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美味しい苺の食べ方

 褒めるタイミング、叱るタイミング、褒め方、叱り方。
 この機微は、管理職にとって極めて重要です。

◆「当初は繰り越しも少なく、目標を大きくショートする見込みだったにも関わらず、そこからの快進撃で後一歩のところまで追い込んだ」

 それでも、目標未達を叱るのか?
 よく追い込んだ、と褒めるのか?

 これは、背景にもよります。
A ・月末の最終日まで希望を捨てずにがんばった  ・未達成を心から悔しがっている
B ・月末前のかなり早いタイミングで投げていた  ・追い込めたことに安堵している

 前者なら健闘を讃え褒めた方が効果的ですし、後者なら一言釘を差しておく必要があります。 
 もっと言えば、結果管理ではなく、捲くりの間に合う数日前に、檄を飛ばすべきでしょう。

A ・未熟であるにも関わらず、労を厭わず頑張ったものの、あと一歩及ばなかった
B ・能力が高いにも関わらず、月初の手抜きが祟り、後半の追い込みが間に合わなかった

 前者なら頑張りを評価し次月への期待を伝えた方が意気に感じてくれるし、後者なら「君らしくない」と言う言葉でプライドをくすぐるのが良いでしょう。

 こうやって、文章をまとめる時には理性的に判断できますが、リアルな場面では、大事なひと言をかけられなかったり、ついつい余計なひと言を口にしてしまうもの。
 更に、称賛と叱責の順番も大切です。

 『苺は、ヘタの付いた方から食べると、先っぽが甘いので後口が良い。』

 3月も今日で終わり。
 4月に、賞与・昇給の評価面談を控え、一人ひとりに対するイメージトレーニングに余念がありません。
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逃げるから苦しい

 先日の飲み会の席で、松山久米店の大野店長が酒の勢いを借りて名(迷)言を口にしていました。

 「理不尽なことばかり・・・それが人生だ」

 この言葉が、何を意図して発せられたものかは判りませんが、まさにおっしゃる通りです。
 実際世の中は、理不尽なこと、上手くいかないこと、困難なことばかりです。
 突然現れた大きな壁の前で立ちすくみ、心が折れ、逃げ出したくなる場面も多々あります。

 しかし、一時的に逃げても、決して逃げ果(おお)せることはできません。
 逃げた方向に先回りして、再び障害は目の前に立ちはだかるのです。

 『苦しいから逃げるのではない。
 逃げるから苦しくなるのだ。』    ウィリアム・ジェームズ(心理学者)

 この逆説的名言と、類似の教えもご紹介します。 
 
 『幸せだから笑顔になるのではない。
 笑顔でいるから幸せになるのだ。』

 つまり、前向きに立ち向かう心が、幸せな人生を引き寄せるということ。
 逆境、困難、試練・・・できることなら回避したいと思う事象に遭遇しても、逃げずに乗り越えれば、力と自信が備わります。

 そう考えれば、ピンチはチャンスそのものなのです。
 逃げずに、勇気を振り絞って立ち向かいましょう。 

我以外皆我師

 お笑い、司会、映画監督と、幅広い活動をされているマルチタレント「北野武」さんの言葉です。

 『世代が違うと話が合わないなんて言うのは間違い。
 話が合わないんじゃなくて、話を引き出せない自分が未熟なだけだ。
 年寄りとお茶を飲んでいて、
 「おじいちゃん、この茶碗は何?」
 って聞けば、何かしら答えが返ってくる。
 きっかけさえ作ることができれば、思いもよらない話が聞けることもある。
 相手はいい気持ちになれるし、こっちは知らなかったことを知る。
 相手が小学生だって同じだ。』

 社員も年々増え、20歳の新入社員から51歳の自分まで、年齢層も幅広くなっています。
 当然、生まれ育ってきた世代にはギャップがあって当然です。

 先日、ある社員の歓迎会に十数名の社員が参加しました。
 我々が、勝手に知っていると思い込んでいるスポーツ選手や、歌手の名前も知らないという若手社員。
 それも当然で、自分達の青春時代のアーティストの黄金期に、彼らは生まれてなかったりする訳です。

