素晴らしき兄弟

 今日は大晦日。
 泣いても笑っても、今年も後一日限りです。

 昨日は、三重県の会社マイプレジャーの河内社長と、約十年ぶりの再会を果たしました。
 当時は変更前で、「レカムエイト」という社名だったと記憶しています。
 FBでつながっているので、それほど御無沙汰している感じはしませんが・・・。

 河内社長は根っからの営業マンです。
 営業に関するノウハウを、飽くなき探求心で追い求め、「日本一営業マン」といったキーワードを検索する内、前職時代の某上司のブログに行き当たります。

 そこからの行動力が、河内社長の真骨頂。
 すかさずその某上司宛に電話を入れ、アポを取り、飛行機で飛んで来松されました。

 その時、一緒に応対させて頂いたのが、御縁の始まりです。
 某上司が「かわうち社長」の名前を間違い、「こうち社長」と呼びかけ、河内社長が「かわうちです」と訂正する。
 この件(くだり)は、帰路につかれるまで、永遠と繰り返されたのです(笑)。

 営業のアプローチブックや、当時最新鋭のTV会議システムを使った営業研修にも興味を示され、その貪欲さに脱帽しました。
 しかもその後、社員旅行と研修を兼ね、全社員で来松されます。

 学びに来られた客人から学ぶ。
 共に切磋琢磨できる、素晴らしき兄弟です。

 平成21年1月21日、前職の会社が民事再生法申請に至った時にも、温かいエールを頂きました。
 その時の感謝は、決して忘れません。

 河内社長との再会は、今年最後にして、今年一番のニュース。
 本当にありがとうございます。
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社員に送る手紙

 今年も色々なことがありました。
 課題も問題も山積していますが、12月に開催した「感謝の集い」における、オーナー様の笑顔や、社員の皆様のおもてなしの姿に、6年間の営みと成長が集約されていた気がします。
 
 さて、いつも拙文で御紹介する日本電産という会社は、売上高一兆円、経常利益1000億円超、文字通り世界に誇る小型モーターメーカーです。
 昭和48年、自宅横の小さな町工場から、わずか4人のスタート。
 創業から20年目にして、小型モーターのシェア90%という、飛躍的な成長を遂げます。

 急伸著しいその当時、永守重信社長が講演されたビデオを、前職の会社で何十回も見ました。
 その中にある、社員教育に関する一節です。
 
 『世の中には、「褒めて育てろ」という人材育成の書籍が溢れている。
 であるにも関わらず、何故か一向に人は育たない。
 自分は逆だと思った。
 とにかく、叱って叱って、叱り飛ばす。
 叱られた言葉は消えて無くなるが、永遠残るのが手紙。
 そこで、年に一度だけ、正月には全社員に手紙を送ることにした。
 そこでは、とにかく良い点を探し、褒めて褒めて褒めちぎる。
 小学校の頃、例え通知表の成績は悪くても、「思いやりがある」とか「率先して行動した」という先生からの一言があれば、何度も何度もにやにやしながら見返すもの。
 つまり手紙には、一度褒めただけで何度も褒める効果がある。』

 便箋にして最低1枚から数枚。
 永守社長は、社員が千人規模になるまで、それを続けたそうです。
 一年後に向け、正月明けからすぐに着手し、一日2~3人のペースで書き続けたというから頭が下がります。
 それよりも何よりも、千人規模の会社の社長でありながら、一人ひとりにパーソナルな手紙を送れるほど社員に関心を持ち、現場を掌握していたことの方が素晴らしいことです。
 
 たかだか20名程度の会社の社長にできない理由はありません。
 一昨年の12月に義父が、昨年の12月に実母が、それぞれ他界し、二年間喪中で賀状を控えていましたが、今年は永守社長に倣い、全社員に手紙を書きました。
 大きなことはできません、できることから一つずつです。

年末最後の訓示

 今日は仕事納め。
 午後から大掃除、夕方から大納会です。

 振り返れば、良いことも、悪いことも、嬉しいことも、悲しいことも、色々ありました。
 諸行無常、何かあるのが人生です。 

 さて、仕事初めの4日は、各店長との個別面談を予定しています。
 忘れてはならないのは、そばを食べようが餅を食べようが、紅白歌合戦で紅組が勝とうが白組が勝とうが、数字は一ミリたりとも動きませんし、やるべきことも変わりません。
 年が明けたら、過去の負債がすべてリセットされれば良いのですが・・・。

 寧ろ、1月は稼働日が少ない分だけ、ハードルが高くなります。
 正月明けは、ロケットスタートで休暇中の遅れを取り戻します。
 それらを踏まえた上で計画して下さい。

 暴飲暴食に陥りがちな年末年始は、健康に留意しましょう。
 帰省ラッシュで車も多くなりますので、安全運転に務めて下さい。 
 くれぐれも、気を緩めて飲酒運転などせぬようお願いします。
 最後に、親孝行ができるのは生きてる間だけです。
 
 4日の仕事初めには、全員の元気な笑顔が見られることを祈念しています。
 一年間、おつかれさまでした。

不動産オークション

 今更ながら不動産の取引方法は、大きく分けて三つ。

① 相対取引 
  売却意思のある物件を仲介会社が預かり、購入意思のある方とマッチング
  宅建業者の収入源である仲介手数料を得るための、最もベーシックな取引

② 競売
  最低価格や基準価格を定め(定めない場合もある)、幅広く広告し、購入意思のある人が一定期間内に入札し、一斉に改札し、最も高い価格をつけた方が落札

③ オークション
  最低価格を定め(必ず)、幅広く広告し、購入意思のある人が一定期間内に入札するが、その入札状況や買い上がりの金額がガラス張りで開示されている

 ①の相対取引については原則、一旦価格を決めれば買い上がることはありません。
 たとえば、2000万円の中古住宅に買いが入れば、「ちょっと安過ぎたな」と思ったとしても売買は成立します。
 あくまでも原則であって、たまにイレギュラーもあります。
 特定の業者が、それを頻繁に繰り返すと、価格の信用性が無くなり、業者としての信頼も失います。

 ②の競売は、競合相手の手の内が判らないので、極端に高い金額で落札されることがあります。
 実際に、最低価格1億5000万円の物件が、蓋を開けると2億7000万円ということもありました。
 二番札が2億円だったとしたら、購入者は7000万円もの無駄金を打つ訳です。
 但し、これはあくまでも結果論に過ぎません。

 ③のオークションは、2000万円で始まったセリが、2100万円→2200万円・・・とジリジリ競り上がっていきます。
 ガラス張りで公正なやり方ですが、誰しも考えることは共通で、締め切り間際に入札が集中する傾向は否めません。
 
 業界最大手と言われるマイホームオークション(yahooオク系)を見てみると・・・。
 ・ 取引件数 6,886件(8年間)
 ・ 平均金額 1505万円
 ・ 平均物件アクセス数 1,700件
 ・ 買い上がり率 32%
 
 これは1000万円が1320万円に成った訳ではなく、3件に1件の割合で最低を上回る価格が付いたの意味。 
 裏を返せば、3件の内2件は、最低価格のまま成立したということです。
 
 業界最大手でも、取引が年1,000件未満というのは決して多くありません。
 収益物件ならともかく、土地に根差した不動産の場合、ネットオークションは馴染み難い気はします。

12月のお客様は怪しい?

