美味しい苺の食べ方

 褒めるタイミング、叱るタイミング、褒め方、叱り方。
 この機微は、管理職にとって極めて重要です。

◆「当初は繰り越しも少なく、目標を大きくショートする見込みだったにも関わらず、そこからの快進撃で後一歩のところまで追い込んだ」

 それでも、目標未達を叱るのか?
 よく追い込んだ、と褒めるのか?

 これは、背景にもよります。
A ・月末の最終日まで希望を捨てずにがんばった  ・未達成を心から悔しがっている
B ・月末前のかなり早いタイミングで投げていた  ・追い込めたことに安堵している

 前者なら健闘を讃え褒めた方が効果的ですし、後者なら一言釘を差しておく必要があります。 
 もっと言えば、結果管理ではなく、捲くりの間に合う数日前に、檄を飛ばすべきでしょう。

A ・未熟であるにも関わらず、労を厭わず頑張ったものの、あと一歩及ばなかった
B ・能力が高いにも関わらず、月初の手抜きが祟り、後半の追い込みが間に合わなかった

 前者なら頑張りを評価し次月への期待を伝えた方が意気に感じてくれるし、後者なら「君らしくない」と言う言葉でプライドをくすぐるのが良いでしょう。

 こうやって、文章をまとめる時には理性的に判断できますが、リアルな場面では、大事なひと言をかけられなかったり、ついつい余計なひと言を口にしてしまうもの。
 更に、称賛と叱責の順番も大切です。

 『苺は、ヘタの付いた方から食べると、先っぽが甘いので後口が良い。』

 3月も今日で終わり。
 4月に、賞与・昇給の評価面談を控え、一人ひとりに対するイメージトレーニングに余念がありません。
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逃げるから苦しい

 先日の飲み会の席で、松山久米店の大野店長が酒の勢いを借りて名(迷)言を口にしていました。

 「理不尽なことばかり・・・それが人生だ」

 この言葉が、何を意図して発せられたものかは判りませんが、まさにおっしゃる通りです。
 実際世の中は、理不尽なこと、上手くいかないこと、困難なことばかりです。
 突然現れた大きな壁の前で立ちすくみ、心が折れ、逃げ出したくなる場面も多々あります。

 しかし、一時的に逃げても、決して逃げ果(おお)せることはできません。
 逃げた方向に先回りして、再び障害は目の前に立ちはだかるのです。

 『苦しいから逃げるのではない。
 逃げるから苦しくなるのだ。』    ウィリアム・ジェームズ(心理学者)

 この逆説的名言と、類似の教えもご紹介します。 
 
 『幸せだから笑顔になるのではない。
 笑顔でいるから幸せになるのだ。』

 つまり、前向きに立ち向かう心が、幸せな人生を引き寄せるということ。
 逆境、困難、試練・・・できることなら回避したいと思う事象に遭遇しても、逃げずに乗り越えれば、力と自信が備わります。

 そう考えれば、ピンチはチャンスそのものなのです。
 逃げずに、勇気を振り絞って立ち向かいましょう。 

我以外皆我師

 お笑い、司会、映画監督と、幅広い活動をされているマルチタレント「北野武」さんの言葉です。

 『世代が違うと話が合わないなんて言うのは間違い。
 話が合わないんじゃなくて、話を引き出せない自分が未熟なだけだ。
 年寄りとお茶を飲んでいて、
 「おじいちゃん、この茶碗は何?」
 って聞けば、何かしら答えが返ってくる。
 きっかけさえ作ることができれば、思いもよらない話が聞けることもある。
 相手はいい気持ちになれるし、こっちは知らなかったことを知る。
 相手が小学生だって同じだ。』

 社員も年々増え、20歳の新入社員から51歳の自分まで、年齢層も幅広くなっています。
 当然、生まれ育ってきた世代にはギャップがあって当然です。

 先日、ある社員の歓迎会に十数名の社員が参加しました。
 我々が、勝手に知っていると思い込んでいるスポーツ選手や、歌手の名前も知らないという若手社員。
 それも当然で、自分達の青春時代のアーティストの黄金期に、彼らは生まれてなかったりする訳です。

 「ジェネレーションギャップで話が合わない」
 「最近の若い者は・・・」
 「年輩者が居ると気を使わせるのでは・・・」

 こうした先入観や、下手な気配りで、飲み会や二次会への参加に消極的な自分がいました。
 しかし、先述の言葉によれば、それこそ自分の未熟さであります。

 『我以外皆我師』 
 ※ 人でも物でも、自分以外の総てが、自分に何かを教えてくれる先生である
 吉川英治著「宮本武蔵」より

 より素直に、謙虚に、日々精進して参ります。

勇気を失うのは

 ゲーテの有名な言葉です。

 『財産を失うのは、幾らかを失うことだ。
 名誉を失うのは、多くを失うことだ。
 勇気を失うのは、全てを失うことだ。』

 仕事をしていく中で、こうした教えは実に的を射て響きます。

 ある画策をすれば、違ったスタンスで立ち振る舞えば、私利私欲を肥やすことができるであろう場面は幾らでもあるものです。
 特に社長の立場であれば、会社にではなく、個人にマージンを求めることなど容易にできます。

 そうした背信で、一時的に富を得たとしても、見返りに名誉を失うことは自明の理。
 名誉だけではなく、信用も信頼もプライドも捨てることに成ります。
 また、一度でも背信に下ると、もう二度と抜け出すことはできません。
 
 そして勇気は、財産を、地位を、名誉を・・・時に命を、投げ捨ててでも守るべきもののために発揮するものでしょう。
 その守るべきものとは、企業にとっては経営理念、個人にとっては「フィロソフィー」(信条)。
 
 勇気を失うことなく生き続けたいと思います。
 これまでも、これからも・・・。
 

もう一つの判断軸

 繁盛期(繁忙期)の朝は、やるべきことが山積しています。
 
 「あれもやらないといけない」
 「これもやらないといけない」
 「ああ、そういえば忘れてた」

 この様に、雑多な仕事が溢れ、自分の処理能力を超えてオーバーフローしそうに成ります。
 それでも予定を組んで、何とかこなしていこうと段取りする訳ですが、そこに飛び込みの電話が入ったり、不意の来客が訪れたり、打ち合わせの相手が遅れたりして、予定が崩れることも珍しくありません。

 こんな時にこそ、優先順位の見極めが大事です。
 優先順位については、名著「7つの習慣」時間管理のマトリクスによって明確に仕分けられます。

① 緊急かつ重要な仕事
② 緊急ではないけれど重要な仕事
③ 緊急だけれど重要ではない仕事
④ 緊急でも重要でもない仕事

 このマトリクスを用いなくても、緊急性は誰しも目が向きます。
 正午の会議のための資料を、午後作成する人はいません。
 重要性にしても、少し考えれば判る筈。

 しかし、もう一つ、見落とされがちな判断軸があります。
 それは、作業時間です。
 例えば、電話一本、メール一通といった、短時間で済む要件は先に済ませるべきでしょう。

