心が感じる幸不幸

 先日のモーニングセミナーのさわりで、父親が結核の病に倒れ、生活保護を受給していた少年期をご紹介しました。
 聴講されている方から、「いかにして克服したのか」といった趣旨の質問を受けます。
 
 「人間、上を見ても下を見てもきりがない。
 もっともっと苦労された方は沢山いる。
 従って自分の苦労なんて苦労の内ではない。
 五体満足で健康に仕事ができるだけで感謝する。」

 こう回答をさせて頂いたのですが、この言葉は少し不遜だったと反省します。
 実はもっと、的確な答えがありました。

 ここに、盲目の少女がいらっしゃったとします。
 我々は彼女に同情し、「可哀想」と思います。
 しかし、それは間違いです。
  
 仮に彼女が生まれつき、先天的に視力が無かったとしたら、それは不幸ではないでしょう。
 「見える」ことを知らずに生まれてきた彼女にとって、「見えない」ことは当たり前です。

 一方、病か事故によって後天的に視力を失ったとしたら・・・。
 きっと運命を恨むでしょうし、人生を儚(はかな)むでしょうし、自暴自棄に陥り、自ら命を断つことすら考えるかもしれません。
 それは不幸なことです。
  
 「三丁目の夕陽」という映画の中で、裕福な家に育った女の子が出てきます。
 親の事業の躓(つまづ)きによって、女の子は自動車修理工場の家庭に引き取られることに。
 その家庭では、女の子を歓待しようと、鶏肉の「すき焼き」で精一杯もてなします。
 家族は、久々の御馳走に「美味しい」と舌鼓を打ちますが、その女の子はというと、「すき焼きの肉は牛肉でしょ!」と箸を付けないのです。
 後天性がもたらす不幸の好例であります。

 つまり、生まれてこの方ずっと貧乏だった人間にとっては、貧乏自体が当たり前なので、不幸とか苦労とかは感じません。
 ただそれだけのことです。
 そういう意味で自分は、非常に恵まれていたと思います。
 
 幸不幸は、事象や状況によって決まるのではなく、自分自身の心が感じるものです。 
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拝めない仏の顔

 前職の会社が民事再生を断念し、債務整理の手続きに移行しました。
 二度目の破綻です。

 元役員という自分自身の立場を弁え、これまでは再生の是非や営みについての言及を避けてきました。
 語れば誤解される恐れもありますが、6年前の民事再生法申請時のA級戦犯として、はたまた一万株の株主として、もの申す使命・責任も有ります。

 27歳で入社してから19年間、実務だけでなく誠実、感謝、正義、思いやり、仕事観、人生観、生き甲斐、やり甲斐・・・ありとあらゆる勉強をさせて頂きました。
 それは自分の人生そのものであり、今でも腕を切れば共通のDNAが流れています。

 お客様満足、社員満足を経営の目的として真剣に追求し、取引業者を見下すこと無くビジネスパートナーと位置づけ、近隣清掃や掃除に学ぶ会等、社会貢献活動を通じ人間性の向上を奨励。
 「目の前の蠅(はえ)も追えないのに・・・。」
 内外からの批判の声もありましたが、末端社員の一人ひとりの行動にまで理念を根付かせるのは、並大抵なことではないでしょう。

 掛け値なしに、素晴らしい理念の会社でした。
 が、しかし、素晴らしい理念を持つ会社が、素晴らしい会社とは限りません。

 現実に再び、ステークホルダー(利害関係者)の期待を裏切り、御迷惑をおかけしたのは揺るぎ無い事実。
 結果は冷酷ですが、真摯に向き合い、今度こそ経営責任を明確にする必要があります。
 リ・スタートを有利に進める準備のために時間を先送りし、意図的に御迷惑の傷口を拡げる背徳があったとすれば、三度目の仏の顔は絶対に拝めないでしょう。

 そして、根幹たる理念まで踏み外すなら、往時の栄光の足跡すら貶(おとし)めることに成ります。

神頼み的な依り所

 ビスマルクいわく、
 「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」

 私は愚者・・・従って経験に学んできました。

 朝早起きをして、日経新聞や本を読みあさり、勉強会に出て、人間性を高め、真面目に、誠実に頑張ってさえいれば、必ず成功する・・・。
 誤解を恐れずに言えば、これは幻想です。

 勿論、各々のファクターは重要であって、これを否定するものではありません。
 寧ろ推奨、実践してきたつもりです。
 一連の字面として綺麗なワードは、あくまでも「必要条件」であって、それさえあれば大丈夫という「充分条件」では無いのでしょう。
 
 例えそれらを愚直に実践したとしても、つぶれる会社はあります。
 現に自分自身は、6年前、民事再生法申請のA級戦犯でした。

 本を読む時、勉強する時、人と接する時、仕事をする時・・・。
 誠実、真摯、真面目、努力を重んじつつも、神頼み的な依(よ)り所に成り下がってはいけないと思うのです。 

下痢止めは飲むな!

 なんてタイトルだ・・・。

 昨今、右を見ても左を見ても健康ブームです。
 平日日中のTV番組もCMも、めまぐるしく健康食品やサプリメントが紹介されます。
 先日耳にしたラジオ番組は、なるほどと頷ける内容でした。

【 下痢止めは飲むな! 】
 下痢というのは、身体の中に入った有害なモノを、体外に出そうとするメカニズムです。
 それなのに下痢止めを飲んでしまうと、その有害なモノが体内に留まり、一層重い事態を招く恐れがあります。

【 解熱剤は飲むな! 】
 熱は、体内に侵入してきたウィルスを死滅させようとして、自らの体温を高める働き。
 解熱剤を飲むと、一時的に熱が下がり身体は楽になりますが、有害なウィルスは更に増殖し、完治を遅らせてしまいます。

 社員教育や、社員の成長も同じです。
 勿論、致命傷を負って潰れかけている時には、手を差し伸べるべきでしょう。

 しかし、逆境や苦難や困難やクレームやトラブルは、ある意味人生のストレッチ。
 自ら対峙し、乗り越えない限り、実力も自信も芽生えませんし、免疫も抗体も育まれません。
  
