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真の顧客第一主義

 前職の会社は、CS(Customer Satisfaction=お客様満足)を重視する会社でした。
 当時、CSを含めた経営品質を追求していた先進の、「リコー」「武蔵野」「ネッツトヨタ南国」といった企業を研究すると共に、多くのセミナーにも参加させて貰ったものです。
 その中で、面白い話を紹介されました。

 「世の中の企業の多くは、CSの重要性に気付いていない訳ではない。
 経営理念にも『顧客第一主義』をうたい、毎朝社員は大声で唱和する。

 しかし、朝礼や会議の冒頭で、まず最初に論じられるのは受注・売上・利益。
 これでは『顧客第一主義』ではなく、『利益第一主義』なのではないか?」

 この話を聞いた社長は、末端部署での会議から取締役会に至るまで、総ての会議の冒頭議題を「CS・クレーム報告」に改めました。
 我が社の朝礼の式次第において、出欠確認に続く報告事項が「CS・クレーム報告」である理由も同じです。 

 我が社は営業会社ですから、受注金額・契約件数といった数字を重んじます。
 受注が計上される度に、グラフを書き換え、全社員に発信し、オフィス内に張り出す訳です。
 数字を上げた社員は優越感に浸り、振るわない社員は悔しさをバネに雪辱を期すことで、競争意識が煽られます。

 しかし、ふと考えさせられました。
 まさに「売上第一主義」ではないか。

 勿論、「売上」がなければ今日のメシを食えませんし、今日のメシを食わずして未来を語ることはできません。
 しかし、明日のメシの種蒔きであるCSは、それと同じ位大事なものです。
 
 日々更新され、重要性をもって意識付けされるグラフに新たな指標が加わり、「見える化」されたことで、CS重視の企業文化が醸成されることを期待しています。
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下りエスカレーター加速

 私がビジネスマンとしての一歩を踏み出したのは平成2年7月、まさにバブル経済終焉の年。
 勝ち組と負け組の優勝劣敗の色分けが鮮明になってきた時代です。
 思えば、戦後復興から高度成長期にかけ、オイルショックを挟みながらも、基本的に日本は右肩上がりの成長を続けてきました。

 この時代にも破綻や倒産はありましたが、主な理由は放漫経営。
 つまり、普通に経営していれば会社は成長し、雇用は守られ、賞与は支給され、給料は上がり続けた訳です。
 某コンサルタントは、面白い比喩で時代を言い表しています。

 「これまでは上りエスカレーターの時代。
 何も努力しなくても、上階に上がることができた。

 これからは下りエスカレーターの時代。
 必至で両足を動かさなければ、下階に転落する。」

 日本人の生産性の低下、労働コストの国際競争激化等、原因は幾つかありますが、内需低下の主因は人口減少です。
 先日の日経新聞一面TOPに、大きな見出しが躍っています。

 「2020年 全都道府県で人口減」
 「都市部も高齢化加速」
 「2040年 市町村の7割 20%超減」

 乱暴な言い方をすれば、「戦後7000万人だった人口が、1年に100万人ずつ増えて、50年後の現代1億2000万人になった」日本が、今後「1年に100万人ずつ減って、50年先7000万人に戻る」訳です。

 しかも、東京・大阪・名古屋といった都市圏への集中を考慮すれば、地方都市のエスカレーターは一層下りの速度を増します。 
 四半世紀先、「市町村の7割で20%超減」という数字に、高齢化社会の進行を加味すれば、市場が半分になると考えてもおかしくありません。

 過去は、既存のお客様を蔑(ないがし)ろにしてでも、新たなお客様に向けて宣伝・広告・販促すれば、売上を確保できました。
 これからは、今、目の前にいる入居者様やオーナー様にお役立ちし、そこからの御紹介・リピートを得られない限り、絶対に成長できないのです。

 目先の売上・利益に一喜一憂する体質を改め、「Big Smile」に大きく舵を切った大きな理由がここにあります。

  

目標は有限・目的は無限

 我々賃貸仲介業者にとって3月は文字通り天王山。
 社員の皆様の頑張りにより、後三日を残して予算達成と成りました。
 ありがとうございます。
 
 勿論、戦いは終わった訳ではありません。
 今月の更なる積み増しと、来月のための繰り越し確保に向けて、もう一頑張りです。

 さて、どこの会社でも、こうした数字を意識した声掛けがあります。
 受注や売上や利益が無ければ、賞与・昇給が実現しないだけでなく、雇用を維持することもできません。
 今日のメシの種として、重視するのは当然でしょう。
 但し、それだけでは成り立たず、それが総てで無いのも、また経営です。
  
