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クレームは絶好のチャンス

 管理物件に入居されたお客様から、店舗に苦情が寄せられています。
 まだ解決できていない、現在進行形のクレームです。
 
 詳細はともかく、オーナー様、リフォーム会社、入居斡旋業者に我が社を加えた四社の連携の拙さから、入居者様にご迷惑をおかけしたことだけは間違いありません。

 店長も半月程、この馴れないクレームに追われています。
 普段はタフに折衝する店長ですが、余程対応に苦慮したと見えて、相談の連絡が入りました。
 そこで敢えて「相談の前にクレームの顛末を文書で出してくれ」と冷淡に告げるのです。
 
 言葉は、言った端から消えていきますが、文書は残ります。
 言葉は、憤りや怒りややるせなさといった感情を伴いますが、文書は冷静です。

 そもそもクレームは、複雑に絡み合った糸玉の様なもの。
 長い糸も短い糸も、赤い糸も白い糸も有ります。
 そのままの状態を見ただけでは、実態を把握することはできません。

 もつれた糸を、一本一本解きほぐす様に、感情を交えず、事実だけを、ありのままに、時系列で書き並べることで、何処に問題があるのかが見えてきます。

 店長は夜中までかけ、文書を書き上げて送ってくれました。
 その文書を元に、店長の対応の何処に問題があったかをレクチャーします。
 責めるためではありません。
 
 複雑に絡み合った糸玉のままでは、「リフォームの担当者が勝手に進めなければ」とか、「仲介会社から聞いていれば」といった他責の感情の渦の中に、己の反省が埋没してしまう恐れがあります。
 自らの責任をしっかりと受け止め、お客様と真摯に向き合うために、情報整理の明文化は欠かせない手順です。
 
 重ねて、店長の考えるシナリオに対して、幾つかの質問を投げかけました。
 魚を与えることは難しくないでしょう。
 しかし、大事なのは魚の取り方を教えること。

 苦しくとも、知恵と努力によってクレームを解決する程に成長できます。 
 幾等大変でも、山より大きな猪は出ません。
 お客様と長期良好な関係を築く上でも、自らのスキルアップのためにも、クレームは絶好のチャンスです。
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オーガンスヒストリー:下

3.「アイデンティティ」
 発足当時申し合わされた劇団の内規が幾つかあります。
 その一つが、「内子座にこだわる」

 旗揚げ公演の「石畳水車小屋未来伝」は、リゾート開発に揺れる農業後継者の悲哀をSFタッチで描いた作品したが、テーマ性が評価され、松山の果樹研究同志会という団体から再演依頼を受けました。
 その時の我々の回答は次の通りです。

 「我々は内子座にこだわる劇団であり、本作も内子座でなければ表現できない作品。
 従って、貴団体が内子座に来て頂けるというのであれば、再演を受け入れても良い。」

 アマチュア劇団の分際で、どれだけ高飛車なんだという話ですが、何故かこの条件が上層部を通過。
 年に一度の大会自体を、松山では無く内子で開催し、冷房設備のまだ無い当時、開口部を締め切った灼熱の内子座で観劇頂いたのです。
 
 その後、環境劇では五十崎共生館、人権劇では内子中学校等の舞台も経験していますが、内子座をホームとすることに、誇りとこだわりを持った劇団であることは間違いありません。

4.「芸於遊」
 これは、内子座の舞台正面に掲げてある言葉です。
 
 観客に楽しんで頂くには、役者やスタッフが楽しむ必要があります。 
 勿論、役者が楽しんでいなければ、観客も楽しくありません。
 やらされ感や義務感であったならば、団員個々も苦役となり、とても続けることはできないでしょう。
 
 また、他の重要文化財的芝居小屋の様に、町民の使用に際して様々な制約があったのでは宝の持ち腐れです。
 ピアノでも、ダンスでも、カラオケでも、劇団の公演でも、町民が好きな時に空間を利用できる自由度こそが、内子座の最大の魅力と言えます。
 言うならばここは、我々の遊び場です。

 昨年、新たな脚本家の作品と、新たなキャスト陣によって、オーガンスは新しいカードを切りました。
 そして今回の「オーガンスフォーラム」も、30年目、40年目の未来を創造する、進化のための一ステップなのです。   - 了 -

オーガンスヒストリー:中

 
1.『 経済的自立 』
 会場費、衣装、大道具、小道具、チラシ・・・演劇にはお金がかかります。
 「町から補助を貰おうか?」 「スポンサーを募ってはどうか?」

 様々な案が出ましたが、それらを受け入れた場合、上意に沿った運営を余儀なくされる懸念があります。
 自分達のやりたいテーマに沿った自由な自己表現を目指すため、自主自立の船出を決断したのです。