 投薬や鎮痛剤無しに生きられない、薬漬けの依存症にならないように・・・。

忙しいことは幸せなこと

 昨日の出来事。

 朝一で大洲駅前店に出社し、
 売買案件の社内擦り合わせを済ませ、
 広島からお越しのお客様を喫茶店でおもてなし、
 地銀で売買物件の決済を終え、
 高速道路をかっ飛ばして松山へ移動し、
 昼食抜きで愛媛県宅建協会の常務理事会へ臨み、
 ノンストップ3時間半の会議を終え、
 松山南店に帰社し、
 売買物件の資料請求を4社に行い、
 その資料をお客様にメール送信し、
 最後の締め括りに、このブログを書いています。

 バタバタしながら、取り敢えずトラブルもなく過ごすことができました。
 今月の大きな目標もクリア。
 ささやかな達成感と充実感に満ちています。

 今から7年前の今頃は、厳しい状況の中でもがき苦しんでいました。
 どれだけ仕事をしても、心は晴れません。
 
 前向きに仕事を追いかけられる今の環境に、心から感謝します。
 仕事に恵まれるということは、忙しいということは、実に幸せなことです。

反論二度まで

 昨日は上司の立場として、部下からの提案にどう対処すべきかの心構えを書きました。
 今日は、部下の立場から描きます。

 まず、大前提として、上司の指示命令は絶対です。
 「万引きしろ」、「強盗しろ」といった、コンプライアンスに反するものは別にして、基本的に背くことはできません。
 但し、上司は万能ではないし、間違うこともあります。

 間違いだと思うなら、その裏付けを明示した上で、反論するのは寧ろ必要な勇気。
 YESマンばかりだと、上司の暴走を止められなくなります。
 但し、その反対は二度までですよ・・・というのがタイトルの真意です。

 仮に、Aマンションを会社で購入することを、社長が決断したとします。
 物件を管轄する店長は、建物の劣化状況や入居率を鑑み、気が進みません。
 「社長が決めたことだから、しょうがない。」・・・そんな社員ばかりの会社であれば、早晩破綻するでしょう。
 
 何故ダメなのかを明確にした上で、「それよりもBマンションの方が良い」と代替案を提示します。
 代替案の無いまま、重箱の隅を楊枝で突くのでは、無責任な野党と一緒です。
 
 それでも、反論は二度まで。
 プロセスでは侃々諤々の議論を交わしたとしても、最終的には社の結論を支持し、その判断を正解へと導くのが社員の務めです。

 時に、自分の意見の正当性を証明するために、失敗を望んでしまう輩が居ます。
 入居率が上がらなかったり、大きな瑕疵が判明すると・・・。

 「ほら見たことか、やっぱり社長の判断は間違いだったんだ。」
 「俺の言うことを聞いていれば良かったのに。」

 経営はクイズではないので、当てても景品は出ません。
 胸はスッとするかもしれませんが、まさしくそれは、自からの会社が傾くことを望む背任行為です。 

三度目まではダメを出せ

 大学教授であり社会心理学者でもある、渋谷昌三氏の著書「なぜこの人に部下は従うのか」に、上司としての心構えが書かれています。

 「ある若手経営者が雑誌のインタビューに答えているのを読んだことがある。
 『私は部下から上がってきた企画や提案は、一度か二度は必ず突っ返す。
 本当に会社のためになると思う良いものなら、何度でも練り直してくる筈だ。』  ~中略~

 例えば、懸案になっている計画についてアイディアを出させると、部下は取りあえず思いついたことをまとめて持ってくる。
 とことん考え抜いて、複数案の中から持ってくる訳ではない。
 だから多分、ろくなものではないとして、機械的に『これじゃダメだ』と突っ返した方が良い。
 
 そもそも人間の心理として、簡単にことが済めば、それで済ませたいと思うのが普通だ。
 苦労してまで、良いものを作ろうとは思わない。
 だから、最初の提案に期待してもムダである。

 二度目の提案も突っ返す。
 そうすると部下は、この段階で初めて『どこが悪いのだろう』と真剣に考える。
 この時、上司は具体的な指摘はしない方が良い。
 上司の側が助け船を出してしまうと、部下からの思いがけないアイディアを引き出せなくなるからだ。

 三度目は多分、練りに練ったアイディアを持ってくるだろう。
 しかし、これにもまた『ダメ』を出す。
 そうすると部下は、自分が今まで築いてきた評価が崩れるのではないかと不安感に襲われる。 ~中略~

 ここまで来ると部下は、もう必死である。
 四度目には、ありったけの知恵を絞って提案をまとめてくる筈だから、この段階でOKを出せば良い。」

 自分自身もこれまで、部下の立場としては、そういう信念に基づいた仕事をしてきたつもりです。
 一方上司としての自分は、具体的な答えを与え過ぎ、部下の発想の芽を摘んでしまっている気もします。
 しかし今日、三回のダメ出しをものともせず、反骨精神で食らいついてくるだけの気概を持った部下がどれだけいるでしょう。
 
 「否決の理由を教えてくれない。」
 「何度出してもはね返されるのは嫌がらせだ。」

 アイディアや提案の前に、辞表が出てしまうかもしれません。
 部下の性格は人様々、人育てはオーダーメイドです。

罪作りを作らない仕組み

 公演活動シーズンオフの先日、劇団の会計について話し合いが持たれました。
 劇団は任意団体であり、営利を追求する企業とは一線を画します。
 かと言って、赤字の垂れ流しでは永続できません。

 創設時から、不変の方針があります。
 「支出以上にチケット収入を稼ぐ。
 チケット収入の範囲で支出を抑える。」
 この原理原則を守り続けてきたからこそ、20年以上の長きに渡って活動が続けられているのです。