 起業する時、その創業スタッフは、少なからず会社の未来に希望を抱いてスタートします。
 その後、一定期間までは、普通に経営していれば右肩上がりですから、それなりにポジティヴで居られるものです。

 ところが、一巡二巡して売上が頭打ちになってくると、事態は変調を来たします。
 或いは、売上が順調であったとしても、精神が病んでしまうケースも少なくありません。

 特に、繁忙期明けは要注意。
 お客様が次から次に押し寄せてきて、接客や契約に忙殺されていれば、考える暇も無いし、それなりに充実感も得られるものです。
 そうした状況が沈静化し、一息つくと急激にモチベーションがダウンします。
 また好調な時にでも、目標→達成→目標→達成の連続に、どこか虚しさを感じてしまうこともあるものです。
 
 冒頭の言葉の様に、「更なる積み増しを!」「来月の繰り越し確保を!」と鼓舞せども、「これ以上何のために?」という、猛烈な目標喪失感に襲われてしまう・・・。
 いわゆるバーンアウト(燃え尽き症候群)です。

 この感覚には、個人差があります。
 更なる売上によって、「給料を上げよう!」「賞与を勝ち取ろう!」と、自燃性を持って燃え続ける方もいらっしゃいますが、そうした才能の持ち主は少数派です。

 やはり重要なのは、経営の目的である理念の共有でしょう。
 入居されるお客様にご希望通りのお部屋を提供して満足して頂く。
 管理を任せて頂いている物件の経営改善に寄与して満足して頂く。
 
 中立公正な立場で貸借双方の笑顔を集める、理念追求には達成も限界もありません。
 目標は有限ですが、目的は無限です。

率直な意見具申

 先日、「脱イエスマン」という内容でブログを綴りました。

 少し補足をさせて頂くと、脱イエスマンは、やることなすこと反発ばかりする「あまのじゃく」とは違います。
 また、わがままな私的感情を露わにすることでもありません。
 秩序正しき組織人として求める脱イエスマンは、冷静かつ率直に意見できる人材です。

 現場で真剣に仕事をしていれば、時として会社の判断に納得いかないこともあるでしょう。
 そんな時には、遠慮することなく、冷静かつ率直に意見して頂きたいと思います。

 直接話すも良し、電話で問い合わせするも良し、メールで聞くも良しです。
 そこで意見したからといって、評価が下がったり、冷遇されたりすることはありません。

 先日も、ある店長を通じて質問が投げかけられたことで、社員に説明する機会を得ました。
 良い改善の機会を頂いたと、大いに感謝します。
 勿論、「声を上げれば総てが叶う」訳ではありませんが、少なくとも耳は傾けますし、実現できない場合にも説明責任はしっかり果たすつもりです。

 辛抱や妥協で呑み込む方もいらっしゃいますが、それは少なからずストレスとなって貯め込まれます。
 時に、仲間内だけで不平不満を言い合うこともあるでしょう。
 
 「言葉は言霊(ことだま)」

 ネガティヴな言葉は、周囲に伝染し、聞いた人総ての心に悪影響をもたらすものです。
 グループの中に一人でも広い視野を持った人材がいて、諭してくれれば小火(ぼや)の内に消し止められます。
 しかし、そうした存在が無ければ、稚拙な声が、さも正論であるかの様に燃え広がり大火に発展してしまうでしょう。

 繰り返します。
 納得のいかないことがあれば、率直に具申頂ければ幸いです。

人事は会社のメッセージ

 今週の手帳の言葉は、まさしくタイムリーでした。

 「人事とは人を選ぶことではない。
  人材を育成することである。」

 人事は、会社のメッセージです。
 
 「どんな人材を採用するのか?」
 「どういうケースの時に称賛し、叱責するのか?」
 「何をもって評価するのか?」
 「どういった基準で、役職者や役員を登用するのか?」
 