 当初は、劇団員一人から一律2万円を集め、運営準備金としました。
 そこからの運営は、極めてシンプルです。

 売上 > 経費 or 経費 < 売上

 即ち、売れるチケットの範囲内で経費を納めるか、かかった経費以上にチケットを売るか。
 この原理原則を逸脱しない限り、絶対に赤字には成りません。

 そして、多少のイレギュラーはあっても、この原則を貫いてきたからこそ、20年間続けてこられたのです。
 当初の出資金も、二年目には全額メンバーに返すことができました。
 公演の度に赤字を打ち、メンバーが自腹を切ったり、高額な団費を求めるのでは、継続は難しくなります。

 今にして思えば、最初の判断を誤って補助を求めていたとしたら、その補助に依存する体質がこびりつき、自主自立の運営は叶わなかったでしょう。
 会社経営でも政治でも町興しでも劇団でも、経済の伴わない活動は戯言です。

2.『 新陳代謝 』
 劇団解体の主な理由は、①経済的破綻 ②仲間割れ分裂 ③中核メンバーの離脱。
 脚本も演出もマルチにこなす人材が組織のレールを敷く・・・多くの劇団の実態です。
 ワンマン劇団は、その人材への依存が高いため、代表が去れば空中分解します。

 創業時のオーガンスも、当時の代表が脚本・演出を手掛け、運営面も殆どを取り仕切っていました。
 案の定数年後、子会社から本社勤務となり、それまでのような活動ができなくなります。 
 しかしこの危機に、代表ポストは二代目に引き継がれ、脚本も他のメンバーが書き下ろし、スムーズな継承を果たしました。

 それだけではありません。
 看板俳優が町を離れたり、子育てで休養することになった時にも奇跡的に、彗星の如く新たな星が現れ、ネタが尽きたと思われる時にも、必ず新たな脚本が持ち込まれるのです。

 「強いモノが生き残るのではない、賢いモノが生き延びるのでもない
  唯一、変化に対応できるものだけが生き残る」

 ダーウィンの進化論同様、時代の変化に対応し適宜、新陳代謝できたからこその20年なのです。  つづく

オーガンスヒストリー:上

 3/19に内子座で行われる「オーガンスフォーラム」で、初代代表としてオーガンスを語れと命じられましたので、三回に分けてヒストリーを綴らせて頂きます。

 平成5年に結成、翌年に旗揚げしたこの劇団は、今年20周年を迎えます。
 きっかけとなったのは、青年団の演劇大会です。
 当初は、やらされ感で取り組んでいたものの、何年間か繰り返す内、町の大会から郡大会、県大会と年々レベルアップし、次第に手応えを感じ始めました。

 そして平成4年、念願であった全国大会の切符を手にするのです。
 全国大会へと旅立つ直前、お世話になった多くの内子町民を招待し、初めて内子座の舞台に立ちます。
 客席と舞台とが一体となる、内子座ならではの雰囲気に魅せられたのは私だけでは無いでしょう。 

 しかも公演終了後、満員のお客様から御厚意の「おひねり」が続々と寄せられ、交通費や宿泊費の一部を賄うこともできたのです。
 
 暫く経ったある日、「内子座という素晴らしい劇場を持ちながら地元に劇団が無いのは寂しい」という趣旨に賛同し、全国大会メンバーの有志十名が集いました。
 記念すべき、結団の日です。

 劇団名の「ガンス」は法螺(ほら・大言・おしゃべり)、「オー」はBIGを示す最上級。
 つまり、大法螺吹き(おおぼらふき)、大言壮語といった意味合いで使われる内子の方言です。
 大きな夢を持ち、舞台を通じてメッセージを伝える劇団にピッタリと、満場一致で決まりました。
 
 時は前後しますが、旗揚げ公演を観劇した某劇団の座長から、次のメッセージを頂いています。
 「旗を上げるのはある意味簡単だけれど、継続するのはとても難しい」

 当時、その真意は判りかねましたし、実際に20年も続けられるとは思ってもいませんでした。
 曲がりなりにも続けてこられた理由が四つあります。           つづく

アメーバ以前の問題

 今日も、日経新聞掲載中の記事「迫真」より、稲盛和夫氏の日航再建秘話からです。

 大会社には、営業、総務、人事、経理、財務、情報システム、経営企画、等々、専門性を持ったセクションが多数存在します。
 我々の様な中小零細会社は、店舗と本部といった単純な切り分けです。

