誇りある生き様

 年の瀬も押し迫るタイミングで、元NYヤンキース松井秀喜選手、引退の報が届きました。 
 以前、自著「不動心」を読んだ時から、野球選手としてだけでなく、一人の人間としてリスペクトしています。
 38歳ということで、「早過ぎる」「まだやれる」という声も少なくありません。 

 ワールドシリーズNVPに輝き、世界一の立役者となったにも関わらず、ヤンキースから放出されたのが三年前。
 その後の二年間は目立った活躍もなく三球団を渡り歩き、所属が定まらないままオフを迎えていただけに、去就に注目が集まっていました。

 私も含めて多くの人が、日本球界へのカムバックを期待していた筈です。
 引退会見では、この選択肢について言及しています。

 「10年前、巨人の4番打者として誇りと責任を持ってプレーしてきた。
 日本に戻ってプレーすれば、ファンは10年前の姿を見たいと期待されるでしょう。
 正直言って、その姿に戻れる自信を強く持てなかった。」

 松井選手らしい、男の美学を感じさせる言葉です。
 と同時に、今から32年前、同じ巨人軍の偉大な四番バッター王貞治氏の引退会見がオーバーラップします。
 
 王選手は齢(よわい)40歳のその年、全盛期には及ばないまでも30本塁打、84打点と、依然トップクラスの成績を残しました。
 会見の場で王さんは、引退の理由をこう述べます。

 「口幅ったい言い方をさせて頂くなら、王貞治としてのバッティングができなくなったということです。」

 松井秀喜も王貞治も格好良過ぎます。
 そして、どうせ一度切りの人生ならば自分の仕事に誇りを持ち、こう言い切れるだけの生き様としたいものです。
 
 今年最後の「今日の言葉」、ご愛読まことにありがとうございます。
 来年も宜しくお願い申し上げます。 良いお年を・・・。
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断捨離の目覚め

 一昨日の最終出勤日、我が社も世間に足並みを揃えて、全員で大掃除をしました。
 
 松山南店は、天山交差点至近の環状線に面しており、県内屈指の交通量を誇ります。
 故に、硝子面はすぐにタオルが真黒です。
 車の排気ガスや撒き散らす粉塵の凄まじさを再認識させられます。
 
 それ以上に驚いたのが、デスク回りの不要書類の整理です。
 必要と思われる書類をクリアホルダーに入れて取り敢えず積んどく・・・日常的にこれを繰り返した結果、前も後ろも書類の山に・・・。

 一つひとつ確認して、ホッチキスの針を外し、①保管、②再利用の裏紙、③シュレッダー行きに分別します。
 大袈裟では無く、作業後の書類の量は半分に成りました。

 比例して裏紙は堆(うずたか)く積み上がり、シュレッダーはフル回転。
 何度も何度も袋に移し替え、遂にはオーバーヒートです。

 参加したセミナーの書類、業者さんが勝手に置いて行かれたプレゼン資料、没になった追客情報、店長からの月報・週報、数値管理資料・・・日々膨大な数の資料が手元に残ります。

 勿論、その場で処分することもありますが、チラ見して「これは後々役に立つかも」と思って積んで置くのが間違いの始まりです。
 後々引っ張り出して読むことは、滅多に無いでしょう。 

 一方で、半年も一年も前の情報をぶり返した様に言われるお客様もいらっしゃいます。
 おまけにそういう資料に限って、捨ててしまっているものなのです。
 だから捨てきれません。

・整理 不要なモノを捨てること
・整頓 必要なモノを取りだし易く収納すること

 要らない書類の山の中から、必要な書類を探しだすのは至難の業です。
 かなりの時間を要します。
 その探す時間が大いに無駄です。

 今更と笑われるかもしれませんが、来年のキーワードは断捨離に決めました。
 モノへの執着を取り払い、捨てて捨てて捨てまくります。 

心の渇きを満たすもの

 本日より来月4日まで、6日間の年末年始休暇に入ります。
 貧乏性というのか、これまでは前後1~2日は出社して、2~3日しか休まないことが常でした。

 世間的には波乱万丈と見られるかもしれませんが、個人的には大過なく過ごせた半生だと満足しています。
 社会人生活34年を振り返っても、長期休暇と言えば、尿路結石で入院した一週間、足を骨折した一ケ月間、ハワイに行った二回が思い当たる位です。
 
 仕事に忙殺される渦中にあっては、「たまには一ヶ月位ボーっとしていたい」と思うこともあります。
 実際に、そういうチャンスもありました。

 27歳の時、石工から菓子店の店長に転職する際。
 転職を決めたのは半年前ですから、早く辞めればリフレッシュ休暇は幾らでも取れました。
 
 長くお世話になった石材店への御礼奉公の意味合いと、新しい道へ進む不退転の覚悟から、ぶらぶらする気には成れず、店の開店日の二日前に、自ら退職日を設定した次第です。

 次の機会は4年前、19年間お世話になった前職を退職した際。
 4月末で離職し、ゴールデンウィークを迎えます。
 この時点で、新たな不動産会社を立ち上げる基本構想は出来上がっていました。

 起業までのつなぎでお世話になる会社の社長は、「いつからでも良い。ゆっくり休んでから来なさい。」と言って下さいます。
 16歳から、30年間働き続けてきた訳ですから「少し位休んでも良いだろう」と思う気持ちもありました。

 しかし、いざ休んでみると、全く落ち着きません。
 後が決まっているとは言いながら、一時的にでも失業しているという状況に、言い表せない焦燥感があります。
 遂にはゴールデンウィーク明け、自分から電話して「連休明けから出社させて下さい」とお願いする破目に成りました。
  
 一般的には、暇があってもお金が無いか、お金はあっても暇がないか、もしくはその両方が揃わないことばかりです。
 仮に、金と暇とが揃ったとしても、その時間を心底楽しめるか否かは別物でしょう。
  
 仕事が順調で、やり甲斐を感じていて、お客様や会社から必要とされている・・・そうしたバックボーン無しに、暇とお金だけあっても、心の渇きは満たされないものだと思うのです。

胸の張れる営業

 賃貸管理営業の年末追い込みを進めています。
 先日は、松山北店と大洲駅前店と、同時のタイミングでクロージングとなり、来春2月からの管理移行で内諾を得ました。
 
 賞与が支給され、クリスマスとも成りますと、ついつい正月気分に浸ってしまいます。
 予算達成見込みが厳しくても、危機感や焦燥感は何処吹く風です。
 
 結果12月が未達に終わり、1月へ向けた種蒔きも不充分なまま、希望と期待だけを胸に正月明け初出します。
 しかし、当然に状況は何も変わっていません。
 否、申込のストックを使い果たし、繰り越しが無い上に稼働日数が少ないのですから寧ろ危機的状況でしょう。

 大洲のオーナー様は、私の父と同郷という歴史的な背景も手伝って、これまでも専任でお任せ頂いています。
 ビジネスを超えたお付き合いをさせて貰っているだけに、そこから一歩踏み込んで営業をかけることに躊躇してしまう自分です。

 正直、「お願いすればお任せ頂けるだろう」という感触はありました。
 だからこそ、甘えたくない訳です。

 持論として、営業はお願いして取るものではないと思っています。
 ある意味お願いというのは、情にすがって「損するけれど買って下さい」と言う様なものです。
 但し、今回は少し意味合いが違います。

 何故なら、大洲駅前店のスタッフの頑張りで入居斡旋が続々と決まり、店長の提案により設備面でのランニングコストも大いに低減されたからです。
 管理会社の役割と責任は、オーナー様に成り代わってマンション経営を健全化すること。
 