 「ジェネレーションギャップで話が合わない」
 「最近の若い者は・・・」
 「年輩者が居ると気を使わせるのでは・・・」

 こうした先入観や、下手な気配りで、飲み会や二次会への参加に消極的な自分がいました。
 しかし、先述の言葉によれば、それこそ自分の未熟さであります。

 『我以外皆我師』 
 ※ 人でも物でも、自分以外の総てが、自分に何かを教えてくれる先生である
 吉川英治著「宮本武蔵」より

 より素直に、謙虚に、日々精進して参ります。

勇気を失うのは

 ゲーテの有名な言葉です。

 『財産を失うのは、幾らかを失うことだ。
 名誉を失うのは、多くを失うことだ。
 勇気を失うのは、全てを失うことだ。』

 仕事をしていく中で、こうした教えは実に的を射て響きます。

 ある画策をすれば、違ったスタンスで立ち振る舞えば、私利私欲を肥やすことができるであろう場面は幾らでもあるものです。
 特に社長の立場であれば、会社にではなく、個人にマージンを求めることなど容易にできます。

 そうした背信で、一時的に富を得たとしても、見返りに名誉を失うことは自明の理。
 名誉だけではなく、信用も信頼もプライドも捨てることに成ります。
 また、一度でも背信に下ると、もう二度と抜け出すことはできません。
 
 そして勇気は、財産を、地位を、名誉を・・・時に命を、投げ捨ててでも守るべきもののために発揮するものでしょう。
 その守るべきものとは、企業にとっては経営理念、個人にとっては「フィロソフィー」(信条)。
 
 勇気を失うことなく生き続けたいと思います。
 これまでも、これからも・・・。
 

もう一つの判断軸

 繁盛期(繁忙期)の朝は、やるべきことが山積しています。
 
 「あれもやらないといけない」
 「これもやらないといけない」
 「ああ、そういえば忘れてた」

 この様に、雑多な仕事が溢れ、自分の処理能力を超えてオーバーフローしそうに成ります。
 それでも予定を組んで、何とかこなしていこうと段取りする訳ですが、そこに飛び込みの電話が入ったり、不意の来客が訪れたり、打ち合わせの相手が遅れたりして、予定が崩れることも珍しくありません。

 こんな時にこそ、優先順位の見極めが大事です。
 優先順位については、名著「7つの習慣」時間管理のマトリクスによって明確に仕分けられます。

① 緊急かつ重要な仕事
② 緊急ではないけれど重要な仕事
③ 緊急だけれど重要ではない仕事
④ 緊急でも重要でもない仕事

 このマトリクスを用いなくても、緊急性は誰しも目が向きます。
 正午の会議のための資料を、午後作成する人はいません。
 重要性にしても、少し考えれば判る筈。

 しかし、もう一つ、見落とされがちな判断軸があります。
 それは、作業時間です。
 例えば、電話一本、メール一通といった、短時間で済む要件は先に済ませるべきでしょう。

 緊急かつ重要な仕事であっても、オーナー様へ向けた提案書の様に、創造性の試される作業であったとすれば、「あれも」「これも」と散らかった脳の状態では、良い発想も浮かびません。
 
 まず短時間で簡単に終わるものからやっつけ、手強い相手は、じっくりと本腰を入れて対峙することです。

和して勝てるプロ集団

 繁忙期(繁盛期)も残すところ僅か。
 各店舗とも、最後の追い込みに余念がありません。
 
 受注数、受注金額、成約率等々、成果を競い合うのは、営業会社なら当然です。
 営業マンを序列で並べれば、その成果差は3倍以上にも及びます。

 この業界の通説で乱暴に切り分けると、誰が対応しても決まる方が2割、誰が対応しても決まらない方が2割。
 その中間の6割が、営業マンの対応によって変わるという訳です。
 
 実際に我が社にも、7~8割の成約率を誇る、優秀な営業マンが何名かいらっしゃいます。
 この方達は、決めるべきお客様を確実に決めることができる人達です。

 とはいえ、3割バッターも4割バッターも悲観することはありません。
 その差は改善シロであり、努力と経験によって埋められるものだからです。

 そうした個々人の序列はともかくとして、我々の携わる賃貸仲介はチーム営業が求められます。
 お客様対応をしている担当営業マンの横や後ろで、他のスタッフも聞き耳を立て、出来得る限りのサポートを行うのが王道です。
 それは、お茶出しであったり、小さいお子様のお相手であったり、鍵の手配であったり、空き確認であったり、物件出しであったり、様々です。

 三人寄れば文殊の知恵。
 二人がかり、三人がかりで取り組むことで、最良の提案へと近付きます。
 お客様も、自分のことを尊重してくれていると、好意的に受け止めてくれます。
 社内には、思いやりと感謝の心が溢れ、人間関係が良好になります。

