一月場所千秋楽

 早いもので、1月場所も最終日を迎えました。
 千秋楽に勝って勝ち越しを決めるか、負け越してしまうのか。
 我々ビジネスも、相撲と同じ一年12ヶ月の12番勝負です。
 
 勝ち越せば来場所は番付が上がって、更なる上位も目指せる。
 負け越せば来場所は番付が下がって、雪辱・挽回を期する。

 大きく勝ち越せば、三役も狙えるし、次は大関、いずれは横綱と夢は拡がる。
 大きく負け越せば、幕下に転落して、給料も激減する。
 相撲界において、関取と幕下との待遇差は大きく異なります。

◇関取:月給1,036,000円×12ヶ月=年収12,432,000円 
◇幕下:場所手当のみ15万円×6場所=年収900,000円

 年収ベースでみますと14倍弱。
 それ以外にも、相部屋か個室か、養老金の有無、付人が付くか付かないか等々、天と地ほどの格差です。

 モンゴルを始めとした発展途上国のハングリーな若者が、ジャパニーズ・ドリームを求めて来日する理由も、贅沢三昧の飽食な日本人が近年力を発揮できない理由もここにあります。 

 ひと頃、成果主義に対する否定的な意見が相次ぎました。
 しかし、相撲も野球もサッカーもプロスポーツ全般は、成果主義そのものです。

 数字に表れない縁の下の頑張りを評価することを否定はしませんが、良く気の効く付人に年収一千万円は出せないでしょうし、縁の下ばかりでは部屋はつぶれてしまいます。
 成果を上げても上げなくても同じ評価なら、実力ある力士のやる気を削いでしまうでしょう。
 会社も同じです。
 
 活躍に応じた信賞必罰は、組織の活性化に必須の心掛け。
 平等と公平は同義語ではありません。
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地上に降りた強運ジャンパー

 ブレイドインブラストの中川さんからブログを紹介され、初めて知ったのが千田侑也さんという存在です。
 千田さんは下川商業時代、全国高校スキー選手権北海道予選会において優勝する等、将来を嘱望されるジャンプ界のホープでした。
 
 高校卒業後は順風満帆に、葛西選手率いる土屋ホームへと進みますが、その2年後20歳の若さで競技人生にピリオドを打つのです。
 怪我や病気が理由では無いだけに、苦渋の決断であったことは予想に難くありません。
 先述の中川さんは、この時の様子を次の様に綴っています。

 「土屋ホームの社員として今度はスキーを営業カバンに持ち替えて頑張ることになった。
 -中略-
  空中から地上に降りたチームツチヤの一員として、今まで以上に輝いてほしい。
  オイラは個人的に徹底して千田侑也を応援する。
  頑張れ侑也!地上の星となるのはこれからだ。」

 住宅は、大多数のお客様にとって人生における最も高価であり、一生一度の買い物です。
 生半可な心構えでは、買って頂けません。
 アスリートからセールスマンへと転身する道程は、決して平坦では無かったでしょう。

 4年後、同郷の幼馴染である伊東大貴選手がバンクーバーの空に飛んだ年、千田さんはそれまでの活躍が認められ、係長兼営業リーダーに昇進します。
 翌年には、26歳で岩見沢支店長就任。

 そして昨年11月、土屋ホーム本社の御膝元に在り、20名近いスタッフを擁する基幹店、札幌支店長へと上り詰めたのです。
 岩見沢での業務を終え、いざ札幌へと臨む昂ぶる気持ちを、千田さんはブログにこう記しています。

 「私一人のちからではなくて、スタッフスタッフ一人一人の力がかさなりあって、大きな力となり、お互いが辛いときには、支えあうというチームワーク。
 チームの力が、私の力になり、いまの私があります。。。」

 これぞまさしくリーダーの言葉です。
 謙虚さは時に不遜の裏返しにも聞こえたりするものですが、そうした邪(よこしま)さは微塵も感じられません。

 我が社にも、日本のTOPクラスで戦うアスリートが数名居ます。
 業務と試合と練習に明け暮れる日常の中で、自由な時間が欲しくなることもあるでしょう。
 また、社会人アスリートにとって、引退後の居場所探しは共通の不安材料でもあります。
 
 壁に当たり思い悩む時、自らを「強運の持ち主」と評する千田さんの生き様は、きっと勇気を与えてくれる筈です。
 地上に降りた強運ジャンパー千田さんの、記念すべき住宅受注第一棟目は、縁(えにし)深い伊東大貴様邸でした。

割の合わないギャンブル

 数々の偉大な記録を打ち立てた自転車競技界の至宝、ランス・アームストロング選手が初めて薬物使用を認めました。

 「タイヤに空気、瓶に水を入れるように・・・それが仕事の一部だった。」

 このニュースは、瞬く間に全世界へ拡がり、大きな衝撃を与えました。
 恐らく世界中の人々は、この結論について、粗方予想はついていたものと思います。
 それでも、かつての英雄自身が、自らの言葉で語る真実は、とても重いものでした。

 母子家庭に育ち、並はずれた才能を弛まぬ訓練によって開花させたアスリート人生は、決して順風満帆ではありません。
 25歳の時、精巣腫瘍という癌に侵され、肺と脳に転移し、生存確率は50%しかないことを告げられます。
 所属チームは再起不能と判断し解雇通告。
 
 こうした逆境や困難を、強靭な体力と不屈の精神力で乗り越え、ツールドフランス7連覇の偉業を達成するのです。
 引退後は、自ら基金を設立して癌撲滅に取り組む等、社会貢献活動にも取り組んでいました。

 では、元英雄は何故、今のタイミングで真実を語ろうと思ったのでしょう。
 彼の場合、ただの一度も検査で発覚したことはありません。 
 これまで通り、本人さえ口を閉ざし続ければ、永遠にグレーなまま封印することも可能だった筈です。 

 彼の人生の、1%の過ちを除く99%の努力を前にすれば、「良心の呵責に耐え兼ねて」という表現は、余りにも陳腐に聞こえます。
 「嘘吐き」のまま生涯を終えるのか、「告白」によって贖罪のきっかけを得るのか、英雄でも無く、アスリートでも無く、慈善家でもなく、それは一人間として迫られた究極の選択の答えです。
 
 その勇気に、自分は大きな拍手を贈りたいと思います。
 そして今、彼の姿を直視し、ドーピングを始めとした不正が、いかに割の合わないギャンブルであるかということを我々は学ぶべきでしょう。

理念を見失う心の隙

昨今、地元新聞紙上を賑わせている、興味深い記事があります。

『生活保護費搾取の疑い』

松山では市議会議員が、徳島市では県議会議員が、それぞれ逮捕されています。

ひと昔前までは、生活保護受給者を受け入れて下さる大家さんは稀少でした。
理由は以下の通りです。

1物件のイメージが失墜する
2家賃滞納のリスクが高まる

偏見とはいえ、それが支配的な意見でした。
従って社会貢献意識の高い、少数派の大家さんにしか受け入れて貰えないのが実態だった訳です。
ところが近年、潮目は変わりつつあります。