 受注・売上・利益のみを重視する会社もあるでしょう。
 コンプライアンスやお客様満足は二の次、理念も誇りも遣り甲斐もへったくれもない。
 飴と鞭で社員を鼓舞し、数字が上がらなければ使い捨てにする。
 そういう文化の中では、当然社員も手段を選ばなくなります。

 勿論、受注・売上・利益は大事です。
 いかに高邁な理念も、経済が伴わない限り戯言(たわごと)に過ぎません。
 とはいえ、人が仕事に勤しむのも、会社の存在意義も、そこだけでは虚しいものです。

 創業から丸3年が経過した今期、満を持して「お客様満足」を錦の御旗に掲げました。 
 以前からご紹介している「Big Smile」キャンペーンです。

 人は、声掛けだけでは動きません。
 人事評価との連動が、絶対に必要に成ります。
 
1.お客様アンケートの回収
2.アンケートの内容
3.「Big Smileバッジ」の数

 これらの指標によって評価するということを、今期のスタート段階で周知しました。
 僅か数ヶ月の取り組みで、全国のランキングに名を連ねるまでになったことを、実に誇らしく思います。

 もっと大事なのは、この「Big Smile」によって実現するお客様の笑顔は、将来へ向けた種蒔きであるということ。
 満足したお客様は、きっと周囲の皆様に宣伝して下さるでしょうし、その声はやがて紹介やリピートにつながる筈です。

 「お客様満足なんかより利益だ!」・・・この考えは矛盾に満ちています。
 お客様満足を追求すれば、後から利益はついてくる・・・orではなく&の哲学なのです。

秩序を守る脱イエスマン

 私のビジネス上の信念・・・というと大袈裟ですが、常に心掛けていることがあります。

 「脱YESマン」・・・つまり、「上司の言うことだから仕方ない」といった、妥協によって仕事をしないということ。
 16~27歳まで、11年間職人だったこともあり、上司への「ごますり」や「へつらう」ことが大変苦手です。
 
 会社に属してからも、納得して仕事をするために、社長だろうが上司だろうが、言うべきことは遠慮なくズケズケともの申してきました。
 上司にとってみれば、可愛げのない部下と映った筈ですし、さぞかしやりにくかったことでしょう。

 歳と共に多少丸くは成りましたが、その気質は今でも変わりません。
 「俺って組織に馴染まない人間だなあ」と、つくづく思います。
 裏を返せば、そうした自分を理解して下さる上司に恵まれたからこそ、今日があるのです。

 立場を変えて、部下に対してもYESマンは求めません。
 仮にYESマンが居たとしても、それは妥協か辛抱の産物であって、全く信用できません。

 総ての指示命令について、社長の意図を汲み取り、同じ価値観で居てくれる部下なんて、この世の中に居る筈も無いし、仮にそんな社員ばかりの集まりだったとすれば、その組織は早晩澱んで腐ります。
 池の水は、雨が降ったり、山水が流れ込んだりするからこそ、清んだ状態を維持できるのです。
 
 一方で、組織の統制や秩序は重んじます。
 社員の声に耳を傾けることや現場主義の重要性を否定する意味ではなく、社長や店長の威厳を強権的に振りかざすつもりも有りませんが、社長が社長であり、店長が店長である以上、上司も部下も立場は弁(わきま)えなければならないのです。

 社員には社員の立場があり、ものの見方があるのと同様に、店長には店長に相応しい、社長には社長にしか理解できない、そして責任を取るための、ものの見方や考え方があります。
 視野の広さも見え方も違う訳ですから、時にそれは、まったく違った判断になることもあるでしょう。

 それでも、時間の許す限り、説明責任は果たしていくつもりです。
 「脱YESマン」と「組織の秩序を守る」、この二つは決して相反する考えではありません。

最悪を想定する

 常用している手帳の言葉をご紹介します。

 「プラス発想とは、すべてを受け入れる心、素直な心である。
  八方塞がりの時、まず、すべてを受け入れるところから解決策が見えてくる。」

 裏を返せば、すべてが否定から始まる、斜に構えた心はマイナスということなのでしょう。
 世の中には野党の様に、やることなすことケチをつける「批判家」も、少なからず存在します。

 「あの時の判断が間違っていたんだ」
 「あんな考え方は駄目だ」
 「こんな環境では力を発揮できない」

 「駄目な理由」「できない理由」を幾等並べ立てたところで、何の解決策も導くことはできません。
 目の前の現実を受け入れ、相手の言い分に耳を傾けた上で、最終的にwin-winとなる方策を探るのが最善です。