 「入るを量りて出ずるを制す」

 管理取得に先駆けて、その原理原則を踏襲頂いているからこそ、微塵の後ろめたさもなく胸を張って「お任せ下さい」と言い切れるのです。
 営業の本質はここにあります。

再発防止・未然防止

 ちょっとした事件がありました。
 深夜零時過ぎ、管理物件の某入居者が、お酒を呑んで帰った際、鍵を会社に忘れたことに気が付きます。
 某入居者は、すぐさま管理会社に電話を入れると、当然に留守番電話。

 「・・・水漏れ等の緊急の場合は050-***-****までお電話下さい。」

 メッセージを受け、この番号(担当者の携帯電話)に電話。
 当然に担当者は寝入ってます。
 寝ぼけ眼で電話を取り、悲痛な声を受け、すぐさま着替え、車で30分はかかるマンションへ。

 通常、こうしたお客様に非がある場合の緊急出動は有償(4,000円)です。
 移動中、担当者は「事前に言っておくべきだったな」と思ったものの、一刻を争うため、そのまま車を走らせました。
 到着後のやり取りです。

担当者 : 有償になりますが、宜しいですか?
入居者様 : それなら最初に行って貰わないと。

 この後、マンションの玄関口ですったもんだの話しに成ります。
 お金を頂かないのであれば、そのまま解錠せずに帰る選択肢もあったでしょう。
 遂には担当者が折れ、解錠して決着をみました。

 過去同様のケースでは、説明が後付けであっても費用は頂いています。
 また、こうしたトラブルに対応する、JAFの様なサービスに、有償で入会する方もいらっしゃいます。 

 この方だけを無償にしたのでは、公平性が保たれません。
 担当者からの報告を受け、翌日自分から入居者様へ電話をいれました。

松岡 : こうしたお客様に非があるケースの対応は有償ですので、4,000円を次回家賃に加算して引き落させて頂きます。
入居者様 : これは管理会社の仕事でしょう?
松岡 : いえ、管理会社はオーナー様から業務を委託されているのであって、入居者様の失敗のフォローまでは含まれません。
入居者様 : 先に有償だと言って貰ったら頼まなかった。第一、鍵のある職場までタクシーを走らせれば4,000円もかからないんだから・・・。
松岡 : そういう解決手段がありながら、夜中に緊急電話をかけて担当者を叩き起こしたということですか?
入居者様 : とにかく先に言って貰ってない以上、お金は払えません。
松岡 : お金は結構です。ただ、真夜中に起こされて対応しながら報われない担当者に、一言「迷惑をかけた」とお話し頂けませんか?
入居者様 : 判りました。

 この直後、入居者様から担当者に電話がありました。

入居者様 : 自分も管理会社の役割を勘違いしていて、御迷惑おかけしました。
担当者 : いえ自分も駆け付ける前に、有償であることを言っていれば良かったのにすみません。 

 この件を受け、次回請求書送付時に、緊急出動時の費用負担についての文書を同封し周知することとしました。
 また、エイブル安心入居サポート加入のお薦めも併記するつもりです。 

 やはり、事件は会議室ではなく現場で起きています。
 問題解決の後、再発防止・未然防止まで見届けることが、組織力アップの必要条件です。

人間力を磨く砥石

 今更ながらカミングアウトします。
 私は元来、出不精な人間です。

 中学の頃から、友達の家に遊びに行くことは滅多にありません。
 家に友達が遊びに来たとしても、二回に一回は「忙しいので」という理由で断っていました。
 特に用もないのに・・・。
 
 高校中退後、職人道一筋に過ごした11年間も、周囲には同年代の友人が少なくて、心の闇をより深くしました。
 実は今でも、休日は一歩も外に出ず、一日中家で居ることが殆どです。
 facebookや社内外での表向きの顔とは対象的に、引きこもり的な側面があります。

 20代半ば、同級生のソフトボールチームに誘われました。
 自分は、筋金入りのスポーツ音痴です。
 特に団体競技の場合は、自分のエラーでチームの足を引っ張ることになります。

 試合後、打ち上げの居酒屋で、ろくろく酒も呑めない自分が、そのエラーを肴にされ、針のむしろ状態に成るであろうことは、容易に予想される訳です。
 本音で言えば、嫌で嫌でたまりません。

 しかし、その当時の自分は、保守的な性格のままではいけないと気付いてもいました。
 大袈裟に言うならば、自己改革の手段として、苦手意識を克服するため、ソフトチームに参戦した訳です。

 その時の決断は、四半世紀経過した今、同級生との月一回の飲み会に形を変えてつながっています。
 若かりし頃にお世話に成った方数名との、頼母子講も継続中です。
 異業種交流会や中小企業家同友会といった勉強会にも、率先して参加しています。

 自分の様な、保守的で利己的で協調性が無くて融通の効かない人間が、コミュニケーションの機会を遠ざけたら、益々社会に適合しなくなってしまうでしょう。
 様々な年代の、様々な業種の、様々な立場の、様々な価値観を持った方々と接することによって、様々な気付きが得られ、考え方の幅が拡がります。
 
 今から4年前、19年間勤めた会社を退職した際、退職金も失業手当も貯金も無い状態で仕事を失いました。
 積み上げてきたものを何もか無くしてしまった・・・一時的に猛烈な喪失感に襲われたのですが、すぐに気付いたのです。

 温かく声をかけてくれた同級生、常に戻る場所を守ってくれている劇団の仲間、社会的信用力の一切ない自分に物件を任せて下さるオーナー様、いまだに敬意を表してくれるかつての部下、会社の立ち上げに呼応して道を共にしてくれた同志、厳しい環境下で真剣に取り組まれている経営者仲間・・・。
 何は無くても、そうした人脈こそが最大の財産と言えるでしょう。

 積極的に良い人脈を拡げていくことは、自らの人間力を磨く砥石として、また人生を楽しむためのスパイスとして、必要不可欠なファクターだと思うのです。

海に投げ入れろ

 常々言われる至言です。
 「人を成長させる特効薬は、セミナーでも参考書でもなく、「任せる」ことである」
 しかし、世の中には、任せ切らない管理職のいかに多いことか。

① 教えるのが面倒
② 自分がやった方が早い
③ 手取り足とりの過保護

 何れの理由にしろ、この考え方やり方では人は育たないし、組織も成長しません。

 その昔、熱海温泉のとあるホテルで行われた経営者セミナーのゲスト講師として、本田宗一郎が招請されました。
 京セラを創業して間もない稲盛和夫氏は、技術者として経営者として尊敬する本田氏から指導して貰える、またと無い機会だけに、すぐさま申し込みます。

 当日、どんな話が聞けるのかと待ち受ける満場の経営者を前に、宗一郎はいきなり一喝しました。

 「貴方がたは、経営とやらを勉強しに来られたらしいが、温泉につかって、浴衣を着て、美味しいものを食べて、何が経営だ。
 経営は、人から教わることなどできない。
 経営は、現場でしか学ぶことはできない。
 上達したければ、とっとと荷物をまとめて貴方の会社に帰ることだ。」

 畳の上で、どれだけ練習しようとも、水泳は上達しない。
 海に投げ入れるのが近道だ。
 有名な「畳水練」のエピソードです。
 
 社長が店長に店を任せるのも、店長が営業マンにお客様を任せるのも同様です。
 営業マンにべったり張り付いて、数字を上げさせたとしても、成長は期待できないし、数字を貰った本人も嬉しくないでしょう。
 加えて、そのやり方では、先生役の店長の力量を超える営業マンは絶対に誕生しません。
 