 緊急かつ重要な仕事であっても、オーナー様へ向けた提案書の様に、創造性の試される作業であったとすれば、「あれも」「これも」と散らかった脳の状態では、良い発想も浮かびません。
 
 まず短時間で簡単に終わるものからやっつけ、手強い相手は、じっくりと本腰を入れて対峙することです。

和して勝てるプロ集団

 繁忙期(繁盛期)も残すところ僅か。
 各店舗とも、最後の追い込みに余念がありません。
 
 受注数、受注金額、成約率等々、成果を競い合うのは、営業会社なら当然です。
 営業マンを序列で並べれば、その成果差は3倍以上にも及びます。

 この業界の通説で乱暴に切り分けると、誰が対応しても決まる方が2割、誰が対応しても決まらない方が2割。
 その中間の6割が、営業マンの対応によって変わるという訳です。
 
 実際に我が社にも、7~8割の成約率を誇る、優秀な営業マンが何名かいらっしゃいます。
 この方達は、決めるべきお客様を確実に決めることができる人達です。

 とはいえ、3割バッターも4割バッターも悲観することはありません。
 その差は改善シロであり、努力と経験によって埋められるものだからです。

 そうした個々人の序列はともかくとして、我々の携わる賃貸仲介はチーム営業が求められます。
 お客様対応をしている担当営業マンの横や後ろで、他のスタッフも聞き耳を立て、出来得る限りのサポートを行うのが王道です。
 それは、お茶出しであったり、小さいお子様のお相手であったり、鍵の手配であったり、空き確認であったり、物件出しであったり、様々です。

 三人寄れば文殊の知恵。
 二人がかり、三人がかりで取り組むことで、最良の提案へと近付きます。
 お客様も、自分のことを尊重してくれていると、好意的に受け止めてくれます。
 社内には、思いやりと感謝の心が溢れ、人間関係が良好になります。

 『アマは和して勝つ、プロは勝って和す』
 
 これは、西鉄ライオンズ黄金時代の名監督「三原修」氏の言葉。
 プロのシビアさと健全な競争原理を是とした上で、和して勝てるプロ集団を目指したいものです。

重役に成る秘訣

 昨日は、今年度の入社式でした。
 夢と希望に満ちて、社会人としての第一歩を踏み出した皆様に、心よりエールをお贈りします。

 経営の神様と言われたパナソニック創業者「松下幸之助」は、かつて新入社員を前に、「重役になる秘訣」を訓示しました。

 『 将来必ず重役になれる方法があります。
 まずは入社一日目、会社から帰ってきた時、家族にどう報告するかが成功への第一関門です。
 
 「とてもいい会社のように思うから、ここで大いに仕事をしてみたい」といった報告ができるか否か。
 すべては、そういう心がまえから生まれてくるものです。

 次に、友達に会った時にも、親戚に会った時にも、同じように話す。
 すると、家族、友人、知人の頭に、その会社のいい印象が残って、それが人から人へと伝わり会社の評価が高まる。

 そうすることでファンが増え、業績を上げることにつながる。
 またその本人も周囲から、「なかなかいい会社に勤めているな」と評価される。

 評価されれば誇りとなって、おのずと仕事にも前向きに取り組むようになる。
 当然に成果もあがり、上司や社長からの評価も上がる。
 好循環の中で、「社内の階段」を順調にのぼっていくようになる。

 何と言っても、自分の会社をほめるという態度、心がまえで終始している人は、必ずどこの会社にあっても注目される。
 会社としても、その人を抜擢せずして、一体誰を重役にすると言うのか?』

 昨今、ブラック企業だ、サービス残業だ、不当解雇だ、等々、企業を糾弾するニュースが蔓延しています。
 本来、同じ船に乗り組む同志であるにも関わらず、対立の構図の労使関係も珍しくありません。
 勿論、企業側にも問題はあるのでしょう。
 
 しかし、言葉は言霊(ことだま)。
 前向きな言葉を積極的に使う人には、前向きな人生が拓けます。

嘘吐きなお客様:後編

 これまで数社の不動産会社を当たったが、どの店でも、どの営業マンからも邪険にあしらわれてきた。
 『やはりニーズが厳し過ぎるか?』
 でも、春休みの間には引越ししたいので、今更諦める訳にはいかない。 
 B社でも成果を得られず、ダメ元で訪ねたC社の担当者のアプローチは、これまでとは全く違っていた。 
   
営業 : 環状線の内側は、一戸建て貸家が極めて少なくて、有ったとしてもかなり高額になります。
顧客 : やっぱり。

営業 : それよりも、内環状にこだわる理由は何なんですか?
顧客 : 職場が街中であることと、上司から焼肉や飲み会に頻繁に誘われるので、タクシーや代行の料金もバカにならなくて、できれば自転車圏でと思って
営業 : 飲み会は、月に何回位あるんですか?
顧客 : 月5~6回といったところです。
営業 : では、伊予鉄の市内電車の駅近くであれば、郊外であっても問題無いんじゃないですか?
顧客 : 確かに、それも一理あるな。

営業 : 但し、駅徒歩圏の一戸建ても限られてしまうのですが、マンションタイプではダメですか?
顧客 : 子供が元気過ぎるので、下階の方に御迷惑かけたくないんですよ。それに1Fの寝室はちょっと苦手で。
営業 : では、1Fが駐車場になったマンションの2Fだったらどうですか?
顧客 : まあ、それでも良いけど・・・。
営業 : 実は余戸の駅前に、リノベーションしたばかりのキレイな物件があるんですよ。
顧客 : じゃあ、見るだけ見せて貰って良いですか?
営業 : きっと気に入られると思いますよ♪    】

 勿論、実際の営業は、もっと複雑なものでしょう。
 しかし、お客様の言葉をそっくりそのまま真に受けてしまうのは危険です。
 自分の力足らずを棚に上げ、
「言ってたことと全然違う物件で決めてんだから、まったく」
 とお客様を嘘吐き呼ばわりするのは愚の骨頂。

 ネットや情報誌で物件の知識は知っていたとしても、所詮お客様は素人です。
 お客様のニーズ(絶対に必要)とウォンツ(あったら良いな)と条件を聞き取り、咀嚼・消化し、自らの知識と擦り合わせた上で、「貴方にとって最適なお部屋はこれです」と最良の提案を差上げるのが、プロとしての使命であることを忘れてはなりません。    以上 

嘘吐きなお客様:前編

 お客様満足の指標である、「big smile」アンケート2月度の結果からです。
 松山久米店の小倉さん(産休中)と、松山南店の石村さんが同数で、全国ランキング4位に輝きました。
 おめでとうございます。