 ★ 店舗・営業等、売上を担い利益を生む部門 = プロフィットセンター
 ★ 売上や利益には直接関わらない、間接部門 = コストセンター

 その名の通り、コストセンターは利益を生みません。
 存在するのはコストのみです。

 京セラを始めとした稲盛DNAの会社群は、その間接業務を外注したと仮定し、コストセンターにも売上を発生させます。
 例えば、経理という仕事を外注したとすれば、幾等の付加価値に成るかという計算です。

 間接部門も、売上から経費を差し引いた貢献利益が計上され、目標が見える化します。
 これが「アメーバ経営」です。

【 会長の大西賢は、アメーバを「収支管理を徹底するための仕組み」と見ていたが、導入してみてその威力に驚いた。

 「キミたち実は勝っていたよ、と2ヶ月後に試合結果を教えられても、ちっとも燃えない。
 三万人の団体戦では自分が貢献できたかどうかも分からない。

 しかし、10人のチームで毎月、勝敗が分かると『やったあ』『残念だった』と社員が一喜一憂する。
 かつてJALは泣きも笑いもしない会社だったが、アメーバで生きている会社になった。」 】

 JALは昨年、更生計画の営業利益を1240億円上回りましたが、その内の400億円は、「アメーバによる細かな経費削減の集積」だと言います

 数百人、数千人、数万人の水夫の乗り込んだ大きな船では、自分の仕事の貢献度合いが分かり難いものです。
 すると、遣り甲斐が削がれ、「寄らば大樹の物の陰」と、怠ける輩も出てくるでしょう。
 
 JALの様に大きな安定した船も、多くの社員のぶら下がり意識が癌となって沈没しました。
 中小零細企業において、一人二人のぶら下がりも赦されないことは言うまでもありません。
 
 アメーバ以前の問題として、月次で負けた際、無念さや悔しさが無いとすれば、その組織は既に重度の腫瘍に侵されています。

空腹の思いを忘れない

 賃貸仲介不動産業は、水曜日を定休日とする店が支配的です。
 従って水曜日は、同業者間の空室確認や鍵の手配もままならず、我が社も右へ倣っています。

 但し、この2月3月は、繁忙期ということで無休です。
 勿論、社員はシフトを組んで、交替で休みます。
 私の公休は、社員の出社率が最も高い木曜日にしました。

 朝4:00起床→5:10出社という朝型人間の私も、公休は睡眠時間帳尻合わせのためにゆっくり休みます。
 先の理由から、水曜日はお休みの業者が多いので、電話も殆どかかってきません。
 ところが、木曜日となると休み明けの電話が集中します。
 以下は、先日の木曜日午前中の電話です。

07:19 某社長より パワーモーニングのお誘い(最近めっきり減っていたのに、よりによって・・・)
09:17 某業者様より 受託物件御案内の連絡
09:20 某業者様より 大洲へ転居されるお客様ご紹介の連絡
09:40 某業者様より お客様への直接電話可の連絡
09:57 お客様より 内見受入承諾の連絡
10:12 某業者様より 受託物件ご案内の確認

 このブログを読んで頂いている方の中にもお電話頂いた方がいらっしゃいますので、誤解の無いように申し添えておきましょう。
 皮肉でも嫌味でもなく、ありがとうございます。

 ・・・いえいえ、言葉を重ねれば重ねるほど、嫌味に聞こえてしまうのはご容赦下さい。
 以前にも同じ様なブログを書いています。
 
 正直申し上げますと、若い頃には休日の電話に辟易としていました。
 前職で役員を務めていた時にでも似たようなもの。
 典型的なサラリーマン根性です。

 人は皆、満たされている時には感謝を忘れます。
 お腹一杯の時には、目の前のコッペパンにも塩むすびにも、目もくれません。
 お客様が沢山来られている時には、折角の紹介も後回しにしてぞんざいに扱います。

 その裏返しに、お客様が少ない時には紹介を、空腹の時には一片のコッペパンをも欲するものです。
 総ては、都合の良いところ取りの、我儘・傲慢かつ不遜な心根によって生まれます。