 何はともあれ海に投げ入れましょう。
 その上で目配り気配りし、溺れそうになった時にだけ、手を差し伸べてやれば良いのです。

気付きのレベルを高める

 前回は、情動性の裏表と題して、長所と短所を列挙しました。
 今回は、ある女性社員との面談の際に気付かされた「気付き」の話しです。

 「気付きのレベルを高める」

 これは、ずっと大切にしている価値観です。

 例えば、お客様が駐車場に車を停められるのを察知して、「お客様です」と声掛けする。
 全員で事前に立ち上がって待ち受け、入店と同時に「いらっしゃいませ」と大きな声で挨拶する。
 一人の担当者が笑顔でアイコンタクトし、自席の前に誘導する。
 担当しないスタッフは、人数を確認した上で給湯室に走り、暑ければコールド、寒ければホットな御飲み物を提供する。
 お子様がいらっしゃったら、「オレンジジュースで宜しいですか」と確認する・・・。

 至極基本的な流れですが、横で見ていて、この基本すらできない場面も散見されます。

 商談の内容に聞き耳を立てた上で、物件出しのフォローを行う。
 間違った方向に進みそうな時には、適宜カットインして是正する。
 物件が絞りこまれてきたら、鍵の手配や空き確認を手分けして行う。
 確認の電話等で、担当が席を離れれば、さりげなく近付いて世間話で場を和ませ、間をつなぐ。
 小さな子供さんが騒いで商談に差し障りがあれば、キッズコーナーやDVDに惹きつける。
 
 こうして、直接の担当で無かったとしても、気配り目配りを欠かさず、担当を全員で盛り立てる雰囲気が重要です。
 前述の女性社員は、そうした気配りができる方であるため、称賛する意味でそのことを告げました。
 ところが彼女は、「いえ私はそれだけ集中できてなくて、散漫なのだと思います。」と謙虚に答えます。 

 なるほど、ここでも長所と短所は表裏一体です。
 但し、一般社員ならともかく、気付きの能力の低い方に管理職は務まりません。
 
 常に状況を高所から俯瞰し、必要に応じてフォローの手が差し伸べられる、「気付きのレベル」を高めましょう。

情動性の裏表

 感情の起伏の激しい様を、「情動性が高い」と表現します。
 平たい言葉で言うと、「あの人は気分屋だ」と成る訳です。
 
 機嫌の良い時と悪い時の差が激しいため、周囲の人も常に気を使います。
 手探り、足探りで、恐る恐る近付いていくのですが、時に地雷を踏んでしまうこともあるでしょう。 
 
 こう綴りますと、短所ばかりが目に付きます。
 しかし、見方を変えれば、短所は長所に置き換えられるものです。

 感情表現が豊かで、メリハリが効いているため、他人が悲しい時には我が事の様に悲しみ、嬉しい時には心底喜ぶことができる、共感性に長けています。
 この情動性ならびに共感性の高い方にとって、天職とも言えるのが営業です。
 
 お客様の立場や状況に深く入り込み、「お役立ちしたい」という気持ちが全面に押し出されることで、強固な信頼関係が構築されます。
 時にお客様重視の姿勢がエスカレートして中立を超え、所属する会社や上司と敵対してしまうこともありますが・・・。
  
 特に、優秀な女性営業に多いパターンです。
 過去を振り返っても、ずば抜けた成果を上げるトップセールスには、この情動性の高いタイプの女性が目立ちます。

 そういう方は、自分自身で感情をコントロールするのが苦手ですから、怒りをストレートにぶつけられることも少なくありません。 
 面談した際、延々泣かれることもありました。

 対して情動性の低い方は、精神が常に安定していて、我慢も辛抱も冷静かつ客観的な判断もできますから、社員を統率する管理職や、事務系の仕事に向いています。
 一方で、保守的で考え過ぎる傾向があり、素直な感情表現ができなかったり、本音で話せない側面もあるでしょう。
 ストレスを貯め込んでしまう恐れもあります。

 この様に、長所と短所は常に背中合わせです。
 明るい部分にフォーカスすれば長所となり、暗い部分にフォーカスすれば短所になります。
 良好なコミュニケーションと人使いのコツは、長所に目を向けて活かすことです。

百万円よりも価値ある一万円

 昨日は、冬季賞与額決定を受け、対象者全員の評価面談を行いました。
 前職では必ず行っていた評価面談ですが、会社を立ち上げてからこれまでは、訳あってできていません。
 前回の夏季賞与支給の折り、評価を巡って現場から声があがり、実施の運びとなった次第です。
 
 「自分の何が評価されて、何処が減点ポイントであったのか?」
 「次に向け、どう改善すれば更なる評価が得られるのか?」

 一所懸命に取り組む社員にとってみれば、最も気に成るところでしょう。
 迂闊にも、一番大切なプロセスをすっ飛ばしていたようです。
 賞与評価の時期になると、いつもこの話をします。

上司 : 賞与を100万円貰えたら嬉しいか?
部下 : 当然、嬉しいですよ。
上司 : 仮に100万円だったとして、同僚と明細を見せあった際に、格下と思っている部下が200万円貰っていたら、どう感じるだろう?
部下 : そりゃ腹が立ちますよ。
上司 : では、総務から「今期は利益が出てないので賞与も出せません。」という通知が来たら?
部下 : 流石にへこみます。
上司 : でもその後、社長が突然現れて、「会社としては無い袖振れないんだけれど、君のことは評価しているので、充分ではないが受け取ってくれ」と封筒を手渡された。中身は1万円。どう思う?
部下 : きっと、感激すると思います。

 この様に、100万円でも腹が立つことはあるし、1万円でも涙する程感激することだってある。
 ポイントは、自己重要感が満たされるか否かです。

 相対評価の中で、秀でた社員は褒め讃え更なる頑張りを、劣った社員には改善の方向性を示し次への奮起を、期待感と共に伝え、モチベーションを向上させるのが重要な上司の役割でしょう。

足の重いお客様訪問

 師走ということで、各店長と手分けしてオーナー様訪問を行っています。
 常日頃、「お客様が大切だ」とか何とか口にしつつ、恥ずかしながら一年振りにお会いするオーナー様も居たりする訳です。

 「誠実さは言葉ではなく行動に表れる」
 はい、その通り、申し訳ありません。

 それでも、オーナー様は笑顔で応対頂きます。 
 自省と自戒と感謝の毎日です。
 そんな松岡が、自分のことを棚に上げ、いつも社員に話す言葉。

 「顔を合わせ難いお客様こそ、真っ先に会いにいきましょう」 

 ・ クレームで叱られたお客様
 ・ 空室が長く、なかなか斡旋できない物件のオーナー様
 ・ 話しが長くなることが予想される、年輩のお得意様・・・

 様々な理由で足が遠のき、電話もし難い、できればスルーしたい。
 或いは、前任の担当者との信頼関係が厚く、訪問してもウェルカムではない。
 そんなお客様がいらっしゃったとしたら、寧ろ優先的に行かなければなりません。

 過去の経験上、振り返りますれば、頻繁に紹介やリピートを頂くロイヤルカスタマーは、何のトラブルもなかった方より、大きなクレームを乗り越えて関係を修復し、信頼関係がより強固となったケースの方が多いようです。

 自分が南予に住んでいることもあり、南予方面のお客様のお歳暮持参について、店長から相談されることがあります。
 「この南予のお客様は、どうしましょうか?」

 「ついでなので、自分が持って行きます。」
 という台詞を期待してのことと、薄々気付いてはいますが、先述の原則に基づいて差し戻します。
 
 ここでのコミュニケーションを億劫がって飛ばしてしまいますと、次に届く電話は、ひょっとしたら突然の解約通知かもしれません。
 年末年始のこの機会、足の重い時こそ奮い立たせて、真っ先に会いにいきましょう。