1空室が多く背に腹は変えられない
2市役所からの代理納付により取りっぱぐれが無い

寧ろ今や、生活保護費受給者争奪戦の様相を呈してきました。
先の事件も、こうした背景の元で派生したものです。

店舗を訪れる入居希望者の中には、一瞥して怪しい方も散見されます。
勿論、我々は刑事では無いので、不正を追及する必要はありません。
但し、間違っても我々自身が不正に加担することの無いよう、強い気持ちを持ち続けましょう。

不正は常に、理念を見失う心の隙に入り込むものなのです。

最も心地良い言葉

 遅まきながら、昨年11月度の「ビッグスマイルキャンペーン」結果が返ってきました。

 皆さん、それぞれ一生懸命取り組んで頂いていると思うのですが、お客様の声に聞くということは、称賛のみならず、シビアな結果をも丸抱えで受け入れざるを得ません。
 
 大洲駅前店の中伊さんが、松山の前職でお部屋を決めて頂いた、21歳の女性のアンケート結果です。
 
 「中伊さんには松山にいるときから色々とお世話になって、迷惑かけてばかりで、大洲でも迷惑をかけてばかりで・・・。
 お客様のことを一番に考え、動いてくれる中伊さんから、自分に合ったこの物件を紹介頂いて、本当に中伊さんには感謝しています。
 これからもお世話になりますが、よろしくお願い致します。」

 前職のお客様が、個人を頼ってリピートして頂くというのは、本当に有難いことです。
 さて、先述の文章を読んで気付く点はありませんか。

 そう、この短い文章の中に、「中伊さん」というフレーズが3回出てきます。
 時に、再来のお客様の口から担当者の名前が出てこないこともあるでしょう。

 「人にとって、最も心地良い言葉は、自分の名前である」

 この何気ないアンケートの一文から、中伊さんのお客様思いの姿勢が伝わってきます。
 名前でお呼びする心掛けと、名前で呼ばれるための真摯な対応は、信頼関係構築の第一歩かもしれません。

仁義なきビール戦争

 1972~1986年の14年間は、「キリンビール」の全盛時代でした。
 特に主力の「ラガー」はシェア60%を14年堅持という、類稀なガリバー商品です。 
 大袈裟な表現ではなく、当時ビールと言えば「ラガー」のことを指す、言わば代名詞に成っていました。

 一方、ライバルの「アサヒビール」はというと、1985年シェア10%割れで倒産の危機に瀕しています。
 ランチェスターの法則によれば、当時のキリンは独占寡占に近く、アサヒとの差は逆転不可能と結論付けられる程の射程距離を保っていた訳です。 

 御存じの通り、ここから「スーパードライ」という大ヒット商品が登場し、世紀の逆転劇が繰り広げられています。
 1997年には「スーパードライ」が「ラガー」を抜き去り、翌1998年遂にはキリンを凌いで、アサヒがシェアTOPのビール会社として君臨しました。
 僅か10年でシェアを30%以上伸ばす、6倍ものシェア格差を逆転する、これらは世界的にも珍しい事例です。

 今年のブランド別シェアが発表になりました。
 アサヒ「スーパードライ」の首位は揺ぎ無い定位置です。

 下位に目を転じると、キリン「ラガー」が5位に転落し、サントリー「プレミアムモルツ」に逆転を許しています。
 昭和の時代にガリバー商品だったあの「ラガー」が、四半世紀後「モルツ」に抜かれる等と誰が予想したでしょう。
 これがビジネスの可能性であり、恐ろしさでもあります。
 
 一方キリンの立場からすると、「一番しぼり」という商品を主力と位置付けたことで、二位のシェアを堅持しました。
 また、発泡酒等を加えたビール系飲料の総出荷数では、今もなおアサヒを抑えているのです。
 キリン、アサヒ、サントリー・・・熾烈な仁義なきビール戦争はまだまだ続きます。
 
 「会社は絶対潰れないという前提で働いていないか?」

 会社規模も財務体質も健全そのものの、キリンビール磯崎社長が社員に向けて贈ったメッセージです。
 後発の中小零細企業が、知恵も汗も出さずして生き残れる筈がありません。

死に様は命の美学

 公務員の退職金引下げに伴う、駆け込み退職の動きが問題視されています。
 特に教職員に関しては、クラス担任の方も含まれていて、卒業を間近に控えた退職に「無責任」との声が支配的です。

 毎度のことながらマスコミは、一方的に教員側をバッシングする訳ですが、ここでは立場を変え、少し冷静に考えてみたいと思います。

① 自分が教員の立場であったとして、150万円損してでも責任を全うできる自信があるか?
 一生食べて行くのに心配の無いような、潤沢な資産背景があれば話は別です。
 「一般庶民に比較して公務員は給与も退職金も厚遇されている」という先入観を前提に、「無責任だ」と批判するのは、単なる僻(ひが)みに過ぎません。

② 責任を全うする、真面目な教員が損をするような制度改革自体に問題は無かったか?
 これは、現場の事情を察知できなかった行政側の問題です。
 例えば、「担任を持っている教師については退職金引下げ時期を卒業月まで延長する」と決めることは、然程難しくなかったでしょう。

 さて、こうした問題点を踏まえつつも、お金と引き換えに受け持った生徒を見捨てる教育者のモラルを問いたくもあります。

 『私が十三歳のとき、宗教の先生が「何によって憶えられたいかね」と聞いた。
 誰も答えられなかった。
 すると、
 「今答えられると思って聞いたわけではない。でも五〇になっても答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよ」
 といった。』   ピーターFドラッカー「非営利組織の経営」より)

 私見ながら、人生観は「生き様」よりも「死に様」だと思っています。
 葬儀の席に、誰が来て下さって、口ぐちに何を語るのか。
 それこそがまさに、「何によって覚えられたいか」ということ。

 ポリシーを貫こうとしても、その時々の状況や損得勘定に応じて、妥協を伴うのが「生き様」でしょう。
 一方で、「死に様」は命の美学です。

農耕型営業の種蒔き

 我が社においてある意味、売上・利益以上に重視しているのが反響・集客トレンドです。
 まずもって我々は、狩猟型ではなく、農耕型を目指しています。

★狩猟型:マンモスを射止めた時には腹一杯になるものの、獲物を得られなければ食うや食わず
☆農耕型:荒れた土地を開墾し、種を植え、芽が出れば培養し、実が成れば収穫する
 
 農業に例えるなら、売上・利益は「収穫」を指します。
 反響・集客は、収穫の先行指標。
 反響・集客を上げるための物調(看板付・オーナー訪問による物件調達活動)は、「種蒔・作付」です。

 「今月は、思った以上に契約できた。
 但し、反響・集客が少なかったため、繰越(申込残)が少ない。」
 この場合、翌月の苦戦が予想されます。
 
 毎月、安定した反響・集客があり、安定した契約をこなしても、安定した繰越が得られる、高いレベルでの平準化は理想です。
 ところが実務的には、なかなかそうは上手くいきません。
  