 さて、心で受け入れるために、欠かせない重要なプロセスがあります。 
 「最悪の事態を想定する」
 出典は確か、カーネギーの名著「道は開ける」でした。
 
 「最悪な事態を想定する」という言葉だけを聞くと、少しネガティヴに感じますがそれとは違います。
 「最悪のケースでも、この位で済むな」という覚悟を決める意味です。
   
 例えば、社員の方が契約予定のお客様にクレームをつけられて困っているとしましょう。
 最悪は、その見込み客の方がキャンセルになって数字が上がらない・・・だけ。

 今月の売上が作れなくて、店長の心労が尋常ではないとします。
 最悪は、社長から怒られて、昇給や賞与が減る・・・だけ。

 何れもそんなものです。
 思い悩む人は、人類最後の日の様な深刻な表情だったりしますが、山より大きな猪は出ないし、命まで取られる訳ではありません。

 最悪の事態を想定し、受け入れ、腹を据えれば、気持ちは大分楽になります。
 悩みごとの殆どは、自ら創り上げた現実よりも巨大化した妄想や幻影に惑わされているだけです。

 腹を据えた上で、「よし当たって砕けろ!」と思うか、「今月のショートは仕方ない。必ず来月取り戻す!」と心に誓うか、何れにしても前向きな解決策へと一歩踏み出すことができます。

 こんな文章を書くと、「ははーん、業績が厳しいんだな」と勘繰られてしまいそうですが、ご心配なく。
 各店舗の頑張りで、今月は大幅に上方修正できそうです。

草履を温めた猿

 良く引き合いに出す小話です。

【 親方 「いいか小僧、一寸出かけてくるから、火鉢の上の餅をよーく見とくんだぞ。」
  小僧 「へい、判りやした!」
  暫くして戻ってくると、小僧は火鉢の前で、まっ黒けの墨になった餅をじっと見つめていました。】

 そう、この小僧は間違っている訳ではありません。
 「餅を見ておけ」と言われたから、その言葉を鵜呑みにして、ふくれ様と焦げ様と、じっと凝視していただけです。
 
 いわずもがな、ここで親方が発した「餅を見ておけ」という指示は、
 「焦げない様に適宜ひっくり返しながら、食べ頃になったら火鉢から下ろしておけ」
 という意図が内在していました。
 何故餅が焦げたのか、理由は二つ。 

① 小僧が未熟であった
② 未熟な小僧に対する指示が大雑把過ぎた

 もう一つ、有名な歴史上の逸話です。

【 ある冬の日、信長は外へ出るため、草履を履こうとして、はっと気が付いた。

信長  「猿、猿は何処におる!」
藤吉郎 「ははっ、ここに。」
信長  「この草履は温かい。さてはこの草履の上に腰かけておったな、無礼者!」
藤吉郎 「いえ、お言葉を返すようですが・・・。」

 藤吉郎は、徐に着物の襟を開き、泥のついた胸元を見せた。

藤吉郎 「この通り、親方様の足元が冷たかろうと温めておりました。」
信長  「・・・。」 】

 仕事の御紹介を受けた時に、地理的に近い店舗や、適切な担当者に仕事を振るケースは少なくありません。
 顔つなぎのために、初回は同行する旨の指示を送ります。

 ある担当者は、事前に現地の写真を撮り、周辺相場を調査した上で、資料を準備して同行の日に備える。
 ある担当者は、現地も見ていない、調査もしていない、資料も準備していない、すべて社長任せ。

 こうした気付きの積み重ねが、ビジネスマンとしての差に成ります。
 「餅を焦がした小僧」ではなく、「草履を温めた猿」を目指して下さい。

野に下らず:後篇

 これは、我々の会社とは無関係ですし、加盟する前の事件ながら、指摘を受けた違反が有ったことは否定しません。
 但し、誤解の無い様に少し補足を加えておきますと、エイブルだけに留まらず、当時(今も)ネット広告は全般的に野放し状態でした。
 