 その石村さんのお客様から、実に興味深いお言葉を頂いたので御紹介します。

 「探していたのとは違う条件の物件だったけれど、広くてキレイだったので、結局そこに決めました。
 臨機応変に対応して頂き、大変満足しています。」

 この文章だけを見ますと、お客様のニーズとミスマッチなお部屋を紹介した様にも取れます。
 しかし、本来のプロとしての提案は、かくあるべきでしょう。
 以下は、よくありがちな、営業の一コマです。

【 お客様は、何ヶ月も費やし、ポータルサイトを検索し、何社も渡り歩き、真剣にお部屋探しをしていたが、なかなかニーズに適う部屋が見つからない。
 この日もA社を訪ね希望を伝える。
 
 「環状線の内側で、一戸建て、築浅で家賃は6万円以内」
 担当営業Bは、落胆の思いを噛み殺し、心の中で呟いた。
 『無い物ねだりだ。そんな物件ある訳がない。嫌な客に当たったな。』

 やる気無く、聞き取りもそこそこにあしらっていると、その雰囲気を察してか、そのお客様は早々に帰っていく。
 Bは「やれやれ」と溜息をつき、同僚に愚痴をこぼすのだった。

 「淡泊な営業しやがって、今すぐ追客の℡コールをしろ!」
 翌日の営業ミーティングで、このお客様の報告をしたところ、Bは店長からこっ酷く叱責される。
 『どうせ決まってないだろう』
 そう思ってかけたところ、意外にも「昨日C社で決めました」と言う。

 「ち、ちなみにどちらの物件で?」震える声で質問を続ける。
 「余戸駅前のDマンションです。」
 Bは、その回答に驚いた。

 『環状線の外、築年数は20年超、戸建てでもないし・・・。
 そんな条件で良いのなら、6万円以内の物件は幾等でも紹介できたのに・・・。』    つづく

モグラの穴を潰す:後編

 金曜日が祝日に当たるため、翌日から三連休になる木曜日。
 松岡は公休です。

 但し、どうしてもやっておきたい仕事があったため、朝だけ出社しました。
 業務に取り組む最中、経理から払出伝票への押印と、ネットバンキングの送金依頼が相次ぎます。
 繁忙期であるため、連休の引っ越しを直前にした入金 → 振込が重なるのも道理です。
 
 「社長、もう一件お願いします」
 
 業務を終えて帰りかけると、「社長、最後に一件お願いします。」
 そこで聞きました。

 「今日、たまたま休日出勤してたけど、居なかったらどうなったのかな?」

 経理の女性は、「そう、まさに、このことなんです。」と言います。
 違和感を感じて、帰りかけの荷物をおいて「何故」を繰り返すヒアリング。
 すると、モグラの穴が見えてきました。

① 営業担当は契約後、契約金明細の請求書を発行する
② その後、営業が経理へ、契約金明細の仕訳票を送る
③ 仕訳票を基に経理は、入金を確認し、出金・振込の準備を行う

 この流れがスムーズであれば、バタバタすることはありません。
 営業の仕訳票が遅れることこそ最大の問題なのです。

1.何の予告もなく、いきなり数十万円の入金がある
2.経理から営業に向けて「この入金に心当たりありませんか」と問い合わせ
3.担当営業から「ああ、それは私のお客様です」とバック
4.「このお客様、明日のお引越しなんで、今日の15:00までにD社に振込お願いします」と営業
5.経理は「えっ、今日は社長が居ないのに・・・」と戸惑う
6.各拠点の小口のお金を掻き集め、何とか急場をしのぐ

 ルーズな前工程に着目せず、しわ寄せられた後工程で、リスクを取りながら帳尻を合わせるのは本末転倒です。
 
 「営業は、契約金請求書発行から24時間以内に仕訳票を提出する」

 これでモグラの穴が埋まります。
 業務の流れを俯瞰した上で、最善の再発防止・未然防止策を講じることのできる思考習慣を身に着けて頂きたいものです。 

モグラの穴を潰す:前編

 モグラが出てきて庭を荒らす・・・。
 その時に、場当たり的な対処療法でしのぐのか、もしくは抜本的な再発防止策を講じるのか・・・それを判り易く説いたのが「モグラを叩くのではなく、モグラの穴をつぶす」です。

 ゲームと同じで、叩いても叩いてもモグラは出てきます。
 先日、実務を通じてそれをリアルに体感しました。

 賃貸仲介の仕事をしていると、他社管理物件の入居付けもお手伝いします。
 入居者様と契約を交わし、契約金を振込頂き、それを先付の業者に入金してからの鍵渡しです。
 時に、その流れがタイトになります。

 「今日の15:00までに振込が確認できなければ、明日の引っ越しができない」
 
 重ねてその時、ネットバンキングの権限と銀行印とを握っている、松岡が居ないと対処できない・・・こうした場面も少なくありません。
 そこで、入出金業務を取り仕切る本部から、改善提案がありました。

・ ネットバンキングの権限を委譲して貰いたい
 
 部下を信用してない訳ではありませんが、多額のお金をクリックひとつで送金できる権限を委譲するのは、余りにもリスキーです。
 それではということで、代替策が議論されます。

・ 急場に備えて、ある程度まとまった現金を社内にストックする
・ 契約金管理の印鑑を、本部で保管する

 何れも、リスクを伴う点では同じでしょう。
 更に議論は深まり、奇策が打ち出されます。

・ グループ会社の取締役経理課長に依頼する

 流石に、社内を超えた仕組みはまずいとなり、最終的には我が社の役員である大洲駅前店の店長に委ねるということで決着しました。 
 そうなると、店長と社長は事前に休日予定をずらしておく必要があります。

 こうした議論を踏まえたある日、まさにその場面が訪れました。           つづく

縁をつなごうとする者

 前職の同僚3名と会食しました。
 2名は、かつて直属の部下であり、主催していた「リーダー養成スクール」の卒業生でもあります。
 1名は、ビジネスパートナーとしてお取引をさせて頂く内に同志となり、グループ会社の社長まで務めた方です。

 Tさんは、転職後にその能力を認められ、この度グループ会社の後継者に指名されています。
 彼の持つポジティヴかつクリエイティヴな発想力、誠実さ、行動力からすれば、寧ろ当然と言えるでしょう。

 Nさんは、破綻後も社に留まり今日まで再生を支えてきましたが、来月から新しいステージに進むことになりました。
 長年携わってきた業務を離れ、不慣れなポジションで奮闘してきた訳ですが、遂に原点に立ち戻る道を決断をしたようです。