・ 分譲マンションが飛ぶように売れていた時期と、幾等値引きしても売れない時期
・ 飛ぶ鳥落とす勢いで急成長した時期と、抗えども抗えども破綻へと導かれる時期

 そうした過去の経験を踏まえ、自分は生かされていると実感する今だからこそ、早朝でも、深夜でも、休日でも、頂ける情報に心から有難味を感じられるのです。
 
 例え満腹でも、空腹の頃を思い出し、感謝を忘れない人を目指しましょう。

官僚的予算消化

 日経新聞のコラム「迫真HAKUSHIN」は、京セラやKDDIの創業者であり、JAL立て直しの請負人でもある稲盛和夫氏の連載が続いています。

【 JAL本社25階の役員会議室で、10億円の予算執行について説明する役員の話を、稲盛会長が突然、遮った。
 
 稲盛「あんたには10億円どころか、一銭も預けられませんな。」
 
 部屋の空気が凍りつく。
 総勢30名の役員、管財人は息をのんだ。

 役員「しかし会長、この件はすでに予算として承認頂いております。」
 
 稲盛「予算だから必ずもらえると思ったら大間違いだ。
   あなたはこの事業に自分の金で10億円つぎ込めるか。
   誰の金だと思っている。
   会社の金か。
   違う、この苦境の中で社員が地べたをはって出た利益だ。
   あんたにそれを使う資格はない。
   帰りなさい。」

 この日を境に「消化する」という官僚的な思考が潜む「予算」という言葉がJALから消え、すべて「計画」に置き換わった。 】

 確かに、予算という言葉は、時に経費確保の既得権と勘違いされがちです。

 例えば、売上目標が200万円、広告宣伝費の予算が10万円だったとします。
 国家予算的な見方で言うと、この10万円は「使えるお金」ですし、「余すと次期減らされてしまうので使い切るべきお金」です。
 また、収入が減っても、10万円は減らされません。
 但し、何かしら不測の事態が起これば、補正予算で増額されることはあります。
 
 一方、民間企業においては、売上を最大化し、経費を最小化することで、利益の最大化を図るのが使命です。
 売上がいかないのならば、経費を削減してでも、利益を死守する必要があります。
 経費予算を超過しても、それ以上の売上と利益が見込めるのならば、増額も是でしょう。

 国家や大企業はともかく、中小零細企業の予算が官僚的思考で消化されたなら、その存亡は風前の灯です。

成分献血のススメ

 今年初、通算34回目の献血です。
 昨年、「月一回」と目標を掲げ、成分献血に切り替えたものの、随分とスパンが空いてしまいました。

 血液を一定量抜き取る200ml・400mlは、3ヶ月に一度しか献血できません。
 成分献血は、一旦抜いた血から必要な成分だけを取り出し、大部分を再び体内へと戻すことで、身体への負担が抑えられ、二週間に一度可能と成ります。

 最短サイクルでいけば、理論上は年間24回も可能な訳です。
 但し、血液を何度も出し入れする分だけ余分に時間を要します。
 
 暫く振りの献血ルームは、少し変わっていました。
・ 同意書の説明と署名が必要になった
・ 40歳以上の成分献血には、年一回の心電図検査が必要になった
・ 両肘を上げたまま30秒間固定する、新しい検査が追加された 

 流れは以下の通りです。

① 献血カードを提出して受付(前日までなら予約も可)
② パソコン上の問診票に入力(ここで落とされる方もいらっしゃいます)
③ 採血し比重等の検査(ここで落とされる方もいらっしゃいます)
④ 医師のブースで血圧測定(ここで落とされる方もいらっしゃいます)
⑤ カーテンブースで心電図検査(ここで落とされる方もいらっしゃいます)
⑥ ベッドに呼ばれて献血開始
 ※ この間はTVを見ても、雑誌を読んでも、仮眠をしてもOK! 飲み物も運んでくれます♪
⑦ 献血が終了すると、再び血圧を測定して終了
⑧ 景品(カップラーメン・缶コーヒー・歯ブラシ・食パン等)を貰います
⑨ 平日午前中の成分献血は、サンドウィッチ・ホットドッグ等を貰えます
⑩ 2Fに上がって、無料のコーンスープと共に総菜パンで軽食を頂きます 
 
 慣れたら何のことはありません。
 自分にできる、小さな社会貢献。
 貴方も仲間入りしませんか?