 『アマは和して勝つ、プロは勝って和す』
 
 これは、西鉄ライオンズ黄金時代の名監督「三原修」氏の言葉。
 プロのシビアさと健全な競争原理を是とした上で、和して勝てるプロ集団を目指したいものです。

重役に成る秘訣

 昨日は、今年度の入社式でした。
 夢と希望に満ちて、社会人としての第一歩を踏み出した皆様に、心よりエールをお贈りします。

 経営の神様と言われたパナソニック創業者「松下幸之助」は、かつて新入社員を前に、「重役になる秘訣」を訓示しました。

 『 将来必ず重役になれる方法があります。
 まずは入社一日目、会社から帰ってきた時、家族にどう報告するかが成功への第一関門です。
 
 「とてもいい会社のように思うから、ここで大いに仕事をしてみたい」といった報告ができるか否か。
 すべては、そういう心がまえから生まれてくるものです。

 次に、友達に会った時にも、親戚に会った時にも、同じように話す。
 すると、家族、友人、知人の頭に、その会社のいい印象が残って、それが人から人へと伝わり会社の評価が高まる。

 そうすることでファンが増え、業績を上げることにつながる。
 またその本人も周囲から、「なかなかいい会社に勤めているな」と評価される。

 評価されれば誇りとなって、おのずと仕事にも前向きに取り組むようになる。
 当然に成果もあがり、上司や社長からの評価も上がる。
 好循環の中で、「社内の階段」を順調にのぼっていくようになる。

 何と言っても、自分の会社をほめるという態度、心がまえで終始している人は、必ずどこの会社にあっても注目される。
 会社としても、その人を抜擢せずして、一体誰を重役にすると言うのか?』

 昨今、ブラック企業だ、サービス残業だ、不当解雇だ、等々、企業を糾弾するニュースが蔓延しています。
 本来、同じ船に乗り組む同志であるにも関わらず、対立の構図の労使関係も珍しくありません。
 勿論、企業側にも問題はあるのでしょう。
 
 しかし、言葉は言霊(ことだま)。
 前向きな言葉を積極的に使う人には、前向きな人生が拓けます。

嘘吐きなお客様:後編

 これまで数社の不動産会社を当たったが、どの店でも、どの営業マンからも邪険にあしらわれてきた。
 『やはりニーズが厳し過ぎるか?』
 でも、春休みの間には引越ししたいので、今更諦める訳にはいかない。 
 B社でも成果を得られず、ダメ元で訪ねたC社の担当者のアプローチは、これまでとは全く違っていた。 
   
営業 : 環状線の内側は、一戸建て貸家が極めて少なくて、有ったとしてもかなり高額になります。
顧客 : やっぱり。

営業 : それよりも、内環状にこだわる理由は何なんですか?
顧客 : 職場が街中であることと、上司から焼肉や飲み会に頻繁に誘われるので、タクシーや代行の料金もバカにならなくて、できれば自転車圏でと思って
営業 : 飲み会は、月に何回位あるんですか?
顧客 : 月5~6回といったところです。
営業 : では、伊予鉄の市内電車の駅近くであれば、郊外であっても問題無いんじゃないですか?
顧客 : 確かに、それも一理あるな。

営業 : 但し、駅徒歩圏の一戸建ても限られてしまうのですが、マンションタイプではダメですか?
顧客 : 子供が元気過ぎるので、下階の方に御迷惑かけたくないんですよ。それに1Fの寝室はちょっと苦手で。
営業 : では、1Fが駐車場になったマンションの2Fだったらどうですか?
顧客 : まあ、それでも良いけど・・・。
営業 : 実は余戸の駅前に、リノベーションしたばかりのキレイな物件があるんですよ。
顧客 : じゃあ、見るだけ見せて貰って良いですか?
営業 : きっと気に入られると思いますよ♪    】

 勿論、実際の営業は、もっと複雑なものでしょう。
 しかし、お客様の言葉をそっくりそのまま真に受けてしまうのは危険です。
 自分の力足らずを棚に上げ、
「言ってたことと全然違う物件で決めてんだから、まったく」
 とお客様を嘘吐き呼ばわりするのは愚の骨頂。