待遇のあらまし:後篇

 さて、この一件で何かしら、アクションを起こしたかというとさに非ず、事実確認も、上司への直訴も、家族や同僚に愚痴をこぼすこともしませんでした。
 理由は、幾つかあります。

① 評価は他人がするもの
 学歴、社歴、キャリア、年齢、帰属意識、考え方、役割、責任、スキル、資格、社内バランス、市場価値・・・。
 個々人は、様々な角度から査定されます。
 「自分はこれだけ売上に貢献している」と自負していたとしても、そこだけにフォーカスする訳ではないのです。

② 100%正しい評価は無い
 同じ支店内の営業職であったとしても、AさんとBさんとを比較して、どちらが上か下かという評価は、とても難しいものです。
 定量化できる数字はともかく、お客様の質、上司のフォロー、契約の内容、日常の仕事振り等、定性的なものも含め、総合的に判断する行司役として上司は居ます。 
 ましてや、エリアや店舗が違ったり、職種が異なれば尚更でしょう。
 100%正しい評価は無いが、100%正しい評価に近付ける努力をしている・・・この本質を間違ってはいけません。

③ 短期的な不条理も中長期的には解消される
 その人が本当に貢献しているなら、近未来きっと報われる筈です。
 逆に、見合った活躍ができていないとすれば、近未来きっと是正の憂き目を見るでしょう。
 ちなみに、前述した部下は、一年後に横領事件を起こし、会社を追われました。
 
④ 本当に自信があるなら直訴すべし
 当時の自分は、資格も経験も知識も不充分でした。
 おまけに学歴も無い、無いない尽くしのポンコツですから、会社を辞めたとしても今以上の高待遇でのオファーは望めません。
 それが、直訴できなかった最大の理由です。
 この時期、契約更改が紛糾し、越年するプロ野球選手のニュースを耳にします。
 それは、実力と実績を背景に、「どの球団でも買ってくれる」という自信が、背中を押しているのでしょう。

 待遇に不満を持つことは、ある意味とても健全です。
 そのハングリーさやライバル意識が、「負けてたまるか」の何苦楚魂に火を点ければ大きな原動力となります。
 私も、今にして思えば、この時の経験が今日につながったものと心から感謝する次第です。

 勿論、我々経営者は、やったらやっただけ報われる戦略と評価の仕組みを整え、説明責任を果たし、目を見開いて部下を観察し、成果や貢献に正しく応えなければなりません。
 
 長い話に成りましたが、これは単なる苦労話と捉えずに、人生も評価も短期的に一喜一憂するものではないことを示す一例として御理解頂ければ幸いです。
 お粗末でした。   完

待遇のあらまし:前篇

 今から20年程前の、私自身の恥ずかしい体験談です。
 少し長い話になりますが聞いて下さい。

 当時自分は、グループ会社の取締役部長として、賃貸仲介の仕事に携わっていました。
 取締役とは言っても、立ち上げて間もない会社です。
 利益水準に合わせて年収も低く、夫婦と子供二人の四人家族を養っていくのは大変でした。

 月末に振り込まれる給料も、家賃や水道光熱費や電話代が引き落とされ、あっと言う間に底を尽きます。
 当時の口座は、カードに50万円までの融資枠が設定されていましたが、この枠も当然に使い切り、月末の残高はいつもマイナス四十数万円です。

 そして、半年に一度、利息が引き落とされます。
 一般的な地銀とはいえ、カードローンの利息は十数%と消費者金融並みです。
 50万円の融資枠をフルで活用しますと、だいたい2~3万円かかります。
 
 「これで車のローンが落ちなかったらブラック(リスト入り)だなぁ・・・。」
 正直、観念したこともありました。
 そんな時に限って、予期しなかった児童手当が4ヶ月分2万円振り込まれ、何とか命拾いするのです。

 お付き合いで作った他行のカードの融資枠から引き出し、二行の口座間を月末と月初に出したり入れたり、通帳と睨めっこしながら、文字通り自転車操業の心労が何年も続きました。

 生活保護を受給していた中学時代にも、それなりの貧乏は経験してきたつもりですが、家族を守らなければならない世帯主は責任が違います。

 閑話休題。

 ある日、同い年の部下が、結婚を機に引越しするということになりました。
 本人が望んだ部屋は、分譲マンション流れの築浅、家賃7万円超の高級物件。
 内心、「子供が居ないとはいえ、随分贅沢だなあ」と訝(いぶか)しく思ったものです。

 更に、提出して貰った入居申込書を見てショックを受けました。
 年収欄に書かれた金額が、上司である自分よりも上だったのです。
 
 他人の給料を見て動揺するなど、いかにも狭量な話ですが、怒りでもなく悲しみでもなく、とにかく心がざわめきました。
 上手く表現できませんが、この件で自己重要感が著しく毀損したことだけは間違いないでしょう。 つづく

国のために何ができるか

 総選挙が終わりました。
 結果は報道の通りですので、細かく解説はしません。
 
 但し、小泉jrの言葉を借りるまでも無く、圧倒的勝利は決して自民党が強かったからでは無いでしょう。
 三年前、改革に期待して託した民主党政権の、余りの不甲斐なさから、国民は変化を望んでいました。

 かといって、自民党政権時代の古い政治に戻ることも望んでいなかったと思います。
 自民でも無い、民主でも無い、第三局の清新な風を待望していたのも事実です。
  
 ところが、解散前後の駆け込みで、雨上がりの筍の様に第三極の政党が乱立し、旧体制への批判票を食い合ったことで、元来組織票の強い自公共に有利に働きました。
 「維新の会」や「みんなの党」は躍進したものの、それ以外の党は共倒れとなった感が否めません。
 
 さしずめ、プロレスのバトルロイヤルで、血の気の多い若手同志が、体力を消耗しながら潰し合う様を高見の見物していた老練なレスラーが、最後に残って勝ち名乗りを受けた様なものでしょう。
 歴史的圧勝による政権交代劇の背景が、こうした期待も希望も無い、消去法による信託とは嘆かわしい限りです。

 更に憂慮すべきは、戦後最低の投票率にあります。
 「どうせ誰がやっても駄目だから・・・」と、しらけきっている日本国民に渇!
 先日、通勤中のNHK「ラジオ朝一番」で、次のお便りが紹介されました。

 『我が家の大学生の子供が、昨日の高速バスで6時間かけて帰省しました。
 住民票を実家に置いたままだからです。
 初めての選挙に一票を投じた後、「バイトがあるから」と今朝の高速バスでとんぼ帰り。
 親馬鹿二人で、「育て方は間違ってなかった」とニンマリしています。』

 最後に、JFケネディが半世紀前に残した言葉です。

 「同胞である日本(アメリカ)の皆さん、国があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国のために何ができるかを考えようではありませんか。」
   
 

数値管理の重要性

 私事ながら、先日ショッキングな出来事がございました。

 脱衣室に置いてある体重計の電池が切れていたのです。
 いえ、電池が切れていたのは特に問題ではありません。
 予期せぬ電池切れにより、風呂上りに体重計に乗る習慣が、数週間に渡って途切れてしまったのです。

 私の独身時代の体重は、10年間に渡って不変の60㎏ジャストでした。
 ところが、結婚するや増加の一途を辿り、5年前に72㎏のピークを打ちます。
 このままではいけないと一念発起し、数々のダイエットを敢行するのです。

① 炭水化物排除&腹八分目
② 腕立て伏せ50回+腹筋50回
③ 万歩計一日5,000歩
④ 半身浴10分間

 このメニューに取り組み、一ヶ月で▲5㎏減、三ヶ月で▲9㎏減を成し遂げました。
 以降、多少のリバウンドを経ながらも、65㎏前後のベスト体重をキープしてきたのです。

 ところが、体重計の電池が切れていた、ほんの数週間の間に・・・。
 大台目前の69㎏!!!