 さしずめこの日は、社長就任&転職の祝賀ランチといったところです。

 Hさんは、任されていた会社を失った後、一念発起、起業されました。
 現在は、我が社が業務委託を受けたプロジェクトのビジネスパートナーとして、企画提案を手伝って頂いています。
 その提案先のTOPも、先述した「リーダー養成スクール」の卒業生です。

 つくづく縁というものの大切さを思い知らされます。
 しかし、縁は決して偶然の産物ではありません。
 また、放っておいたら、確実に切れていくものです。
 出会いを大切にした上で、時間が経っても、距離が開いても、つなごうと努力する者のみ、その縁は保たれます。

 この4名も、以前は同じ船に乗っていました。
 今はバラバラの会社で、バラバラの道を歩んでいます。
 もはや上司でも部下でもありません。 

 それでも、人生の一定の期間、同じ価値観を共有する同志として、それぞれの道で成功し、世間から認められることが、前職の会社への最大の恩返しだと思うのです。
 そう信じて、共に頑張っていきましょう。

守破離とゴーストラーター

 クリス・ハートが歌う「home」(木山裕策)であったり、EXILEの歌う「銀河鉄道999」(ゴダイゴ)であったり、かつての名曲がカバーによって甦ることは珍しくありません。
 若年世代は、オリジナルの原曲を知らなかったりもします。

 名言として語り継がれる言葉も同様です。
 例えば・・・。

 『この道を行けば、どうなるものか
 危ぶむなかれ
 危ぶめば道はなし
 踏み出せば、その一歩が道となり 
 その一足が道となる
 迷わず行けよ
 行けばわかるさ』

 この後に「ダァーッ」と続き、 殆どの方が「アントニオ猪木」氏の言葉と思っていますが、実はこれ「一休み一休み」で有名な禅僧「一休宗純」氏の言葉です。

 『やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、 ほめてやらねば人は動かじ』
 
 これも、かつての軍人「山本五十六」氏の言葉として伝えられることが多いのですが、語原は「上杉鷹山」。
 但し、山本五十六は更に掘り下げ、この続きも詠んでいます。

 『話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
  やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。』

 茶道や武道の世界には、「守・破・離」という言葉があります。

「守」:師について習い、その流儀を守って励むこと
「破」:師の流儀を極めた後に、他流をも研究すること
「離」:自己の研究を集大成し、独自の境地を拓いて一流を編み出すこと

 昨今、ゴーストライターやコピペの乱用が問題視されていますが、先人を凌駕するまでになれば大したものです。

千代に八千代に

 51年の人生で初めて、お座敷を経験させて頂きました。
 お世話に成っている会長のお招きに乗っかかっただけですが・・・。

 場所は道後の老舗旅館「大和屋」。
 松山検番から二人の芸者さんを招き、歌と踊りを楽しんだ次第です。

【 花柳界(かりゅうかい)言葉 】
「置屋」 芸者さんを直接抱えて、芸やしきたりを教え込む所
「検番」 いくつかの置屋を取りまとめる芸能プロダクション的存在
「お茶屋」花街で芸妓を呼んで客に飲食をさせる店

 お座敷料金は2時間、芸者さん一人につき15,000円です。
 延長は30分につき3,500円。
 勿論、庶民の遊びではありませんが、想像していたよりはリーズナブルかもしれません。

 二人の芸者さんは実の姉妹で、「千代鷺(ちよろ)」「八千代鷺(やちよろ)」という名前も、「君が代」からとった名前。
 四国ローカルでは、畑田本舗「御栗タルト」のCMにも出演されている売れっ子です。
 改めて言うまでも無く、二人とも聡明で良く気が効いて、お客様を楽しませるという意味においてプロフェッショナルでした。
 
 お座敷の後は、ロープウェイ街にあるお二人のお茶屋「乙鳥(つばくら)」へ。
 乙鳥とは、ツバメのこと。
 ちなみにツバメは燕、乙鳥、玄鳥、天女と、四通りもの漢字があります。

 慌ただしさの中であくせくと働く我々庶民にしてみれば、夢幻の如き非日常のひと時で、命の洗濯ができたようです。
 末筆ながら、お招き頂いたことに心より感謝申し上げます。
 本当にありがとうございました。

上の上、上中下、下の下

 以前も紹介したことがあるかもしれません。
 後藤新平さんという、明治・大正・昭和を生きた政治家の言葉です。

「金を残して死ぬ者は下だ。
 仕事を残して死ぬ者は中だ。
 人を残して死ぬ者は上だ。」

 世間一般的に、金は幸せの象徴です。
 確かに、金さえあれば手に入るものも沢山あります。
 しかし、金だけでは不充分であることも皆、薄々気付いています。

 親から莫大な遺産を相続し、働く必要も苦労も辛抱も責任もなく、南の島の別荘のプライベートビーチのハンモックで穏やかな風に揺られ、寝たい時に寝て、起きたい時に起き、食べたい時に食べたいものを食べたいだけ食べる・・・。
 
 この世の楽園の様な生活を羨ましく思う一方で、そんな時間が続く毎日は果たして、「幸福」以前に「生きている」と言えるでしょうか。
 
 「仲間と支え合うこと」
 「施(ほどこ)しに感謝すること」
 「他人(世の中)にお役立ちすること」

 「生きる」目的を煎じ詰めれば、金を超越した高峰に帰結します。
 
 さて、会社も同じです。
 利益を上げて、一時的に内部留保(金)を蓄えたとしても、差別化されたビジネスモデル(仕事)が無ければ成長・発展はできません。
 また、志を引き継ぐ有能な後継者(人)を育てていなければ、永続は叶いません。

 更に後藤新平氏の言葉を掘り下げれば、
 金も仕事も人も残せないのは下の下ですし、
 金も仕事も人も残せたならば上の上なのでしょう。

固定観念・既成概念

 人間には誰しも、大なり小なり固定観念や既成概念を持ち合わせているものです。

『 固定観念とは? 』
 他の人が説明や説得を行っても、あるいは状況が変わっても、考えを訂正することのない観念

『 既成概念とは? 』
 広く社会で認められ,通用している概念

 つまり、固定観念は自分の中に備わっているものであり、既成概念は社会的な常識といったものであります。
 
【 固定観念の事例 】
 「君は経験が少ないからそう思うのかもしれないけれど、今まで20年やってきた立場から言わせて貰えば、そんなことは土台無理なんだって!」 
 「アイツが宅建に合格? 無理ムリ、絶対ムリ。だって総理大臣の名前だって、まともに書けないんだから。」
 ※ 過去問には、総理大臣の名前を問う設問はありません

【 既成概念の事例 】
 「いやいや、家賃は一月分先払いで当然・・・というか、全国的にそうなってるでしょ。」
 「えっ、蛇口をひねればポンジュースが出てくるのって、愛媛だけ!?」

 「秘密のケンミンショー」ならずとも、日常におけるこうした会話は決して珍しくないもの。
 脳は経験によって学習していき、効率を高めるものなので、総てがダメということでもないでしょう。