コストゼロの来店ルート

 経営は、「新たなお客様の創造」とも読み変えられます。
 まずもって、お客様に来て頂けなければ経営は成り立ちません。
 来店されたお客様の、そもそものきっかけは何だったのか?・・・これが来店ルートです。

① 飛び込み(直接店舗にお越し頂いた)
② ネット反響(ネットの物件情報を見てお問い合わせ)
③ 雑誌反響(情報誌掲載の物件を見てお問い合わせ)
④ 看板反響(物件の募集看板を見てお問い合わせ)

 TVやラジオもありますが、直接のリターンというよりは、潜在意識に訴えるボディブロー的効果が主です。
 ②ネット、③雑誌は、主力の宣伝広告媒体で、費用もそれなりにかかります。

 昨年度の広告宣伝費を、新規来店数で割った値は約7,000円です。
 換言すれば、「一人のお客様に来店頂くためのコストは7,000円かかる」ということに成ります。
 恐らくこの金額は、同業他社に比較してすこぶる安価な筈です。

 ④の物件看板は、大きなコストではないものの、原価や取り付け費用はかかります。
 飛び込みはコストゼロにみえますが、必ずしもそうではありません。

 幹線道路沿いや駅前の一等地に駐車場を完備して店構えするには、多大な家賃を要します。
 オフィスだけなら、二階や三階でも、山奥の一軒家でも良いでしょう。
 つまり、家賃の大部分は、広告宣伝費的な意味合いを持って支払われています。

 エイブルネットワーク加盟ロイヤリティの勘定科目は「会費」ですが、元々ブランドイメージや信用の補完を目的としている訳で、これも広告宣伝費と言えなくはないでしょう。
 直接的か間接的か、狭義か広義かはともかくとして、一人のお客様を呼ぶためのコストは実に多大なのです。
 
 そんな中で唯一、広告宣伝費ゼロの来店ルートがあります。
 そう、「紹介」です。
 紹介は、社員から、お客様から、同業他社から、知人から、取引業者から、グループ各社からと多岐に渡りますが、広告宣伝費がかからないだけでなく、もう一つの大きな特徴があります。
 
 それは、「成約率が極めて高い」ということです。
 紹介者との信頼関係が前提にあるため、他社と天秤にかけられる可能性が大幅に少なくなります。
 
「7,000円かけて来店に導いても契約に至るか否か不確か」or「コストゼロで成約の可能性が極めて高い」

 だからこそ、紹介のお客様は有難味を噛み締め、スピーディーに、全力投球で臨んで頂きたいと思うのです。

チーム力の大切さ

 繁忙期も中盤に差し掛かり、おかげさまで来店のお客様が立て込んでいます。
 勿論、そうならないと困りますけれど・・・。

 先日、松山南店では営業マンが総て接客につき、接客するテーブルも人員も不足する事態に。
 北店からの応援人員が到着するまでの間、岡Mさんのフォローを受けながら、満を持して久々に接客しました。

 県外からお越し頂いた、転勤族の国家公務員の御夫婦と、3~4歳の男の子二人の四人家族。
 3DKで職場の近くを希望されているものの、赴任先は中心市街地なので、少し郊外に出ないと予算オーバー。
 よって、御主人が自転車で通える範囲でのお部屋探しと成ります。

 加えて、もう一つ重要なテーマがありました。
 お子様が腕白ざかりであるため、下階に気を使わないことです。
 即ち、戸建物件、1F物件、下界に住戸の無い物件に限定されます。
 100点満点は無理としても、幾多の条件をクリアし、希望に近付ける現場の苦労が改めて身に染みました。 

 さて、近場の案内から戻ると一段落していたので、I村さんに案内を引き継ぎます。
 案内から戻られたお客様の表情は、もう一つ納得されていない様子。
 じっくり物件を見て決めて頂くため、今度はお子様達を残して再案内へ。 
 
 最初は人見知りからか、おとなしくキッズコーナーで留まっていたものの、慣れてくると次第にエスカレートして、オフィス内を縦横無尽に駆け回る二人。
 やがて、景品のTVは倒れる、自転車は倒れる・・・。
 てんやわんやの大騒ぎでしたが、この二人の男の子の愛くるしさで、店内は終始笑顔に包まれます。

 案内から帰られたのは、すっかり日が落ちてから。
 そして閉店間際、最後にご提案した戸建で、無事お申し込みを頂きました。

 担当が接客する、その横で物件出しのフォローを入れる、お茶やコーヒーを御出しする、手が回らなければ他店にヘルプを依頼する、集中して頂くために周囲のスタッフが子供さんの相手をする・・・。

 文字通りの総力戦に、コミュニケーションや気付きや思いやりの重要性を、再認識させられます。
 こうしたチームの一体感こそが、賃貸仲介営業最大の魅力とも言えるでしょう。

 我が家も夫婦と男子二人の四人家族です。
 十数年前にタイムトリップした感覚で、楽しい時間を過ごさせて頂きありがとうございます。
 お別れの挨拶で彼らに手を振る時、少しだけ切ない想いが込み上げてきました。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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