 会社の数値も同じです。
 進捗管理によって、異常値が見受けられれば、危機感や焦燥感が芽生え、売上のテコ入れや、経費の圧縮へと対策が講じられます。
 数値管理の無い経営は、さしずめ目隠しした状態で車を運転する様なもので、気がつけば取り返しのつかない事態に陥ることでしょう。

 ということで、今後夕方のタイ焼きは控えたいと思います。

未来の羅針盤

 昨日に引き続き、「サトー産業株式会社」佐藤社長からレクチャー頂いた、「成長シート」について検討したいと思います。
 これは、目標管理と評価指標を連動させたシートです。

① 期待・成果
② 重要業務
③ 知識・技術
④ 勤務態度

 上記の通り評価指標は、定量的なものと、定性的なものに分別されますが、ともすれば評価は、定量的な要素を偏重しがちです。
 すると、「数字さえ上げればいいのか?」という誤解が生じ、社員間の協力が妨げられ、数字のためなら手段を選ばずといった悪しき文化が蔓延ってしまうでしょう。

 また、一口に数字と言っても、仲介売上・付帯売上・管理取得・看板取付・成約率・対前年伸率等々、多岐に渡ります。
 何によって評価するのか? そのウェートはどの程度なのか?
 ここを掛け違うと、会社も個人も方向性を見失ってしまいます。 

 我が社では、今年から「ビッグスマイル運動」を戦略課題と位置付け、度々啓発してきました。
 アンケート結果が不満足であっても1ポイントを与え、未回収よりも優位としたのは、会社が重要であると思う価値観を、評価に反映させた結果です。
 
 更に、給料の高いベテラン社員であれば、ある程度までは、やって当たり前です。
 店長は、個人の成績よりも、店舗の数字を重視すべきでしょう。

 同じ営業でも、松山・大洲といった、異なるマーケットでの数字をどう見るかという問題もあります。
 この様に、個々人の役割や立場に応じて、目標はパーソナルに設計されるべきです。
 
 『評価指標は、会社の目指す方向性と、求める人材像の羅針盤』
 
 いかなるファクターによって評価すべきか、次期に向けて検討を始めます。
 このシートの内容が、社員のモチベーションだけでなく、会社の未来を決定付けると言っても過言ではありません。

賞与の性質と目的

 先日の中小企業家同友会は、四国中央市からサトー産業株式会社の佐藤社長をお迎えしました。

 「お客様のため、みんなのため、会社のため、役に立つ」を理念とし、「顧客から頼まれれば断らない」という方針の元、自社で扱っていない商品を他社から取り寄せてでもお役立ちしようとする姿勢は、まさにCSのお手本です。
 
 また、評価と目標管理を連動させた「成長シート」を活用し、社員のキャリアアップを目指す仕組みは、大変参考になりました。
 中でも注目したのは、賞与支給の公約です。

 「経常利益の30%を賞与原資として、社員の評価に基づくポイントに応じて配分する」

 こうして明示すれば、会社の利益と個人の利益が相反することなく、やったらやっただけ報われることになります。
 そこで質問させて頂きました。

① 利益が水準以上に出過ぎた時にも約束通り支給するのか?
② 利益が出なかった場合は、約束通りゼロ回答になるのか? 
 
 答えは何れもYESです。
 リーマンショック後の厳しい時には、次期分を先取りする形で調整されたと言います。 

 実は、前職でも同じ様な仕組みを導入していました。
 粗付加価値(売上-原価-外注費-広告宣伝費=人が生み出した価値)の35%を人件費総額とし、そこから月々の固定給を差し引いた額を賞与原資とし、同様に評価ポイントに応じて配分します。
 
 この仕組みを、ある会で説明した際に、某上場企業の人事担当部長から指摘されました。
 「それは会社の成長過程や安定している時には上手く回る。
 但し、業績悪化が続く時には問題になる筈だ。」

 まさしくその予言は的中しました。
 業績が下降し始めると、当然に賞与原資は目減りしていき、やがて無い袖は振れない状況に追い込まれます。
 
 かといって、約束通りのゼロ回答では、市場価値のある優秀な営業マンや技術者が流出し、更に生産性が悪化してしまうでしょう。
 従って、制度を崩し、無理をして、ある程度の額は支給することになります。
 それでも、1ポイント単価は、往時の四分の一程度です。

 一期、二期で脱することができれば、或いは短いスパンで希望の光を灯すことができれば、社員を鼓舞することもできます。
 しかし、その厳しい状況が2年3年と続いてしまうと、無理し続ける会社の体力も消耗し、社員のモチベーションも保てなくなるのです。

 本来業績連動であるべき賞与が、「年間△ヶ月分」といった形で半ば生活給に張り付いてしまっている公務員的な企業も散見されます。
 
 「賞与は、会社と社員の利害を合致させ、モチベーションを高めるための強壮剤」

 本来の性質と目的を、労使双方が今一度見つめ直すべきかもしれません。

若さを保つ秘訣

 先だっての休日、ワイドショーを見ておりますと、歌手の郷ひろみさんがインタビューを受けておりました。
 御年57歳の郷さんに質問が飛びます。

記者 : 若さを保つ秘訣はなんですか?

郷 : 今日やれることは必ず今日の内に終わらせる。今日やれることを決して明日に持ち越さない。

記者 : ・・・基本的なことですね。

郷 : えっ、いやぁ、それを基本的なことって言われると「じゃあ聞くなよ」ってことになっちゃうんだけど。

 郷さんのユーモラスな返しに、会場は笑いに包まれました。
 しかし、この何気ないやり取りに、深い気付きがあります。

 今日やらなければならないことを明日に持ち越してしまうということは、憂いを抱えたまま就寝するということ。
 目覚めた朝も、やり残した仕事から始めなければ成りません。

 その仕事をやり終えない内に、新たな仕事が発生することもあります。
 そうやって仕事に追いかけられることは、心に借金を抱えるようなものです。

 逆に、今日やれることを今日の内に終わらせておけば、憂いの無い安らかな眠りが得られるでしょう。
 朝目覚めると同時に、新たな仕事を追いかけることができます。
 心の状態は、常に平穏でクリアです。
 
 我が社の社員も、仕事を追いかける人と、締め切りに追われる人とに分かれます。
 追いかけようと、追われようと、結果やるべき仕事は同じです。
 でありながら、追われる人の精神的な負担は大きく、評価は下がります。
 
 そろそろ、基本的なことに目覚めてはいかがでしょうか。

スパイラルアップ

 11月の月次決算は、予想以上に奇麗な数字で着地しました。
 今期累計も着実に、ほぼ予算をトレースしています。
 集客が倍増している店舗や、反響が3倍近くに成っている店舗もあります。
 ひとえに、社員の皆様の頑張りによるものと感謝する次第です。
 
 とはいえ、細部にフォーカスすれば、手放しで喜べる状況にはありません。
 店舗毎の好不調やトレンドにはバラつきがあります。
 また、例え閑散期が順調でも、繁忙期にコケてしまえば水の泡です。
 油断は禁物でしょう。

 12月19日に予定している全社会議のメインテーマは、来るべき繁忙期へ向けての戦略構築。
 先日行われた店長会の席で、久米店の大野店長から提案がありました。

 「二ヶ月前の全社会議で話し合われた、SWOT分析の進捗状況を発表してはどうか。」

 確かに、全社会議は二ヶ月に一度しかないため、毎回毎回新しい議題が取り上げられ、単発の打ち上げ花火に終わりがちです。
 やり切る体質とするためには、継続的にPDCAを回さねばなりません。