 豊作で、収穫作業に追われている時には、ついつい種蒔や作付が疎かに成りがちです。
 しかし、そこの手を抜くと、数か月後には飢饉が訪れます。
 
 飢饉になってから慌てても時既に遅し。
 巻き返しには、相当な時間とエネルギーを要します。
 反響・集客トレンドは、その飢饉の訪れを事前に察知するためのシグナルです。 

 仮に売上のトレンドが低迷していたとしても、反響・集客トレンドが右肩上がりなら、曇り後晴れ。
 一方で、いかに売上トレンドが良くても、反響・集客トレンドが右肩下がりなら、晴れ後曇り時々雨。
 
 管理者は、今月の数字を追いかけることも大事ですが、長期予報に基づき適宜、手を打っていくことを忘れては成りません。
 今まで収穫してきた土地がひえて、収量が減りつつあるならば、新たな土地を開墾する必要もあるでしょう。

プロとしての使命

 先日、新生ふるきゃらのミュージカル『稲ムラの火』を観劇してきました。
 いつもお世話になっているビジネスパートナー「積和不動産」様がスポンサーの、所謂(いわゆる)買い取り公演です。

 松山市民会館中ホールは、ほぼ満席。
 チケットは売れたのか、ばら撒いたのかは判りません。
 
 かつては小学校の教科書にも掲載されていた、南海大震災をモチーフにした作品で、3.11をきっかけに、再び脚光を浴びています。
 
 「新生ふるきゃら」は、「ふるさときゃらばん」を前身とする劇団です。
 私も内子座ホームのアマチュア劇団に所属していますが、今から19年前旗揚げの年、「ふるさときゃらばん」の監督が練習を見に来られて、少しだけ演技指導頂いた記憶があります。
 
 さて、田舎劇団のアマチュアが、プロを評価するのもおこがましい話ですが、正直期待外れでした。
 まずもって、舞台の構成が解せない。

・ 35分間 第一部「稲ムラの火」
・ 10分間 休憩
・ 45分間 第二部「ふるきゃらのマジメなコンサート」

 つまり、メインの芝居は僅か35分間で幕、その後は殆どが歌だった訳です。
 基本的な発声や表現力や身のこなしは確かに素晴らしかったと思いますが、厳しい言い方をすれば、それはプロなら当たり前でしょう。
 
 自分も同行した女優も共に、期待を超える感動を得ることはできませんでした。
 今回は、招待券で観に行ったから良いようなものの、3,000円を出して観る価値はなかったと思います。

 「我々はアマチュアだが、例え1,000円でもお金を頂くからにはプロである。1,000円以上の感動や満足が与えられなければならない。」
 旗揚げの年から、劇団内で繰り返し繰り返し語り継がれてきた言葉です。

 いつになく、辛口の批判的な論評を書き連ねました。
 芝居だろうと、不動産業だろうと、この厳しさだけは絶対に失ってはいけません。 

タイタニック号沈没の原因

 映画でも有名な豪華客船「タイタニック号」は当時、技術の粋を集めた浮沈客船といわれながら、多くの犠牲者と共に何故沈んだのか?
 ネットからの情報を整理して分析してみましょう。

【 直接的な原因 】 氷山に衝突したこと

【 間接的な原因 】
① 出航が一ヶ月遅れたために、想定よりも流氷が増えた
② 氷山接近の警告を、2度に渡って受けながら、船長が無視した
③ 夜間であったために視界が悪く、監視に双眼鏡が使われていなかった

【 多くの死者を出した原因 】
④ 救命ボートの数が不足していた
⑤ すぐに救難信号を発しなかった
⑥ 近くにいたカリフォルニア号が無線を切っていた
⑦ 低温に脆い素材が使われていたため、短時間で沈没した

 その原因の多くは人為的なもので、判断さえ誤らなければ防ぎ得たものと思われます。
 特に、氷山接近の警告を2度受けながら無視し、速度を弛めなかった点が重大です。
 その理由たるや、耳を疑います。
 
 『処女航海による大西洋横断最短記録を目指していたため』

 目標は目的に非ず。
 客船には本来、安全かつ快適にお客様を目的地まで送り届ける、真の目的があった筈です。

 船長はここで、目的よりも目標を優先する、致命的なエラーを冒しました。
 安全やコンプライアンスは絶対的な聖域であり、売上や利益や名誉等と天秤にかけるべきではありません。

 会社においても、店舗運営においても、TOPの責任は共通です。
 社長や店長が判断を誤れば、会社も店も沈没の憂き目をみます。

 ベタなぎの平穏な状況であったとしても常に危機感を持ち、高所から大局を睨み、氷山や波やうねりを監視すると共に、万が一に備えた準備を整えることは管理者の義務です。
 重大なシグナルを見落としてはいませんか?

稟議差し戻しの理由

 松山の店長から相談がありました。
 某公共機関のインフォメーションボードに協賛看板を掲示した上で、MAPにも店舗の位置がポイントされるものです。

・ 看板サイズ150㎜×180㎜ 
・ 製作費20,000円
・ 掲載費年間150,000円

 「松山一店当たりのコストは4,166円/月なので、認知度upのための広告としては悪くないのではないか」
 
 店舗の経営は各店長に委ねているので、自店の予算の範囲内で広告戦略を打ち出すことは悪くありません。
 寧ろ、積極的な提案を待望していた位です。
 三店長の意見がまとまっているのであれば本来、進めて貰っても良いでしょう。
 
 しかし、敢えて一旦差し戻し、拙文を書いています。

 ポータルサイトや情報誌への出稿、チラシ配布、TVスポットといった媒体は、繁忙期に集中投下し閑散期は控える、或いは効果が無ければ止めるといった調整可能な変動費です。
 一方、常設看板は、完全に固定費として張り付きます。

 「仲介を□□件契約すれば元が取れる」

 この収支計算トークも度々耳にしますが、かなり危険な思考です。

 例えば、エイブルのロイヤリティで3件、家賃で4件、水道光熱費で1件、人件費で・・・という風に、損益分岐点は積み上がります。
 今回の看板では僅か数千円かもしれませんが、塵も積もれば山となるのが固定費の怖さです。

 誤解して欲しくないのですが、くれぐれも「やるな」と言っている訳ではありません。
 コストの性格を充分に理解した上で、費用対効果をしっかりと見極めて頂きたいだけです。
 看板やCMは徐々に効いてくるボディブロー的な媒体であり、直接的なリターンを期待するものではないため、判断は難しいところでしょう。