 しかし、固定観念や既成概念は総て、現在から過去のものであり、未来を創造するものではありません。
 従って、そこに捉われ過ぎますと、新たな発明や、斬新な発想の芽が摘まれます。
 産業革命も、ベンチャー企業も、ノーベル賞も、既成概念や固定観念を打破したからこそ生まれてきたものです。

 『できない理由を排除し、どうすればできるかの可能性を追求する、ポジティヴ集団を目指します』

 毎朝唱和する経営方針の真意と、素直な心で向き合っていきましょう。

経営者失格

 「恥の多い生涯を送って来ました。」 太宰治「人間失格」より

 今朝の朝礼でのTOPコメントです。

 『皆さんご存じの通り、昨日未明、震度5の地震がありました。
 これを受け自分は、10:00に決済が予定されていた物件の被害調査をしないといけないと考え、現地に出向いた訳です。
 それにより売主・買主の方に対して、被害の無いことを報告し、滞りなく決済することができました。

 しかし、よくよく考えてみると、社長として本来の役割が果たせて無かったかもしれません。
 物件をお任せ頂いているオーナー様、特に県外在住の方であれば、ネットやTVのニュースをご覧になり、「うちの物件は大丈夫だろうか?」という不安を抱いて当然。

 即ち、自分が担当している物件だけでは不充分なのです。
 自分が兵隊として動くのではなく、指令本部としての役割で各店長や社員に管理物件見回りの指示を出し、速やかにオーナー様にご報告を差上げる。
 また、直近で契約した入居者の方にも、「大丈夫でしたか?」と連絡を入れる。
 それこそが、管理会社の使命であり責任であったと反省する次第です。』

 前職の会社では「happyコール」と称して、積極的に実施していました。
 すると、それまであまり良い関係で無かったお客様とも共感でき、強固な信頼関係が構築されます。

 『お客様からかかってきたらクレーム。
 こちらからかければCS(顧客満足)。』

 この差は歴然としています。
 「繁忙期だから」「人数が少ないから」
 使命と効果を判りながら、中途半端に現場に配慮し、指示を躊躇(ためら)った自分は経営者失格です。

責任と信用の災害時対応

 愛媛県は、四国山脈が台風を遮ってくれますし、あまり大きな地震もなく、瀬戸内海は穏やかで温暖で、実に住み易いところです。

 豪雪地帯の建築現場の場合、日没が早いだけでなく、コンクリートが凍ってしまうと強度が出ないため、作業時間が限られます。
 また、朝現場に到着すると、取り敢えず雪掻きをしないと仕事になりません。
 雪掻きが終わったら日が暮れて・・・といったことも決して冗談ではない訳です。

 すると、限られた時間の中で、生産性を上げようと必死になります。
 愛媛の職人の生産性の低さは、こうした恵まれた気象条件に起因するものです。

 さて、本日2:07、愛媛県を震源とする地震がありました。
 大洲駅前店の隣町、西予市において最大震度5強。
 松山や八幡浜は、震度5弱。

 5強といえば、各地で甚大な被害を招いた13年前の芸予地震と同レベル。
 但し、揺れの時間の違いからか、体感としては、随分弱かったようです。

 芸予地震の時と同じく、揺れを感じた瞬間に生命の安全、次に家族の安否、そして業務で携わっている物件のことが過ぎります。  
 当日朝はタイムリーに、築35年物件の決済。
 朝一で物件に出向き、総ての階を歩いて目視して、異常の無いことを確認します。

 その間も、ニュースで地震の情報を知った遠隔地のオーナー様から、「大丈夫ですか?」という電話が引きも切りません。
 業者としての信用と責任の意味を、リアルに体感する一日でした。

外は白い雪の夜

 またまた、長男が就活で帰省しています。
 一週間おきに帰ってくるので、あまり感慨もありません。

 今回は、コミセンで開催されている「合同会社説明会」に参加してきた様子。
 良い会社と巡り合えれば良いですが・・・。

 夜は内子の町に、初めて二人で飲みに出ました。
 私が彼の年齢の頃、毎日の様に入り浸っていた馴染みの店ですが、最近は足が遠のいています。
 親戚の端にあたることから、義父の葬儀で久しぶりに会った時、「たまには・・・」と誘われていたものです。

 経営者と店の名前は変わりませんが、店は二度引っ越し、今の店は三軒目。
 楽しいこと悲しいこと、感謝と怒り、笑いと涙・・・、青臭い思い出のシーンが走馬灯の様に思い返されます。
 
 久々に歌いました。

『客さえ、疎(まば)らなテーブルの椅子
 昔はあんなに賑わったのに

 僕たち知らない人から見れば
 仲の良い恋人みたいじゃないか

 女はいつでも二通りさ
 男を縛る強い女と
 男にすがる弱虫と
 君は両方だったね・・・。

 だけどbye-bye love 外は白い雪の夜
    bye-bye love 外は白い雪の夜』

 次は、この歌詞の意味が解る様になった頃に、彼のおごりで飲みたいものです。

うまい話には裏がある

 最近、なかなか空室が埋まらない・・・、まさに大家さん受難の時代です。
 大きな要因が供給過剰にあることは、これまで何度もお話ししてきました。
 では、供給過剰の原因は何でしょう。
 
 一般的に、「入居率が悪い」「空室だらけだ」という負の情報が、既存のオーナー様から聞こえてくれば、「やっぱり止めておこう」となる筈です。
 ところが近年、大手建築メーカーが中心で進める「サブリース」一括借上提案によって、実需を超えた建築が急増しています。

 入居が決まろうが決まるまいが関係なく、賃料収入が保証されるのですから、大家さんにとっては言うことありません。
 最近では、新築だけでなく、中古物件でもサブリースする業者が目立ってきました。
 こうなると、もはや不動産ではなく、株や為替と同じ金融商品です。 
 いや、金融商品であれば、相当なリスクがあることを説明され、納得した上での取引なので許されます。

 サブリースの場合、リスクはどこまで説明されているのでしょうか。
 寧ろ、充分に説明・理解したならば、託す人は誰もいなくなるのではないか、とすら考えます。
 先日、某社の提案書を見せて頂きました。

① 建物の修繕費は、総て大家さんが負担する
② 建物の修繕は、総て業者指定の施工会社が特命で行う
③ 引渡後1年間は免責とし、最低保証ではなく、実質賃料の〇〇%を持ち上げる
④ 入居が決まる毎に、大家さんは賃料二ヶ月分の入居促進費を負担する
⑤ 固定保証は2年間のみで、以降2年毎に条件の見直しを行う