 さて、収支黒字の劇団には、幾許(いくばく)かの現預金があります。
 企業と違い、信頼関係がベースの任意団体では性善説が前提。
 ただ、そこに落とし穴が潜んでいます。
 万が一会計が合わない時には、不本意でも人を疑わなければなりません。

 帳簿と領収証の突き合わせ、手持ち現金の確認、会計監査・・・。
 堅苦しいようですが、こうした確認作業を定期的にしっかりと行うことで、演劇の本分に集中できます。
 通帳と印鑑とを別々の人が保管し、二人揃わないとお金が引き出せない形にするのも、重要なリスク管理です。
 
 先日、代表から、数万円の現金の入った金庫を預かりました。
 初代代表として、信頼されてのことでしょう。
 勿論、自分も、たかが数万円で今の立場を失う様な真似をするつもりはありません。

 それでも、給料日前の小遣いがピンチの時、目の前に気軽に使える現金があったとしたら・・・。
 「給料が入るまでの数日だけ、1万円だけ」と、悪気なく流用。
 その流用が恒常化して、徐々に金額が膨らむ。
 やがて、返すに返せなくなり、流用が横領に・・・。

 貧すれば鈍する・・・そして人は魔が差す生き物です。
 仮に、毎週集まった際、金庫の中身を複数の目で確認すると決められていれば、その罪は起こり得なかったでしょう。
 
 自分はこれまで、長年経営に携わる中、多くの部下を罪人にしてしまいました。
 ひょっとして、横領が発覚したかつての部下は、加害者ではなく被害者かもしれないのです。

 人は信頼しても、人のやることを信頼してはいけません。

営業=恋愛論

 営業には様々なスタイルがありますが、ヒアリングを重要とする点は共通で、疑問の余地がありません。
 営業という枠で説明すると難解に聞こえるかもしれませんが、営業=恋愛とすれば実に判り易くなります。

 あなた自身が、小栗旬クンみたいなナイスガイなら釈迦に説法です。
 こちらがアクションを起こさずとも、沢山の異性が言い寄ってくれるでしょう。
 そうでないなら、頑張るしかありません。

 合コンや婚活パーティーに積極的に参加し、人に会えば紹介を依頼するのは常道です。
 出会いの場でアピールし過ぎると、自己顕示欲の強い出しゃばりと思われてしまうので、気に入った異性の元にさりげなく近づき、気を引くベく自尊心をくすぐる褒め言葉の一つも投げかけたりします。
 好意を抱かれずとも、「話し易い感じの良い人」と思って貰えれば第一段階はOKです。

 次に、相手に興味があるならば、全てを知りたいと思うでしょう。
 職業、年齢、出身地、出身校、かつての部活、趣味、嗜好、好きなアーティスト、好きなタレント、感動した映画、家は親元か一人暮らしか、休みの日は何しているのか、そもそも休みって何曜日なのか等々。
 そうした多方面のヒアリングの中で、つけ入る隙を伺い、気が合う合わないを見極め、共通のポイントを炙(あぶ)り出し、話を盛り上げようと画策します。

 何よりも、恋人が居るのか?居ないのか?
 居なければ俄(にわ)かにチャンスが広がりますし、居たとしても諦めることはありません。
 情動的な方は略奪愛するも良いでしょうし、放っておけば自然に別れたりもします。
 その時、一番に電話やメールが来るポジションさえ確保しておけば良いのです。

 そろそろ営業に振り戻します。
 家族構成も年齢も職業も勤務先も趣味も嗜好も、現住居の不満点も、転居理由も聞かない営業マンは、「そのお客様には興味が無い」という無言のメッセージです。

 いつからお部屋を探しているのか、他社他店は何処に行ってきたのか、案内をされたのは何処の物件か、そこで決めなかった理由は何か・・・。
 うちで決めて貰おうと思うなら、知りたい筈、聞きたい筈。
 
 初来から一週間、電話の一本も入れず・・・空(す)かしっ放しに空かしておいて、「この方は見込み客です」ってそれはあり得ないでしょう。
 先方から、「是非契約させて下さい」という懇願の電話が、かかってくるまで焦らして待つ高等戦術なら恐れ入ります。

素晴らしき不動産業

 紆余曲折の土地取引も、大団円を迎えることができました。

 同級生の営む物販業は、少子高齢化の波を避けられない業態。
 跡取りも無いため、数年前からフェードアウトのシナリオを書いていたようです。

 具体的な相談を受けたのは3年前、
 敷地の一部を、隣人に売却する取引に携わらせて貰いました。
 その購入者も同級生です。

 次なる不動産の処分は、簡単ではありません。
 先代の頃、口頭契約で土地を貸し、賃借人は住宅を建て登記しています。
 賃借人が住み続ける限り、土地は自由にならないため、一般の方に勧められる物件ではないでしょう。

 賃借人に直接「買って頂けないか」と持ちかけるも、御高齢のため頓挫。
 その後、2年間は膠着状態が続きます。

 昨年末、売主様は遂に廃業を決意。
 自宅も含む敷地全体を売却することになり、アクションを起こしました。
 
 当初、意外にもすぐに購入者希望者が現れ、トントン拍子に進みます。
 ところが、好事魔多しの教えの通り、何と契約の二日前にドタキャン。
 振り出しに戻ります。

 事態を打開すべく、複数の同業者に持ちかけたところ、かつての部下が優良な購入希望者を見つけてくれました。
 しかし、先述した賃借人との間で、賃貸借契約書を明文化することが条件です。
 
① 譲渡、相続、継承、転貸の何れも不可
② 契約終了後の建物の解体は借主負担
③ 一代のみの限定契約

 言葉にすればたった三行の条文ながら、借主にとっては決定的に不利な内容。
 説明し、理解頂き、納得の上で署名押印頂くのは、かなり難易度の高い折衝です。
 それでも、この書面が取り付けられなければ、全ては水泡と化します。

 何度も足を運び、真摯に御説明させて頂いたことで、何とか最後のハードルをクリア。
 そして迎えた昨日の決済。
 取引終了後、金融機関の応接室で談笑しつつ、万感の思いを噛み締めていました。