 以上の原理原則を踏まえた上で、現場の皆さんが「やはり実行すべきだ」と判断するのであれば、もう一度持ち上げて頂ければ幸いです。

多面的かつ深層的な眼力

 アルジェリアの天然ガス施設で続くイスラム武装勢力による人質事件で、強行された国軍の救出作戦の是非が議論を呼んでいます。

 今回の事件の特徴は、人質の国籍が多岐に渡っていたこと。
 言語や宗教や肌の色は違えども、「人命救助最優先」という各国のスタンスは共通です。

 ところが、その思いは見事に裏切られました。
 本文を校正する段階で、全貌は明らかではありませんが、少なからず犠牲者が出たことだけは間違いありません。

 わが日本にはかつて、人道的見地に立った超法規的措置の事例が存在します。
 日本赤軍が人質を取り、獄中のメンバー11人の釈放を要求した、日本赤軍事件(クアラルンプール事件・ダッカ日航機ハイジャック事件)です。
 犯人グループの要求に対し、時の内閣総理大臣「福田赳夫」氏は、名言を残しています。

 「人命は地球より重い」

 人命を尊ぶ日本人の価値観を世界に知らしめる一方で、多くの批判の声にも晒されました。

 「日本政府はテロリストに屈した」
 「日本はテロリストをも輸出するのか」

 確かに、多くの犯罪者を野に放ってしまっただけでなく、テロリストに弱みを握られ、再発を助長する側面もあります。

 考えてみれば外交も経営も、究極の判断は白黒、単純に切り分けられるものではありません。
 右or左、上or下、前or後、何れもメリットとデメリットが複雑に絡み合います。
 そうした混迷のグレーゾーンにあって、理念やヴィジョンに照らしつつ、勇気を持って進むべき方向を決めるのがTOPの決断です。

 海の向こうの遠い国のニュースも、身近な社内の出来事も共通に、聞きっかじりの表層的な部分だけで是非を判断するのは甚だ危険でしょう。
 多面的かつ深層的にものごとを捉える眼力を身に付けたいものです。
 

大リーグボール一号

 褒め殺しとはこのことを言うのかもしれない・・・とても居心地の悪い時間でした。
 決してお客様に対する嫌味や愚痴ではなく、自分自身の力不足を痛感するからこそであります。

 このオーナー様とは、前職時代からのお付き合いです。
 特にお役立ちしてきた訳でもないのに、不動産購入の重要な局面では、必ず相談を頂きます。

 「この物件なら大丈夫でしょう。お薦めします。」と言えば買い、
 「この物件はちょっとリスクがありますね。」と言えば諦めます。
 アドバイスすると、その通りに行動されるので、迂闊なことは言えない訳です。

 前職で預かっていたグループ会社を退任した際は、諸事情有って、不義理にも御挨拶できていません。
 にも関わらず、松山に店を出した際には、わざわざ御夫婦でお訪ね頂きました。

・ 戸建貸家を購入するつもりだが買うべきか否か
・ 家賃は幾等だったらいけるか
・ 入居者を斡旋頂いたら管理も任せます
・ 儲けて貰いたいので手頃な物件があれば紹介下さい・・・

 ことある毎に、絶好のチャンスボールを放って貰いながら、尽(ことごと)く凡退して今日を迎えています。
 普通ならば、愛想を尽かされても不思議じゃないでしょう。

 この度晴れて、お取引が整うことに成りました。
 とはいえ、今回も私共の提案が奏功した訳ではなく、構えていたバットにボールをぶつけて来られて、ヒットさせて頂いただけの、大リーグボール一号のような、極めて無様な展開です。

 全幅の信頼を告げられるオーナー様に対し、感謝を通り越して、一際のプレッシャーが高まります。
 本当にありがとうございます。
 これからの頑張りによって、「お付き合いして良かった」と思って頂ける成果を残そうと、決意を新たにした次第です。

デフレを乗り切る商品開発

 中小企業家同友会1月例会は、「イトマン株式会社」伊藤社長の発表です。
 伊藤社長とは、四年振りの再会でした。
 まず衝撃を受けたのは、理念の徹底ぶりです。

 「永続か成長か、この二つの条件は必ずしも逆行するものではない。
 但し、100年継続する企業の多くは永続を最優先とし、そのためには規模の縮小も止む無しと考えている。
 そうした前提を踏まえつつ、我が社は成長を軸に経営してきた。
 具体的には、雇用の拡大を経営の目的そのものとしている。」

 見方によっては賛否両論分かれるところでしょう。
 規模の拡大を目的とした時、リスクも連れて拡大することは避けられないからです。
 その危うさは過去、私自身が前職時代に身を持って経験しています。

 一方で、「永続するため規模拡大はしない」としたならば、社員にとって夢も希望もやり甲斐すらも閉ざされかねません。
 厳しく評すれば「盆栽経営」とも揶揄できます。

 伊藤社長の素晴らしさは、「雇用の拡大」を経営の目的と位置付けた上で、その手段が明確であることです。
 特に、長く続く不況下にあって、デフレの象徴とも言えるトイレットペーパーやティッシュペーパーといった商品を扱いながら、価格競争に巻き込まれないための商品開発に力点を置かれています。

① 大手企業の古紙を引き取り、その代替としてトイレットペーパーを一括納品する
 古紙廃棄コストとトイレットペーパー調達コストが軽減できるクライアント及び、古紙調達コスト軽減と価格競争を抑止できるメーカー側とのwin-winに加え、往路でトイレットペーパーを復路で古紙を運ぶ、無駄の無い流通システムも含め、循環型環境負荷軽減をトータルで実現したビジネスモデル

② デザインや梱包に工夫を凝らし、新しい販路を開拓したクリスマスギフト
 特売等によって値崩れを余儀なくされる商品に付加価値を加え、一般小売りとは比較にならない高単価・高収益を実現したビジネスモデル

③ 健康診断前の検便時、洋式便所でも一定時間水に浮いて採便できる特殊シート
 「あったら良いな」のニーズにピンポイントで対応することで、高単価・高収益を実現したアイディア商品

 何れも、価格競争に巻き込まれない様、自社の強みを活かし、差別化を図り、高付加価値で世に問うた、秀逸な商品群です。
 伊藤社長をして新商品開発の戦略は、「他社との競争に成らないこと」だと言います。

 『経営戦略とは、「戦わずして勝つ」あるいは「戦わずして優位に立つ」ための事業構造の変革であり、それによって自然に高収益を生むことができるような体勢を実現することである。』  一倉定

 我が社、我が業界に振り替えて見れば、同じ様な間取の同じ様なマンションが乱立し、受給バランスが崩れ、空室が増大し、価格競争が激化していることは言うまでもありません。
 
 これまで通りの顕在化した実需のフィールドで戦えば、値崩れ必至です。
 お客様の潜在的なニーズにスポットを当て、新たなる市場を創り出す気概と提案力が求められています。

人脈をつなぐ意志と行動

 人脈は財産です。
 この年末年始だけでも、友人・知人・お客様から沢山の情報提供を受けました。

・ 家内の従兄弟から、同僚の転勤に伴うお部屋探しの御用命を受けた
・ 前職の時代に物件管理をしていたオーナー様から問い合わせがあり、新たな物件を購入頂くことになった
・ そのオーナー様からは管理業務委託契約も頂けることになった
・ facebookで12名の共通の友人がいる方にメッセージを送ったら、快く物件を紹介させて頂くことになった
・ 家内の友人から、入居希望者を紹介された
・ 隣の住人から、入居希望者を紹介された
・ 父親と同郷のオーナー様から、管理業務委託契約を頂けることになった
・ 古くからの知人より、Uターンに伴う身内の入居希望者を紹介頂いた
・ この知人から、松山の分譲マンションの売却相談を受けた
 