 ネットや情報誌で物件の知識は知っていたとしても、所詮お客様は素人です。
 お客様のニーズ(絶対に必要)とウォンツ(あったら良いな)と条件を聞き取り、咀嚼・消化し、自らの知識と擦り合わせた上で、「貴方にとって最適なお部屋はこれです」と最良の提案を差上げるのが、プロとしての使命であることを忘れてはなりません。    以上 

嘘吐きなお客様:前編

 お客様満足の指標である、「big smile」アンケート2月度の結果からです。
 松山久米店の小倉さん(産休中)と、松山南店の石村さんが同数で、全国ランキング4位に輝きました。
 おめでとうございます。

 その石村さんのお客様から、実に興味深いお言葉を頂いたので御紹介します。

 「探していたのとは違う条件の物件だったけれど、広くてキレイだったので、結局そこに決めました。
 臨機応変に対応して頂き、大変満足しています。」

 この文章だけを見ますと、お客様のニーズとミスマッチなお部屋を紹介した様にも取れます。
 しかし、本来のプロとしての提案は、かくあるべきでしょう。
 以下は、よくありがちな、営業の一コマです。

【 お客様は、何ヶ月も費やし、ポータルサイトを検索し、何社も渡り歩き、真剣にお部屋探しをしていたが、なかなかニーズに適う部屋が見つからない。
 この日もA社を訪ね希望を伝える。
 
 「環状線の内側で、一戸建て、築浅で家賃は6万円以内」
 担当営業Bは、落胆の思いを噛み殺し、心の中で呟いた。
 『無い物ねだりだ。そんな物件ある訳がない。嫌な客に当たったな。』

 やる気無く、聞き取りもそこそこにあしらっていると、その雰囲気を察してか、そのお客様は早々に帰っていく。
 Bは「やれやれ」と溜息をつき、同僚に愚痴をこぼすのだった。

 「淡泊な営業しやがって、今すぐ追客の℡コールをしろ!」
 翌日の営業ミーティングで、このお客様の報告をしたところ、Bは店長からこっ酷く叱責される。
 『どうせ決まってないだろう』
 そう思ってかけたところ、意外にも「昨日C社で決めました」と言う。

 「ち、ちなみにどちらの物件で?」震える声で質問を続ける。
 「余戸駅前のDマンションです。」
 Bは、その回答に驚いた。

 『環状線の外、築年数は20年超、戸建てでもないし・・・。
 そんな条件で良いのなら、6万円以内の物件は幾等でも紹介できたのに・・・。』    つづく

モグラの穴を潰す:後編

 金曜日が祝日に当たるため、翌日から三連休になる木曜日。
 松岡は公休です。

 但し、どうしてもやっておきたい仕事があったため、朝だけ出社しました。
 業務に取り組む最中、経理から払出伝票への押印と、ネットバンキングの送金依頼が相次ぎます。
 繁忙期であるため、連休の引っ越しを直前にした入金 → 振込が重なるのも道理です。
 
 「社長、もう一件お願いします」
 
 業務を終えて帰りかけると、「社長、最後に一件お願いします。」
 そこで聞きました。

 「今日、たまたま休日出勤してたけど、居なかったらどうなったのかな?」

 経理の女性は、「そう、まさに、このことなんです。」と言います。
 違和感を感じて、帰りかけの荷物をおいて「何故」を繰り返すヒアリング。
 すると、モグラの穴が見えてきました。

① 営業担当は契約後、契約金明細の請求書を発行する
② その後、営業が経理へ、契約金明細の仕訳票を送る
③ 仕訳票を基に経理は、入金を確認し、出金・振込の準備を行う

 この流れがスムーズであれば、バタバタすることはありません。
 営業の仕訳票が遅れることこそ最大の問題なのです。

1.何の予告もなく、いきなり数十万円の入金がある
2.経理から営業に向けて「この入金に心当たりありませんか」と問い合わせ
3.担当営業から「ああ、それは私のお客様です」とバック
4.「このお客様、明日のお引越しなんで、今日の15:00までにD社に振込お願いします」と営業
5.経理は「えっ、今日は社長が居ないのに・・・」と戸惑う
6.各拠点の小口のお金を掻き集め、何とか急場をしのぐ

 ルーズな前工程に着目せず、しわ寄せられた後工程で、リスクを取りながら帳尻を合わせるのは本末転倒です。
 
 「営業は、契約金請求書発行から24時間以内に仕訳票を提出する」

 これでモグラの穴が埋まります。
 業務の流れを俯瞰した上で、最善の再発防止・未然防止策を講じることのできる思考習慣を身に着けて頂きたいものです。 
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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