
 言った言わないの水かけ論になる恐れもあります。

 クレームにおける、事象そのものに対する怒りは、一握りに過ぎません。
 怒りを増幅させるのは、コミュニケーション上の問題です。

 「報告がない」
 「連絡がない」
 「相談がない」
 「提案がない」
 「判ってくれない」

 今回も、相互が感じ取っている危機感に、かなりの温度差がありました。
 コミュニケーションは、不満を小出しにしてくれます。
 それを怠ると、不満はマグマの如く鬱積し、いつかどこかで噴火するでしょう。
 
 噴火してしまったとしたら・・・。 
 とりあえず、噴火が鎮まるまで待ちます。

 まずは、相手方の言い分をしっかりと聞くこと。
 非があるとすれば、しっかりとお詫びすること。
 会社としてでき得る、最大限の改善策を提案すること。
 
 最後に重要なことは、同じ過ちを繰り返さぬ様、事前にシグナルの灯る仕組みを構築することです。

DEAD OR ALIVE

 公益社団法人愛媛県宅地建物取引業協会では、BtoB取引を促進するための業者間サイト「坊ちゃん」を立ち上げています。
 以前松山には、紙ベースで情報を流通させる仕組みがありました。
 それはそれなりに意味を持つとして、このIT全盛の時代、紙ベースではいずれ時代に取り残されてしまうでしょう。

 「坊ちゃん」のメリットは幾つかあります。
1. 迅速性+正確性
 ※ 新規受託情報の登録、成立済情報の削除・・・これらがリアルタイムに反映でき、データベースの正確性が増します

2. 検索性
 ※ 希望条件を入力すれば、それに沿った物件が一覧表示されることで、作業効率が高まります  

4. 汎用性+発展性
 ※ 物件データを加工したり、一時保存した上でメール転送する等、実務的な汎用性に優れています
   法律改定、契約書式連動、ポータルサイト発信等のヴァージョンupにも、フレキシブルに対応できます

5. 経済性
 ※ 最終的には紙ベースよりも経済的になる筈です

 以上のように、「坊ちゃん」の潜在能力は、幾多の革命的恩恵をもたらします。
 但し、新しい取り組みだけに、開発途上・移行期において、産みの苦しみを味わうのは必然です。 
 一時的に、開発コストが重く圧(の)し掛かったり、紙ベースしか使えない会員の既得権益が主張されたり、システムの不具合に躓(つまづ)いたり・・・。
 
 先日の理事会でも、こうした問題が噴出し、一部の方からは「やめてしまえ」といった極論が寄せられました。
 しかし、業界の未来を冷静に考えるのであれば、既に結論は出ています。
 絶対に後戻りすべきではありません。
 「IT化を推し進めるかか?否か?」は、「生か?死か?」に等しい重大な岐路です。

営業に次なし:後編

 ノーリスクの申込は、キャンセルとなる確率が飛躍的に上がります。
 実際、このトークによって申込された御客様は、半分以上キャンセルになりました。
 
 解約に繋がり易い申込を受けたことだけをして、必ずしもダメ営業というつもりはありません。
 安易な申込によって、訴えなければならない購入のメリットや、乗り越えなければならないハードルを棚上げにしてしまったことが最大の問題なのです。

 お客様は、物件を見た瞬間のモチベーションが最高潮。
 熱病にかかったかのように、マイホームの夢が膨らむのです。
 熱し易く冷め易いのは自然な成り行き。
 一旦帰ってしまうと、その熱は急速に低下します。
 
 家族や友人に相談すれば、こう言うでしょう。
 「もう少し慎重に考えた方が良い。」 
 「他社の他の物件も見た方が良い。」
 
 悪気はありません。
 良かれと思っての親心や老婆心です。

 お客様を帰してしまったら最後、キャンセルへまっしぐら。
 だからこそ、目の前に居る時に、口説く必要があります。

 そして、突(つつ)きたくない藪を、とことん突(つつ)くのです。
 藪を突いて出てきたハードルに、正面から対峙し、御客様と一緒に越えます。
 相談者が居るとすれば、その相談者に来て貰う。
 目の前に来て貰えれば、自力で説得することもできます。