 勿論、ボランティアではないので、しっかり報酬は頂きます。
 業者としての誇りと使命感を賭け、対価に見合った、もしくはそれ以上のお役立ちで応える。
 改めて、不動産業は素晴らしき仕事です。

4万回の選択

 朝目が覚めてから夜就寝するまでの間、人は4万回もの選択をしているといいます。
 例えば・・・。

・ さっと起き上がるか? 二度寝入りするか?
・ 着替えの際に、どんなネクタイを締めるか?
・ 朝食はパンにするか? 白米にするか?
・ 通勤時、前を走る車を追い抜くか否か?・・・

 こうした些細な選択から、運命に影響を及ぼすような重大な決断まで、確かに人生は選択の連続です。
 かつて「さだまさし」さんは歌いました。
 「運が良いとか悪いとか、人は時々口にするけど、そういうことって確かにあると、貴方を見ててそう思う。」
 しかしながら、今置かれている境遇の殆どは、実は自分自身の過去の選択が招いたもの。

 運動する?運動しない?  腹八分目?暴飲暴食? 
 勉強する?勉強しない?  遊ぶ?遊ばない?
 運動もせずに暴飲暴食を繰り返しているから不健康で肥満になるのですし、勉強もせずに遊び呆けているから資格が取れないのです。

 先日、「追客の電話に出てくれない」と嘆く、某拠点の某営業マンに指導をしました。
 「またしつこい電話がかかってきた」と思われて、居留守を使われている可能性が大です。
 形勢逆転のためには、誠意を伝えるしかありません。

 そこで手紙を書くことを勧めます。
 携帯でいつでも何所からでも電話ができるからこそ、メールで気軽にやりとりできる時代だからこそ、アナログな手紙が効果的です。
 誰しも、わざわざ手書きの手紙をくれた相手に、居留守を使うのは忍びないものでしょう。
 電話を取って貰い、再び土俵に上がれる可能性は高くなります。 

 その場で頷いたとしても、良いことだと思ったとしても、実際に手紙を書ける人は意外に少ないもの。
 そこが正に、運命の選択です。
 
 先述した営業マンは、お客様に宛てた手紙の写しを自分に送ってくれました。
 勿論、社長へのアピールはどうでも良く、お客様に熱意を伝えることが重要なのですが、少なくとも彼は手間暇惜しまず、手紙を書くという正しい選択をした訳です。
 
 次は、最初だけで辞めるor手紙を書き続ける、という選択があります。
 手紙を書く前の商談で、しっかりヒアリングして、商談をまとめる・・・そのためにロープレをするorしない、という選択もあるでしょう。
 
 何事も、善因善果、悪因悪果。
 蒔いた種の通り花が咲きます。 

営業マン失格:後編

 ダメ営業の典型的な事例を御紹介します。

・ 「特に焦ってない」「良い物件が見つかれば」という言葉を真に受けて、当日は案内をしなかった
・ 案内の際「綺麗な物件ですね」という能動的な言葉を得たにも関わらず、申し込みを促さなかった
・ 申し込みを断られた際に、ハードル(阻害要因)を確認しなかった
・ ハードルを確認しながら、「そのハードルさえクリアできれば申し込まれるんですね」とテストクロージングしなかった
・ 即決できなかった際に、宿題を確認しなかった
・ 宿題を確認しつつも、次回アポを決めなかった
・ アポが取れなかった上、一週間以上連絡も取らず放置した・・・

 これでは営業マン失格。
 当日決めるつもりがないから、こうした淡泊な対応に成ってしまうのです。

1. 「忙しい」「時間が無い」と言われるかもしれないが、家探し以上に重要な事象は少ない
2. 長期管理であっても囲い込みのためには、せめて部屋案内をすべきである
3. 気に入ったと思われる際は、必ず「申し込みされますか?」とクロージングする
4. 断られた際は、必ず「ハードル」を確認する
5. 「ハードルさえクリアできれば申込されますか?」とテストクロージングする
6. 結果的に今日決められなかったとしても、必ず宿題を明確にする
7. 宿題の回答期限として、次回アポを必ず決めておく

 お客様のために、最良のお部屋をお探しし、今日必ず決める。
 今日決まらなかったとしても、できるだけ早くに決めて差し上げる。
 それが営業の仕事です。

 目の前にいらっしゃる時しか、背中は押せません。
 一旦帰してしまったら、二度と戻ってきません。
 その足で他社に行き、使命感有る営業マンと出会い、即決されます。

 「良い物件ですね」はお世辞。
 「検討します」は社交辞令。
 
 案内もせず、クロージングもせず、宿題も明確にせず、次回アポも取らず、一週間以上放置して、「見込客の方がいらっしゃいます。」とは、とんだお笑い草です。    以上

営業マン失格:前編

 マイホーム営業を統括していた頃、初回商談即決主義を推奨していました。
 経験豊富な、ベテランの捉え方は一様に否定的です。
 「一生一度の高額な買い物は、何度も商談を重ねて決断に導くものであって、そう簡単なものではない。」
 
 一方、新入社員は、先入観無く素直に聞き入れます。
 ある時、現地見学会は大盛況で、営業マンはフル出動。
 一人の新入社員が、不安げな表情で事務所に戻ってきました。

松岡 : どうした?
新人 : いや申し込むと言われているんですけど?
松岡 : じゃあ、申込書を書いて貰って。
新人 : もう書いて貰いました。
松岡 : じゃあ、午後からの契約をお話してみて。
新人 : それも納得して貰っています。
松岡 : じゃあ、手付金を引き出して貰って。
新人 : 今、ATMに引き出しに行ってます。

 何の迷いも無く、セオリー通りの展開で、レールが敷かれています。
 彼は、余りにも上手くことが運び過ぎて戸惑っていただけ。
 まさに、既成概念や固定観念に捉われない強みです。