P プラン(計画)
D ドゥ(実行)
C チェック(確認)
A アクション(改善)
  
 各店舗において、前回のSWOT分析の進捗状況を話し合った上で、繁忙期に向けたPDCAを発表下さい。 

① P 過去の状況を踏まえて、問題点を洗い出す
② P 問題点を解消するための、対策を打ち出す
③ P 行動計画(予算・担当・期限)を決める
④ D 実行する・やらせ切る
⑤ C 計画は正しかったか? 量は充分だったか?
⑥ A 更に良いやり方へと改善する 

 無計画に思い付いたことを実行し、結果の検証もなく、また新たなことを実行するドゥ→ドゥ→ドゥ・・・。
 一応計画はするけれど、実行後の振り返りも検証も無い、プラン→ドゥ→プラン→ドゥ・・・。

 この二つは、多くの組織が陥る負の構図です。
 チェック→アクションを加え、組織力のスパイラルアップを目指しましょう。

百年前は富裕国でした

 昨日の日経新聞、投資・財務面に、「100年前は富裕国でした」というタイトルの記事が掲載されています。

 今から100年前のアルゼンチンは、世界トップクラスの富裕国だったそうです。
 屈指の農業国として、国民一人当たりの国内総生産(GDP)は欧州を凌ぐ豊かさを誇りました。
 
 ところが、世界が工業化へ進む中で産業転換に乗り遅れ、過剰福祉の放漫財政も重なり、国力は急速に衰退。
 1980年代以降は財政危機を繰り返し、2001年には遂に総額800億ドル超のデフォルト(債務不履行)により、破綻の道を辿ります。
 それから十年以上が経過しましたが、未だ光明は見出せません。

 さて、そこで紹介されているのは、経済学者「クズネッツ」氏が20世紀に残した言葉です。

 「世界の国々は四つに分類できる。
 先進国、発展途上国、そしてアルゼンチンと日本だ。」

 つまり、かつて栄華を誇りながら転落したアルゼンチンと、敗戦後の急速な工業化によって奇跡の成長を成し遂げた日本を例外として捉え、両極に据えた訳です。
 
 コラムは、その輝きが失われつつある日本の現状にフォーカスし、このままではアルゼンチンの後を追うことにならないか、という懸念と憂慮で締め括られています。

 国家も企業も店舗も共通でしょう。
 良い状況の時に慢心することなく、次代を先読みし、将来へ向けた種蒔きを怠ってはなりません。
 
 勿論、慢心・怠惰する先頭集団があるからこそ、我々後発企業にも勝ち目が出てきます。
 後発企業が慢心・怠惰すれば、それこそ命取りです。

教育は風呂に入る様なもの

 以前も告知していた通り、新しく仲間入りした4名のスタッフを対象に、導入研修を実施しています。
 今回は、「ビジネスの基本」について。

① 入るを量りて出ずるを制す
 財政破綻状態にあった米澤藩に入るや、地域特産品に付加価値を加える産業振興主体の増収と、自ら率先垂範の質素倹約によって、愛の改革を成し遂げた上杉鷹山の言葉。
 収入を最大化し、経費を最小化すれば、利益は最大化するのが経営の基本。

② 損益分岐点
 販管費(販売費および一般管理費)には、売上の多寡に関わらずかかってくる「固定費」と、売上に連動して増減する「変動費」がある。
 損益分岐点を抑制すべく、特に固定費は精査しなければならない。 

③ 経費-経費=純利益
 日本の企業の7割は納税できていないし、優良な大企業でも、税引後純利益は3%前後しかない。
 仮に3万円の利益を生むためには、100万円もの売り上げが必要。
 経費を3万円削減できれば、ある意味それは100万円の売り上げを上げたのと同じだけの価値がある。

④ PLとBSとCFの違い
 PL(プロフィット&ロス:損益計算書)は、収入-支出=利益を示す、企業の「家計簿」
 BS(バランスシート:貸借対照表)は、資産と負債のバランスを示す、企業の「財産目録」
 CF(キャッシュフロー)文字通りお金の流れ

 社員の皆さんが年一回受ける、健康診断書がBSそのものです。
 過去、規則正しい健康的な生活を心掛け、運動を怠ることなく続けてきた方は余力があります。
 少々、暴飲暴食したとしても、すぐに悪化することはありません。

 逆に、過去一貫して浴びるように酒を飲み、ホルモン等の脂っぽい食事をメインとしてきたヘビースモーカーは、少々頑張って一年間運動したとしても焼け石に水です。
 
 また、どれだけ屈強な肉体、健全な内蔵、聡明な頭を持っていたとしても、血(キャッシュ)が通わなくなれば突然死してしまいます。

 こうした比喩を用いながら説明していく訳ですが、新しいスタッフに限らず、既存の社員の方々がこの基本をどれだけ理解しているか、一抹の不安が過ぎりました。
 
 教育は風呂に入るようなもの。
 「昨日入ったから今日は入らないで良い」訳ではありません。

アットホーム

 平成6年10月、全国に誇る芝居小屋「内子座」がありながら、地元に劇団が無いのは寂しい、と言う声に呼応する形で、劇団オーガンスは旗揚げしました。
 県内に、アマチュア劇団は数多く存在しますが、なかなか長続きしません。
 その理由は、以下の通りです。

① 経済的に持ち出しが大きく、負担に耐えられなくなる
 オーガンスは創設時、団員から一人2万円の出資金を募りました。
 株式会社の様に、当初の運営資金とした訳です。
 しかし、集めた出資金は3年目までに全額返還し、今も持ち出しはありません。
 黒字経営の秘訣は単純明快、公演毎に「収入の範囲内で支出を抑える」「支出を賄うだけチケットを売る」という方針を徹底しているからです。

② 中核メンバー同志の意見の相違によって仲間割れ
 そもそも、芝居を志す人間は主義主張が強く、人の意見を受け入れない方が支配的です。
 表現を巡っての拘りでぶつかり合い、それがエスカレートすると解体につながってしまいます。
 我が劇団は、良い意味での素人集団を自負しており、相互の意見を受け入れられる寛容さが救いです。

③ 代表者の本業が多忙となり続けられなくなる
 実際に5年目、大きな転機を迎えます。
 創設時の代表であった私が社内異動し、一次離脱を余儀なくされました。
 そこで代表の跡目を二代目に譲るわけです。
 そのバトンは、現在の三代目につながれています。

 代表だけではありません。
 定期公演15本プラス番外公演数本と、年一回以上発表しているオリジナルの原作・脚本は、当初自分が過半を手掛けてきましたが、近年3名の優秀なシナリオ作家を輩出してきました。

 役者陣は、転勤・異動・転職・卒業・就職・結婚・出産・疾病といったライフイベントによって主力を失った時にでも、必ず新しいメンバーが彗星の如く現れ出るのです。
 
 一人に寄りかかるワンマン劇団ではなく、様々な才能と個性をもったスタッフが、その時々の状況に合わせて補完し、新陳代謝を繰り返し、お客様のニーズに対応してきたからこそ、18年間も継続できたのでしょう。
 実際に今年の初代代表は、心苦しくも仕事にかまけて殆ど貢献できていません。

 昨夜は、今年一番の寒さにも関わらず、満員のお客様から温かい声援を頂きました。
 奇しくも演目は、今年初めてメガホンを取る新生の書き下ろした「アットホーム」。
 これからも内子座を舞台に、新旧スタッフにお客様も交え、文字通りアットホームな活動を、末永く続けていきたいと思います。