 エイブルに対する排除命令は、一法人として日本最大の店舗数を抱える業界のリーディングカンパニーに課すことで、無軌道な業界に警鐘を鳴らす目的だったのです。
 
 ネット反響を得るためには、豊富な品揃えが求められます。
 量的な競争はエスカレートして、各社挙って数千件もの情報が公開されるわけです。
 
 ネット上にアップされた物件情報は日々刻々と、成約によって埋まったり、新たな部屋が空いて募集されたりします。
 本来は、そうした動きがある度に、適宜上げ下げしなければなりません。
 それが追い付かない時、悪意なき「おとり広告」が、消費者の目に晒されます。
 前回記述の通り、「紙は捨てられるが、ネットは残る」・・・そこが大きな問題点です。
 
 エイブルでは、かつての過ちを踏まえ、掲載14日間で総ての情報をダウンさせる再発防止策で運用しています。
 一度ダウンした情報は、空室確認の後、再びアップしなければならないのです。
 多大な手間はかかりますが、お客様に正しい情報を提供するためには、必要不可欠なプロセスと言えます。

 一方で、他社の取り組みはどうでしょう。
 2年前、1K(家賃1万円台)から1LDK(家賃4万円台)へのフルリノベーションを弊社が提案した物件は、ずっと満室稼働です。
 
 満室にも関わらず、前管理会社は今もなお、ポータルサイトや情報誌に物件情報を掲載しています。
 今の外観写真で、古い館名で、古い間取(1K)で、古い家賃(17,000円)のまま・・・。
 つまり、この世に存在しない物件を広告掲載しています。

 予算に限りある方は、この広告を見て問い合わせする筈です。
 その度にこの会社は、「いやぁ申し訳ありません。この物件は埋まってしまいまして、宜しければ類似の物件をご紹介させて頂きます。」と営業しているに違いありません。
 そんな場面が、2年もの間に何度繰り返されたことでしょう。

 ここまでくると過失の域を超えて、完全悪意の確信犯。
 しかもここは、地域でも老舗の大手として、信用のある会社と位置付けられているから厄介です。 

 中小零細の他仲介会社が、どれだけ野放しの構図であるか、推して知るべし・・・だからと言って、我々が野に下るつもりはありません。 
 正義は勝つと信じ、正々堂々と公明正大に、尋常成る手段を持って戦い抜きましょう。   - 了 -

野に下らず:前篇

 私がこの仕事に携わり始めた当時、賃貸仲介の反響媒体と言えば、現地看板や情報誌・チラシ等の紙媒体が主流でした。
 そこから分譲マンション事業に異動し、十数年振りに戻ってみると、ホームページ、ポータルサイト、モバイル、スマートフォンと、その主流はネット広告に様変わりしていたわけです。
 まさに浦島太郎で、旧態依然とした頭を実態に追い付かせるのに、かなり時間を要しました。
 
 紙媒体とネット広告の大きな違いがあります。
 「紙は捨てられるが、ネットは残る」

 紙媒体の広告は、校了という出稿期限が定められています。
 例えば、3月20日校了 → 4月5日発刊という情報誌の場合、校了から発刊まで半月のロスタイムがあり、読者が手に取った段階で「良い物件がある」と思って問い合わせても、既に成約している可能性がある訳です。
 
 これは不可抗力であり、「おとり広告」ではありません。
 校了段階で成約している部屋の情報を掲載すると、当然に「おとり広告」です。
 ここで「おとり広告」について、説明しておきましょう。
 
【 景品表示法第4条第1項第3号の規定に基づく告示 】
 「不動産のおとり広告に関する表示」(昭和55年公正取引委員会告示第14号)は,自己の供給する不動産の取引に顧客を誘引する手段として行う次のような表示を不当表示として規定しています。

(1) 取引の申出に係る不動産が存在しないため,実際には取引することができない不動産についての表示(例…実在しない住所・地番を掲載した物件)

(2) 取引の申出に係る不動産は存在するが,実際には取引の対象となり得ない不動産についての表示(例…売約済みの物件)

(3) 取引の申出に係る不動産は存在するが,実際には取引する意思がない不動産についての表示(例…希望者に他の物件を勧めるなど当該物件の取引に応じない場合)

 これに違反した場合、排除命令・指示処分・業務停止等の処分が下されます。
 今から5年前、我々がネットワーク加盟しているエイブルの直営店は、景品表示法違反(おとり広告、優良誤認)で、公正取引委員会から排除命令を受けました。    つづく
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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