 今年の業務も残すところ三日。
 本当に一年が経つのはあっという間です。
 
 例年、12月は暇な月と言われます。
 また、「12月に引っ越しする人は怪しい」という都市伝説も・・・。

 12月の押し詰まった時期に引っ越しを考えるのだから、夜逃げ的な要素もあるのでは・・・とした先入観です。
 先入観だけでなく、実際に昔は、軽トラックに荷物を積んだ家族連れがやってきて、「とにかく、どこでも良いから、すぐに住める所は無いか?」というニーズもあったやに聞いています。

 さて今年の12月は、各店ともにそこそこ反響や来店があるようです。
 勿論、夜逃げ的な御客様ではありません。

 12月だけに限らず、御客様の平準化は全国的な傾向と言えるでしょう。
 かつて賃貸仲介は、3月と4月が圧倒的な忙しさでした。
 どんな暇な店も、そこだけ大忙しになり、5月になるとパッタリ途絶える。
 「どうせ開けてても来ないから、繁盛期だけ開店しようか。」という、サテライト営業プランもあったりして・・・。

 春集中から、12ヶ月均等に平準化することは、経営的には悪いことではありません。
 但し、営業の難易度は上がります。
 
 春先のお客様は、就学・就職・転勤によって「どうしてもこの日までに引っ越ししないといけない」という必然性のある顕在客。
 決めに来ているのですから、当然に決まり易くなります。

 それに対して、「良い物件があれば」という潜在客が難しいのは当然でしょう。
 何物件紹介しても、案内しても決まらないかもしれません。
 他社にも行き、色んな物件を紹介され、目が肥えていることも予想されます。

 だからこそ、他社を出し抜く商品を仕入れる力、
 物件の良さを知り提案できる力、
 オーナー様に対して条件等を交渉できる力、が試されます。

 まあ、今更言うまでもなく、それらを包括したものが「営業力」なんですけどね。

新たなる一歩

 約一年前に御契約させて頂いたお客様の元へ、年末の挨拶を兼ねて伺いました。
 不動産処分の御相談を頂いたのが四年前。
 一部売却を経て遂に、先代から受け継がれた御店をたたむ決断をされます。

 このタイミングが絶妙でした。
 商売は、始める時よりも、仕舞う時の方が大変です。
 一年遅れていたら、思う着地はできなかったでしょう。

 物件は、間口が狭かったり、借地権が絡んだり、決して売り易い物件ではありません。
 最初に購入見込みであった御客様は、契約二日前でキャンセル。
 万事休すと思われました。

 しかし、その直後、それを欲する御客様が現れます。
 大袈裟な表現ではなく、この人を置いて他に無いというほどのマッチングです。

 紆余曲折はありましたが取引は無事完了。
 商売も、これまでの知識や技術を活かし無店舗型で継続されています。
 そしてこの度、新たなビジネスのステージのスタートラインに着かれました。

 逆風を凌ぎ、その風を味方につけ、一歩を踏み出すことができる。
 それは、勤勉に、誠実に、努力を続けてきたからこその御褒美でしょう。
 天はその人に、越えられない逆境を与えません。

たかが一言されど一言

 年賀状の準備に追われています。
 以前は、自他共に筆まめを自負していたものの、すっかり筆不精になったものです。
 昨年、一昨年は忙しさにかまけ、両面共に印刷したものを直接発送する、完全な手抜きでした。

 今年も印刷ですが、一言だけメッセージを書き添えるつもりです。
 本来は、このプロセスにこそ意味があります。

 まずは宛名を確認し、その方との関わりを思い出す。
 体調を崩されている方には、「お元気ですか」。
 暫く疎遠な方には「御無沙汰しています」。
 御世話に成った方には、「ありがとうございます」。
 
 前職の同僚には、「〇〇〇は無くなっても、教えは心に生き続けます」。
 今も尚、苦闘している方には、「人生、七転八起・・・」。
 
 たかが一言ですが、されど一言。
 縁を大切に・・・と社員に呼びかけながら、自らを省み、戒める年末のひと時です。

インスペクション

 12月21日付「日経新聞」TOP記事は、「中古住宅取引透明に」。
 こうした問題が取り沙汰され始めて、少なくとも十年は経過していますが、未だ抜本的な改善策は打ち出されていません。
 というよりも、景気テコ入れの国策として、ローン減税やエコポイント等により、新築を奨励してきたのが日本の実情です。

【 マイホーム購入の中古比率 】
 ・ 米国 89%
 ・ 英国 88%
 ・ 仏国 68%
 ・ 日本 15%

 平たく言うと・・・。
 アメリカやイギリスでマイホームを購入する10人中9人までは中古で、新築を建てる人は1人だけ。
 それが日本で中古住宅を求める人は、10人中僅か1~2人。 8~9人の大多数は新築です。
 
 高温多湿な気候や、地震が多い特性を差し引いても、この差は大き過ぎます。
 平成25年度の統計局調査によると・・・。

 総住宅数 = 6063万戸
 空き家数 = 820万戸
 
 単純計算でも7件に一件は空き家です。
 これだけ住宅が余っているのであれば、そのストックを活かさない手は無いでしょう。

 但し、幾ら余っているからといって、幹線道路から20分かけて山道を上がって行った先の限界集落にある、外に居るのと同じ位隙間風が通る築80年の家でも良い訳ではありません。
 経済合理性からも、そうした過疎化の問題とは一線を画す必要があります。
 
 これまでは、築10年で半値、築20年で評価ゼロが一般的な中古住宅査定でした。
 中古住宅の構造や品質に、専門家による一定のお墨付きが出れば、売る側も思い付き易いし、買う側も安心です。
 