 これを読み砕きますと・・・。

 『お金をかけてリフォームしてくれたら、サブリースしてあげても良いよ♪
 施工は指定業者でやるので、見積りが高くても文句言わないでね♪
 最初っから上手くいく訳ないので、最初の1年間は保証も勘弁してね♪
 入居が決まったら収入も増えるんだから、賃料の2ヶ月分の入居促進費を頂戴ね♪
 実際やってみないと判らないんで、2年毎の見直しで保証額は下がるかもしれませんよ♪』

 業界大手の会社が、金融機関の後ろ盾を得て、真顔で提案営業しているから驚きです。
 本来サブリースは、業者側も応分のリスクを背負い、運命共同体として、大家様と二人三脚で進むべきものでしょう。
 何事も、うまい話には裏があります。

生命力に蓋する盆栽経営

 TOPが、企業の成長・発展を説く際、野心家と誤解されることがあります。
 「成長ではなく膨張だ」と揶揄され、その陰に潜むリスクをしたり顔で指摘されたりするものです。

 確かに、成長も発展も目的ではないので、拡大のための拡大ではいけません。
 ましてや、経営者の私利私欲を満たすためといった、本末転倒の狙いは論外です。

 しかし、本来あるべき姿として、企業は成長を目指すべきもの。
 二つの観点から掘り下げてみましょう。

1 『お客様視点』
 その会社の存在意義が明確で、お役立ちの自負があるならば、求められる声に呼応し、テリトリーの枠を越えて出店し、拡大するのが本分です。

2 『従業員視点』
 社員は、年々知識が高まり、能力は向上します。
 その社員の未来に夢を与え、成長に相応しいステージを用意するのは経営者の責務です。

 さて、会社を成長させるためには、時として今の体制をぶっ壊すこともあります。
 木造二階建ての家で生活している家族が、部屋数を増やそうとしても、簡単に三階を継ぎ足すことはできません。
 建物を解体し、基礎も構造も見直さざるを得ない訳で、その計画に抵抗やリスクが出てくるのは当然です。

 世の中に、小さくても立派な会社は沢山あります。
 しかし、それがTOPの自己満足による「盆栽経営」だとすれば問題です。

 盆栽の中の松は、手入れも行き届き、枝ぶりも美しく、鉢の中には雑草ひとつ無い・・・。
 自ら育て上げた作品を、剪定ばさみ片手に毎日眺めるのも悪い気はしないものです。
 
 ただその松の木に意識というものがあるならば、広大な大地に根を張り、天に向かって大きく突き出し、沢山の綺麗な空気を世に送りたいと思っているかもしれません。
 
 TOPの器によって、企業の生命力に蓋する罪だけは犯したくないものです。

経営はクイズに非ず

 アメリカ映画「オール・ザ・キングスメン」の名言を御紹介します。

 You can't make omelet without breaking eggs.
 「卵を割らなければ、オムレツは作れない」

 「新しいことを始める時にはリスクを伴う」という意味です。
 そもそも人間は、変化を嫌う保守的な動物。
 何かを始めよう、何かを変えようと一石を投じると、次から次に反対意見が噴出します。

 「卵を割ったら、日もちしなくなるじゃないか!」
 「焼き加減を失敗して、黒焦げになるかもしれない!」
 「きっと彼は上手く焼けないし、何より上手く割れない!」
 「バターもケチャップも・・・コストがかかる!」
 「卵の殻で指先を切って血が出たらどうする!」

 何だそれ?と思うかもしれませんが、会社の中でも、これに類似した議論は日常茶飯事です。
 何処かに新規出店する、誰かを店長に抜擢する、新規事業に取り組む、仕組みを変える・・・。

 変化も改革も、常にリスクと背中合わせ。
 100%リスクを排除しようとすれば、「何もやらない」「変化しない」という結論に至ります。
 そして、その結論は自ずと、縮小、衰退を受け入れることと同義語です。

 勿論、想定される問題点やリスクは充分に議論すべきでしょう。
 その上で、変化・改革の目的と必然性を再確認し、短期の損失と長期の利益を天秤にかけ、勇気を持って一歩を踏み出すのです。
 
 最終的な方向性が打ち出されたら、決定プロセスにおいて反対していた人材も含め、一致団結して成功させるために決起します。
 プロジェクトの遂行が多難であったとしても、「だから俺は反対だったんだ」は禁句です。
 経営はクイズと違い、結果を当てても景品は貰えません。

先に憂い後を楽しむ

 このブログは今日で、足掛け4年1,359日継続しています。
 雨の日も風の日も(関係ないけど・・・)、多忙な時も暇な時も、出勤日も休みの日も、体調の良い時も悪い時も、大晦日も正月も、取り敢えず何があろうと毎日続いている訳です。
 
 但し、毎日書いている訳ではありません。
 これは日記ではないので、毎日書く必要は無い訳です。

 基本は当日のブログを前日までに書いてストックし、日付変更線を越える0:00丁度に更新される様セットしておきます。
 「何時に起きてるんですか?」とよく聞かれますが、起きぬけ、もしくは出社直後にfacebookでupしているだけです。 

 スケジュールを見て、「明日は朝から立て込んでいるなぁ」という時は、明後日の分まで書いておきます。
 年末年始等、ゆっくり休みたい時は、暫く前から計画を立てて数日分をストックします。
 その実怠惰な性格の自分が、勤勉にみられるカラクリです。
 
 実は、今日のブログは当日の朝書いています。
 ストックが尽きていたからです。

 ストックの無い日は、「早く書かないといけない」とプレッシャーに成ります。
 そんな時に限って、パワーモーニングのお誘いがあったり、飛び込みの仕事が入ったり、不意の来客があったり、電話が次々鳴ったりするもの。
 時間が経つほどに焦りが出てきます。

 前職の会社では、毎月1枚の読書感想文が義務付けられていました。
 提出できなければ、経営計画書の数頁を模写(4時間かかります)する特典の付いた顛末書。
 月末最終日の夜は、追い詰められた多くの社員が、悲壮な表情で一心不乱に本を読み、感想文を書きます。

 そこで、いつも声掛けしたものです。
 「今の自転車操業を改善するための特効薬がある。
 騙されたと思って、来月だけ二枚書く。
 再来月からは、一枚だけで良い。
 月初に書いても月末に書いても仕事量は同じ。
 しかし、追いかけられてしんどい思いをするか、余裕で追いかけるかでは、気持ち的に全く違う。」

 ブログや感想文だけに関わらず、先憂後楽は仕事を楽しむための肝だと考えます。

主体的に取り組む仕事

 仕事というものは、主体性によって大きく違ってきます。

A 指示・命令によって行う
 ・ 脇役
 ・ 保守的
 ・ やらされ感に満ちている
 ・ 目的が判り難い
 ・ 責任がない
 ・ 代替が効く 
 ・ 時間が経つのが遅い
 ・ 達成感が無い
 ・ 疲れる、辛い、苦しい・・・ 