 大街道や百貨店で道行く人に朝から晩まで声をかけたとして、一体どれほどの情報が集まるでしょう?
 けんもほろろに断られるか、無視して通り過ぎるか、奇異な目でジロジロ見られるか、そんなところです。
 
 多額のお金をかけて広告し、一日中現場で待ち受けして来場ゼロ・・・そんなことも珍しくありません。
 そう考えますと、何の営業も経費もかけていないのに、先方から気にして頂き、紹介やリピートが得られるのは実に有難い限りです。
 
 先述したのは松岡だけの話ですが、各店長もキャリアに伴い徐々に、個々の人脈からの紹介やリピートが増えてきました。
 
 また、一般の社員の方々も、人脈を増やすことの意義に気付き始めています。
 先日行われた異業種交流会には、二名の一般社員の方に参加頂きました。
 定休日の夜にも関わらず、自主的な申し出です。

 勿論、異業種交流会等の場は、営業の場ではありません。
 仮に営業的な色が強く押し出されると、逆に引かれてしまうでしょう。
 
 同じ営業でも、モノを売るのではなく、自分を売る心掛けが必要です。
 自分自身の主義主張や人間性を、相手にしっかりとアピールすることで、印象に残すのが第一歩。
 不動産を欲した時、教えて貰いたい時、アドバイスを請う時、一番に頭に浮かぶ存在となることが肝要です。

 人脈は、自らがつなぐ意志をもって、つなぐための行動をしなければ、決してつながりません。

アリとキリギリス後篇

◇ 三面 ◇
 「住宅減税、5年程度延長」
 「政府・与党が調整 控除上限50万円以上」

 消費税upに伴って、一時的に駆け込み需要が発生するのは間違いありません。
 一方で、過去の消費税導入時や3→5%上昇時に見られた、反動冷え込みが懸念されます。

 更に、マイホーム取得を下支えしてきた、住宅ローン減税が2013年末に切れることで、持ち直しの機運に冷水が浴びせられる恐れがあるでしょう。
 そこで、増税の影響を均(なら)す施策が必要な訳です。

 ちなみに、純資産1億円以上を有している富裕層は、この国にどの位いらっしゃるのかというと・・・。
 81万世帯188兆円だそうです。
 全人口の僅か0.6%の富裕層に、日本の富の12%が集中しています。 

 『さあさあ、沢山資産を持っていらっしゃる年輩の富裕層の方達、どんなに貯め込んでいても、お金はあの世には持って行けませんよ。

 早いとこ可愛い子供や孫にお金をばら撒いて、ドンドン使って貰いましょう。
 マイホームもドンドン買って貰いましょう。

 そうしたら子供や孫に喜ばれて、肩の一つでも揉んでくれるに違いありません。
 おまけに日本の景気が良く成るんだから、言うこと無し。』 

 ・・・。
 いやはや、本当にこれで美しい国が取り戻せるんでしょうか。
 
 本当に大事なのは、飢えて凍える危機的状況下にあって今も尚、バイオリンを弾き唄を歌い続ける脳天気なキリギリスに、勤労の有意義さを伝え、真の働き甲斐や生き甲斐に気付かせることです。

 誤解を恐れずに言わして頂くならば、『財産なんか貰うなよ!人間が駄目になるぞ!』
 ええ、持たざるものの僻(ひが)みと捉えて頂いても結構です。   - 完 -

アリとキリギリス前篇

 「日本の財政が危うい」と言われる理由は以下の通りです。

・ 国の借金である国債と地方債とを合わせた債務残高は1259兆円
・ これは国民一人当たり約1000万円 4人家族で4000万円の借金を抱えているのと同じ 
・ 対GDP比でみれば、100%前後の欧米先進国に対し、日本は突出した214%
・ ユーロショックの元凶となった実質破綻国家ギリシャでも実は200%未満

 一方、「それでも日本は大丈夫」と見る理由は、大きく二つあります。

① 先進諸国の消費税率は15%前後で、日本が他国に足並みを揃えれば税収が増え健全化できる
② 債務が1259兆円あったとしても、個人の金融資産が1501兆円あるのでバランスは取れている

 まあ前者の理由はさもありなんという気もしますが、個人の資産と国家の負債を天秤にかけてしまう後者の乱暴な理屈は如何なものでしょう。

 とにもかくにも、国としてはこの個人の金融資産を、景気対策の起爆剤として何とか引き出したい訳です。
 そこで、昨日の日経新聞の記事をご紹介します。

◇ 一面 ◇
 「贈与非課税 孫も対象」
 「2500万円まで 資産移転促す」
 「贈与側、60歳以上に下げ」

 本来贈与税は大きな税率が課せられますが、贈る側も贈られる側も非課税の対象を拡げる方針です。
 非課税対象者を子から孫へと拡大し、65歳以上とされていた贈与側の年齢も60歳からOKとします。

・ 今お金を有しているのは、高度成長期、堅実にコツコツ資産を築き、ハッピーリタイヤした熟年層アリ。
・ 今お金を欲しているのは、厳寒の時代に突入しながら贅沢癖の抜けない真におめでたい若年層キリギリス。

 お金を持っている人はこれといって使い道がなく、使いたい人はお金が無いというミスマッチを解消するために政府は躍起です。つづく

業務遂行のレベル

 業務遂行にはレベルがあります。

1. 言われなくてもやる
2. 言われてからやる
3. 言われてもやらない

 好むと好まざるとに関わらず、上意下達は組織運営の根幹です。
 組織人である限り、上司の指示命令に対する不服従は許されません。
 
 勿論、コンプライアンスに反することであれば話は別です。
 例えば、「運転中にでも電話を取れ!」とか、「宅建主任者じゃなくても重説しておけ!」といった、法律を違える指示命令があったとすれば、断固として拒絶して下さい。
 その上で、私に報告して頂ければ善処します。

 また、指示された業務に合理性が見出せなかったり、もっと良い代替案があれば、直訴すれば良いでしょう。
 積極的な改善案に対して、聞く耳は持っているつもりです。
 
 その昔、西田敏行さんが出演する掃除用洗剤のCMがありました。

奥方 「ちょっと、ゴロゴロしてないで掃除でもしてよ!」
旦那 「・・・今やろうと思ってたのに、言うんだものなぁ。」

 本来人間は、指示命令を嫌います。
 「やらされる」よりは、自主的に「やりたい」し、その成果を認めて貰いたいものです。

 言われてからやったのでは、やって当たり前ということになってしまい、評価に値しません。
 従って、できることならば、言われなくてもやってくれることを期待している訳です。