 今後、住宅診断「インスペクション」の定着が最大の鍵と成ります。
 外壁材や内装材で覆われた構造部分の耐震性や、白蟻被害の実態について、責任ある正確な診断ができるか否か。
 できるとして、当然価格に転嫁されるであろう、診断費用は幾らになるのか。
 見込み違いの際の損害賠償について、損害保険会社との連携の可否。

 まだまだ課題は山積しています。

何を言う 否 誰が言う

 二話連続で見城徹さんの著書「たった一人の熱狂」を題材にしました。
 読みようでは少し、否定的に聞こえたかもしれませんが、決してそうではありません。
 思いは同じで、表現の仕方が違うだけです。

 さて、この中にもう一つ、我が意を得たりの文章がありました。

 【 「どうしても今の仕事にやり甲斐が感じられない。転職しようか。」と悩んでいる人がいる。
  君が自他共に認める無能な社員ならば、安易に転職せずに今の仕事に踏み止まった方が良い。
  自分に欠けている能力を補填しようと努力しなければ、転職したところで今より環境は悪くなるに決まっている。
  
  - 中略 -

  「どんなに苦労してでも、自分はこの仕事をやりたくてたまらない。
  好きな道なのだから、いくら苦しくても耐えられる。」

  そう言い切れる仕事でなければ、爆発的な情熱は沸かない。
  情熱がなければ、苦しかったり困難に直面した時に心が折れてしまう。
  困難にぶち当たった時に簡単にめげるようであれば、君はその仕事を本当に好きではないのだろう。 】

 転職について、悩んでいる社員に、手を変え品を変え、様々なメッセージを贈ってきました。
 しかし、大切なのは「何を言うか、ではなく、誰が言うか」。
 自分の様な、中途半端な人間の言葉に説得力は無いでしょう。
 
 これは、幻冬舎社長「見城徹」さんからのメッセージです。

たった一人の熱狂:後編

 自分も常に、「会社は営利を追求する団体」であると公言して来ました。
 また、「会社は慈善団体ではないし、ビジネスはボランティアでもない」とも思います。

 【 出版社は、「たとえ売れなくても、自分達は出版の使命として後世に残る良い本を作る」と精神論を振りかざすべきではない。
  使命感に駆られ、偽善者面をして採算度外視で売れない本を出版するのではなく、まずは売れる本を作って利益を上げるべきなのだ。
  僕は若い頃から、「これは売れなかったが良い本だ」という言い訳は一切やめようと決めてきた。 】

 まったくもって、おっしゃる通りです。
 しかし、著者の言う「理念の否定」には共感できません。
 というより、「理念」と「利益」は、必ずしも反語ではないと考えます。
 
 【 「株で儲けろ」という本が売れようと、ヘアヌード写真集が売れようと、セックスの指南本が売れようと、ベストセラーは大衆の中でくすぶる欲望の奥深くに突き刺さっている。
  大衆の欲望を鋭敏にとらえた本だからこそ、多くの読者に支持されて沢山の部数が売れるのだ。 】

 いやいや、これこそ理念そのものでしょう。

 我々の仕事に置き換えれば、「大家様にリノベーション提案する」ことで、「入居者が求める御部屋を提供する」ことができ、「入居が増えてマンションの経営が改善」されます。
 満足した入居者様から仲介手数料を頂戴し、満足した大家様から管理料を頂戴し、更なる紹介やリピートによって利益がもたらされ、経営が安定するのです。
 
 但し、金儲け主義を前面に打ち出し過ぎると、短期の利益を最大化するために顧客を騙してでも、或いは法律を違えてでも、と手段を選ばない恐れがあります。
 だからこそ、理念や方針の中で、利益を御客様の笑顔と置き換えたり、コンプライアンスの重要性を訴える訳です。

 我が社の経営方針の四番目。
 「社会から必要とされる存在価値の指標として、利益の最大化を図ります。」

 著者の言う通り、霞みを食べて生きていくことはできません。
 それでも、理念と利益は、奇麗事ではなく一体不可分、表裏一体です。     完 

たった一人の熱狂:前編

 幻冬舎「見城徹」社長の著書「たった一人の熱狂」を読了しました。

 著者は、角川書店において、時代の風雲児「角川春樹」の片腕として活躍。
 横溝正史の金田一シリーズ、森村誠一の証明シリーズ等、映画&本&音楽のブロックバスター戦略によって、業界に革命を起こした仕掛け人です。

 角川春樹が、コカイン容疑で逮捕された際、寝食を共にしてきた社長に辞任要求の弓を引く以上、会社には留まれないとして、同志5名と共に退職し、幻冬舎を立ち上げます。
 最初から倒産覚悟の、リスクを背負った起業でした。

 郷ひろみさんが、前妻と離婚した際に書き下ろした「ダディ」を出版する際、50万部という異例の初版で臨んだことも、見城氏ならではの正面突破の覚悟が伝わります。
 実際、半分が返本されれば、会社は無かったそうです。
 
 さて、SNSに寄せられる「金が全てですか?」という質問に対して、「余りにもくだらないので答える気もしないが」と前置きした上で、著者は断言します。
 
 「金が全てだ!」
 
 【 「世の中を良くしたい」「社会貢献をしたい」と言う若い企業家がいるが、こうした御題目は甘いなあ、と僕は思う。
  儲かることは善である。
  - 中略 -
  利益を出さなければ社会貢献なんてできないし、愛する人を幸せにするためにも金は必要なのだ。
  - 中略 -
  これから起業するという時に「人のために貢献したい」と平気で言う人は、いつまでもそういうことを言ってればいいと思う。
 数字という裏付けが無い状態で、夢物語の様な理念を掲げたところで、そんな理念は砂上の楼閣のようにはかなく崩れる。
 極論を言えば、起業家に理念なんて必要ない。 】

 勿論自分は、著者に比べれば、消し飛ぶ様な小さな存在です。
 経験を踏まえた著者の言い分も良く判ります。
 そう前置きした上で次回は、自分なりの考え方をお話ししたいと思います。    つづく

ムダ0ゼロ採用戦略

 フリーライター宮崎智之著「ムダ0ゼロ採用戦略」を読了しました。
 実はこの著者、我が社の管理物件のオーナー様です。
 
 帯には、次の様に紹介されています。
 【 NHK「ニッポンのジレンマ」。テレ東「WBS」でも紹介された採用方式がついに書籍化! 】

 全編を通じて、「時代は変わっているのだ」ということが訴えられています。
 にも関わらず、旧態依然とした採用を続けていたら、良い人材は採れないし、長続きもしないでしょう。