B 自らが主体的に取り組む
 ・ 主役
 ・ 革新的、創造的、挑戦的
 ・ やり甲斐がある
 ・ 目的を理解している 
 ・ 責任がある
 ・ 自分にしかできない
 ・ 時間を忘れる
 ・ 楽しい
 ・ 達成感がある
 ・ 疲れない、楽しい、面白い・・・

 どうせ仕事をするのなら、主体的に取り組みたいと思うのは誰しも共通です。
 一方で、「責任を負いたくない」というのも人間の心理でしょう。 
 何かしら新しいことを起こす際に、自ら手を挙げられない指示待ち族の、大きな心理的障壁です。

 それでいて、「あれがダメ」「これがダメ」「やり方が悪い」・・・。
 解説者・評論家としては人一倍饒舌(じょうぜつ)だったりします。
 「だったら自分がやれば」と振ると途端に尻込み。
 自らが火中の栗を拾う勇気は無い訳です。

 企業には、解説者も評論家も要りません。
 我が社は、個々人が主体性をもって臨む実務家集団を目指します。

間接的な四番目のwin

 2011年(平成23年)3月11日(金)14時46分18.1秒。
 死者・行方不明者、合わせて19,000人という未曾有の被害をもたらした東日本大震災から、間も無く3年が経とうとしています。
 
 遠く離れた四国に住んでいますと、どんなに思い巡らせても、被災当事者の気持ちに真に寄り添うことはできません。
 間違いなく言えるのは、被災地は未だ復興途上にあるということです。

 私の次男は昨年と一昨年、東北復興支援活動に志願して宮城の地を訪れています。
 農業高校との交流や、農家のお手伝いを通じ、地元の方々の復興の息吹を体感して帰ってきました。
 震災後の一週間、殆どのTV番組が報道に差し替えられた際、迂闊(うかつ)にも「つまらない」と呟き、父親から諭された彼がです。
 
 勉強も然程できない劣等生ですが、被災地を実際に訪ね、目の当たりにしたことで、他人の痛みを少しだけ自分の痛みに感じられたことは、人として成長した証しですし、親としても誇りに思います。

 さて、現地でがれきを片付けるボランティアも、許せる範囲で行う寄付も、大変素晴らしい復興支援です。
 そうした活動を否定するつもりは毛頭ありません。
 但し、最も効果的で、継続性のある支援は何かというと、実は目の前の仕事そのものです。

 しっかり働いて、沢山の給与や賞与を稼ぐことで、所得税を納める額が増えます。
 皆が頑張れば、会社が利益を上げ法人税で貢献し、雇用も拡大します。
 すると、その所得が消費に回り、巡り巡って復興の経済を支えます。

 一所懸命働くことや、利益追求の姿勢は、どことなく利己の象徴として受け止められがちです。
 お客様にお役立ちすることで、会社に貢献し、自らの経済を潤すwin-win-winの図式の裏側には、直接的に見えない社会への貢献という四つ目のwinがあることを認識して頂き、胸を張るべきだと思います。

中小企業の連合体

 中小企業の経営者は、事業資金にしろ運転資金にしろ、銀行から借入を起こす際に個人保証を求められます。
 上場企業や、それに準ずる大企業に成りますと、家業的な個人経営ではなく、パブリックな会社として扱われるため、個人保証は免除されることが一般的です。

 個人保証があるからこそ、会社と個人との責任が表裏一体になります。
 仮に個人保証が無い場合、会社の資金を個人の報酬に付け替えた上で保身し、計画倒産できる理屈になってしまいますから、金融機関として求めるのは当然です。

 某社は数年前、90億円の負債を抱えて破綻をしました。
 その際、債権者集会を経て会社の債務は95%減じられ、再生へ向けて重い荷物を下ろすことができた訳です。
 一方、創業家のTOPとナンバー2は当然に個人保証を引きうけており、今もなお20億円を超える債務が残っています。

 民事再生法は、企業にとってリベンジのチャンスですが、経営者個人の経済を再生することは容易ではありません。
 実際、殆どの中小企業は、会社の破綻と同時に、経営者自身も自己破産によって命運を共にします。

 一般的に社長は、社内で最も高い報酬を貰う立場ですが、ある意味その責任からして当然。
 船が沈みかけた時に、救命ボートに乗ることは許されないのですから・・・。
 裏を返せば、一般社員に対して「経営者意識を持て」と鼓舞したところで、実態の伴わない声掛けは虚しいものでしょう。

 そうした現実を踏まえた上で、各店舗を小さな会社と位置付け、中小企業の連合体とする仕組み作りが、今の自分に課せられた最大の課題でもあります。

肱川の氾濫と治水対策

 我が社の本社所在地は、水郷大洲に位置しています。
 大洲の歴史は、大動脈である肱川の氾濫と治水対策が、モグラ叩き的に繰り返されてきました。
 
 私は、前職も含めて平成2年から大洲に関わりを持っています。
 中でも、平成7年7月の水害は、東大洲一帯で900戸を超える家屋が浸水し、甚大な被害をもたらしました。
 
 その日自分は、たまたま松山に出社しており、運営店舗が水没したという一報が入ります。
 水が引いてから現地に行くと、そこに拡がるのは目を疑う様な光景。
 店舗の水位は胸の高さまで達し、商品や什器備品がプカプカ浮かぶ状況だったそうです。

 近隣の店舗も同様で、駐車場には汚水まみれの靴や服が山積みされています。
 社用車も、社員の通勤車両も、一瞬で動かなくなったようです。
 空前絶後の被害状況を目の当たりにした経験上、このH7年の降水量が最も多かったのだろうと思っていました。
 ところが、昭和29年以降、過去60年の観測記録によると・・・。

 【 大洲地区 降水量TOP3 】
 1 平成16年
 2 平成17年
 3 平成23年

 この様に、過去10年以内にTOP3は集中しています。
 地球温暖化に伴う異常気象に起因する、ゲリラ豪雨なのかもしれません。
 総括しますと、以下の通りです。

① かつての東大洲エリアは、元々遊水地としての役割を果たしていた
② 近年、商業店舗等の出店が相次ぎ、東大洲エリアの開発が進んだ
③ 平成7年水害の大規模被害を受け、激特(激甚災害対策特別緊急)事業による堤防整備等の治水対策が進んだ
④ 以降、東大洲エリアの水害被害は、軽微であった
⑤ ところが、平成16年、17年は想定を超える降水量であったため再び冠水した
⑥ 更なる堤防・遊水地公園の整備、排水ポンプ導入等の対策により、平成23年の冠水は最小限に食い止められた
⑦ 治水対策の切り札として進めている、鹿の川ダムの貯水量を1.45倍に増大する工事は、平成28年3月完成予定 
  