 それでも、言わないとやらない、言ってもやらない場合には、しつこいと思われようと、やるまで言い続ける必要があります。
 それは上司と部下の根競べです。
 
 組織の成熟には段階があります。
 こうしたレベルの低い攻防から一日も早く脱却し、自主的・主体的・能動的な社員の集まる、クリエイティブな集団を目指していきましょう。

信頼残高という名の財産

 名著「七つの習慣」の中で、「信頼残高という名の財産」が紹介されています。

 銀行口座に貯金の残高が積み上がっていくように、人間関係における「信頼」も残高があるということです。
 巨万の富を築き上げるように大きな「信頼残高」を有する人も居れば、50歳であろうが60歳であろうがゼロに近い方もいらっしゃいます。

+ あの人は誠実だ ( - あの人は嘘やごまかしが多い )
+ あの人は謙虚だ ( - あの人の態度は傲慢で鼻につく )
+ あの人は勤勉だ ( - あの人は怠け者だ )
+ あの人の主張は一貫性がある ( - あの人はコロコロ言うことが変わる )
+ あの人は言行一致している ( - あの人は言ってることとやってることが違う )
+ あの人は感謝を忘れない ( - あの人は御礼も言わない )
+ あの人は礼儀正しい ( - あの人は失礼だ )
+ あの人は困った時に助けてくれる ( - あの人は困った人も見て見ぬふり )
+ あの人は親身に相談に乗ってくれる ( - あの人は身勝手だ )  
 
 信頼残高はギャンブルではないので、一朝一夕に築くことはできません。
 上記の通り、プラスの行動を積み重ねれば残高が増え、マイナスの行動を行うと減ります。
 
 人生を歩んでいれば、様々な局面で岐路に立たされることでしょう。
 その際、目先の欲得に目を奪われ、大切な信頼を捨ててしまいがちです。

 増やすのはコツコツ地道に少しずつですが、失うのは一瞬。
 失った信頼を取り戻すには、積み上げた以上の時間と労力が必要です。

 貴方の口座に、年齢に見合っただけの信頼残高は残されていますか。

企業文化の土壌

 先日、同業社の社長と会食中、共通の悩みの中で再認識することがありました。
 人間の性格は大きく、二通りのタイプに分かれます。

A 「判り易い性格」
・ 思いを率直に主張ができる(時に無礼であったり、相手を傷つけることがある)
・ 喜怒哀楽がハッキリしていて共感性が高い(機嫌の善し悪しの差が激しく、周囲に気を使わせる)
・ 無邪気で純粋な心を持っている(考え方が幼い)

B 「判り難い性格」
・ 場の空気を読み辛抱ができる(言いたいことを言えずストレスが溜まる) 
・ 感情をコントロールできる(喜怒哀楽や本音が読み辛い)
・ 常に冷静で大人(打算的な一面がある)

 以前にも書いた、情動性とも置き換えられるでしょう。
 自己判断するならば、ABどちらのタイプですか。 

 いつも申し上げている通り、いかなる性格も長所(短所)の二面性を持っています。
 即ち、どちらが良くて、どちらが悪いというものではありません。
 
 自分はどういう人間かということを客観的に見た上で、思い当たる節があれば謙虚に受け止め、少しずつでも改善しようと心掛けることが人間的な成長につながります。

 一方管理職の方は、部下の短所ではなく、長所に目を向けて伸ばすのが肝心です。
 長所さえ伸ばせれば、短所は目立たなくなります。

 「もう少し気を使って話して貰えればなぁ・・・」
 「もっと率直に意見を言ってくれれば良いのに・・・」
 理屈の上では判っていても、ついつい逆方向にフォーカスしてしまいます。

 性格だけでなく、生まれも育ちも経歴も年齢も性別も趣味も嗜好も違う、赤の他人が大勢集まっているのが会社です。 
 そんなバラバラ集団を、放っておいてまとまる筈が無いでしょう。

 理念、ヴィジョン、目標は、ベクトル合わせに欠かせない大きな幹です。
 その幹から、芽吹き、花咲き、収穫へと至るには、相手の人格を認め思いやりと感謝を忘れない、企業文化の肥えた土壌が欠かせません。

総論賛成・各論反対

 欧州・米国・日本と、世界経済をリードしてきた先進各国の経済が逼迫しています。

 何度も申し上げている通り、経済再生の唯一無比の手段は「入るを量りて出ずるを制する」。
 つまり税収を増やすか、支出を抑えるか、その両方を並行して進めることです。

 我が日本でも、同様の主張は繰り返しされていますが、改善どころか状況は悪化の一途を辿っています。
 
 まず無駄遣いを減らして貰いたいという思いは共通です。
 しかし、へばり付いて甘い汁を吸う金食い虫は、既得権益をなかなか手放そうとしません。

 「まずは自ら痛みを・・・」と威勢の良かった国会議員も、いざ定数削減、議員報酬削減となると途端にトーンダウンです。
 一方で、声高に景気対策を叫ぶ政治家もいらっしゃいます。

 「増税すれば消費に水を差し、景気回復が遅れ、税収が減る。
 一時的に国債を増発して、積極的に公共投資を行うべきである。
 企業が元気になり、景気が回復すれば税収は自ずと増える。」

 まことしやかに聞こえますが、この論理で先送りを続けてきた結果が今です。
 そろそろ空理空論に終止符を打ち、足元の現実を見つめるべきでしょう。

 次に、増税止む無しとした時、「高所得者から取れ!」という声が支配的です。
 既に高所得者は、累進課税によって40%もの税率を強いられています。

 フランスでは、40%を75%に改める法案が波紋を呼び、富裕層はベルギー等の、税率の低い近隣諸国の国籍取得に躍起になっているそうです。

 口では美辞麗句を並べつつも、人は皆自分が可愛いもの。
 総論賛成・各論反対の矛盾は、古今東西の世を問いません。

順境時の種蒔き

 「日本マクドナルド」の既存店が、9年振りに減収となった記事が、日経新聞の一面を飾っています。
 裏を返せば、長らく続くデフレスパイラルの世の中において、8年もの長きに渡り増収を続けてきた采配には畏敬の念を抱かざるを得ません。

 創業者である藤田社長の時代には、65円バーガーを投入して一時的に業績を伸ばしたものの、「安かろう不味かろう」のイメージ凋落によって瀕死の状態にまで追い詰められました。

 そのどん底で経営のバトンを引き継いだのが、異業種からヘッドハンティングされた原田社長です。
 原田社長が一貫して取り組んだ戦略は、バリュー(価値)upでした。

 24時間営業の拡大、作り置きをしないといったお客様主体のサービスを、現場との軋轢を恐れず果敢に実行しています。

 更に、100円マック等のリーズナブルな商品によって、お客様の来店の敷居を下げつつ、世界の御当地バーガー等の高付加価値&高粗利の商品群を波状的に発売し、来店数と客単価とを同時に引き上げるのが、マックの勝ちパターンでした。

 ところが近年、プライオリティが更に生活防衛へと傾く中で、120円の「マックポーク」のみ、100円の「チキンクリスプ」のみといった単品買いが加速しています。
 誤算は、想定を超えるデフレ進行です。