 我が社の大きな課題として、高い人材の流動化が上げられます。
 勿論、全ては社長の責任です。
 それとは別に、定着しない理由は大きく分けて三つ。

1. 参入障壁が低い (資格も能力も覚悟も希薄なまま入社する人が多い)
2. 高峰を目指している (盆栽経営ではないので要求レベルが高く厳しい)
3. 小規模店舗の集合体 (采配は各店長に委ねられており個別性が高い)

 この内、1.は業界の問題。
 2.と3.は、我が社固有の問題です。

 入社する段階では、各々希望に満ちています。
 しかし、日が経つにつれて「こんな筈じゃなかった」となる。
 そのミスマッチを解消するためのヒントが、本著には散りばめられています。
 中でも、ソーシャルメディアの活用は、今の時流に適ったものです。

「ハイパー”ソー活生”への道 必勝の7ヶ条」 週刊プレイボーイ 引用
① まずは「友達100人」を目指せ! 
② 個人情報はとにかく自分をさらけ出せ!
③ 気に成る企業は、すべて「いいね!」を押せ!
④ 情報発信は”一日一回”をマストで!
⑤ 志望企業の人脈づくりは「社員の名前」の入手から!
⑥ ソーシャルメディアは”キャラ”を使い分けろ
⑦ 次世代SNS「リンクトイン」で圧倒的に差をつけろ!

 学生側が企業の実態を探るのは当然として、企業側もSNSにおける素(本音)の学生を探っているのだということが示されています。
 履歴書を丁寧に書き、模範的な応酬話法を丸暗記している、よそ行きの着飾った学生と、自社の崇高な理念やヴィジョンといった美辞麗句を語るだけの企業との間で繰り広げられる、化かし合いの採用活動はとっくの昔に終わっているのです。

 最近、面接した方には、必ずこう言っています。
 「面接はお見合い。 就職は結婚。
 相思相愛でなければ長続きしないし、妥協があればお互いに不幸。
 我が社のHPや、毎日更新している社長ブログを、しっかり読み込んでから判断して下さい。
 我が社が貴方を見極めるのと同じ様に、貴方も我が社を見極める必要があるからです。」
 
 著書の中にもあるように、少なく見積もっても人生の三分の一は仕事。
 食べるために苦役を捧げる考えであれば、人生の三分の一は牢獄に成ってしまいます。
 
 ソーシャルメディアの拡がりは、就活・採用を建て前から本音へと変えるターニングポイントに成り得るかもしれません。
 但し、そうした取り組みよりも抜本的に大切なのは、就活の更に上流におけるキャリア教育です。
 生き甲斐、やり甲斐、社会にお役立ちする仕事観や使命感を、方程式や因数分解に先んじて植え付け、「どういう職業に就きたいか」を学生時代に考えさせ、明確化することだと確信しています。

社員が会社そのもの

 我が社の賞与は年3回です。

 11~2月 → 4月
 3~6月 → 8月
 7~10月 → 12月

 それぞれ四ヶ月間の実績を元に、以下の通り進めます。

① ランキング表の作成
  受注金額、契約数、成約率、Big smile回収数、バッジ゙数、管理取得数、利益(損失)額、予算対比、前年対比・・・
  
② 一次評価(直属の上司による評価)
  勤務姿勢、新規開拓、整理整頓、積極性、提案力、管理業務、接客応対、電話応対・・・等々
  数字に現れない部分を、直属の上司が評価します

② 査定
  年齢、職位、等級、基本給、勤務年数等を元に、評価係数を掛け、機械的に数字が出てきます

③ 二次評価(社長評価)
  査定結果を基に、店舗間、店舗内、全体のバランスを見て修正

④ 全社員面談
  査定期間中の良かった点、悪かった点と共に、今後「こうすればもっと良くなる」という課題や改善の方向を指し示し、本人の考えに耳を傾ける

 多大な時間と手間がかかりますが、ここが最も大切なプロセスでしょう。
 何故なら人間は、「食う・寝る・遊ぶ」といった生きるための第一本能とは別に、「自らの存在を認めて貰いたい」という、承認欲求の第二本能があるからです。

 この二日間は、最後の締め括りの面談を進めています。
 副次的な産物として、少なくとも年3回は、全社員との個別面談を行うことができます。 
 オフィスでも、決算書でもなく、個々の社員が会社そのものですから。

マネジメントせよ!

 12月16日(水)、第4回「感謝の集い」が開催されました。
 これまでは夏季の日曜日でしたが、やはり繁盛期前の方が盛り上がるだろうということで、望年会も兼ねて実施した次第です。
 店休日開催によって、全社員総出でおもてなしすることができました。

 地元の方はもちろん、南予方面はチャーターバスを手配し、県外からも二名のオーナー様にお越し頂いています。
 今までと同じ会場ながら、人数が多過ぎたため、少し窮屈だったかもしれません。
 次回からは、会場を替える必要がありますが、これも会社の成長を実感する事象です。

 基調講演は、エイブル経営管理本部の山岡マネージャーによる、「エイブルレジェンドが語る賃貸経営のポイント」。
 1. 賃貸住宅オーナー様は経営者。 経営者であるからにはマネジメントしなければならない。
 2. 自らの物件に泊まったことがあるか? 寝泊まりしなければ入居者の気持ちには寄り添えない。
 3. 退去時、更新時、入居者の声に耳を傾け、入居者の本音を探るべきである。
 4. 空いてから手を打つ対処療法ではなく、長く住み続けて貰うための予防療法が重要。
 5. 物件毎に状況は違う。 「入居者に人気の設備ランキング」等は鵜呑みにできない。
 6. 貸主&借主&社会、三者の関係をつなぐのが、パートナー(管理・清掃・修繕・・・)の役割。
 7. 知識を得て終わりではなく、オーナー様と管理会社が改善に向け話し合うことが肝要。

 現役時代15店舗で指揮を執り、5店の新店をOPENさせ、累計15,000件の仲介を決めてきた経験は流石です。
 御客様に対する遠慮もあり、我々の立場からは言い難い話しも、歯に衣着せぬ口調で説かれます。
 評論家ではなく実務家としての、金言至言の数々が胸に響く、素晴らしいお話しでした。

 講師の言葉の通り、勉強して終わりではありません。
 これをきっかけに成果でお役立ちできるように、オーナー様と社員とが膝詰めでトコトン話し合い、実行・改善していきたいと思います。