 我々のフィールドである賃貸仲介のハードルは、それに比較してどうでしょう。
 当然に、もっと低い筈です。
 今日来店されて、今日申込されることは、決して珍しくありません。
 
 いや、寧ろお客様は、決めにきています。
 その積極的なお客様の意思に水を差しているのは、本来背中を押すべき営業マン自身かもしれません。  つづく

金の卵を産むガチョウ

 今回も「7つの習慣 ~原則中心~」からの引用です。

『 ガチョウと金の卵 』
 「昔々大昔、あるところに貧しい農民が暮らしていた。
 その農民は一羽のガチョウを飼っており、その卵を市場で売って生計を立てていた。

 ある日の朝、ガチョウの巣に行ってみると、一個金色に輝く卵が産まれている。
 何と純金、しかも24金だ。
 
 それから毎日、一個ずつ金の卵が産まれた。
 農民は、あっという間に大金持ちに・・・。

 しかし、不思議なもので人間は、だんだんと欲が出る。
 金の卵がもっと欲しい! 全部欲しい! 今欲しい!

 遂に農民は手斧を取り、ガチョウの首をはねた。
 そして、中にあるであろうその金の卵を全部取りだそうと、中に手を突っ込んだけれど・・・
 内臓しか、無いぞう!」

 念のため、最後の駄洒落も原文のままです。
 ここで言う卵は、売上、利益、成果。
 ガチョウはその卵を産み落とす、人材、システム、信頼関係、社風を意味します。

 先月、今月と、大口取引によって大きな金の卵を手にしました。
 しかし、そうした一過性の成果よりも、大切なものがあります。
 各店、各人が、継続的に安定的に金の卵を産み落とすためのガチョウを育てることです。

王より飛車を可愛がる愚

 店舗巡回した際、物件情報を掲示するA型看板が室内に取り込まれていました。
 居合わせた社員に「なぜ?」と聞くと、「風が吹いて(ラミネート加工した)カードが飛んでしまうので」との回答。
 これを「王より飛車を可愛がる愚」と言います。

 御承知の通り将棋の飛車は、前後左右どこにでも動かせることから、初心者にとっては万能の駒です。
 それが高じて、飛車を王より重視してしまう・・・即ち、手段と目的や優先順位を間違う愚行を指します。

・ 彼女から貰った傘を大事にしているので、雨の日には差さない
・ 車を運転すると事故の恐れがあるので、免許を取らない

 何が目的であるかを考えれば、こうした行為がいかに間違いか気付くでしょう。
 傘は、雨から身を守るために有ります。
 車で事故を起こさないために、安全運転を励行しなければなりません。

 風で飛んでしまうからという理由で、看板を人目につかない室内に取り込んでいる愚行も同じです。
 看板は、人に見て貰うためにあるのですから。
 風に飛ばされないためには、どうするか?

・ テープで止めておく
・ 下地板を裏に付け、隙間を無くす

 できない理由を排除し、どうすればできるかの可能性を追求する・・・頭は、そのためにあります。
 しかも、コストゼロ、幾ら使っても減らない、使えば使うほど性能が良くなる・・・。
 出し惜しみせずに、知恵を使いましょう。

何でもない大切なこと

 会社の中で思うこと。

1. ポットのお湯を使った際、残量を確認して継ぎ足せる人であって欲しい

2. トイレットペーパーを使った際、無くなったら入れ替え、補充できる人であって欲しい

3. 同僚が接客していたら、率先してお茶やコーヒーを入れ、おもてなしできる人であって欲しい

4. シュレッダーが一杯に成ったら、自らゴミ袋に移す人であって欲しい

 何れも些細なことかもしれません。
 でも、とても重要なこと。

 何故ならそれは、自分の後に使う人のことを考えられる、気遣いのバロメーターだからです。
 裏を返せば、後工程のことを考えられない、身勝手な会社(店舗・個人)が、お客様へのお役立ちを尽くせるとは思えません。

 何でもないようなことが、大切だったと思う・・・。
 最近良く聞くフレーズの様な、今日の言葉です。

選りすぐりの商品群

 コンビニは、平均100㎡の店舗に3,000アイテムの商品がギッシリ詰まっています。
 大手スーパーマーケットは30,000アイテムだそうですから、約十分の一。
 ある意味コンビニは、30,000点から厳選された、選りすぐりの3,000点なのです。

 スーパーは、夕食の食材や生活必需品といったモノを買い求める、目的買いが主流。
 一方で、ついで買いを誘発するのがコンビニです。

・ カップ焼きそばの味付けをしたポテトチップス
・ 御当地名店とコラボしたカップラーメン
・ 地元の大学生が企画した幕の内弁当
・ みかん農家と共同開発したフレッシュジュース
・ メーカーとタイアップしたPBブランドのレトルトカレー・・・

 こういった、思わず手に取ってみたくなる、目新しい、付加価値の高い商品仕入、商品開発がコンビニの生命線です。 
 「今だけ限定!」「当店オリジナル!」「セットでお得!」といったPOPも、購買意欲を煽(あお)ります。
 仮に上記のラインナップが下記の様であればどうでしょう。

・ 普通のポテトチップスうす塩味
・ 普通のカップヌードル
・ 普通の幕の内弁当
・ 普通のPOMジュース
・ 普通のボンカレー・・・

 どこにでもある商品群なら、そのコンビニにわざわざ行く必要はありません。
 おまけに・・・。

・ ラベルが後ろ向きで陳列され、ブランドが確認できない
・ 棚の奥の方に置いてあるため、目に付き難い
・ 商品が埃(ほこり)をかぶっている
・ POPが無いので、商品の特徴が判らない・・・

 これでは、売れるものも売れないでしょう。
 さて、これはコンビニのリアル店舗の話。
 しかし、賃貸仲介のネット掲載におけるヴァーチャル店舗も同じです。
 どこにでもある商品ばかりで、写真のクオリティも低く、コメントも無い・・・。
 