障害者雇用の理由

 障害者雇用の法律が来年度から変わります。
 この法律は、障害者の社会的自立を促すため、大企業を中心に雇用を義務付けたものです。

・対象企業 = 社員数56名以上 → 50名以上 
・雇用率 = 1.8% → 2%

 例えば、従業員50名の企業は、最低でも1名の障害者を雇用する必要があります。
 また、従業員数200名以上の企業が、法定雇用率を下回った場合には、その割合に応じて納付金を納めなければなりません。
 その納付金は、障害者を雇用する際の助成金として還元され、雇用機会の公平性が図られています。
 三年前のデータですが、対象企業での実情は以下の通りです。

◆ 身体障害者 268,266人
◆ 知的障害者  56,835人
◆ 精神障害者   7,710人

 法定雇用率達成企業の割合は45.5%・・・つまり、過半の企業は基準を満たさず、納付金という名の罰金を払って免れているのです。
 「障害者を活用できる部署が無い」「生産性が落ちる」「接客上のコミュニケーションで妨げになる」・・・。
 企業側としては、様々な理由付けがあるでしょう。

 しかし、一万人を超える従業員を抱えながら、障害者雇用率8%超を実現している会社があります。
 ユニクロを展開するファーストリテイリング社です。
 
 御存じの通り、高い生産性と利益率を誇るユニクロですが、障害者雇用の理由は、納付金目当てでもボランティアでもありません。
 「障害者は、会社に貢献して貰うために雇用する。
 また障害者を雇用することで、顧客に対するサービスが向上する。」

 人は健常者か障害者かに関わらず、「視力が低い」「腰が悪い」「口下手」「運転が苦手」等々、さまざまな得手不得手があります。
 職場の仲間それぞれが、そうした凸凹を補い合って仕事は成り立つのです。
 
 明らかなハンディを有した障害者が職場に配属されることで、気付きや思いやりや支え合う気持ちが向上し、包容力に満ちた徳が積まれます。
 ひいてはそれが、お客様への接遇につながるのです。

 我々は、50名の基準にはまだまだ届かない、一介の中小零細企業に過ぎません。
 それでも、同志・お客様への感謝や思いやりだけは、他に負けない様、大きく育みたいと思います。

ステークホルダーへの責任

 企業の存在意義は、「ステークホルダーへの責任を果たし続けること」と学びました。
 ステークホルダーを和訳すると利害関係者です。
 会社には様々なステークホルダーが存在します。

① お客様(入居者様・オーナー様・売主・買主・・・)
② ビジネスパートナー(取引業者・金融機関・・・)
③ 従業員(正社員・パート・アルバイト・・・)
④ 株主
⑤ 社会

 「会社の真の支配者はお客様である」と言った観念的な主張はともかくとして、資本主義社会の株式会社である限り、会社は株主のものです。
 
 投資家である株主優先の経営と言うと、お客様や社員を軽視するかのような錯覚に陥ります。
 また利益至上主義で、社員を虐(しいた)げ、取引業者を締め付けるイメージも拭えません。
 
 この様に、あちらを立てればこちらが立たずの対立の構図から、幾つかに枝分かれしている様にも見える経営道ですが、煎じ詰めれば実は一つにつながっています。

 世の中から必要とされる商品やサービスを世に送り出し、お客様から感謝されることで口コミやリピートで忙しくなり、取引業者の仕事が増え、新たなる雇用が創出され、業績が上向き、賞与や昇給や株主への配当が実現し、創出利益に応じた納税によって社会に貢献する・・・これが繁栄企業の果たす責任であり、企業の存在意義です。

 どんなに高邁な理念を掲げ、誠実な社員の集まりであったとしても、赤字企業は納税できず、株主に配当もできず、社員に賞与も出せず昇給も果たせず、取引業者に発注できず、雇用も維持できません。
 言い換えればそれは、「おたくは世の中から必要とされていない」という痛烈な宣告でもあります。

 利益追求の姿勢を、イメージだけで批判するのは大間違い。
 会社にとって利益とは、存在価値のバロメーターであるのと同時に、ステークホルダーに対する責任を果たすための、必要不可欠なファクターなのです。

メモの重要性

 先日の研修の冒頭、メモを取ることの重要性を尋ねます。
 答えは、大きく二つ。

 敢えて答えを与えず、皆さんに考えて貰ったところ、総務の高本さんと松山北店の芳野さんから、それぞれ見事に正答が導かれました。

① 記憶の確認(忘れないため)
 かの「エビングハウスの忘却曲線」によれば、一時間後には5割、一日後には7割、一週間後には8割忘れるのが人間だと言います。

 お客様からのクレーム、友人との口論、上司と部下の不調和、家庭内での諍(いさか)い・・・世の中のトラブルの殆どは、「そんなことは言っていない」「いや確かに聞いた」という、言った言わないに起因するものです。

 前職の会社では、複写式の打ち合わせ事項を用いて、言葉の領収証としていました。
 メモは、記憶の引き出しです。

② 相手に対する礼儀
 しっかりと講師の顔を見て、頷きながら話を聞き、大切なポイントをメモする姿は、「自分の話をしっかり聞いてくれている」という誠実な印象を与えます。

 会議でよく見かけるのが、発言者には目もくれず、メモも取らず、不遜にも配られた資料を先読みする人。
 言葉で発せずとも、「自分には関係のないこと」という、傍観者の心の声が聞こえてきそうです。

 こうして噛み砕けば、メモひとつをとっても、深い学びがあります。
 思慮深く、気付きの高い人材を目指して頂きたいものです。

憤せずんば啓せず

 繁忙期前でもあり、この二ヶ月で新しいスタッフが四名入社しています。
 その多くが、業界未経験者です。
 久米店大野店長からの発案で、中途入社導入研修を行うことにしました。

 少数精鋭の小さな店のため、現場を止めてしまう集合研修を、大っぴらに行うことはできません。
 従って、週二回8:30~10:00の開店前時間を使い、数回に分けて実施する予定です。
 カリキュラムは、業界の特色、ビジネスの基本、創業の経緯、求める人材像、目指すべきヴィジョン・・・等々多岐に渡ります。

 一方的に説明すれば、2時間程で語り尽くせる内容ですが、質問し、考えさせ、理解状況を確認しながら、ディスカッション形式で進めると、かなり手間暇かかるものです。
 
 私見として、講義形式の研修ほど身に付かないものは無いと思っています。
 学生の頃の学校の授業を思い出せば明白です。

 耳で聞くだけでなく、目で追い、手でメモを取り、頭で考え、口で喋り、ハートで感じる。
 受動的ではなく能動的に、客観的ではなく主体的に取り組んで、知識を血肉とするのが、真の学びです。

 『憤せずんば啓せず。
 悱せずんば発せず。
 一隅を挙げて三隅を以て反せずんば、則ち復せざるなり』 述而

※私は、弟子が求めないのであれば教えない。
 上手く表現できずに、もどかしさが募っていないのならば、言い方を教えない。
 例えば、四隅の一つを教えれば、他の三つの隅のことを考えて応じる様な者でないと、それ以上教えることはしない。 

 要は、自らが興味を持ち積極的に学ぼうとしない輩に教えるのは時間の無駄、という意味です。
 この研修をきっかけに、自らがいかに知らないかを知り、貪欲な学びの姿勢につなげて頂くことを期待しています。

誰がマックを食べたのか

 日本最大手の外食チェーン「日本マクドナルド」凋落の兆しが、日経新聞「経営の視点」に掲載されています。
 サブタイトルは、『誰がマックを「食べた」のか』。

【 既存店売上高が低迷している。
 7ヶ月連続のマイナスで、8年続いた年間の既存店売上高プラスも2012年で途切れそうだ。】

 長らく続く、出口の見えないデフレスパイラルに呑み込まれる形で、レストランを中心とした外食産業が苦戦を強いられてきたのは御承知の通りです。
 そんな環境下でも、100円マックやセットメニューの充実によって、単なるコストダウンだけでなく、消費者の望むヴァリューを提供し続けてきたマックの戦略は功を奏し、勝ち組と位置付けられてきました。