 宅配の強化や、朝食メニューの拡大によって巻き返しを図る・・・。
 今後のガリバー企業の逆襲に注目です。

 この事例に学ぶべきは、「逆境時には良い種が蒔かれ、順境時には悪い種が蒔かれる」。
 逆境時は勿論、順境時にこそ未来へのアンテナを高くして危機感を持ち続けることが、経営者の大きな役割でしょう。

マグロ狂想曲

 毎年話題に成る、マグロの初セリにまつわる記事が、8日の日経新聞に掲載されていました。

『東京・築地市場の5日の初セリで青森県大間産のクロマグロが一匹1億5540万円の史上最高値を付けた。
 - 中略 -
 過去数年同様、セリではすし店をチェーン展開する2社が競り合った。
 落札したのは、昨年に続いて「すしざんまい」を運営する喜代村。』

 この1億5540万円のマグロから取れる寿司は、5,000~7,000貫だそうです。
 一貫当たりの原価は何と2~3万円。
 それを店頭では128円で提供する訳ですから、当然大赤字の出血大サービスです。

『マグロ一匹の収支としては大赤字だが「マスコミでの露出を広告宣伝費に換算すれば数億円以上」と電通総研』

 ちなみに…。

『5649万円を投じて初セリで最高値のマグロを落札した2012年9月期の売上高は192億円で前期比26%増。
 新規出店を除いても年商を30億円押し上げる主因となった。』

 日経新聞の記者は流石です。
 見出しには「宣伝効果、理にかなうが・・・」「破格高値に違和感の声」とあり、『一線を越えた感から当事者たちにもしらけたムードが漂い始めた”マグロ狂想曲”。もしかすると今年が見納めになるかも知れない』と締め括っています。

 そもそも、超破格値が宣伝効果で元が取れるのは、それを取り上げるマスコミがいて、踊らされる消費者がいるからこそ。
 決して2~3万円の価値有るマグロを、128円で食べられる訳ではありません。
 モノの真の価値を見抜き、安易に踊らされない賢明な消費者を目指したいものです。

清貧なる大統領

 1月6日付の愛媛新聞国際面に、興味深い記事が掲載されていました。

『南米の小国ウルグアイの中道左派、ホセ・ムヒカ大統領(77)の清貧振りが世界で評判を呼んでいる。
 大統領公邸には住まず、郊外の農場で生活。
 月額報酬(約115万円)の9割近くを社会福祉基金に寄付。
 資産は、自宅農場と1987年製のVWビートルのみだ。
 
 評判を呼ぶきっかけとなったのは、昨年6月の国連持続可能な開発会議(リオ+20)でのスピーチだった。
 ムヒカ氏は国連加盟国193ヶ国の最後、各国の参加者が去った後、聴衆が殆ど居ない中で登場。』

 この簡潔なスピーチの内容が秀逸で、とても感銘を受けました。

 「貧乏な人とは無限の欲があり、幾らモノが有っても満足しない人のことだ。」

 どれだけ財産に恵まれていたとしても、毎日刺身やフォアグラや天麩羅やステーキばかり食べる訳にもいきません。
 毎晩、夜の街に繰り出して豪遊するのも大変でしょう。
 寧ろ、そうした生活を続けていると身体を壊して、美味しいものを食べることすら叶わなくなります。

 裏を返せば、お金や資産が無くても、「足るを知る」人の精神は富裕ということです。

 粗食を常として、腹八分目を心掛け、一所懸命勤労に励むからこそ、素材の美味しさに感動することができます。
 空腹こそが、世界一の料理人です。

 昨今、日本経済の凋落振りに注目が集まっています。
 しかしそれは、あらゆるモノが有り余る飽食に浸りながら、それでも尚満たされないでいる日本人に鳴らされた警鐘に他なりません。

 豊かな強い日本を取り戻すための第一歩は、ムヒカ氏のスピーチにおける、「貧乏な人とは」の部分を「日本人とは」に置き換え、省み戒めることから踏み出すべきでしょう。

事後の百手に勝る事前の一手

 各店長と月間目標の擦り合わせを行いました。
 先月の反省と現状分析に基づいて、今月の目標と行動計画を、店長と社長が具体的に握ります。
 ある店長への言葉です。

 「先月の目標を達成し、現状の分析ができていて、今月の見込みが順調であれば、お話しすることは何もない。」

 勿論、全員が及第点ではありません。
 先月挙げられていた問題点が未解決であるにも関わらず今月の目標から抜け落ちている、目標が的を射ていたとしても行動計画がおぼつかない、そうした場合には当然に駄目出しと成ります。

 それも、事前の一手だからこそ有効なのです。
 戦況が決着した月末時点では、百万言唱えても遅きに失します。
 そして行動計画は、目標が画に描いた餅に成らない様、実際に手・足・口の動く内容とすべきです。

・ 何のためにやるのか?
・ どうやってやるのか?
・ どこまでやるのか?
・ コストは幾らかかるのか?
・ いつまでにやるのか?

 合言葉は、『目的・内容・出来栄え・幾らで・何日で』・・・何かしら欠落してはいませんか?
 中でも最後に挙げた時間軸は、スピードの時代には極めて重要なポイントです。
 
 空室が長期化している物件の改善提案は、管理会社の基幹業務と言えます。
 このことに気付いていない店長は居ない筈です。
 しかし、気付きながら先送りすることは珍しくないでしょう。

 無策なまま時間だけがずるずると過ぎて行き、オーナー様自身がしびれを切らし、管理解約に発展するシーンを、前職では幾度も経験してきました。
 そこから巻き返そうと何度も訪問し、これまでの努力不足を謝罪し、改善案を提案したとしても、冷めたスープは温め直せません。

 この様に、信頼関係を失った後、その信頼を取り戻すには、莫大なエネルギーを要します。
 「鉄は熱い内に打て」「巧遅は拙速に如かず」そして事前の一手は事後の百手に勝ります。 

戦闘態勢への切り替え

 毎年のことですが、1月は過ぎ去るのがすこぶる早い。
 正月休みにお部屋探しをされる方はまずいらっしゃいませんので、同業者は少なくとも三が日は休みます。
 
 四日まで休むところもありますし、ひょっとすると7日からという会社もあるかもしれません。
 余裕があるとすれば、素晴らしいことですし、羨ましい限りです。
 
 たかが三日とは言いますけれど、月の十分の一は既に消化済み。
 それで目標も一割引きなら良いのですが、逆に数字は上がります。
 我が社も、12月に比較して約1.4倍の目標数値です。
 