親切・丁寧の語源

 11月度のビッグスマイルキャンペーン、アンケートはがき結果が返ってきました。
 複数の営業マンに対するコメントの中から、気に成るキーワードを抜粋します。

① 色々と親切に丁寧に対応頂き、ありがとうございました。 37歳:女性 (担当:滝井)
② 非常に丁寧に、親切に対応してくれました。 28歳:女性 (担当:石田)
③ 丁寧で親切でした。ありがとうございます。 34歳:女性 (担当:石田)
④ 質問に丁寧に対応してくれました。親切な対応ありがとうございます。 29歳:男性 (担当:石村)

 そう、4人のお客様に関連はありませんが、何れも申し合わせた様に、「親切」「丁寧」というキーワードで称賛頂いています。
 「親を切るってどういうことよ!」・・・厚切りジェイソンのネタに使われそうな言葉ですが、語源を調べてみますと・・・。
 
 【 親切 : 親を切ることではない。
  「親」は親しく身近に接する。
  「切」は刃物をじかに当てるように身近で行き届くこと。
  即ち、身近に寄り添い行き届くようにすること。 】

 【 丁寧 : 昔、中国の軍隊で注意や警告を発するために使った楽器名。
  注意深く、細かい点まで行き届いていること。
  礼儀正しく、手厚いこと。 】

 担当として名前の挙がった方々の日常を見ていますと、正に「親切・丁寧」の言葉に相応しい営業スタイルです。
 身近なベンチマークとして、良い点は見倣っていきましょう。

唯一無二の高額な商品

 我が社や業者の対応が拙く、御客様からのクレームに発展することがあります。
 先日も、工事業者が入居者の契約駐車場に車を止めて、ご迷惑をおかけしました。
 
 店長が出向き、心から謝罪するものの、なかなかお赦しを頂けません。
 結果、社長からお詫びの電話を入れることになりました。

 以前、某菓子店で店長をしている時、クレーム応対の基本姿勢として教えられたのは、
 「1,000円のお菓子のクレームには、2,000円のお菓子を持って伺う。」ということ。
 信用はお金には替えられないのだ、ということを端的に示しています。

 しかし、建築・建設・不動産で、それは通用しません。
 理由は二つです。

 ① 唯一無二
  この世に同じ物が二つと存在しないため、代替が効きません。
  以前、分譲マンションの近隣との人間関係に拗れた御客様から、こう言われました。
  「この同じ場所に、同じ物件を建てて、同じ601号室を提供してくれ!」
  
 ② 高額 
  1000万円の家にクレームがついたからといって、易々と2000万円を戻す訳にはいきません。
 
 クレームを申し出る御客様であっても、お金目的の方は稀。
 しかし、最終的な解決の道筋は、損害賠償としてのお金によることが多いのも現実です。
 
 その金額には、社会通念上常識的なラインがあります。
 仮に、歩み寄り難い、法外な請求をされたならば、好むと好まざるとに関わらず、第三者(弁護士・調停委員・裁判官)の判断に委ねざるを得ないでしょう。
 これは決して、開き直りではありません。 

 そして、不動産を生業(なりわい)とする我々は、扱う商品が唯一無二の高額な商品であることを自覚する必要があります。

学習する組織

 管理業はリスク対応業です。
 先日、自分が会社に居ない時、入居者の方から電話がありました。

 「トイレの汚水が逆流して溢れているので、すぐ来て下さい。」

 いつも窓口となってくれている会社にかけたものの、電話がつながりません。
 仕方なく、KさんとMさんが現地に向かいました。
 そして、水漏れ専門の業者に連絡して、対応完了。
 トイレ内は当然に汚物まみれで、入居者の方には気の毒な結果です。

 さて、トイレ詰まりの原因は、大きく二つ考えられます。

1. 横管の勾配不足
 地盤が沈下する等の理由で、埋設された排水管の勾配が緩やか、或いは逆勾配になってしまっている。
 この場合、設備不良ですから、貸主側の責任に成ります。
 
2. 使用上の不注意
 異物を流してしまった。
 過去の事例からすると、避妊具、下着、紙おむつ・・・。
 明らかに非常識ですが、目の前から消えて無くなれば良いと思っているのでしょうか。
 非水溶性のティッシュペーパーも主原因の一つ。
 トイレットペーパーを大量に流した場合にも起こり得ます。

 実は、逆流の9割方はこの、使用上の不注意によるものです。
 そして、ラバーカップで「すっぽん」すれば、大半の問題は解決します。

 どうしても自力で直せなければ、業者を手配するしかありません。
 緊急性があるのは主に、水まわりと電気。
 万が一に備え、業者リストを備えることと、入居時の注意喚起を心掛けましょう。

 トラブルを次につなげるのが、学習する組織です。

虻(あぶ)蜂取らず

 社員の入退社と異動に伴い、業務再編を行っています。
 まずは仕事の棚卸し。

 ・ 賃貸仲介
 ・ 賃貸管理
 ・ 売買仲介

 大きな柱は三つですが、物調・物確・オーナー訪問・入力・精査・写真撮影・・・具体的な仕事は更に細分化されます。
 社員の能力や配置によって、できることとできないことを見極め、取捨選択および選択と集中を断行します。

 スペシャリスト・エキスパート揃いなら、頭数だけ整え、「上手くやってくれ」という指示でもかまいません。
 成長途中の組織でそれをやると、※「虻蜂取らず」に終わります。
 ※ 二つのものを同時に取ろうとして両方とも得られないこと。 欲を出しすぎると失敗することのたとえ。

 虻蜂取らずと言えば、プロ野球大谷投手の二刀流について、活発な議論があります。
 打者として、投手として、双方類(たぐ)い稀(まれ)な才能に恵まれているが故の迷走です。

 年度   投球回  勝敗  防御率   打率  打点 本塁打
 2014年 155回 11勝4敗 2.61    274  31点 10本 
 2015年 160回 15勝5敗 2.24    202  17点 5本 
 
 最多勝、最高勝率、最優秀防御率と投手部門の三冠王に輝いた今年、打者としては何れも昨年を下回り、平凡な成績に終わりました。
 「二兎追う者は一兎も得ず」ではなく、二兎追いながら一途を得ただけでも、素晴らしいことではあります。
 
 しかし、「投手に特化していたら・・・」と考えるのは私だけでは無いでしょう。 
 彼ほどの傑出した人物でも、選択と集中は不可避と言えます。
 但し、大谷選手の場合は、自らが望んだ道だからまだましです。