 接客は、初回がすべて。
 貴方の目の前を去った後、御客様は間違いなく他社へ行かれます。
 そして、次はありません。       完    

営業に次なし:前編

 前職で、分譲マンションの営業統括部長(この時は4~5名のチームですが・・・)を務めていた頃の話です。
 宇和島の完成物件で、土日待ち受けしていました。
 一組のお客様が来場されて、部下が案内に。
 ところが、30分もしない内に部屋から出てきます。

 「じゃあ、帰って検討します。」

 お決まりの社交辞令を残して帰ろうとする御客様。
 これを真に受けて、手応えのある見込み客と勘違いする部下。
 御客様にとって、この言葉は「検討しない」と同義語です。
 帰してしまったら最後、二度と姿を見せることはなく、電話の応答すら頂けなくなります。
 
 「ちょ、ちょ、ちょっとお待ち下さい!」

 何とかカットインして引き留め、「上司の背中を見ておけよ!」と言わんばかりに、起死回生のトークを繰り出す私。

 「御検討頂くということですが、その間に他の方がお申し込みされると、折角気に入られた部屋も無くなってしまいます。
 一週間はお部屋をキープできるので、お申込みされませんか?
 特に申込金は不要ですし、検討の末キャンセルしたとしても、違約金は発生しません。」

 リスクの無いことを強調した説明に、お客様は納得し、「それなら」と申込書にサインを頂きます。
 「部長、流石ですね」
 歯の浮く様な台詞を吐く部下。
 「いやいや、それほどでも」とあからさまに謙遜しながら、まんざらでもない私。

 確かに、あっさりと帰してしまう淡泊な部下よりも、
 最後の粘り腰をみせた上司の方が、営業的には評価できます。

 しかし、後々気付くことになります。
 上司も部下も、五十歩百歩であることに・・・。      つづく

既得権益排除の大鉈

 昨今マスコミを騒がしている「政治とカネ」の問題について、持論を述べたいと思います。
 これは、国政だけに特定しません。
 非営利法人でも、一般社団法人でも、公益社団法人でも、あらゆる組織に共通します。

 まずもって、行き過ぎた役得的な利権や利得は、組織腐敗の第一歩です。
 国会議員の平均報酬は、世界的に見ると1000万円。
 日本はというと、倍以上です。
 
 タレントに転身された元小泉チルドレンの杉村太蔵氏がかつて語った様に、一般庶民の感覚とはかけ離れています。
 政治家のお付き合いの慣習や、選挙制度の実情も含め、お金がかかり過ぎる点も問題でしょう。

 さて、自分の知る業界団体は、基本的に固定報酬ゼロ、会議等に出席した際の日当・交通費に限られます。
 それでも、本業における稼ぎの覚束無い零細業者にとってみますと、なかなか魅力的だったりします。
 
 仮に、そうした些細な経済的恩恵に魅かれる人が、議場を席捲したとしたらどうでしょう。
 業界の発展や未来のあるべき姿を論じることなど、凡(おおよ)そ期待できません。
 
 私利私欲が先行する低レベルの論議に貴重な時間が費やされることで、志と良心を持った一部の人達は嫌気がさし、徐々に距離を置くようになります。
 そうなると、益々市場や世論と逆行し、更に溝が深まってしまうのは自明の理です。

 本来は、選挙における「清き一票」が、そうした悪しき流れに歯止めをかける役割を担っています。
 しかし、最も恐れるべきは、この世論の無関心・不感症化。
 「どうせ変わらない」 「誰がやっても一緒」 
 こうなると、腐敗は止まらないでしょう。

 裏を返せば、利権や利得を排除し、「議員はボランティア」という位置付けを明確にすれば、真に志を持った人達に未来を委ねることができます。
 報酬削減、議員数削減、定年制・・・。
 痛みを伴う既得権益排除の大鉈(なた)は、いつかどこかで誰かが振るわなければなりません。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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