 「お客様が来ない」と嘆くよりも先に、やるべきことは山ほどあります。

歴史と実績と人脈

 開業して6年。
 不動産業は歴史と実績と人脈が力です。

 地元である内子町は、白壁の町並みや内子座が残り、観光地として名を馳せています。
 しかし、経済はというと、御多分に漏れず疲弊の一途です。

 不動産を処分したいという潜在ニーズは、かなりあると思われますが、御商売をされている場合には、公に周知しますと信用問題に成り兼ねません。
 
 そんな中で、幾つかの取引をまとめてきました。
① 医院跡地
② 楽器店跡地
③ 衣料品店跡地
④ スポーツ店跡地

 こうした取引の実績が、口コミの評判を広げ、つい先日も査定依頼を頂きました。
 地元で物販と飲食を営まれていましたが、加齢と共に廃業を検討されています。

 実はこの方、石工職人をしていた20代の頃からの旧知の方です。
 同じ町に住みながら、久々の再会。
 白髪や皺の数が、時の流れを感じさせます。

 物件の価値というよりも、購入できるだけの余力のある方に行き当たることが難しい内子町。
 決して安請け負いはできません。
 それでも、全力を尽くし、何とかお役立ちしたいと思います。 

必要条件と充分条件

 不動産キャリアパーソンのテキストが届きました。
 この資格は、宅地建物取引主任者資格を宅地建物取引士へと称号変更させるに当たって、プロに相応しい知識を習得すべく、業界団体が新設したものです。

 医師免許を持つ者は、外科でも内科でも耳鼻咽喉科でも、自由に開業できます。
 実際には、医師毎に専門があり、そこを追求するのが常です。
 門外漢の分野は原則、関わることができません。
 資格と実務は、まったく違う訳です。

 不動産業も同様で、徐々に専門化が進んできました。
 我々はエイブルのネットワーク店として、賃貸仲介管理がメイン。
 他にも、売買仲介、土地分譲、建売住宅、分譲マンション等々、様々な業者が犇(ひし)めいています。
 町医者の様に、総花的な取扱いをする業者もあるでしょう。

 少なくとも不動産業に携わる以上、免許証の宅建は必要条件です。
 但し、お客様の多様化したニーズにお応えするためには、それだけでは足りません。
 宅建協会の理事として、無料相談を受ける際にそのことを痛感させられます。

 広く浅くであっても、網羅的な知識を持ち、的確なアドバイスができなければプロ失格です。
 20年前、死に物狂いで叩き込んだ宅建知識も、今はすっかり風化してしまいました。
 不動産のプロとして、充分条件を整えるべく、初心に戻って勉強したいと思います。

ガソリン下落の経済原理

 ガソリン価格が下落しています。

 先日入れたGSの、店頭表示価格は129円。
 プリカ給油で△2円。
 更に給油後、スロットが回り、777が揃う・・・というか必ず揃いますが。
 1等△3円、2等△2円、3等△1円。
 この日は運よく1等△3円で、最終価格は124円に成りました。

 円安&インフレ誘導によって、アベノミクスの成就を目論む安倍政権にとっては、まさに救いの神です。
 円安に比例してガソリン価格が上がっていたら、経済は疲弊し、倒産件数も増大し、景気回復どころではなかったでしょう。

 さて、価格の変遷を半年前と比較してみます。

 【 対ドル 円 】
 昨夏:101円 → 現在:119円 = 118%

 【 レギュラーガソリン価格 】
 昨夏:158円 → 現在124円 = 78%
 
 本来なら、158円×118%=186円に成るべきガソリン価格が、何故逆転現象で下落しているのでしょうか?

① アメリカが開発しているシェールガスやシェールオイルの影響(需用減退)
② 上記に対抗すべく、中東産油国が石油を増産している(供給過剰)

 やはり、売りたい人が多くて、買いたい人が少なくなると、価格は下落します。
 日常生活の身近なところで恩恵を受けている事象も、掘り下げれば経済の原理原則に行き着くものです。

7つの習慣 ~原則中心~

 名著中の名著「7つの習慣」シリーズ最新刊「原則中心」は、リーダー必読のバイブルです。

 「すべてのリーダーは『力』を発揮している。
 しかし、その『力』には、『正当な力』もあれば、『不正な力』もあるだろう。
 強制、恐怖、肩書き、褒美、称賛、認識、信頼、尊敬・・・ピンからキリまである。
 発揮する『力』が正当なものになればなるほど、あなたの影響力が増大し、長期において望ましい結果を得られる。」

 あなたの部下は・・・
 「① あなたのことが怖いと思うから、従うのだろうか?
 ② お金や褒美が与えられるから、従うのだろうか?
 ③ 心から尊敬し信頼しているから、従うのだろうか?」

 ①の強制は、強盗と変わらない。
 ②の交換条件は、単なる取引でしかない。
 ③に挙げた、愛・尊敬・信頼という原則中心の『力』だけが、長期に渡って成功し続ける。

 つまり、愛情を持って部下に接し、自ら人間性を高め、同志としての強固な信頼関係を構築する以外に、繁栄の道筋は無いのです。 
 この本は、改めて原理原則の大切さを教えてくれます。

立派な人間の定義

 プレイヤーにとって最も重要なのは、業務的な専門スキルです。
 人間力も有ったに越したことはありませんが、多くを求められる訳ではありません。
 
 やがて部下を持ち、一つの店を任せられるようになりますと、要求は逆転します。
 即ち、専門スキルよりも、人間的なスキルが重要視されるということです。

 人間性を高める、徳を身に付ける・・・。
 これが、一朝一夕に叶うものでないことは承知しています。
 それでも、役職を担い部下を持つ以上は、避けて通れません。

 砂漠に遭難し、喉がカラカラで歩き続ける中、一口分の湧水を発見したとします。
 人の親ならば、自分が飲みたくても、まず子供に与えるでしょう。
 火災に遭い、中に家族が取り残されているとしたら、危険を顧みず、救出に向かう筈です。