 上司の指示命令であればどうか?
 言葉にしないまでも現場は、「何でもかんでもできるか!」と思うに違いありません。
 選択と集中の最大のメリットは、予(あらかじ)め言い訳を排除する点にあります。

自責が生む融和

 先日、東京の専門学校に進学している次男が、ちょっとしたトラブルを起こしました。
 平たく言うと音信不通、連絡が取れなくなっただけですが・・・。

 マンション大家さんの手を煩(わずら)わせたので、お詫びの電話を入れたのですが、その際の対応が素晴らしかったので、恥を忍んで書きたいと思います。
 
 「いえいえ、こちらこそ近くにいながら何も気づきませんで。
 とにかく御無事で何よりです。
 不慣れな東京暮らしで、戸惑いもあられたのでしょう。 
 どうか、御家に戻られても、きつく叱らず、温かい心で包んであげて下さい。」
 
 ここまで思いやり溢れる言葉を、自然に紡ぎ出せる方がいらっしゃるでしょうか。
 その徳の深さに、畏敬の念を感じた次第です。

 人間性の前提となるのは自己責任。
 幾ら迷惑がかかっても、どれだけ被害を被っても、自らの落ち度を認めてから口を開けば、対立ではなく融和が生まれます。

 勿論、今回の原因のすべては親の教育の至らなさに間違いありません。
 家族の過ちは親の責任。
 社員の過ちは社長の責任です。

表面上の利益相反

 管理はオーナー様の立場、仲介は入居者様の立場。
 そう考えると、二者の立場は表面上利益相反になります。

 また、ある一定のボリュームを超えると、二つの機能を分離せざるを得ません。
 この機能分離にはメリットとデメリットがあります。

< メリット >
1. 生産性が高まる
  一つの仕事を集中してやることで効率が良くなります。

2. 専門性が追求できる
  滞納督促にしても、クレーム応対にしても、点検業務にしても、同じ仕事を繰り返し行うことでエキスパートと成り得ます。

3. 属人性に頼らず、組織力でフォローできる
  その人でないとできない・・・それが故に休めなかったり、入院や退職時に業務が滞ってしまう事態を組織力でカバーします。
  
< デメリット >
1. 部門間障壁が生まれる
  「こんな面倒な入居者を入れやがって」
  「管理が悪いから入居が決められない」
  互いに責任を転嫁し、仲間なのに、敵対視してしまいます。

2. ゼネラリストが育たない
  総合的・網羅的なものの見方ができず、業務改善も難しくなります。

3. オーナー様とのコミュニケーションが取り難い  
  個人的に信頼している人が居ないため、コミュニケーションは希薄になりがちです。

 我が社では、こうしたメリット・デメリットを鑑み、現状は管理・仲介を店舗内で一貫して行っています。
 それが故に、業務の裾野が広く、ソツなくこなすのは大変でしょう。

 しかし、多店舗展開する上で、ゼネラリスト輩出は不可欠なテーマです。
 仕入 → 広告 → 反響 → 誘因 → 来店 → 案内 → 商談 → 申込 → 契約 → 鍵渡し → 入居 → 入居管理(クレーム対応・滞納督促・・・) → 退去立会 → 修繕手配 → 広告 → 反響・・・

 こうした一連の流れを、しっかりと把握し、創意・工夫・改善できる人材に成って頂きたいものです。
 冒頭、管理と仲介とが利益相反に当たると書きました。
 あくまでもそれは、表面上の見え方です。
 
 管理が悪ければ決め難くなりますし、折角入って貰った入居者も出てしまいます。
 入居者が定着しなければ、オーナー様の経営も成り立ちません。
 信頼関係の構築を長期的な視点でみれば、win-win以外に道は無いのです。 

非日常的な命の洗濯

 毎月第二水曜日に行われるグループ会議。
 12月は終了後の忘年会も兼ねるため、道後のホテルで行われました。
  
 昼過ぎに街中のホテルにチェックイン。
 市内電車に乗って道後温泉駅に降り立ちます。
 
 晴天に恵まれた駅前広場には、のんびりと足湯に浸かる、おじいさんとお孫さんの微笑ましい光景。
 ハイカラ商店街は、多くの観光客が行きかいます。

 ついでに、椿湯から少し入った路地沿いにある古い一棟売りマンションを物確。
 奇麗に整備されている観光地から一本入ったこの辺りの路地は、昭和レトロな鄙(ひな)びた雰囲気を醸していました。
 表の店構えは瀟洒(しょうしゃ)で立派だったとしても、裏から見ると廃屋に近いものもあったりして・・・。
 対比すると、なかなか面白いものです。

 道後温泉は今、蜷川実花&道後温泉「道後アート2015」と銘打ってモダンな装飾がされており、本館をバックに写真を取るカップルや家族連れも多く見受けられます。

 ゴールは、長い石段を上り伊佐爾波神社でお参り。
 暫し散策した後、神社の隣地にある会場へと向かいます。
 
 二時間弱ではありますが、喧噪から一時的に開放され、非日常の小旅行気分を味わうことができました。
 いたずらにお金をかけずとも、心の持ちようで命の洗濯はできるものです。

継続が心を強くする

 2010年6月20日から連載してきた「今日の言葉」は、本日2,000回目を迎えます。
 元々怠惰で飽きっぽい性格の自分にとって、十年前に受けた原田隆史先生のセミナーには勇気付けられました。 
 
 荒廃する松虫中学校の陸上部顧問に就任するや、僅か6年で日本一に導いた指導者です。
 体力や技術を向上させるトレーニングもさることながら、原田先生が生徒に課したのは親孝行。
 
 風呂掃除、皿洗い・・・、これらを毎日続けます。
 ある日、一人の生徒が発熱して練習を休みました。
 その生徒の親から電話がかかってきます。
 
 「先生、うちの子が熱にうなされながら、皿洗いせなあかんって聞かんのです。
 今日くらい勘弁してやっても良いでしょう。」

 原田先生は答えます。
 
 「何言ってるんですか!
 本人がやるって言ってるんだからやらせて下さい。
 立てないなら、皿を寝床に持って行ってやって、布巾で拭くだけでええですから。」

 また別の生徒は、全国優勝できるだけの実力を有しながら、惨敗します。
 原田先生は生徒を問い詰めました。

 「ごめんなさい。
 自分、親孝行さぼりました・・・。」
 
 後は号泣して、言葉になりません。
 そう、誰もが簡単にできることを、毎日継続することで、心が強くなります。 
 ロープレも、物調も、宅建の勉強も同じです。

 今日まで拙文にお付き合い下さった皆様、ありがとうございます。
 そしてこれからも宜しくお願い致します。

悪口を言わない理由

 SNSにシェアされていた、元NYヤンキース松井秀樹選手の話しに痛く感動しました。

 彼は、人前で決して悪口を言わないそうです。
 真偽を確認すると、当の本人は何食わぬ顔で、「野球選手になろうと決めてからは一度もありません。」と答えます。
 その理由がまた素晴らしい。