 今、この東大洲エリアでの、賃貸住宅新築提案を進めています。
 リスクを排除しようと思えば、基礎を高く上げるなり、1Fをピロティにする案もあるでしょう。
 しかし、かなりの高コストとなるため、収支が合わなくなってしまいます。
 自然災害に絶対はありませんが、一連の流れと歴史的背景を、判断材料として提供するのはプロとして当然の務めです。

消費増税いろはのい

 周知の通り、平成26年4月1日より消費税が8%となります。
 一ヶ月を切ったこのタイミングで、賃料等について弊社の見解と方向性を改めて説明させて頂きます。

Ⅰ【 現状 】
 1.住宅としての家賃に消費税はかかりません

 2.テナント賃料と駐車料については消費税の対象です
 ① Ex : 駐車場月額5,000円=4,762円+税238円(5%)=5,000円
 ② Ex : テナント月額10万円=95,238円+4,762円(5%)=100,000円

 3.賃料以外 ~3月31日=5%
 仲介手数料、更新事務手数料、管理料等は、いかなる表記であっても当然に消費税がかかっています
 ① Ex : 更新事務手数料 『10,500円(税込)』 → 内訳 10,000円+税500円
 ② Ex : 更新事務手数料 『10,000円』 → 内訳 9,524円+税476円
 ③ Ex : 更新事務手数料 『10,000円(税別)』 → 内訳 10,000円+税500円

Ⅱ【 今後 】
 1.賃料以外 4月1日~=8%
 ① Ex : 更新事務手数料 『10,500円(税込)』 → 10,000円+税800円=10,800円
 ② Ex : 更新事務手数料 『10,000円』 → 9,524円+税762円=10,286円
 ③ Ex : 更新事務手数料 『10,000円(税別)』 → 10,000円+税800円=10,800円

 スーパーで売っている豆腐も大根も、100円という丸い数字でも105円という端数でも、仮に税込と表記されていても何も書いていなくても、表示価格の内訳は税抜金額と税金部分に分かれます。
 従って、その価格から税金部分を分離して求めた税抜金額に8%を課税するのは当然でしょう。

 「消費税が何%になろうとも金額は固定で〇〇〇〇円」と謳って無い限りは、上記の考えで臨めば良いのです。
 但し、管理物件の賃料については大家様に判断を仰ぐ必要があります。

 2.課税賃料
 ① 地場大手他社は、四国の景況観と入居者心理を鑑み、実質値上げとなる増税分の転嫁は見送るとのこと
 ② 弊社も足並みを揃え、増税分転嫁は見送る
 ③ この方針に異議のある方は2月末までにお申し出下さい

 我が社では、既にこの文書を送付しています。
 そして、今日現在、どなたからも異議はありません。
 従って、課税業者たるオーナー様物件の、テナント賃料と駐車料は実質値下げとなり、入居者様の支払う賃料は4月以降も変わらないということになるのです。

現地・現場・現物主義

 「踊る大捜査線」青島刑事の決め台詞。
 「事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きているんだ!」
 そのことを実感する出来事がありました。

 お客様がお住まいの分譲マンションの大規模改修工事期間中、手配して貰った代替駐車場が遠いので、近くで借りられないか、というご要望です。
 今はインターネットを活用すれば、事務所に居ながらにして、周辺の月極め駐車場の空き情報を得ることができます。
 
 ところが、消費税駆け込みの煽りで近隣の大型分譲マンションも大規模改修工事を進めており、我が社が管理していた駐車場もデベロッパーが買い上げる等、相次ぐ特需により駐車場は軒並み満車です。 
 しらみつぶしに電話したものの、一件の空きもありません。

 そこで、現地周辺を歩いて回ることにしました。
 すると、ネットに出て来ない様な、個人経営の駐車場が点在しています。
 
 ある物件は、電話問い合わせした際「満車」とのことでしたが、某社管理看板の袖に「空き4月~」の表示。
 改めて電話をしてみると・・・。

松岡 : 「〇〇第二駐車場なのですが。」
担当 : 「ああ、こちらは満車です。」
松岡 : 「いや、現地に空き4月~とありますが。」
担当 : 「少々お待ち下さい。確認します。・・・
     ・・・お待たせしました。申し訳ありません。」
     おっしゃる通り、3月末で二台空きます。」
松岡 : 「それって、何番に成りますか?」
担当 : 「8番と12番です。」
松岡 : 「8番は通路の幅が狭いですね。 
     12番も角地で、大きい車は道路にはみ出すようですが。」
担当 : 「少々お待ち下さい・・・。
     ・・・申し訳ありません。 おっしゃる通り、この区画は軽専用になっています。」

 結果的に、軽2台、小型車1台、普通車2台分の物件を確保できて、すぐさまお客様に情報提供し、面目を保つことができました。
 ネットやストリートビューは、とても便利なツールですが、それだけに頼っていてはいけません。  
 現地・現場・現物主義の重要性です。

成功はあと一尺掘れ

 2月、速報ベースの仲介実績は、目標達成率108%、対前年比140%と、先月に引き続き好調を維持しました。
 特に、契約金額、契約件数で二冠に輝く石村さんが牽引役となった、松山南店の健闘ぶりが光ります。

 会社として管理すべき数値は様々ありますが、仲介営業力を測る指標である、賃貸仲介手数料(AD含む)三期比較グラフによると、全社全店、今年に入ってからの躍進振りが顕著です。

 通年の傾向は、3月を頂点とした山形のグラフに成ります。
 例年の山と比べてみても、1月、2月は共に過去最高。
 特に2月のポイントは、昨年、一昨年の3月に迫る勢いです。
 さて、このトレンドどう見るべきでしょうか。

 ひとつには、市場全体が好調という見方。
 基本的に、家賃は消費税がかかりません。
 しかし、仲介手数料や引越し代や新居での家具・家電購入を睨んだ、駆け込み転居があったか?
 他店の動向を聞いてみても、決してそれは当たらないようです。
 仮に、我が社だけが好調なのだとすれば、その真因にフォーカスし、更なる成長を目論むべきでしょう。

① ブランドの浸透
② 品揃え(扱い物件)の充実
③ 社員の営業スキルアップ
④ 広告効果・・・等々

 そもそも、成果・不振の原因は一つではなく、様々な事象が複合的に絡み合って生じるもの。
 また、今月手を打ったから来月即成果が出るという、クイックレスポンスはあまり期待できません。

 創意工夫と努力を積み重ね、継続してもなかなか成果につながらない。
 だからといって、努力を止めてしまえばthe end。

 「努力は決して裏切らない」
 「努力のリターンは100%以上」

 この法則を信じて、成果が出るまで継続できるか否かが運命を分けます。
 深さ1mの穴では、温泉も、油も出てきません。

 「成功はあと一尺掘れ」です。  
 
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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