 そうした、親が子を守るとした場合の言動を、常に心がけます。
 「自分だけ助かりたい」・・・邪な考えが過ったとしても、ぐっと堪えて思いを呑み込み、行動を変える。

 部下の能力も性格も様々、長所もあれば、短所もあります。
 それでも、短所の裏側にある長所に精一杯着目し、温かい目で見守る。
 自らは、常に慎(つつし)み、省(かえり)み、戒(いまし)め、謙虚であり続ける。

 そうした心がけと、行動が、徐々に性格をも浄化してくれます。
 性格そのものを変えることはできませんが、一つひとつ行動から改めていくことは可能です。
 立派な人間とは、たとえ今は未熟でも、いつか立派に成ろうと努力する人を指します。

下りエスカレーター

 世の中は、努力と結果が必ずしも比例しないことがあります。
 
 某菓子店の店長をしていた時もそうです。
 平成2年、大洲店開業時は、年商1億円超。
 
 南予初出店ということで、物珍しさも手伝い飛ぶように売れます。
 そうなると、接客もいい加減になり、販促も力が入りません。
 不謹慎ながら、「もうこれ以上お客様が来ない方が良い。」と思うことすらありました。

 次年度以降、「内子店」、「宇和店」、「八幡浜店」と、近隣への出店が相次ぐと勢いに陰りが出ます。
 2年目 9000万円
 3年目 8000万円
 毎年、売上は1000万円ずつダウン。
 
 危機感が焦燥感となり、行動も変わります。
 ・ ケーキのパンフレットを作成して企業に配布する
 ・ 販促物を多めに取って、周辺にチラシ配りを行う
 ・ 創業祭を企画して集客を狙う・・・

 一作年よりは昨年、昨年よりは今年の方が、はるかに知恵を使い、努力したのは確かです。
 しかし、売上ダウンに歯止めはかかりません。
 
 ここで考えるべきは、「過去が良過ぎただけ」ということ。
 昇りエスカレーターよろしく、乗っかっているだけで上の階に進むことができます。
 
 普通の階段ならば、自から一所懸命頑張らないと、上に進むことはできません。
 そして下りエスカレーターなら、少々足を動かしても下降し、やがて退場を余儀なくさるのです。

 市況には、下り坂も上り坂もあるでしょう。
 いかなる時代にも、それ以上の回転力で両脚を動かし、上を目指せる企業(店舗・個人)だけが生き残れます。

公利公欲と自己犠牲

 リーダーにとって必要なファクターは沢山ありますが、その内、代表的な二つをご紹介します。

1. 「公利公欲」
 文字通り、対義語は「私利私欲」。
 リーダーが私欲に走ると求心力を失います。
 自分の利よりも店の利を、自店の利よりも会社の利を・・・それがリーダーのあるべき姿です。

2. 「自己犠牲」
 戦艦大和の有賀幸作艦長は、羅針儀に自身を縛り付け、大和と共に死を迎えたと言われています。
 一方、多くの犠牲者を出した韓国セウォル号の船長は、自らの責任を放棄し、いち早く逃げ出しました。
 
 さて、この二つの要素が、リーダーに求められるのは間違いありません。
 とはいえ、人は皆自分が可愛いものです。

 部下の成果を、自分のフォローの手柄だと主張したいこともあります。
 面倒なお客様や休日のクレームから、逃れたいと思うのも当然でしょう。

 それは人として健全な心理です。
 思うまでは許されます。
 しかし、実際の言葉や行動が、公利公欲から外れ、自己犠牲を見失ったとすればリーダー失格です。

 部下は、リーダーの言動を具(つぶさ)に見ています。
 店長→役員→社長。
 段階が上がれば上がるほど、人間性を磨き、徳を積まなければなりません。

 リーダーを引き受けるからには、それなりの覚悟が必要です。

結果を出せない6ヶ条

 今期のテーマは、「成果にこだわる」。
 幾ら努力したとしても、最終的に成果を出せなければ生き残れません。
 
 あるネット記事に「結果を出せる人と出せない人の6つの違い」がありました。
 少しだけ脚色してお届けします。

① 結果を出す人は「やります」と言う、出せない人は「やりたい」と言う
 言葉は言霊(ことだま)、願望よりも宣言の方が有効。
 「タイ」より「マス」です。 

② 結果を出す人は「即やる」、出せない人は「いずれ(明日・来週・来月・来年)やる」
 今の世の中スピードが重要です。
 プライオリティが高いと思うなら、当然すぐに行動するでしょう。

③ 結果を出す人は期限を切る、出せない人は期限を設けない
 いつまでにやるのかを決めないのは、作業であって仕事じゃありません。 

④ 結果を出す人は行動にこだわる、出せない人は計画にこだわる
 下手な考え休むに似たり。
 行動が全てです。

⑤ 結果を出す人は素直に受け入れる、出せない人はできない理由を探す
 できない理由を排除し、どうすればできるかの可能性を追求する・・・我が社の経営方針です。
 
⑥ 結果を出す人は変化(修正)を楽しむ、出せない人は変化(修正)を拒む
 元来人間は、変化を嫌い現状維持を好む生き物。
 従来通りのやり方で上手くいかないのであれば、変化するのは当然です。

 自分の言動に照らして考えてみましょう。
 私自身、猛省します。

ちぐはぐな行動計画

 月間目標に基づき店長面談をしていますが、目的→目標→手段→行動計画が一貫していない、ちぐはぐなものが散見されます。

 例えば、「温かい家庭を持ちたい」と思うなら、まず恋人をつくる必要があります。
 そのためには、友達に紹介を依頼したり、合コンや婚活パーティに参加して、出会いの機会を増やすべきです。
 自分自身の評価を上げるために、流行りの服を買いにいったり、美容室でセットしたりするでしょう。
 意中の異性が現れたら、積極的にアピールし、連絡先を聞き出し、食事に誘ったりします。
 