 「父と約束したからです。
 中学2年生の時、家で夕食をとっている中、僕が友だちの悪口を言ったんです。
 すると、父が夕食を食べるのを中止して僕に言ったんです。
 人の悪口を言うような下品なことをするんじゃない。
 今ここで、二度と人の悪口を言わないと約束しなさい。
 それ以来、僕は人の悪口は言ってません。」

 この情報が真実なら(ネット情報にはフィクションも多いので・・・)、松井さんも素晴らしいが、育てたお父様はもっと素晴らしい。
 その徳の深さに、大いに感銘を受けました。

 と同時に、53歳の自分の未熟さを大いに反省させられます。
 今ここに宣言します。

 金輪際、他人の悪口は言いません。
 もし悪口を聞いたら、その場でご指摘下さい。
 漏れなくランチを御馳走します。

 今日を以て悪口に終止符を打ちますが、嘘はつくかもしれません(笑)。 

タダでも要らない

 賃貸仲介において、自論を展開して参りました。
 
 「埋まらない部屋は無い。
 何故なら、賃料が調整弁となるから。
 仮に5万円の家賃で入らない部屋を、5千円で募集すれば満室確実。
 但し、それでは経営が成り立たないので、
 お客様が選んで頂ける最高の金額を、針の穴を通す精度で射抜くのがプロの査定である。」

 最近、売買仲介には当てはまらないケースもあることに気付かされました。
 
 「農地」 農地は原則、農家でないと買えませんし、農地を買いたい農家も稀少です。
 「山林」 道路付けに恵まれていて立派な杉や桧が育っている・・・ということでない限り、今や価値はありません。
 何れもイレギュラーとして、宅建業者が宅地開発できる立地であれば別です。
 
 「美観地区」 建物の形状やデザインや仕様が制限され、思う家が建てられません。
 内子の町並み保存地区が典型です。

 「市街化調整区域」 原則、家は建てられません。
 一部、農家用住宅としての用途か、土地収用時の移転先としては例外的に認められます。

 このように、地目や都市計画や法律や条例によって、土地の価値が封じられてしまう訳です。
 また、そうした枠組みによらずとも、売却の難しい不動産が存在します。
 郊外の更に郊外に位置する、高台や田舎の土地です。

 不動産バブルの時期、一般庶民にとって市街地の土地は高根の花。
 それならば、郊外の高台なら何とか夢のマイホームが取得できると、挙って買い求めた時期がありました。
 それから四半世紀、その方々が初老を迎え、物件を売却したいという声が増えています。

 しかし、今や市街地の地価も大きく下がり、モノも溢れているのが実情です。
 そんな中、わざわざ郊外や高台に住む必要がありません。

 現実、売値を半値に下げても、全く反響の無い物件もあります。 
 実際、どんな土地でも、取得税や固定資産税がかかりますし、草引き等の手入れにもお金がかかります。
 そこを突き詰めれば、「タダでも要らない土地」ということに成ってしまうのです。

 お困りの方にお役立ちするのが商売の鉄則ながら、どうにもならないのであれば、変に期待を持たせるのではなく、敢えて厳しい現実を説明するのもプロの務めだと思います。

松山南店が寒い理由

 登記上の本社は創業の地「大洲駅前店」ですが、自分は基本的に「松山南店」に出社します。
 総務・経理といった本部機能が、「松山南店」に集約されているからです。

 各拠点を訪ねると、違いを感じるのが寒暖の差。
 雰囲気や人間関係の話ではありません。
 直接的に、オフィス内の体感温度の話です。

 暖かさランキングで言うと、「松山余戸店」と「大洲駅前店」が双璧。
 そしてワーストは、ぶっちぎりの断トツで「松山南店」です。
 冬場は底冷えがして、足元の電気ストーブが欠かせません。
 寒さの原因は、幾つかあります。

1. 北向き 
  接面道路が北側であるため、開口部から陽が入り難い

2. 開口面積
  硝子の開口面積が広いため、冷気が伝わり易い

3. 天井高
  天井高が高いため、暖気が上部に溜まり、足元が暖まらない

4. 下階がピロティ
  住戸や地面に接していれば温暖ですが、床下を寒風が吹き抜け常に冷やされます

 反面、夏場は過ごし易いのも事実。
 先述した二店舗の夏場は、ビニールハウス状態です。

 こうした特徴は、賃貸物件をお勧めする際も無視できません。
 人気の鉄筋コンクリートマンション最上階の夏場は、屋根スラブに熱が蓄えられ、夜間から朝にかけて放出されるため、寝苦しい夜を過ごすことになります。
 敬遠されがちな中部屋は、サンドイッチ効果により、冬暖かく夏涼しく、実に過ごし易い住まいです。
 下階が無いから気兼ねもない・・・という理由で、1階ピロティの2階を選ぶと、南店と同じ様に冬は凍えます。

 このように、時にメリットはデメリットになり、デメリットはメリットになります。
 初歩的な知識ですが、こうした建築のイロハを知っておかないと、プロとして最良の提案はできないのです。

心穏やかな一日

 亡母の一周忌を済ませました。
 今回は、次男も東京からは帰らず、親子三人だけの内々の法要です。

 昨年12月26日に一報を受け、翌27日に告別式。
 29日に菩提寺にて葬儀を済ませ、翌30日には遺品整理。
 
 慌ただしい年末から早一年が過ぎました。
 悲しさも、寂しさも、時間の経過と共に徐々に薄れ行く時薬の効能に、幾度となく救われます。
 
 40年以上前に離別した二人が今、同じ墓の中に眠っているのも皮肉なもの。
 特段大きな問題も起こらなかったことからすると、どうやら上手くやれているようです。

 父が亡くなってから27年。
 時の止まっている父の年齢に、もう少しで追いつくところまで来ました。
 今だからこそ見えてくるもの、判り得るものもあるようです。

 法事という節目に、故人を思い出すことで、自らの死生観を再確認します。
 今、生があること、そして様々な縁(えにし)に改めて感謝する、心穏(おだ)やかな一日でした。