 仕事始めの日、神社に全社員で商売繁盛祈願に行かれる会社もあるでしょう。
 これは決して批判でも嫌味でも神を冒涜する訳でもなく、我が社にはそんな余裕はありません。
 
 正月モードから一刻も早く脱し、戦闘態勢に切り替える必要があるからです。
 神頼みよりも先にやるべきことがあります。
 天命を待つのは人事を尽くしてからです。

 全店舗を巡回しましたが、幸いにも昨日の仕事始めの切り替えは上手くいったようです。
 特に北店では、店長も含め全営業マンが接客・案内に奔走していました。

 受け身、守り、仕事に追いかけられるのは去年まで。
 今年からは、仕掛け、攻め、仕事を追いかけて行きましょう。

スカウトされる人材

 今年掲げる大きなテーマの一つが、店長を始めとした社員の人間力のupです。
 人間力というと抽象的ですので、もう少し掘り下げましょう。

 具体的なイメージは、「他社からスカウトされる人材」です。
 更に付け足せば、「今よりも良い条件で他社からスカウトされる人材」ということに成ります。

 この拙文でも何度か取り上げていますが、中小企業家同友会等の異業種交流会は、自分の魅力をアピールする格好の場です。
 アピールするとは言っても、就職面接では無いのですから、直接的に売り込むのとは違います。
 仮にこうした場で、直接的に「雇ってくれませんか?」とアプローチされるとしたら、逆に引いてしまうでしょう。
 
 自分の仕事や会社に誇りを持ち、問題意識や改善意識が高く、前向きに積極的に議論する人が同じテーブルにいたとすれば、経営者は「できることならうちの会社に来て欲しい」と思うものです。

 勿論、「他社に行って欲しい」訳ではありません。
 しかし、他社からスカウトされる位に魅力的な人材の集団でなければ、お客様からの支持も得られないし、会社のレベルは上がらないと思います。
 前職の会社が民事再生法を申請した際、某中古車販売の会社では、「営業社員を採れ!」という大号令がかかったそうです。
 
 前職で社外取締役を務められていた、西尾レントオール社の元常務「東川鷹年」氏はこう表現されていました。

 「他社からスカウトされるだけの力量を持ちながら、辞めない社員を創造する」

 経営者や会社にとって、これは大きなプレッシャーです。
 会社の志やヴィジョンのレベルを常に高峰に置き、社員に夢と希望を灯し続けなければなりません。

 それでもこればかりは、永続する企業にとって不可避な課題と言えるでしょう。
 他社から「こんな人材は要らない」と言われる社員だけを集めて、厳しい競争を勝ち抜くことはできないのですから。
 社員全員が、「他社からスカウトされる人材」を目指して尽力して頂くことを祈念しています。

個人的認知度指数

 初出社した際に、まず取り組むのが年賀状のチェックです。
 賀状を頂戴しながら、お返しできなかった方々には、この場を借りてお詫び申し上げます。
 
 私の場合は経営者ということで、人脈は公私混同です。
 業務関連での人脈も、自宅に届く方と、大洲本社に届く方と、松山南店に届く方とに分かれます。

 さて、この会社に届いた年賀状を社員別に仕分けする中で気付くことがありました。
 「株式会社NYホーム御一同様」「エイブルネットワーク松山南店御中」
 こうした団体名での年賀状の実に多いことか。

 はっきり申し上げて、こうした儀礼的な年賀状は意味を成さない気がします。
 店長名であったり、社長名が入っていれば、個人に手渡すこともできますが、団体宛ての年賀状は、お年玉の景品が当たるかどうか位しか興味がありません。

 また、個人宛てでも、パーソナルな一言が付け加えられているか否かで、受け手の印象は大きく変わります。
 実は、これは今年の反省課題です。
 昨年末の段取りが遅れたこともあり、印刷先から直接発送と成ったため、そうした一言を書き加えることができませんでした。
 重ねて申し訳ございません。

 こうした送り手側の反省課題を、受け手側の責任として分析すれば、見方も変わります。
 日頃から、人脈に対するアピールが、個人としていかにできているかという視点です。

 一年間仕事をしていながら、年賀状が2~3枚しか届かない営業マンは、甚だアピール不足と言えるでしょう。
 店長であれば、数十枚は有って当然です。
 お客様、オーナー様、同業他社、メーカー、異業種・・・。
 拡げられる人脈は幾らでもあります。

 たかが年賀状も、されど年賀状。
 個人的認知度指数のバロメーターとして、一年後の数字が上げられる様、人脈構築に取り組んで頂ければ幸いです。

管理職からやり切る

 今回の年末年始休暇は曜日の配列からして、最長で12/29~1/6の9日間という方もいらっしゃったのではないでしょうか。
 弊社も6日間と、過去最長の休暇を設定しました。
 個人的には、大みそかから三日間が全休で、今日から初出です。

 前職の上司が良く口にしていました。
 「サザエさんの終わりの歌が聞こえてくると悲しい気持ちになるようでは駄目だ」
 日曜日の夕方に「明日から仕事か・・・。」と憂欝に成るのでは、仕事が楽しめていないということでしょう。
 
 私の座右の銘は、先憂後楽です。
 年末に正月明けの準備をし、仕事始めの一日前にも確認のために出社する習慣は、十数年続いています。
 
 「休みに出て来い」と言っている訳ではありません。
 「義務を果たさずして権利を語るな」というお話しです。
 各店長には、12/27の段階で宿題を出していました。

① 月間目標 1/4(金)12:00
② 経営改善計画書 1/4(金)17:00
③ 週報 1/4(金)12:00
④ グループ会社からの紹介成約一覧 1/7(月)12:00
⑤ 管理物件一覧1月末見込 1/7(月)12:00
⑥ 管理物件業者一覧 1/8(火)12:00 

 明日の午前中という締め切りの書類もあります。
 仕事始めには、当然にスタッフを集め、年頭の訓示をし、月間目標の擦り合わせを行い、速やかなスタートダッシュが切れる状態にしなければなりません。

 それが、書類の提出に追われているようでは先行きは判ったものです。
 店長の中には、昨年末既に明日締め切りの書類を提出頂いている方もいらっしゃいます。
 仕事を追いかけるか、仕事に追いかけられるか、この僅差・微差が積み重なって大差と成るのです。
 
 今年のテーマは、私も含めて「管理職からやり切る」。 
 上司が締め切りを守らず、ルーズでいたのでは、部下に徹底させることなどできる筈がありません。

慌ただしい正月

 家内は仕事、次男は年末年始にスーパーのバイトを入れていたため、今年は一人で広島に向かいました。
 31日に出発し、長男のアパートで親子二人きりの年越し。

 翌1日、しまなみ海道を途中下車し大三島へ。
 母を訪ねることと、姉の墓参が、年二回の恒例行事です。

 1日夕方帰宅したものの、3日早朝広島行きのフェリーで、長男は船上の人となります。
 家族4人が揃うのも、僅か一日半だけという、慌ただしい正月です。

 長男も次男も、バイトに恵まれていることを幸いに思います。
 多少なりとも、シフトによって割り当てられる責任、働くことの意義、自分で稼ぐお金の大切さを学んでくれる筈です。

 私も三日、長男を送った足で職場に戻り、初出社します。
 まともに休んだのは三日だけですが、経営者はそんなものでしょう。

 特に賃貸仲介業者にとって正月は、4月1日ですから・・・。
 いつになく短い文章ですが、今日はこれまで。
 明日から、気持ちを新たに頑張ります。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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