 「今年は想定を見誤った」と自責する原田泳幸社長。
 その落ち込み部分を食ったのは、牛丼店か、コンビニか・・・マックはその何れも否定します。

 底の見えないデフレ進行の渦中で、外食から中食へと流れた消費者は、次に家で自ら作る内食へと流れているのだそうです。
 そこには、更なる生活防衛へ向け財布の紐を引きしめる消費者像が浮かびあがります。

 加えて、食の健康志向が高まり、カロリー制限という観点からも、不健康と揶揄されるハンバーガー&ポテトが敬遠されている訳です。
 確かに、見ていて気持ち良い位に大飯を喰らう大食漢は、昔に比べて激減しました。

 とにもかくにも、不況下でも長らく独り勝ちと言われ続けた、マクドナルドにさえ吹き込む不景気風には、背筋が凍りつく思いです。
 但しそうした戦乱の世は、我々のような後発・新興勢力にとってみれば、下剋上を突き付ける最大のチャンスでもあります。

努力の縦糸と運命の横糸

 浄化槽やホームセンターで名を馳せる、DAIKIグループ創業者「大亀孝裕」氏の半生を描いた「素人経営の真髄」を読みました。
 
 26歳で愛媛県庁を退職し、文字通り裸一貫で立ち上げた会社を、一代で全国レベルにまで成長させた顛末を綴った読み応えのあるサクセスストーリーです。
 その中に、次の言葉が紹介されています。

『人生は努力の縦糸と運命の横糸で織られていく。
 努力を重ねる人には運命が開けてくる。
 織物がボロ布になるか上等の布になるかは、その人の努力にかかっている。』

 私に照らせば、姉に次ぐ第二子・長男として、父母の元で、日本に生まれ落ちたのは、紛れも無く運命です。
 一方で、折角進んだ高校を僅か二週間で中退したことや、大工や石工の職人道を11年余も歩んだことや、前職の会社に入社したこと、民事再生法申請を機に退職したこと、今の会社を起業したこと・・・これらは、運命的な縁に道付けられた部分が多少なりあるにしても、一歩を踏み出したのは確実に自らの意志でした。

 確かに人生は、いかに抗おうとも抗いきれない運命の横糸と、自助努力の縦糸によって織りなされるドラマに違いありません。

 ところが殆どの人は、こうした当たり前のことを意識することなく、一日一日を漫然とやり過ごしています。
 たまに立ち止まり、足元に織り上げられた布を返り見た時に、自らの努力不足は棚に上げ、「ついてないな。運命だから仕方ない・・・」と、自らを納得させるかの様な溜息をつくのです。
 実は、自らの判断の間違いや、努力不足を嘆くべきなのに。

 部下のせい、上司のせい、会社のせい、家族のせい、才能のせい、環境のせい・・・。
 人のせいにすれば、気は楽です。
 しかし、それでは良い織物は織れません。
 
 他人と過去は変えられなくても、自分と未来だけは変えられます。
 不断の努力と正しい判断によって、より良い縦糸を折り込んでいくとしましょう。
 さすれば必ず、運命の横糸も開けてくる筈です。

諸行無常が故の一日一生

 人気お笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんが、内蔵疾患のために緊急入院することになりました。
 人間ドックで発見されたとのことですから、早期治療で全快されることを祈念します。

 冠番組やレギュラーを多数持つ売れっ子タレントだけに、穴を埋めるのも一苦労のようです。
 「お前の代わりは幾らでも居る」と言われるよりも、自己重要感こそ満たされますが、迷惑をかけてしまう思いと、一時的にでもリタイヤする悔しさは想像に難くありません。

 さて、診断後宮迫さんは、ツイッターでこう呟いています。

 「もう冬やな~
  寒いわ~
  温泉とか行きたいな~
  犬もう一人かいたいな~
  時計欲しいな~ 
  カレー食べたいな~
  マッサージ行きたいな~
  サッカーしたいな~
  よしッ生きよう」

 この呟きからも、病状が深刻なものであることが伺えます。
 と同時に、これが人間です。

 東日本大震災の津波にさらわれた方々も、トンネルの落盤事故で命を落とされた方も、よもや明日が来ないなどとは考えていなかったでしょう。
 この世のあらゆるものは、すべて移ろいゆく・・・諸行無常。

 本来命は有限であるにも関わらず、まるで永遠に生き長らえるかのような錯覚を持って、今日を漫然と生きているのが実態です。
 宮迫さんの呟きからは、二つの気づきがあります。

① 美味しい物を口にでき、楽しいことに笑い、今日を健康に生きられることは、決して当たり前ではない
② 昨日は過ぎ去った今日、明日はまだ見ぬ今日、確かに生きているのは今日、今、この瞬間だけ

 不平不満や愚痴や弱音を吐く余裕があるならば、一日一生の覚悟で、今をド真剣に生きるべきなのだということを、宮迫さんの言葉は教えてくれています。

滞納督促の流儀

 管理会社にとって、大事な仕事の一つに滞納督促があります。
 この仕事、結構奥が深いものです。
 まず滞納される方は、幾つかのパターンに分かれます。

① ついつい、うっかり派
 27日の引き落とし時に、たまたま通帳残高が不足していたというパターン。
 大方がこのケースで、直ちに振込んで貰い事なきを得ます。

② ただひたすらに、申し訳ない派
 「申し訳ありません」「御迷惑をおかけします」「来月からはキッチリ」
 平身低頭の平謝りに、督促する側も、ついつい厳しいことが言い辛くなります。

③ 無い袖振れない、開き直り派
 「仕事が無い」「身体の調子が悪い」「どうしても用意できない」「無いものは無い」
 理由にならない理由を並べたて、開き直ってしまうから性質(たち)が悪い。

④ 明日には払う、蕎麦屋の出前派
 「明日は確実に入金があるから」「今から支払いに行こうと思っていた」
 全ては狂言で、待てど暮らせどお金は届きません。 

④ それがどうした、逆切れ派
 「悪いことをした訳でもないのに何度も電話して来ないで!」「保証人に連絡するのはやめて下さい!」
 家賃を払わないでいて、盗人猛々しいとはこのことです。

 さて、取り立てる側も幾つかのパターンがあります。

A 極悪人に接するかの様に、「おら、おら、どないするつもりやねん!」と捲し立てる
B 下手に下手に出て、相手のペースで丸め込まれ、遅延を半ば認めてしまう
C 相手がいかなる出方であろうとも、冷静かつ毅然とした態度で、言うべきことを言う

 勿論、理想的な職務遂行のスタンスはCタイプです。
 「御事情は判りますが、我々も大家さんの大切な資産をお預かりする身です。
 保証人さんは、入居者と全く同じ債務を負うということで押印頂いています。 
 督促は管理契約に基づく仕事ですから、役割として果たさねば成りません。
 何日に入金頂けますか?」

 流石に今時、Aタイプの様に、声を荒げる不動産屋さんはいらっしゃらないでしょう。
 しかし、意外とCタイプは少なくありません。
 Cタイプの取り立てに遭遇した滞納者は「この人なら甘えられる」ということを独特の嗅覚で嗅ぎ分け、確実に債務が膨らんできます。

 一ヶ月数万円の支払いのできない方が、二ヶ月三ヶ月・・・と累積した数十万円を支払える道理がありません。
 結果、保証人に迷惑をかけ、強制立ち退きになり、住み続けることすらできなくなります。
 見せかけの優しさは、大家さんや会社に迷惑をかけるだけでなく、入居者本人のためにもならないのです。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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