自分に何ができるか

 先日の店休日は、八幡浜や大洲の宅建協会理事の面々と一緒に愛媛県武道館へ。
 愛媛県居住支援協議会主催、NPO法人おかやま入居支援センター理事「阪井ひとみ」さんの講演会に参加して参りました。

 グローバルな基準で考えれば、日本は実に平和で豊かな国です。
 それでも世の中には、雨露凌ぐ住居の確保がままならない、社会的弱者が少なからず存在します。

 ・ 知的障害
 ・ 精神障害
 ・ 発達障害
 ・ 認知庄
 ・ 虐待児童
 ・ 生活保護受給者
 ・ ホームレス・・・

 憲法25条によって守られている筈の、「文化的生活」が送れないならば本来、市営・県営といった公共住宅が、こうした弱者の受け皿になるべきでしょう。
 
 しかし、頼みの綱の公共住宅は、入居申し込みに際し、当たり前の様に保証人を求めます。
 経済的余裕のある身内が居れば、住むところに困窮する筈がありません。
 では民間がその受け皿に成り得るのかというと、かなり高いハードルになります。

 ・ 入居中に亡くなった場合の引き取り手と原状回復
 ・ 既存入居者との間にトラブルの起こる可能性
 ・ 家賃支払いが滞った場合の回収実現性・・・

 阪井さんのお話しに共感する一方で、諸々のリスクと経済的な見通しを天秤にかけると、一歩が踏み出せないジレンマに襲われます。
 そもそも経営はボランティアではないので、経済が伴わない限り永続できません。
 
 この日、紹介された補助金等の仕組みを活用しつつ、活かせる方向性を模索したいと思います。
 「誰かがやってくれる」ではなく、「自分に何ができるか」を考えながら・・・。

手間と時間の農耕型

 営業には、狩猟型と農耕型があります。

 古(いにしえ)の営業本に出てくるような、伝説的なスーパー営業マンは皆「狩猟型」。
 御客様の雰囲気から、買う買わないの匂いを嗅ぎ取り選別し、狙った獲物は逃さない。
 表現は悪いけれど、そんな感じです。
 
 「住宅展示場にふらりとやって来た、買い物袋を提げた主婦三名を相手取り、惚れぼれする様な営業トークで乗せまくり、三名全員から即日申込を貰った。」
 「部下のお客様との18時からの商談に同行し申込一件。
 20時からもう一本。
 更に22時に帰宅する御主人を待ち受けて三本目。」

 今時、こうした営業は難しいし、我々凡人には真似できません。
 我が社が推奨するのは、賃貸・売買問わず農耕型の営業です。
 
 まずは畑を耕して良好な土壌を作る。
 種を蒔き、やがて芽が出る。
 日当たり良く、養分が行き渡る様に除草する。
 虫がつかないように消毒し、日照りが続けば散水する。
 花がつくころには摘果する。
 育った実には袋をかけ、丁寧に育てていく。
 そしてやっと収穫の時。

 農耕は時間がかかります。
 種を蒔いてすぐに収穫できる訳ではありません。
 手間と時間をかけた分だけ、良質でたわわな実がつくと信じ、焦る気持ちをぐっと堪える辛抱も、農耕の大事な作業の一つです。

元本保証のリターン

 今年も残すところ一ヶ月を切りました。
 師走は何かと気忙しいものです。

 私の様な下戸でも、四日に一度は酒を飲むことに成ります。
 そんな中で見失ってはいけないのは、12月の月間目標。
 バタバタすることで、「仕事している」勘違いに陥るなかれ、という戒めです。

 プロ野球は契約更改真っ盛り。
 野球選手は、全員が個人事業主です。

 目覚ましい活躍で今年の10倍の年棒を勝ち取る選手が居る一方、不振に喘ぎ半減する選手も居ます。
 億単位の契約金で入団する新星の輝かしい笑顔の陰で、解雇通知を宣告され、ひっそりと球界を去る選手も居ます。
 
 華々しさとシビアさとの両極が、何れもプロの現実です。
 プロは決して、次の様な台詞は口にしません。
 「連日休み無く、早朝から深夜まで、一所懸命練習に励んだので評価してくれ。」

 プロは結果が全てです。
 努力は結果を出すためのプロセスに過ぎません。
 但し、その努力が本物なら、今でなくても、いつか芽が出て、花が咲き、実を結ぶ筈です。

 競馬・競輪等公営ギャンブルの還元率は約75%。
 10万円投下すれば、25,000円損する計算になります。
 宝くじともなれば50%以下です。

 しかし、努力だけは元本保証。
 損は絶対にありません。
 リターンは100%以上です。

凡人としての誇り

 約四半世紀、不動産の仕事を続けてきました。
 キャリアは二社に跨っていますが、内訳としては以下の通りです。

 3年間 賃貸仲介・管理会社の立ち上げ
15年間 分譲マンション事業担当役員
 7年間 賃貸仲介・管理会社社長

 大半を分譲マンション事業畑で過ごしています。
 その他、小規模宅地分譲、注文住宅、建売住宅、賃貸マンション建築提案、売買仲介、事業用定借・・・。
 良く言えば広範な、一面総花的とも言えます。
 
 前職の会社は15年で社員数が35倍超という急成長を遂げた背景から、若くして管理職に抜擢されました。
 従って、実務経験としては広く浅くの未熟者です。

 賃貸管理は滝I店長に及びませんし、売買もN伊さんには敵いません。
 ネット反響の仕組みや知識は、O野店長の足元にも及びません。
 物調(物件調達)についても、I川店長の真似はできません。
 組織を束ねる人間力は、石M店長を尊敬しています。
 物件調査の正確性や迅速性は、倉M部長が居てくれてこそでしょう。

 これらは、お世辞でも卑屈でもなく、掛け値のない本音。
 寧ろ、凡人であることは自らの誇り。
 凡人が故、挫折や失敗を許容し、相手の気持ちに寄り添えるだけの能力は備えているつもりです。

 起業間もない草創期においては一時的に、社長自身のスーパーな働きによって会社を牽引する必要があります。
 次の段階に進み、有る程度組織が確立されますと、各々責任者への権限委譲が迫られます。
 
 幹部社員や若手社員の成長を促し、社員の人間力を高めることで組織が成長する。
 それこそが、最も大切で、最も面倒で、最も時間を要する社長の仕事だと認識しています。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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