 こんな当たり前のことが、仕事ではなかなかできません。 
 「商品が少ない」と思いながら、オーナー訪問や業者訪問に出かけない。
 「反響が欲しい」と思いながら、法人訪問もキャンペーンも取り組まない。
 「成約率を上げたい」と思いながら、ロープレもランクアップミーティングも実施しない。
 「空室を埋めたい」と思いながら、条件交渉やモデルルームの作り込みをしない。
 やったとしても、継続しない、徹底しない、行動量が足りてない・・・それが現実です。

 例えば・・・。 

【 営業の目的 】
・ 昨年よりも多く、お部屋探しのお客様に貢献する
・ 空室を埋めて、オーナー様にお役立ちする
・ その結果として、賞与・昇給を実現し、豊かさを享受する

 そもそもの営業目的を知ることは大事ですが、残念ながら意識だけでは事は成りません。
 この目的に、「期限」と定量的な「数値」を入れれば目標になります。

【 A店の月間目標 】
 契約件数20件

 人間は、目標を持つとそれに近づこうとする動物です。
 次に、この目標を達成するための「手段」を決めます。
 
 契約20件を上げるために必要な「手段」
  ① 繰越申込7件を確実に決める
  ② 反響80件を得る
  ③ 新規来店40件を呼ぶ
  ④ 成約率50%を実現する

 しかし、ここまで決めても、身体は動きません。
 更に掘り下げ、「行動計画」に落とし込む必要があります。

  ① 繰越申込7件を確実に決める、ために「申込の御礼状を出す」「契約日を最短で設定する」・・・
  ② 反響80件・来店40件を得る、ために「物調30件」「物件写真5枚掲載」「キャンペーンチラシ60社訪問」・・・
  ③ 成約率50%を実現する、ために「毎朝30分ランクアップミーティング」「毎夕30分ロープレ」・・・

 何を? 誰が? いつまでに? どうやって?
 各々明確に定め、具体的に手・足・口が動くものにします。
 それをやりさえすれば確実に、目的・目標は達成できるのか? 
 もう一度、足元の行動を見直してみて下さい。

社長の責任

 前職晩年時、自分の立場は、賃貸仲介管理グループ会社代表です。
 親会社の民事再生法申請を受け、リストラしつつスポンサーを模索する・・・6年前の今頃は、そんな難行苦行の連続でした。

 財政は逼迫していて、スポンサーが見つかるまでの間、資金繰りもままなりません。
 遂には、55名の社員を40名に縮小する苦渋の決断。
 全拠点をTV会議で結び、全社員に向けて語りかけました。

 「社長就任以来、自分は現場を重視してきたつもりです。
 何かしら問題が起これば、必ず現場に足を運び、社員の声に耳を傾けてきました。
 一方、業績については殆ど言及しなかった筈。
 その理由は、真面目に一所懸命取り組んで貰っていると、皆さんを信頼していたから。
 
 しかし、それは間違いだったかもしれないと、今更ながらに思うのです。
 業績が悪い時、頭ごなしに強く叱責したとしましょう。
 「俺らは頑張っている。 社長は現場も判らないくせに、勝手なことばかり言いやがって・・・」
 そうした怒りを買ったかもしれません。
 
 でもそこから、「みんな、今月こそは実績を上げて、社長を見返してやろうぜ!」という反骨精神が芽生え、1件2件数字が上乗せされていたとすれば、一人でも二人でも社員を救うことができたに違いない。
 今日の痛みは全て、嫌われることを恐れ、現場に寄り添い過ぎた、無能な社長の責任です。」

 創業して7年目。
 本社である大洲駅前店は、1月に新築リニューアルOPEN。
 先日は、5店舗目となる松山余戸店が新規OPEN。
 管理戸数も1,200戸を超え、着実に成長の足跡を残してきました。

 順境に見える今だからこそ敢えて、数字に、結果に、こだわろうと心に誓っています。
 多少理不尽に見えても、例え現場から嫌われようとも、最終的に社員と会社を守るのが社長の責任だからです。

商品棚ガラガラのコンビニ

 我々の拠点は各店舗ですが、実際に手に取れる商品を扱っていないため、「仕入れ」「品揃え」「前出し」といった概念の判り辛い点があります。
 そこで、いつもコンビニを例示します。

 コンビニを好立地に新規OPENしたとしても、それだけでは売上は上がりません。
 他店に無い、差別化された、魅力的な商品が棚に並んでいないと、お客様は再び足を運ぼうとは思わない筈です。
 そのために各社・各店は、地元食材の活用、有名店とのコラボ、プライベートブランドの商品開発や仕入れに奔走しています。

 業界TOPのセブンイレブンと、他社との日販差は10万円以上。
 年商に換算すれば4000万円もの差があります。
 その最も大きな要因は、商品力です。

 賃貸仲介目線で見れば、どうでしょう。
 「ああ、あの物件のオーナー様は誰それです。」
 「こういう難点があり、空室が多い理由はそこと思われます。」
 
 知識としては知っています。
 知っていますが、仕入れは完了していません。
 店舗の棚はガラガラです。
 
 棚に並んでいるのは、D社やS社やT社やY社といったメーカー物件や、他社管理の手垢のついた物件ばかり。
 カップ麺といえば「どん兵衛」と「カップヌードル」だけ、お菓子と言えば「カルビーのポテトチップス」だけ。
 どこにでもある様な商品だけ並べて、「お客様が来ない」と嘆いているコンビニ店主を笑えますか。
 
 物調(物件調達)でリストアップしたオーナー様を訪ね、
 「ペット可にしてはどうか?」
 「和室を洋室にすれば」
 「敷金ゼロで保証会社を」
 「モデルルームを作りましょう」・・・

 手を変え品を変えオーダーメイドな提案によって、見向きもされなかった物件を魅力的な商品に再生する。
 再生された商品をネット掲載することで、反響が増え、契約に結びつく。

 お役立ちの結果として、入居者に選ばれ、オーナー様に満足して頂き、管理取得につながり、win-win-winの繁栄のスパイラルが完成します。

 「忙しくてできない」という言い訳も聞きますが、これ以上に優先すべき事象が果たしてあるでしょうか。
 
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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